小太郎が投票した舞台芸術アワード!

2011年度 1-10位と総評
「土佐源氏」「四畳半襖の下張り」

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「土佐源氏」「四畳半襖の下張り」

椿組

至芸。人間賛歌の極み。

両作品ともに、老人によるバレ話。
でも、下品じゃなくて、むしろ「あったかで、哀しくて、馬鹿馬鹿しくて・・・生きるってそんなもんでイイんだよなあ」って、心の底から、笑って泣いて。。。

再演を繰り返している両作品。催される時には、ぜひ!!!

ボクも、60過ぎたら、オンナのことを「やっこさん」なんて呼んじゃう色気のある老人になりてえなあ。

さいあい~シェイクスピア・レシピ~★ご来場、誠にありがとうございました。

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さいあい~シェイクスピア・レシピ~★ご来場、誠にありがとうございました。

tamagoPLIN

この作品は、tamago PURiNにとって、宝物になるんじゃないかなあ。
それどころか、50年後も、どこかの劇団や高校の演劇部で演じ続けられていると思う。そのレベルの作品。

楽曲は、動画をヘビーローテーションするくらいの「お気に入り」に。

次回作が、最も楽しみな劇団の一つ。

鳥取イヴサンローラン

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鳥取イヴサンローラン

ロ字ック

山田佳奈さんの脚本は、もはや文学の域に達してる。

でも、この『鳥取イヴサンローラン』は、脚本&演技&衣装&音楽&照明&舞台装置・・・どれもこれも舞台演劇として完璧!というか、劇場でこそ、その魅力を最大限に発揮する作品だと思いました。

濃密な女の匂いがする山田佳奈さんの作品群。
いつの日か、今の手法では物足りなくなる時が来るかもしれないけど、とにかく2012年は、ガッチリ客を増やして、次なる展開に向けて貯金してほしいな。

って、なにを偉そうに(笑)

エレジー

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エレジー

(公財)可児市文化芸術振興財団

脚本もさることながら、演技が凄いの一言。

平幹二郎さんは、演劇界の至宝だと再認識しました。

茨木/壺坂霊験記

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茨木/壺坂霊験記

糸あやつり人形「一糸座」

あやつり人形による「人形浄瑠璃」。
15本ほどの糸に操られた人形が少し首を傾げただけで、なぜあんなに哀しいのか。同じように首を傾げただけで、なぜあんなに可笑しいのか。。。
観客の情を動かすのは、セリフだけじゃないと改めて認識させてくれた。

この公演後、数人の役者さんと江戸糸あやつり人形座の舞台を観に。
手前ミソかもしれないけど・・・演技がぐっと良くなってると思う!

「ベルナルダ・アルバの家」

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「ベルナルダ・アルバの家」

ウンプテンプ・カンパニー

すべてが「上質」な作品。

「この後、どうなっちまうんだ。。。」と思う暇もないような濃密な展開。
緊張と緩和とを演出する一助にもなった生演奏も良かった。

「それでも生きてゆく」。哀しく、そして力強い作品でした。

よ~いドン!!死神くん

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よ~いドン!!死神くん

ポップンマッシュルームチキン野郎

自作のテーマソングに始まり、多種多彩なキャラクター設定に至るまで、丁寧に創りこまれた作品。
「劇場(吉祥寺シアター)が大きすぎるのでは?」という意見も散見されたけど、劇場に十分に見合った芝居だったと思います。
自信がついたならば、客がついたならば、気合の入った劇場で勝負するのも良いと思うし、そろそろその時期のような気もする(表現の場は、劇場だけじゃなくて、映画館でも良い訳だし)。
そして、いつか『ポップンマッシュルームチキン野郎~凱旋公演~』を「劇」小劇場あたりで、チケット代一枚8000円くらいで演ってほしいなー。

兎ノ刻 ートノコクー

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兎ノ刻 ートノコクー

マダマダムーン

あらゆるエッセンスを、濃縮させたような傑作!

サスペンスあり、お色気あり、笑いあり、飛び道具あり(笑)

この作品に出演した役者さんたち・・・全員、ファンになるに値します!笑

SIS(エスイズ)-僕の彼女は多重人格-【全日程終了致しました。ご来場ありがとうございました!】

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SIS(エスイズ)-僕の彼女は多重人格-【全日程終了致しました。ご来場ありがとうございました!】

劇団三年物語

演技、脚本が練りに練られている「魅せる」作品だと思いました。
「多重人格もの」は、「トラウマもの」と同じくらい苦手な分野なのですが、説教臭くもなく、「社会に問いかける」的な青臭さもなく・・・でも、グッと心に染み込んでいく作品。

彼女、借ります。【ご来場誠にありがとうございました!】

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彼女、借ります。【ご来場誠にありがとうございました!】

GENKI Produce

かっこいい演出、「笑い泣き」のベタな脚本、どれもこれも良かった!
GENKI Produceの作品は、ホント、デートにもってこい!!

総評

2011年は、どうしても東日本大震災の年として、ボクの記憶に残るのだろう。

王子小劇場でリジッター企画の『狂狂』を観ている時だった。

『狂狂』という作品と、芝居中断後の馬渕史香さんと中島庸介さんの毅然とした立ち振る舞いは、忘れることはない。


最後に・・・☆の数は関係なく、どの作品も、何らかのカタチで僕の血肉になっていると思います。

芝居を見せてくれて、本当に本当に、ありがとう。

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