線のほとりに舞う花を 公演情報 てがみ座「線のほとりに舞う花を」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    戦争の悲劇、そして新たな出会い!
    抽象的な話になるのかなと予想していましたが、意外と具体的な筋立てでした。

    乱歩にも出ていた和田真季乃さん良かったです!!

    ネタバレBOX

    最初一人二人と登場し、上顎と下顎を横にずらすようにモグモグし始め、足で土を蹴り、こりゃ牛さんの話になってしまうのかな。

    ロビーからは、まもなく芝居が始まりまーすの大声が…。役者さんに知らせる風なのか、テント小屋の外を歩いている通行人に知らせる風を装っているのか、移動民による移動芝居という雰囲気を醸し出していました。

    戦車が通り牛が殺されるはヨーロッパか、収容所もヨーロッパ、国境線を越えるは朝鮮半島か東西ドイツか、国境線を越えた先で言葉が通じにくいは難民を表現しているのか…。

    抽象的に戦争や民族問題を扱っているのかと思っていると、密かな恋愛があり、時が経過した後に孫の働きによって国境を隔てて別れ別れになった姉妹が再開することになって…、これは『ナツひとり』だって思いました。手紙が届かなかったところ、ま、こちらは出さなかったのですけど…。

    演奏はジェンベという打楽器と指ではじく小さな鉄琴のようなもので、音楽は役者による美しいハーモニーで表現されていました。

    飼い主の再開の喜びを確認して旅立つ墓の中の牛さんは、元移動民の魂の象徴ですね。

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    2011/04/16 12:18

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