満足度★★★
2012年の初観劇
劇団競泳水着の上野さんの作演出ということで、
当日券で観に行きました。
主人公の何を考えているのか分からない。
ちょっと感情が上手く表に出ない感じが、
騒動の原因を作っていくので、
演じた役者さんの木訥とした感じが良かったかも。
倦怠期に入ったカップルがこれを見たらどう思うのか。
彼女の人数増えて、それが全て自分を愛してくれる充実感。
本当ならこんなに堪らないものはないでしょうね。
でも、それって相手も思っていることなんですよね。
主人公がそんな状態でも元カノと浮気していたり、
まさに「全員」彼女状態。
ハーレムは長く続かない。
彼女が分裂して、彼の元から心離れた時は、
もちろん、人数分離れるのがインパクトありました。
後半になると彼女視点で物語がリピート。
「胸を8回も見られた」とか細かいことカウントしているのが、
微笑ましい。(自分も気をつけよう(;・∀・))
でも、段々と彼氏が隠し事しているのが見えてくる。
(彼氏のパートの時はバレてなさげなのにね。見事にバレてる)
そこで、彼女も人生経験ということで、
遊んだりと。。
(彼氏パートでは疑惑でしたが、彼女視点だと確信犯で遊んでいたとは。
ガクガク(((n;‘Д‘))ηナンダカコワイワァ)
思い返すと普通の男女の別れ。
でも、彼女が増殖したことで、
本来なら彼女の一面で見ることも出来なかった、
人格が人間になり分裂したことで、
彼女の全てを知ることになった彼氏。
その喪失感は、大きかったのかと。
元カノが結婚して彼氏に別れを告げるところでは、
同情というより哀れを感じさせ、
因果応報と言う言葉がぴったりでした。
全員元彼女になって終わり。
オーラでは伝わらない。
赤の他人だからこそ、「愛している」と言葉で発し、
態度で伝える。
その繰り返しが赤の他人から恋人・家族になるのかなと。
そんなことを考えました。
アフターイベントの「全員元カレ」は、
川村紗也さんでした。
とてもリアリティがあって、
いい短編でした。
笑って帰れて、本編の酸っぱさが、
ここで甘さに変わるという感じで、
両方併せて観るといいですね。