満足度★★★★
はじめはどうなることか と
罪の無い笑い取りで始まり、フライヤーのイメージのような、そこはかとない青春賛歌で終わるのか、と思いきや、中盤から芝居の基本をキチンと踏み、王道を歩む構成になった。この状況変換が効いて、終盤の重い内容も、過重にならず、説教臭くならなかった。その為、却って観客の心には素直にメッセージが届いたのではないか。演出の手腕を感じる。更に先を読むならば、ここに描かれた様々な事件を通して思春期の群像を描くことで、言うのも恥ずかしい、人と人との繋がりの大切さ、という普遍的価値観に落とし込んでいるのではあるまいか。 ん、楽しめる舞台である。