吐くほどに眠る 公演情報 ガレキの太鼓「吐くほどに眠る」の観てきた!クチコミとコメント

  • 女だらけの人間讃歌
    女だらけ=男性不在。
    サイコドラマを思わせるストーリー。

    ネタバレBOX

    幸せな子ども時代を描く幕開けに、悲劇的な結末が来るんだろうなぁ…という予感。
    役者として男性は登場しないけれど、描かれるのは男性との関わりが軸になってます。

    ナオちゃんが関わる男性は、みんなやさしい。
    そしてその男性たちとはみな別れてしまう。
    憧れの兄、高校時代の恋人マエダくん、今の夫。

    憧れの兄の自殺未遂、そして家からの離別に
    自分の言動が大きく関わっていると傷つく、小6のナオちゃん。
    思春期の時代を穏やかに生き延びることは難しいことだなぁ、と。

    ナオちゃんを演じる役者は固定していなくて
    複数の役者がさまざまにナオちゃんを演じる。
    ナオちゃんはいろんな人格性格をもっていること、
    いろんな女性の中にナオちゃんがいることを示しているのかな。

    どこかで見落としたのか…、
    父親は幼少の頃しか出てきていない。
    物語の中には出てくるが、演じられる存在ではない。

    去っては行くけれども、どこかで生きている、ときどき電話でその存在を知る兄。
    兄がこの場には不在であるけれど、どこかには、いる。

    〈死なせてしまったかもしれない〉という、
    不在を招いた、中途半端な状態から
    〈殺してしまった〉という確定的な状態に移ったことを
    結末は示していたのかなぁ。

    テキストででももう一度見てみたい、と思った作品でした。

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    2012/01/12 17:54

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