ピーター・ブルックの魔笛 公演情報 彩の国さいたま芸術劇場「ピーター・ブルックの魔笛」の観てきた!クチコミとコメント

  • 面白くない、んだけど〜
    <承前>
    以前、伊藤靖朗さんがピーター・ブルックを熱く語っておられたので
    興味を持ち、観に行くことにした。
    私はピーター・ブルックの演劇を観たことがなかったのだ。

    <感想>

    面白くない
    何が言いたいのか?
    言いたいことは強く出ていない
    なぜそうなったのか、は、なくて、あらすじ …ダイジェスト

    主張しない 声をはりあげない 歌い上げない 響かせすぎない

    それなのに
    面白く感じなかったけど、眠くならなかった。
    むしろ全開で観ていた。
    疲れない、丁度良く、帰れる。

    転換がない。ズムーズ過ぎて、転換じゃない。
    ずっと歌っている。うまく繋がっている。
    ピアノと歌と演技のコンビネーションが巧みすぎるのかも。
    流れていく。

    この作品は心を沈静化させる作用はあるが、
    私に面白いと感じさせることがない。
    消極的な魅力。

    友愛 美徳 愛 そういう言葉が浮かんだ。
    ヒーローとラスボスという対立関係があるように窺えるのだけど、
    実は誰も争っていない。
    行ってみたら、敵じゃない。とか。
    でも、
    演出家の考えてたことはそういうことなの?

    『魔笛』では、何を描きたかったのか見えない。

    ただ、演出は完璧だ。

    演出は隅々までを支えて、制御し、行き渡り、
    空間は満たされている。
    あそこ空いちゃってるよ~ってところがない。
    人やものの配置が緻密。
    神の手が舞台をコントロールする。

    ここまで完璧に出来て、初めて批評されるに足る作品なのだ、と感じた。
    至らないものなどない、という状態が、板の上に広げられていた。

    0

    2012/04/23 21:49

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大