満足度★★★★
遺骨
面白い。85分。
ネタバレBOX
「からす食堂」
店主(江本純子)のからす食堂に昼休みの男(富岡晃一郎)がやってくる。ちゃちゃっと済ませたい男に対してわちゃわちゃうるさい店主。男はコーヒーに満足しつつもイライラして店を出る。そこに下着姿の汚らしい女(梨木智香)がやってきて、店主と口論になって…。
店主に対する男のキレ具合にウケた。店主、いいキャラしてた。後半は女と店主のぶつかり合いだけど、もう一ヤマあってもいいかな。キョンキョン来るといいね。
「黒い三人のこども」
母が他界したその葬儀から火葬、納骨、晩餐を淡々と描く。
ちょいちょいユニークなとこも挟みつつ、遺された子(30~40際位)のどこかたどたどしい対応と、ちょこっと想いが描かれる。自分に置き換えちゃうと、うーんと唸ってしまいたくなる感じがあった。
ヒーター(温風扇風機)を火葬場の火に見立てるとか、ガレージの外側も使いつつの演出はならでは。ただ、席が自動配席で見にくいのが残念。後方の席なら立ち見してたかな。
満足度★★★★
解散公演
面白い。85分。
ネタバレBOX
墓無(佐伯さち子)…歌手志望だったけど現在OL。妹のため、「肉」を横領する。妹のことは生口しか知らない。
課長(堀口聡)…セクハラ。噛里がゾンビに噛まれた原因を手掴に擦り付ける。
生口(矢野昌幸)…墓無の彼氏。噛里と浮気する。
汁添え(佐々木幸子)…課長と付き合ってるが手掴にも色目をつかう。貞女に噛まれた。
噛里(すがやかずみ)…生口と痴話ゲンカしてるときに野良ゾンビに噛まれた。
垂涎寺(ワタナベミノリ)…警官。メモをとれとうるさい。
死村(村井亮介)…警官。墓無の同級生。
貞女(佐竹奈々)…墓無の妹。ゾンビに噛まれゾンビ化した。
手掴(滑川喬樹)…言語や学習能力を得たゾンビ。墓無に想いを寄せる。
墓瀬(濱津隆之)…手掴の研修者。
墓無の会社に試験的にやってきたゾンビの手掴。(妹のことから)反発する墓無に手掴は好意を持つ。噛里の件もありつつ、墓無を想い貞女が汁添を噛んだことを自分がやったと手掴は御用になるが、フラストレーションの溜まった墓無はすべてを打ち明け、手掴に自分を噛んでとお願いする…。
結構王道な純愛ストーリーでありながら、野鳩なノリでニヤニヤしてしまう一作。汁添をはじめ、いいキャラ揃いだった。ボケ具合もいい感じ。
墓無と生口と手掴の三角関係のとことか、意外とキュンとしてしまった。手掴の純真さにヤラレタのかな。生口の微妙ないけ好かない感もよかった。
ラスト、墓無が手掴に噛まれゾンビ化し、他の面々も次々ゾンビ化する(墓無は生口を食い殺すし)というカオス展開で終幕。僕は噛まないと宣言してた手掴が、愛する墓無を噛むという哀しげな終わりだけど、結果どうこうでないトコに愛情があるんだなと。
満足度★★★
全く売れてないトート
面白い。75分。
ネタバレBOX
奥さん、息子と別居している美術教師(田内康介)が独り絵を描いているとこへ、とある女子高生がやってきて友達がゾンビになりそうなのでどーしたらいいですかと質問してくる。適当に返答してかえすと、今度が別な女子高生がやってきて、聞いてたら変な話の伝わり方してて、絵は描けないしでイライラしてきて…。
3人は知り合いと思ってたけど、全然知り合いでなかったと。で、鎖でぐるぐる巻きにさて。照明も消され独り暗がりの教師の耳に、不穏な物音が聞こえてくるというオチ。
構成は面白い。異様な会話の空気とか、徐々に変化をつけてくれると良かったかな。ラストシーンはとても好きだけど。
満足度★★★★
P
面白い。90分。
ネタバレBOX
部長(名原美友貴)…声出ててよいです。あと、パーフェクトのとこも良かったです。
熊田(橋口充)…声枯れ気味?だけど、いい味出してた。実直な熊田な感じで。
万平(文蔵将士)…万平な異色さはあんま感じなかったかな。
大山(関屋裕太)…いい感じ。比較的緩急ついてたと思う。
照明が充実して、西が丘より舞台的な面白味が増えた。西が丘での経験もあってか、演技の安定度も増してるんだろうし。がむしゃらなパワフルな演技も捨てがたいけど。
満足度★★★
エチュード
面白い。90分+AT15分。
ネタバレBOX
「内見」
不動産の男(奥田洋平)がとある木造を物件を案内しプッシュしているが、自分も同じ作りの部屋に住んでて妻と別居しているとして、急にイライラしだす…。
イライラし出して「住むの?住まないの?」と急転直下する様が面白い。
「テル」
同居の彼氏の有言不実行な様にイライラする女(野津あおい)が、彼を寝かせてぬいぐるみの犬で慰めていると、虫がいることに気づき彼を起こしなんとかしてと迫る…。
前半はやや退屈。ぬいぐるみ(siri)と対話する様が哀しくかわいい。
「面談」
教師(松井周)が、女生徒とその保護者と面談し、そのズケズケした様に怒って帰る二人だったが、教師は手ごたえを感じていた…。
ちんちんに過敏に反応してしまう女生徒の力になるべく空回りする教師の様子が滑稽でいい。(ちんちんを連想させる)グーがダメな女生徒が教師のグーパンして満足する様に、なんだかほっこりした。教師と女生徒の設定がいい。
「作品」
アンチ・イケアな作品(紙製のパイプ椅子)を展示している会場の、女性スタッフ(辻美奈子)と客とのやりとり…。
よくわからん作品の自己解釈(椅子が「お前はいいのか」と語りかけてくる)を語るシーンとか面白い。そもそも大量生産のパイプ椅子を手作業で作るという要素がウケた。静かめだけどコメディな感じが好き。一番気に入った。
「謝罪」
俳優(古屋隆太)の不倫?スキャンダルでの謝罪会見。謝っていたが、マスコミ相手にキレだし、ちんこ切るぞと啖呵をきってツマみだされる…。
下ネタも含めてけっこう面白い。それでいて結構直球。
満足度★★★
マンガ
面白い。70+AT20分。原作未読。
ネタバレBOX
いまなく(鈴菌カリオ)
引退試合もボロ負けのバレー部員、冷めたメーコ(加藤葵)と熱血なミヤ(水野以津美)の話…。
部活という青春なとこから、熱中できるものがある幸せとか、もっと気づけたんじゃないかという後悔とかを描いたような感じ。部活に限らず、そんな感覚けっこうあってなんとなくジーンときた。ミヤの疲れてれば悩まない的な言葉が刺さった。
橋(平方イコルスン)
女子高生な岡戸祐子が彼にフラれたことを突如思い出し、釣られて吉田圭織も(失恋を思い出し)泣き出す。そして、片恋な堀内萌と意中の男性の間に橋を架けるよとエールを送る…。
女子高生が語る可動橋の導入部からして妙な色合いの作品。色恋のないと思われてた堀内への茶化しや橋にかけたユーモアな台詞と、ニヤニヤできる一品。短いながらも印象的だった。
リンゴの国のお姫様・森田早紀(源氏名 姫) (安田弘之)
コスプレ風俗店に出戻った姫(岩井七世)はリンゴを前にシクシク泣くばかり。嫁ぎ先(青森?長野?)で夫のDVから逃げてきた姫に、根性なしと一喝するマユミ(高畑遊)が一仕事終えて部屋に戻ると、食いからしたリンゴを残して姫は消えていた…。
原作6Pほどの作品で結構忠実に制作したとのことだが、とてもいい感じに仕上がってた。演出の作風にあっているというか(ATで原作に影響受けてるといってたけど)。マユミのタフさが姫のか弱さの内にある芯の強さを引き出したかのよう。(DVで)前歯のない姫がリンゴを食い尽くしたのを見て、根性あんなとニヤっとするラストまで、いい流れがあった。
恋の草鞋編み(平方イコルスン)
関西出身な先生(岡野康弘)に関西弁でしゃべってもらう代わりに草履を編もうとする女子高生・湯口光穂。友人の堀内が適当に作った草鞋を先生が受け取り「おおきに」と言ったことにショックな湯口を励ますため、堀内は足型から作り始める…。
橋とは微妙に違う色合いだけど、しっかり笑えるコメディ。女子高生と草鞋というミスマッチな材料と変な展開で、思わずニヤついてしまう。いい空気感だった。
ナオミ女王様に仕えた日々(うめざわしゅん)
ナオミ女王様に飼われることとなった潤一郎。調教され反抗してボコされ、日々を送る。そして調教の期間が終わり、別れの際、首輪を外した潤一郎君にルール無視で悪態をつく女王様とその思いを噛みしめる潤一郎君…。
ラストの女王様の悪態シーンを盛り上げるような前振りが弱く、二人の確かな関係を彩るもう一工夫があってよかったかな。
暗転が多いと流れが悪く感じてしまって、そこらへんが残念。いまなくの舞台裏を走る演出とかも、やや間延びしてるかな。女王様にお辞儀させないのは○。
舞台セットはならではな感じでよい。チラシデザインは相変わらずいいセンス。チラシにもある15mmカバーがお洒落。
満足度★★★★
セブンスター
面白い。55分。
ネタバレBOX
亀山浩史が自宅ガレージで自転車組み立ててると兄貴が嫁さん連れて帰省してくる。やや不良だった兄貴はけっこうしっかり人生歩んでて、種子島から打ち上げられるロケットの部品の製造に携わっている。父もまた、兄貴の話を聞きたがっている。逆に、無職で宇宙飛行士になる夢(そもそもそんなに目指してないけど)も潰えたどこか思春期な亀山は、宇宙飛行士ごっこして一晩を明かす。(兄貴のようになりかったけどなれなかった)劣等感からか、ロケット打ち上げ見学に消極的な亀山だったが、過去の想いを振り切るように見学に行くと兄貴に告げる…。
宇宙飛行士の導入とかいい立ち上がり。一部兄貴の語りも入るけど、基本亀山の独白スタイルで進め、漫画家を目指す女の子との出会いと別れに繋げていく感じも上手いと思う。ほんのり寂しいし。構成的にも好き。
種子島目指してニケツして事故ったあの日のことを考え、がむしゃらにチャリを漕ぐ亀山がちょっとだけ前進したような、ほんのり前向きな感じもよい。美術配置も良いし、なにより壁にチョークで描いた地球(とかシャトル)とあの女の子に当たるライトがなんだか優しげだった。
満足度★★★★
居場所
面白い。140分。
ネタバレBOX
みていく内にどんどん引き込まれる舞台。登場人物が多く、シーンもどんどん変わるが、しっかり丁寧に作られているからか、やや長めな上演時間でも苦にならない。
アル中の家族を持つ母と弟や、猫探しをするサラリーマンとヤクザ、復縁を迫る精神疾患な夫とストリッパーな妻、小倉を愛せるか不安な新婚前の女と友人、東京からやってきたものづくりな男とベトナム人、精神疾患な母を亡くした男と噂の占い男などなど。多様な人物造形と背景でもって、メリハリのついたいい作品と思った。
爆笑はそこま多くないものの、緩めるとこと静かに沁みてくるようなとこの緩急の付け具合は、やっぱり上手だなと。ヤクザな神尾(椎木樹人)の猫を愛するネタは、わかりやすくて自然と笑えた。
ラスト、ナカヤマ君(脇内圭介)と実父のローブウェーの車掌(美和哲三)の会話で、どこに存在していいかわからない息子に、お前がいるとこが居場所だと告げる父が美しいなと。自分の罪(妻の病みを気づけなかった)を抱えつつ、人の相談にのっていた彼のような人のセリフだけに、グっときた。
満足度★★★
初無人劇
面白い。40分。
ネタバレBOX
岸田國士の「紙風船」「動員挿話」「大政翼賛会と文化問題」のテキストを使用した、役者のボヤけた映像とか照明とか音響とかでの無人劇。
チラシ説明文読んでもよくわかんないから、そういうワケわかんない舞台かなと思ってたけど、意外と面白いと感じた。もちろん、意図とかはよくわかんないけど。役者がそこ(劇場)にいなくても、同じような臨場感を得られうるということなのか。
満足度★★★★
V
面白い。95分。
ネタバレBOX
木村(鈴木万里絵)…去年の卒業公演の時は声がアレだったけど、今回は十分。勘弁してくださいシーンはとてもいい顔してた。
熊田(今宮稜正)…鼻血出しながら?も熱い演技だった。もうちょいメリハリあってもいいけど。
万平(草野剛)…イケメンなホモとしていい存在感だった。リータイゼンは比較的落ち着いた感があった。
大山(高橋邦春)…ホームベースネタは率直にウケた。演技も上々。
準劇団員以上のメンバーということもあってか、安定してた。引き込まれるような感覚はもうちょいほしい。
満足度★★★★
M
面白い。90分。
ネタバレBOX
木村(佐藤優妃)…発声が早口っぽいのが気になるけど、底力ありそうな感じ。ちょっと長めなセリフで声が細くなっちゃうのがもったいない。ニラミつける表情とか良かった。パーフェクトのシーンとかも良かった。
熊田(木村明弘)…パワフルな熊田。それでいて、勘弁してくださいの時とかの演技も良かった。
万平(高橋邦春)…ホモな笑顔と憎む表情がいい。他の役者と一味違う感が出てた。
大山(森勇介)…終盤になるにつれ、声がいい感じに盛り上がってきた。ただ、表情が固めな気がする。
木村と高橋のサポートもありつつか、いい感じの舞台だった。二人が舞台的な空白を埋めているといいますか。シリアスシーンだけでなくコメディな部分でも良く機能してたと思う。
佐藤と森も上々と思うけど、もう一段上のもの(心にひっかかる何か)があると良いなと思う。
満足度★★★★
C
面白い。95分。
ネタバレBOX
全体的に良かった。序盤の役者ネタも面白かった。大山(山端克尚)のタイ人ネタとか笑えたし、木村(小松川ゆり子)の歌唱とか。いい味付け。あと、木村のお嬢様的なとことか(おたんぽん)。
木村(小松川)…キレイな顔立ちも手伝ってか大人な女な部分は上手いなと思う。浜辺のシーンはアイ子の感情を迸らせてもいいかなと。終盤の勘弁してくださいシーンはけっこう良かった。
熊田(此村太志)…落ち着いた演技が好印象。
万平(今宮稜正)…万平の感情の動きが見えにくい。リータイゼンのシーンもかな。ちょっと淡白すぎる感じだった。
大山(山端克尚)…金太郎な演技で悪くない。なんか目がきれいなんで、序盤は、もっとヤサグレ感があってもいいかな。浜辺シーン以降はああいう純な目つきでもいいけど。
浜辺のシーンで胸に迫るものがもっとあったらなと思う。安定した感じの舞台ではあったけど。
満足度★★★
目覚まし
110分。
ネタバレBOX
ウィニー(獅子見琵琶)の独り語りとちょっとだけウィリー(ポチ)が絡む。
舞台の糸が鎖とかでのウィニーの拘束をあらわしてるのかなーなんて捉えてたけど、話自体いまいちピンとこなかった(チラシには地中に埋まっていると書いてありましたね)。
満足度★★★
進化
面白い。90分。
ネタバレBOX
丹波鈴(小坂愛)…元教師。76歳。「強く」なるためボクシングを教わりはじめる。スパーリングの最中に倒れた。
丹波鳴子(笹本順子)…鈴の元生徒で養子。鈴のことを気にかけボクシングを始める。
新藤揮江(矢野真由美)…鈴の元生徒。現教師。なんちゃってと自分を茶化すクセがある。
藤沢響香(後藤香)…ボクサー志望のアルバイト。鈴たちにはプロボクサーだと偽っていた。
動機は色々だけど素人3人と藤沢がスパーリング試験を受け、鈴が倒れ強さとはなんなのかという流れ。非力な女性(と高齢者)が屈強な身体性が必要なボクシングを通して精神的な強さに一歩近づく。中でも新藤の誤魔化そうとする姿勢とそこからくるモヤモヤ感に共感した。最大の敵は己の中にあるという感じかな。
一人ひとりをフューチャーするシーンにやや魅力が欠けたのが残念。内省的な舞台だけに引き込む何かが欲しかったかな。あと、ラストの会話シーンが、セリフが多いかなと。ちょっとまどろっこしい印象を持った。
満足度★★★
夫婦
面白い。120分。
ネタバレBOX
医者で暴力をふるう父(猪股俊明)がガン(と医療判断ミス?)で死亡し、母(山内圭哉)も病により手術を受けるが、それは父が生前訴えていた治療法だった…。
岩井秀人(菅原永二)の独白や回想(母からの伝え聞き)を交えての舞台。実際の岩井秀人の父の死を元ネタに作ったらしいが、リアルとフィクションない交ぜな感じ。ラストとかドラマな感じだしね。
笑えるとこはほどほどあったし、悪くない(序盤の某俳優のマネージャーとのやり取りはウケた)。ちょっと間伸びな感じを覚えるとこもあった。他の家族作品ほどのギスギス感は薄く、けっこうしっとりした印象。終盤の、父が母と飯を食べにいくとかは、程よくドラマなんだけど、そうだったらいいなと思わせる塩梅でよかったかな。
仲良くない両親で、母が同じように死亡したが、こんなドラマは多分なかったろうなと思う。けど、あったらいいなとも思った。
満足度★★★★
建築
面白い。95分。
ネタバレBOX
とある新築住戸建築現場。社長が病のため入院したことで、その弟が代理となる。人のよさげな従業員・一平はバンドの追っかけだったあかりと子を作り結婚し故郷宮崎へ移住するつもりだったが、現場の落下事故で帰らぬ人となる…。
一平(松本哲也)だけでなく、そこそこいい歳で建築士試験を落ち続ける橋口(森啓一郎)や実家がゴタゴタしている身重のあかり(三宅里沙)、人間関係苦労しそうで食品偽装に関わりのあったであろう過去を持つ小豆沢弟(瓜生和成)など、人間の奥行きを感じさせる人物らに突如として訪れた悲劇と、その後をちょっとだけ描く。あかりは一平らのなじみの店で働きシングルマザーとして生き、橋口は建築事務所で働きだし、小豆沢弟は現場にて汗を流す。明るくなっていくわけでは決してないけど、踏ん張りながら生きていく人へのエールを感じた。
一平落下後をあっさりかつ短めに描いたとこがいい。時間(4-5年)が飛んで、人の考えがどう変わったのか、何故変わったのかを想像できるのがいいと思った。
建築現場の足場をモチーフにした舞台セットも気に入った。大声出すとキーンと響くけど。
満足度★★★
鶴
面白い。120分。
ネタバレBOX
小学5年のデッサン授業で枠からはみ出ることを、担任の岡田(能島瑞穂から)叱責され絵を引き裂かれた福岡(野田慈伸)がおしっこ漏らし不登校になり、貧乏な竹出(高橋義和)は急遽引っ越しで転校していく。
中学校に上がり優等生な平田(江花明里)がヤンキー化したり、池崎(長野海)らが付き合い出したり変化する中、竹出が不良チックになって転校してきたり、岡田が休職教諭の補充としてやってくる。そして、文化祭?での演劇の幕が上がる…。
九州の方言のせいで聞き取りにくいとこもあってか、興味を引かれる部分が序盤は少なめ。演劇のドタバタもなんとなく雑な印象。ラストの人間ピラミッドのシーンは良かったけど。全体的にもう少しスッキリした感じでよかったかな。
笑えるとこは結構あったので、その意味では満足した。
満足度★★★
金魚
面白い。85分。
ネタバレBOX
みちる(とみやまあゆみ)…なぜか豚鼻。母の愛に飢えてる。子も母も死亡した。
譲(伊藤毅)…みちるの夫。みちるの母から5,000万でみちるの夫を演じてた。
阪木(柴山美保)…みちるの叔母。更年期障害。みちるを娘のように思ってる。
雄介(前原瑞樹)…みちるの弟。豚鼻なみちると縁を切った。母には好かれてた。
祐子(石井舞)…みちるの友人。整形で人生が開けたと思ってる。
はるか(小瀧万梨子)…譲のレンタル彼女。
豚鼻なみちるの、現実と妄想が入り混じる舞台。つかめそうでつかめない、そんなみちるの内向的な作品。そんな感じで、なんとなく距離感を感じたけど、終盤はけっこう面白い。
みちるの寂しさのような想いは終盤に触れられるけど、どこか達観した様子で冷静さも感じる不思議な印象。みちるの内面?な女の子(みぞぐちあすみ)の、ラストの「あなたはいつまで続けるの?」が鋭くてよかった。
満足度★★★
ひよこ
面白い。85分(休5分)。
ネタバレBOX
宮崎あかね「ソコノヒカリ」
襦袢?羽織ってのダンス。結構正統な印象。不思議と見入ってた。
田村悟「ルーツ」
スーツにグラサン。上手い下手はわからんけど、けっこう好き。
白井愛咲「コンテナ」
動画(横浜)のを見て気に入ったが、ユニークさがもうちょいほしいかな。
tantan「傷としお。」
アンダーウェアな衣装で、マハリクマハリタヤンバラヤンヤンヤンな作品。序盤は惹きつけられた。
総じて、退屈することなく見ていられたが、インパクトとユニークさはもっとあってほしいかな。
満足度★★★★
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面白い。100分。
ネタバレBOX
藤村(永井秀樹)…大学教授。日本文学ゼミ担当。バツイチ。里中と恋人関係にある。仏の藤村で怒るのが苦手。
里中(黒木絵美花)…ゼミ生。倉持のことをキモがる。藤村との結婚を意識し太郎に接する。
ナオミ(ブライアリー・ロング)…ゼミ生。フランス出身。一ヵ月後くらいに帰国予定。加藤の告白を受け入れた。真面目。
倉持(吉田亮)…元ゼミ生だが、進んでゼミ合宿に参加し続けている。里中のことが気になる。
加藤(木下崇祥)…ゼミ生。ナオミにフランス語の添削を受けながらも告白した。バイトも就活もせず卒論も出さないだらしさで、里中からあり得ないと密かにダメだしされる。
太郎(玉田真也)…藤村の子。中二。思春期で藤村に反抗的。好きな子に告白しフラれたが、ちょっといい顔になった。
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太郎の好きな子はいい子だなと、なんかジーンときた。