落合由人の観てきた!クチコミ一覧

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月並みなはなし[07再演版]

月並みなはなし[07再演版]

時間堂

王子小劇場(東京都)

2007/10/19 (金) ~ 2007/10/29 (月)公演終了

満足度★★★★

月を見上げたくなる
時間堂初観劇。

シンプルな舞台セットのなか、ときに淡々と、ときに力強く進んでいく時間。

人には、きれいな部分も汚い部分もある。

全部含めて人。

その上で、「毒」よりも「優しさ」に触れたい人にはお勧めだ。

第13回公演 「匂衣(におい)」ご来場ありがとうございました!

第13回公演 「匂衣(におい)」ご来場ありがとうございました!

劇団印象-indian elephant-

シアター711(東京都)

2010/04/16 (金) ~ 2010/04/25 (日)公演終了

満足度★★★★

「匂衣」
シンプルな作りながら、心に残る作品でした。

ネタバレBOX


韓国人女優が入っていることで、「文化を超えてつながることは出来るのか」という視点を、自分は持ちました。
この拡大した視点で見ると、愛犬との決別、恋人との決別も、「過去と清算して、未来に向かう」という国と国(国民と国民)とのあり方と感じることも出来、面白かったです。
悪趣味

悪趣味

柿喰う客

シアタートラム(東京都)

2009/09/04 (金) ~ 2009/09/13 (日)公演終了

満足度★★★★

柿喰う客「悪趣味」
柿喰う客の代表作になると感じた。ネタバレBOXにて

ネタバレBOX

アフタートークで中屋敷氏が「これで引退してもいい」と言った言葉に象徴されていると思うのだが、脚本・演出・俳優が互いに負けずに高いレベルで戦っていて、見ごたえのある素敵な作品だと感じた。2008年1月の「サバンナの掟」は物足りなかったが、今回はシアタートラムという空間を、堂々とねじ伏せたな、と。
舞台美術が助けている面もあるが、俳優陣の、舞台に立つ力・存在力が一つレベルを超えたなとも感じた。これからの多方面での活躍に期待したい。
若干、照明について何箇所かで「ほかにベターな光の当て方があるのでは?」と思うことがあった。
いつだって可笑しいほど誰もが誰か愛し愛されて第三小学校

いつだって可笑しいほど誰もが誰か愛し愛されて第三小学校

ロロ

新宿眼科画廊(東京都)

2010/10/17 (日) ~ 2010/10/24 (日)公演終了

満足度★★★★

「いつだって可笑しいほど誰もが誰か愛し愛されて第三小学校」
ロロ初見。良かった。

ネタバレBOX

「第三小学校」を見間違えて、小学三年生の芝居だと思っていたが、六年生でした。

大人への階段を登る途中で、不可思議なもの・人に出会い別れる。

喜び、孤独、死、生。

NHK少年SFドラマシリーズをなんとなく彷彿させるような懐かしさ。

見ている途中で、

初期の山の手事情社や劇団青い鳥を見たときのことを思い出していた。


新宿眼科画廊という小さな空間であることも良かった。

蛇足だが、北川麗が昔の会社の同僚に似ていて、せつなさ二倍だった。
翼をくださいっ! さらばYS-11

翼をくださいっ! さらばYS-11

ギンギラ太陽's

天王洲 銀河劇場(東京都)

2008/01/09 (水) ~ 2008/01/14 (月)公演終了

満足度★★★★

『翼をくださいっ! さらばYS-11』
タイトルから、「YS-11主役のイイ話」を想像していたが、良い意味で裏切られた。

ネタバレBOX

物を擬人化した話といえば昔、テレビアニメ「トムとジェリー」の間に放映された「ぼくはジェット機」や「ボクはスポーツカー」を思いだす。

その流れでYS-11の成長物語を想像していたが、スカイマークエアラインの1号機の成長を軸に、優秀な機体なのに生産が打ち切られたYS-11の心の再生、敗戦で廃棄されたゼロ戦の無念、帰ってこない戦闘機を待ち続ける飛行場の愛などがちりばめられ、泣き所が満載であった。

また、冒頭ではいやな奴として登場するJALなのだが、終戦後やっと空を飛ぶことを許される時代に、「取り戻した日本の翼、二度と折るまい」と志を持って生まれた会社が日本航空であるとの描写を組み入れるのも上手い。

終盤、ちょっともたついた感じもあったが、とても素敵な作品でした。
劇団の代表作として、今後も育てていってほしいです。

テノヒラサイズの人生大車輪2011

テノヒラサイズの人生大車輪2011

テノヒラサイズ

南大塚ホール(東京都)

2011/09/17 (土) ~ 2011/09/19 (月)公演終了

満足度★★★★

「テノヒラサイズの人生大車輪2011」
面白かった!冒頭こそコテコテの大阪コントかと思って引いてしまったが、登場人物の過去を振り返るシーンが始まると、そこに描かれた人の喜びや悲しみと、椅子を使ったフィジカル表現に、ぐぐぐっとひきずりこまれた。これは見て損の無い作品だと思った。

ネタバレBOX

各キャラのエピソードを観ながら、これをどう収拾するのかなと思っていたが、そうくるかとうなった。
しかし、最終的に宇宙連合(だったかな、銀河連盟だっけ)に入れてもらえたのかが、すごく気になる。
そのときどきによって

そのときどきによって

タテヨコ企画

Galeri KATAK・KATAK(東京都)

2007/10/17 (水) ~ 2007/11/11 (日)公演終了

満足度★★★★

必然と偶然との出会い
夜の部観劇。
外がよく見える、きれいなギャラリー。
中での芝居と、外を通りかかる人などとが、たまに上手くリンクして面白い。
昼はまた、違った趣になるような気がする。
劇場での芝居よりもさらに「一度きり」の芝居だ。

ネタバレBOX

終盤、人が出て行くシーンで、偶然黒猫が現れた。
立ち止まって、こちらを伺っている。
人と猫、一瞬のストップモーションがあり、駆けて去って行く猫。
つられるように、歩くステップが変わる人。
偶然の出来事ではあるが、そこにキャラクターの心情を重ねて見てしまう。
そんな楽しみ方もできる会場だ。
めいろあそび

めいろあそび

しずくまち♭[フラット]

【閉館】江古田ストアハウス(東京都)

2008/05/29 (木) ~ 2008/06/01 (日)公演終了

満足度★★★★

しずくまち♭「めいろあそび」
客演の泉澤尚子の代表作と呼びたい作品。
気高くふるまいながら、孤独から抜け出そうとすればするほど孤独になっていく切なさを見事に演じていた。素晴らしい。

錦秋演舞場祭り

錦秋演舞場祭り

松竹

新橋演舞場(東京都)

2007/10/02 (火) ~ 2007/10/26 (金)公演終了

満足度★★★★

夜の回を見てきました
「寝坊な豆腐屋」(作:鈴木聡 演出:栗山民也)

好きです、森光子。

ネタバレBOX

動の中村勘三郎(息子役)、静の森光子(母親役)という布陣。
マンション開発で揺れる町内のいざこざはあるが、結果それなりに丸く治まる「現実にはありえない」「イイ話」。
が、メインは「母と子の再会」なので気にしない。

夫と子供と離れ、誰も悪者にしたくないと苦労を抱え込んで一人生き、そして老い、36年ぶりに息子と再会した母親の、ときに毅然とした、ときにさびしげな佇まいに涙。
「あんたを生んで良かった」って言われたらイチコロです。
母親孝行したくなる一品。
15 Minutes Made Volume8

15 Minutes Made Volume8

Mrs.fictions

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2010/04/29 (木) ~ 2010/05/02 (日)公演終了

満足度★★★★

「15 Minutes Made Volume8」
vol.2以来の久しぶりの観劇でしたが、ずいぶんと洗練された催し物になりましたね。各作品を包み込む大枠としての美術・映像・音楽がとても心地よいものでした。とくに、途中休憩が終わる前に入った音楽(1ベルの代わり?)と黄色がかった映像が印象的でした。

ネタバレBOX


■国道五十八号戦線「さっき終わったはずの世界」

起承転結の転のあたりで、照明が消えて真っ暗の中芝居が続く。
明かりが点いたときに、とんでもない光景になるのかと思い見ていると、
真っ暗のなか、客席からペンライトを灯して「すみませーん」と言いながら男が舞台へと向かう。
男は、主催者の今村氏。なんと、照明トラブルとのことで、復旧まで10分程度中断するとのこと。
客席は「これも演出なのでは?」とざわめくが、特別な体験が出来て儲かったと思うお客さんが多いのか、あたたかくトラブルを受け入れ休憩タイムに移行。

真っ暗になる少し前のシーンから再開。
二度演じていることをネタにしたり、ちょっとセリフを足すことで客席をどっと盛り上げて、観客を劇中に見事に引きもどした。
トラブルで真っ暗の中、芝居を続けていた役者さんたちの心中は計り知れないが、中断・再開でよくぞやりきった。

さて、中断劇により「笑い」が大きくなった気がするが、
笑いでつつみながらも、人の欲のえげつないところをいやらしく見せられた気がする。たしかに「人類が滅ぶに1票」だな。

■芋屋「てめぇは草食ってろ」
磯矢拓麻の表情のキレの良さが心に残る。

■時間堂「池袋から日暮里まで」
事前にシナリオを読んでからの観劇。
自分の頭の中で作られた映画とは、異なるキャスト、異なる美術のなかで同じ話が進んでいくことに不思議な感覚を覚えた。

■Mrs.fictions「Yankee Go Home」
こういう宇宙人もいるだろうし、宇宙人とのこういう関係もあるんだろうね。

■PLAT-formance「R.F.D」
複数の登場人物を二人で演じ分けるようにきっちりと構成されていて美しい。
コントユニットだそうですが、本公演では、どの程度キャラクターを描くのかが気になる。

■TOKYO PLAYERS COLLECTION「TOKYOが始まる」
すれ違いにぶつかった人から東京を擬人化し、最後にまた人に戻す構成にはまった。奇跡を信じたくなる作品。

レンアイ罪

レンアイ罪

茶ばしら、

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2014/01/18 (土) ~ 2014/01/20 (月)公演終了

茶ばしら「レンアイ罪」
茶ばしら、初見。

ネタバレBOX

日常からSFへのなだれこみが気持ちよかったですね。
また、女性のうち、一人だけ東京言葉ということの扱い方にしびれました。
お伽草紙/戯曲

お伽草紙/戯曲

劇団うりんこ

KAAT神奈川芸術劇場・中スタジオ(神奈川県)

2012/01/19 (木) ~ 2012/01/22 (日)公演終了

「お伽草紙/戯曲」
役者の身体も発声もしっかりしていて、テキストや演出を見事に受け止めていた。名古屋のうりんこ劇場での初演を見られなかったことが、返す返す残念である。

誰 ガ タ メ ノ 剣

誰 ガ タ メ ノ 剣

シアターキューブリック

ザ・ポケット(東京都)

2008/02/07 (木) ~ 2008/02/11 (月)公演終了

誰 ガ タ メ ノ 剣
メイク&衣裳が素敵でした。

ネタバレBOX

織田信長が歌うシーンは、もっとコンサート風の音響にして「歌」として聞かせてほしかったな。こんな信長は、商業演劇だったら、デーモン小暮閣下がやったら面白いなと思いました。
スチュワーデスデス

スチュワーデスデス

クロムモリブデン

駅前劇場(東京都)

2007/12/28 (金) ~ 2008/01/08 (火)公演終了

スチュワーデスデス
奥田ワレタのファンです。

アニメネタは見ていて楽しいのですが、

「それって、元ネタを知っていてなんぼのものじゃん」

と思って、引いてしまうのです。

とはいえ、「ボーグを脱げ」以来二度目のクロムですが、今回は置いていかれることなく、いい具合に楽しい舞台でした。

ソコバケツノソコ

ソコバケツノソコ

BATIK(黒田育世)

シアタートラム(東京都)

2010/01/15 (金) ~ 2010/01/17 (日)公演終了

BATIK(黒田育世)「ソコバケツノソコ」
大音量の音楽、激しい動き、叫び。そこに「祈り」を感じた。

poetic act vol.1 春マチ小唄

poetic act vol.1 春マチ小唄

劇団空とぶ100マイル

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2008/01/10 (木) ~ 2008/01/14 (月)公演終了

春マチ小唄
セリフと身体のリズムという視聴覚性を重視した作風。
目と耳には気持ちよいのだが、ロジック的には終盤ちょっとはしょりすぎかと。
そんな中、とくに福代千鶴が好演。

13日のポストパフォーマンストークは、家庭や地域のコミュニケーションの低下に対し、インプロ(即興演劇)のワークショップを、俳優ではない一般の方が受けることが、対策のひとつとして有効かという内容でした。

青い夏、エピローグ

青い夏、エピローグ

けったマシーン

タイニイアリス(東京都)

2011/09/07 (水) ~ 2011/09/12 (月)公演終了

「青い夏、エピローグ」
劇団けったマシーンは初見。チラシのイラストを見て、爽やかな青春群像を勝手に想像していたが、違いました。
生徒のシーンでは会話のテンポが上々で、楽しく見られました。
望月智和の身のこなし(柔らかい下半身)が気に入った。
他の役者も今後の活躍が楽しみ。

ネタバレBOX


教師役の高山五月の滑舌の悪いしゃべりは、役にあわせての演技だろうか?
おてあげラプソディー

おてあげラプソディー

春の日ボタン

「劇」小劇場(東京都)

2012/01/19 (木) ~ 2012/01/23 (月)公演終了

「おてあげラプソディー」
5本のオムニバスが最後に収束するこの形式はとても見やすい。

ネタバレBOX

見終わって振り返ると、
「人の話を聞かない人に振り回される」
ことが、自分はとても嫌いなんだなと気付いた。(仕事で苦労したから...)

だから「コンミスと司会」の話は笑えなかった。
心の中で「コンミス、なぜひるむ!こんなやつはクビにしなさい」と現実モードに入ってしまった...。
周りで、笑っているお客さんもいたから、私が固いのだろうが、
コンミスが司会の言うことを聞かなければならない事情を、もう少したててくれると、私も楽しめたのかもしれない。

他のお話は楽しかった。
第一話で、二人の執事が回想シーンで色々な人に成り代って演じるのも好きです。
砂漠の音階

砂漠の音階

風琴工房

シアター風姿花伝(東京都)

2007/10/30 (火) ~ 2007/11/04 (日)公演終了

シアター風姿花伝もいいね
初演も好きですが、

役者が変わり、劇場も変わり、

別物として楽しめました。

ネタバレBOX

場内壁面の青みが、気持ちよい緊張感を与えてくれた。
スズナリ版では、低温室が「下手の先」の設定であったが、今回は客席中央の花道を抜けていく設定。
低温室に向う人たちの表情がよく見えて、すがすがしい。
FABRICA[12.0.1]

FABRICA[12.0.1]

FABRICA(企画・製作ROBOT)

新宿シアタートップス(東京都)

2007/10/04 (木) ~ 2007/10/14 (日)公演終了

記憶に残された
秀作。

1回目は、前方寄り、下手の壁際で、
2回目は、中段の、ちょっと上手寄りで観劇。

2回目は舞台全体を見やすい座席位置であったため、きれいな「絵」を見ることが出来た。
演出が映画監督だから、というのもなんだが、構図とかワンポイントとかへのこだわりを感じた。

この企画、これで舞台が2作目。
「FABLICA」=「実験室」ということらしいが、今作1本でどうこうではなく、今後舞台以外の作品発表もあるそうで、そうした様々なものを通して、トータルに評価されていくものだろう。

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