Whenever Wherever Festival 2012 公演情報 Body Arts Laboratory「Whenever Wherever Festival 2012」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    『リレーコレオグラフ』鑑賞
    4人の振付家が平山素子さんに振り付け、続けて踊られることによって、振付とは何かを考えさせるパフォーマンスでした。

    誰がどのパートを振り付けたのか公表されていないので、もしかしたら間違っているかもしれませんが、井手茂太さんの振付したパートが他の3人の振付の前に踊られる構成でした。
    冒頭の井手さんのパートはジャズの曲が流れる間ずっと椅子に座っているだけで、続く安藤朋子さんのパートは腰と左手首、左足首にドアに結び付けられたゴム紐を装着し、右手には同じくゴム紐でキャスター付きの丸椅子が繋がれた状態で引っ張られる力に反抗して壁から離れようとする作品でした。
    再び冒頭で使われたジャズが流れ、今度はいかにも井手さんらしい腰の動きが特徴的なダイナミックでユーモアのあるダンスが踊られました。
    次は(おそらく)和栗由紀夫さんの振付で、『牧神の午後への前奏曲』丸々1曲を踊る作品でした。人の形に見えない奇怪なフォルムを多用する中にニジンスキー版の有名なポーズが引用され、美と醜が表裏一体に感じられました。
    再度、井手さんのパートがラストの部分以外は前回と同じように踊られ、最後は(おそらく)室伏鴻さんの振付で、最初から最後まで絶えず痙攣し続けるというハードコアな作品でした。前半は無音で、途中からデヴィッド・ボウイさんの『China Girl』が流れるのですが、曲調と動きのミスマッチ感が新鮮でした。

    平山さんが自作では用いないようなムーブメントの振付を巧みに踊りこなしていて素晴らしかったです。舞踏的な痙攣も平山さんがするとテクニカルでスポーティーに見え、振付家の個性と共にダンサーの個性も浮かび上がっていたのが興味深かったです。
    サブタイトルに『ファッションと身体』とあったのですが、衣服と身体の関係性を考えさせる要素はあまり感じられず残念でした。

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    2012/06/08 00:36

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