『DAIKAIJU EIGA』『Rosa, seulement』 公演情報 青年団国際演劇交流プロジェクト「『DAIKAIJU EIGA』『Rosa, seulement』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    両方見た
    どちらの作品も唯一無二。言葉がわからなくても十分楽しめる仕掛けになっているのが何より嬉しい。本公演を見なかったら、外国の演出家の作品なんて一生触れる機会が無かったかもしれないから、貴重な体現出来て良かった。多分、僕は作品の表象しか捉えられてないんだろうし、ローザルクセンブルクも作品観るまで知らなかった位だけど。でも、こうして日仏の交流の架け橋となる企画は今後も是非やって欲しいと思った。

    『Rosa, seulement』不撓不屈の革命家の行進。世界は変わると訴え続ける。なんて力強い言葉の数々。1シーン1シーンが胸に響く。例えどんな困難があろうと立ち向かい続ける役者の動きも美しい。字幕があるから言葉がわからなくても十分楽しめた。

    『DAIKAIJU EIGA』外国から見ると、日本はこんなに不思議なのか。ギュギュっと濃縮された、日本と大怪獣についての一時間足らず。わかりやすいが、奥深い。二ヶ国語で台詞が喋られるので、言葉がわからなくても楽しめた。僕は観劇後は表象しか理解できてなかったが、ロングアフタートーク(何と1時間以上も!!同時通訳ではなく、通訳の方が間を取り持つ形だったので、通訳の方は本当大変だったと思う)で作品の奥深さを知って感激。見れて良かった。

    ネタバレBOX

    『DAIKAIJU EIGA』のアフタートークの覚え書き。メモを取りながら聞いていた訳ではないので(まさか1時間以上も話を聞けると思ってなかったので)うろ覚えです。

    特撮映画「ゴジラ」は日本が第二次大戦の敗戦し、僅か10年後に作られた映画。今見るとちゃちく見えるが、でも復興途中でまだ経済が回復しきってない当時を考えるとすごいことだ。(加藤教授)

    ゴジラ、ではなくゴジラの映画という位置づけ。つまりスクリーンが無ければゴジラはいないんだということだ。転じてそれは、本作はスクリーンなしで言葉でゴジラを見せるという作品に仕上がっている。(加藤教授)

    映画「ゴジラ」シリーズで描かれるのは日本人は被害者であるということ。ゴジラのテーマは大きく2つあって、「対外的(日本国外)な敵」と「自衛隊(国内)の暴走」の二つがあり、どちらのテーマにも核の脅威がほぼ例外無く関係している。(クリストフ・フィアット)

    日本は、憲法の成り立ちや自衛隊や米軍基地をとってみても不思議な国だ。また、実際に来日してみて自然環境に大きく左右される風土なのに平然としているようにも見えて不思議さを感じた。(クリストフ・フィアット)

    ヨーロッパにはゴジラみたいな、モンスターはいない。敵でありながら国民に受け入れられている。それは、国民は被害者でありながら核や自衛隊の矛盾を受け入れているような姿。「核の脅威よりもゴジラを受け入れる方を選ぶ」というニュアンスについて、過激な表現であることはわかっている。でも、被害者でありながらゴジラがいることを日本人は受け入れているように感じた。「ゴジラがいる」ことが日本の歴史の前提のような存在であるような感じ。(クリストフ・フィアット)

    この物語は、ゴジラについて語る日本人女性の成り立ちの話のつもりだ。役者が名前を名乗った所から徐々にその役が人格を持ち出し、言葉に関しても紙に書いたものを読み、目を離してよみ、紙を捨てて話す。その3回の行為で徐々に役が浮かび上がって行く。もちろん、核の脅威や311を踏まえた、寓話にしているが。作者自身の日本に感じる不思議な感じを体現したかった。(クリストフ・フィアット)

    0

    2011/10/03 23:30

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大