ルネ・ポルシュ『無防備映画都市―ルール地方三部作・第二部』 公演情報 フェスティバル/トーキョー実行委員会「ルネ・ポルシュ『無防備映画都市―ルール地方三部作・第二部』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    あまり難しく考えすぎないほうが
    良いように思います。

    自分は、昔から映画が好きなので、
    ケンブリッジから出ている
    「The films of Roberto Rossellini」(Peter Bondanella著)を読んでいて、
    今回も行く前にその本のあちこちに付箋を付けて観に行きました(苦笑

    ロッセリーニはネオリアリズモの作品のイメージとは対照的に、
    金持ちの子息で
    魅力的でハンサムであり、
    映画監督としてよりかはプレイボーイとして運命づけられ
    飛行機とレーシングカーが大好きで、
    たぶん女優目当てで映画界に飛び込んだ、
    というような、今回の舞台そのままの人物であったようです。

    それこそ自分がこの劇を見る前に行った明日館の朗読会で、
    関東大震災から衝撃的な早さで立ち上がった
    築地小劇場のシーンとはすべてが対照的。

    そのこともまた、この作品が
    芸術の揺籃期のひとつのシーンについての
    想像力を膨らませた風刺であり批判でもあったように
    自分に強く感じられた原因のひとつであったかもしれません。

    自分はもう少し先の本やロッセリーニ、あるいはファシズムや戦争、
    あるいは後に続くヌーベル・ヴァーグについて考えてみたいと思います。

    そうするきっかけになるだけの力が、
    あの舞台から湧き出るイメージにはあるように感じます。

    観客一人ひとりのそうした考え始めの一歩を、
    ポレシュは与えたかったのではないかと思います。

    0

    2011/10/08 13:48

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大