満足度★★★★★
少年社中を信じて!今こそ、多くの人と共に!
美しい!
あまりもの美しい世界観に、言葉を失いました。
舞台美術、照明、衣装、人物の心情に寄り添うように流れる音楽、
役者の声色、その一挙手一投足に込められる想い、役者同士の信頼。
全て、全てが、美しい!
慈しみ!
日本への、日本人一人ひとりへのまるで母のような愛情を感じて、
あの日以来、初めて心に硬く結んだ結び目をほどく気持ちになれました。
生きる!
一瞬一瞬を慈しむように舞台に生きる役者の方々の想いが、切々と伝わり、
その真剣さを思うと、今も涙が溢れてきます。
刻一刻!
舞台に紡ぎ出される命をかけたそれぞれの生き様に、
刻一刻新しい自分が生まれてくるような新鮮な思いがしました。
まるで劇団少年社中は、この年に『天守物語』を描き出すために生まれ、
これまでの道のりを歩んできたのでは、と思えるほど。
この作品は、日本人の心に空いてしまった空虚な穴の中に
今こそ、生命の息吹を吹き込んでくれることでしょう!
今だからこそ、
この過酷で残酷な現実に真向勝負をかけ、人間の「生きる」が問われている。
真に生きるとはどういうことか?
真に愛するとはどういうことか?
人間とは何なのか?
この大自然に秘められた真実とは何なのか?
痛みと苦しみを得ることを覚悟に、
その問いへの答えを求める、茨の道を少年社中と共に歩む。
今だからこそ、多くの日本人と、この辛く苦しい旅を共にしたいと思う。
一瞬一瞬を慈しむように歩む中、
必ず、生きる意欲が見つかるから。
必ず、生きる希望が見つかるから。
少年社中を信じて。