満足度★★★★
「LOVE」鑑賞
最新作のLOVEを鑑賞。エチュードでやるようなことを舞台にのっけてしまうという、なんとも大胆・面白い作品だった。(演出家の多田さんはこういうことをワークショップなどでやるということは知らなかったらしいのですが)
始め無声エチュードがしばらく続き、女性の役者ばかりが一人、また一人と増えていくのですが、はじめは場面が動かず10分ほどしたところでこれが60分続くのかなと思うと少し暗い気持ちになりました。
けれど15分から20分したところでだんだん空気が動き始め、観客も引き込まれていったのではないかと思います。
すれちがいや同調から完全なる一体となり、また離れては同調しだす。
たったそれだけのことなのになぜこんなにも観客は引きこまれ、笑い声を出すのか、不思議な気持ちで見ていました。
(実際私も声を出して笑っていました
気になったのは役者さんの衣装が完全に私服だったのかな、ということです。(紺、黒、ベージュ系の色が多かった)
個性や自己主張は意識して作っていないのだと思いますが、どうしても着ている服の影響もあって、個人それぞれの無声会話+リアルというより、役者・人間全体をひとくくりとして同じ記号同士のコミュニケーションのように扱っているよう感じられました。(それでよかったのかな?)
個人的には、もう少し普段着にしても多少、色だけでもの工夫があってもよかったんじゃ、なんて思ってしまいました。
こんなこと書いてるけど、面白かったです。