満足度★★★★
おもちゃ箱みたいな舞台!
意地悪いってもムキになっても誰かを攻撃しちゃっても、自分の大事な心を必死に守ろうとしている女の子が可愛くて、そんな女の子の心模様がそのままつまった、ちょっぴり毒入りのおもちゃ箱みたいな舞台でした。
せまい空間に舞台も客席も物語も音楽も、様々な観客の過去あるいは現在進行形の人生までをも詰め込んでしまったような、辛苦さえもがその勢いにまぶしく感じられる1時間は濃密で、「こういうところで生きていた頃もあったな」と苦々しくも懐かしい気持ちになりました。
絵画的な印象を受けた今回のロ字ックさんの舞台。物語、そこに流れる女の子たちのメンタリティ、美術、音楽すべてに統一感があって、ひとつの世界を作り上げているところが面白かったです。
いろんな女の子の心はそれぞれまったく違うのだけれど、どの心、言葉も女の子なら誰もが内面にもっている或る一面であって、その同じだけれど微妙に違う繰り返し感がテクノっぽいのだと、観劇後しばらくしてから気づいたときに、タイトルの意味の重さにも気づきました。
とてもいい舞台でした。