満足度★★★
温かさであふれている
そんな印象を受けるお芝居でした。
ネタバレBOX
登場する女の人がみんな尻軽になってから加速度的に面白さを増していったように思います。あそこから登場人物みんなの魅力があふれてきてすごくよかったです。ただ、逆にそれまでの展開がだれてたような…そこまで笑えない笑いの応酬で少し眠かったです。あと役者の皆さんの泣きの演技が妙に胡散臭かったような…何か狙いがあるのでしょうか?
ラッパ屋さんの観劇は初めてだったのですが、常に温かい感じの漂う素敵なお芝居をされるんだなと思いました。それと登場人物がみんな魅力的で好きになれる。また照明の落ち着いた感じやおしゃれな選曲、登場人物のはけ方がイリュージョンみたいだったりと見所がたくさんありました。
そしてカーテンコール後の鳴り止まない拍手からこの劇団の根強い人気が感じ取れました。次のラッパ屋さんも是非みたいです。
満足度★★★
もう少し
物語に起伏というか、盛り上がりが欲しかったように思います。
でも役者の方のレベルが高く、飽きることなく見れました。
ネタバレBOX
以前一人芝居を拝見した大石さんの演技が、人間関係に関して薄っぺらいところとか、なんていうか虚無感(?)のようなものが伝わってきてよかったです。
また今回は衣装に注目してみてみました。というのも、こちらも以前拝見した「リチャード・イーター」で、衣装をされていた浅利さんが出られるということで、きっとまた衣装に仕掛けのようなものがあるに違いないと思っていたからです。
実際主人公の見ていた夢の中では登場人物がみなあぶくのようなものを身につけていて、夢が覚めるとそれがなくなっていました。また美術もそれに応じて変化して夢と現実の境をわかりやすくしていたように思います。
が、主人公の中でどのシーンが夢だったかを明言しないので彼の中で夢の出来事をどう処理しているかがわかりづらかったと思います。
後はやはり登場人物に感情の盛り上がりがもう少し欲しかったです。
満足度★★★★★
400円は安い
400円でこんなに面白い芝居が見れるとは。
久しぶりに「もう一回見たい」と思った芝居です。
ネタバレBOX
主宰さんは「思い出づくりの芝居」とおっしゃっていますが、そんなものではないです。でもなんかやりたいことをやったら面白くなっちゃったって感じはしました。
中盤までやりたい放題でしたが、登場人物たちがこれがお芝居であると気づいてから彼らが崩壊し、物語が崩壊し、最後には舞台美術が文字通り崩壊していって、面白かったです。
そして「違う、こんなんじゃない」と叫び続ける主人公と、作演として登場する主宰さんの掛け合いにおいて演劇ってなんだろう、演劇をやる意味ってなんだろうと考えさせられました。
ぶっ壊して終わり、じゃなくて訴える何かがあってよかったです。見終わった後は謎の満足感がありました。
あと、少し言わせてもらうとすれば、僕の席は通路(花道?)の横だったんですが、けつが半分しか乗りませんでした。あの状態で2時間は少しきつかったです。
満足度★★★★
派手
音響、照明、舞台美術がとにかく派手でした。
役者の演技も派手でしたが、見ていて楽しかったです。
ネタバレBOX
舞台上で実際に奇術をやったのに驚きました。座・高円寺の高さがいかされてるなと思いました。
普通のミステリものかと思いきやクライマックスになっても真相が見えてこず話が二転三転し、さらにタイムリープのような要素を含んでいたのが面白かったです。
でも最後のフーディーニがメッセージ性の強いセリフをまくしたてるところは「?」でした。あと最後音が大きすぎだと思いました。
満足度★★★★
役者の力を感じました
気になる点がいろいろあったものの、ラストシーンの役者の演技がそれらを吹き飛ばしてくれました。
「感動させにくる」とわかっているのに感動させられる。
あれは完全に演出とかよりも役者の力だと思います。
満足度★
d-倉庫の無駄使い
誠に申し訳ないですが「つまらない」とか「面白い」とか何も感じませんでした。
人生で初めて眠くなった芝居です。
満足度★★★
何も考えず笑うことができる
そんな芝居だったように思います。ちなみに脱獄の方です。
始めテンポがあまり良くないように感じるところがあり笑いにくかったのですが徐々にテンポがよくなるにつれ面白くなっていったように感じます。
後はネタバレBOXの方で
ネタバレBOX
濃すぎる登場人物たちやスクリーンを使ったハイテンションな登場人物紹介を見てアニメか正月の2時間ドラマでやればいいんじゃないかと思いましたが、見終わった後は、これはやっぱ舞台上じゃないとできないなと思いました。
女尊男卑の世の中になった未来という設定が面白かったです。これを男尊女卑の時代に公演していたら革命的な作品になっていたのではと思います。ただ男をけがらわしいと言っておきながら刑務所の所長は男、戦争の象徴である侍の格好をしていて、そのことにすごく違和感を覚えました。
まあそんなこと考えたら負けのような感じの芝居でしたが。
満足度★★★★★
鳥肌が止まらない
後半のカタルシスがものすごいです。
あれほど純粋に物語に引き込まれた芝居は初めてでした。
僕は今大学生ですが学生運動をした世代をうらやましく思い、学生運動それ自体に憧れを抱いていましたが詳しいことはさほど知りませんでした。
ですが今回の芝居はその学生運動をいろんな側面から見せてくれたと思います。
後はネタバレBOXで
ネタバレBOX
みんなで部室に立てこもるシーン以降すべてが素晴らしかったです。
立てこもりの準備をするときミチオとぬりえが現われて「吉田君!」という瞬間、吉田がかつての学生運動とほぼ同じ状況にある中でかつてを振り返る台詞、戦い続けていると思っていたミチオとぬりえが死んでいたという事実を知った吉田の絶望、やりきれない気持ち。吉田という人物はこの芝居で一番輝いていたと思います。
また「闘いの火は燃えているか」という言葉がとても印象的でした。きっと昔の学生運動を闘った人も、今の活動家気取りの学生も程度や形に違いはあれど「闘いの火」を燃やしているんじゃないかと感じました。
あと舞台美術がすごく良かったです。
出はけがドアひとつだったので場転をどうするのかと思いましたが、テンポのいい音楽を流し、説明役の役者に注目させることで解決しているように見えました。
本当に、本当に面白い芝居でした。初演の時も見てみたかったです。
芸術学部のアドバンテージ
それを見せつけられました。
詳しくはネタバレBOXで。
ネタバレBOX
まず会場がでかかったです。普通の学生演劇のような小屋を想像していったので度肝抜かれました。あれは普通に劇場ですね。照明もいいもの使ってるように見えましたし、さすが芸術学部だと思いました。
また音響が音楽学科などの学生の生演奏で、これも芸術学部ならではだなと感じました。
さて内容ですが、まず役者の方の体の使い方がすごい。冒頭の全員が倒れているシーンで微動だにしない。軍人らしい歩き方、姿勢に隙がない。また主要人物ではない人たちの道化のような動きも面白かったです。
あとオリジナルの歌が随所で入ってくるのも面白いなと感じました。
それとヒロインの方の着物が喪服の「黒」からシーンが進むにつれ「白」になっていく様子が、心境の変化がみて取れて面白かったです。そのほかの人物も最後に変化が見られたりして楽しかったのですが、主人公だけが、今ひとつ気持ちの変化というかそういうものが伝わってこなかったように感じます。
それはたぶん難しい言葉を言いすぎているのと、ヒロインと話すときも毎回短歌や文学作品を引き合いにしてしゃべるので何を考えているかがつかみにくかったからだと思います。
物語の最後舞台上のすべてが取っ払われたシーンは舞台の奥が広かったせいか裏側が見えすぎた気がして少しやりすぎでは?と感じてしまいました。
今回初めて日芸に足を踏み入れましたが、今後も今回のようなクオリティの高い芝居を見たいのでまた行きたいと思います。
満足度★★★
Fantasy Next<post-post≦1999
恐れ多くも格付けさせていただくとこうなります。
詳しくはネタバレBOXで。
ネタバレBOX
観劇順に感想を書きます。
post-post
とにかく脳がパニックに陥りました。開演前からアクトが始まっていて、開演時間になったらアフタ-トークが始まる。でも一部の役者は舞台上に残っていて、アフタートーク後もアクトは続き、すべてが演出だったと気付かされる。
以降どんな「観客だまし」があるのか気になってあまり役者の演技には集中できませんでした。
今まで全く見たことのない形の演劇だったので「こんなのありかよ」と思いながら見ていましたが、最後には「ああ、ありなんだ」と納得させられるものがあったかと思います。それは最後の歌の「楽しい」という言葉や演出家の苦悩を描いているようなところから、みなさんの芝居に対する気持ちが伝わってきたからなのかなと思います。
Fantasy Next
3つの中で一番「普通」だったと思います。先が読めすぎて少しさめてしまう部分もありました(赤子を腹から押し出すのは予想外でしたが)。
あと人間と魔族という理解しえない二つの種族の関係、交錯、発展を描いたものでしたが、そのために持ってきた「ドラゴン狩り」という設定が、役者からドラゴンに対する恐怖みたいなものがいまひとつ伝わってこなくておざなりになっているような印象を受けました。
また役者どうしのテンションが一致してないようなところがあり、笑いどころがいまいち笑えない空気になっていたところもあったかと思います。
1999
まず45分という上演時間を聞いて「ものすごいスピードで展開する話なのかな」と考えていましたが、実際はそれと真逆でゆるいというかふわっとした感じでした。いろんな「?」が残りっぱなしで終わる、でもそれでも別にいい感じ。ふわっとした空気が伝わってくる感じ。僕はあの感じがすごい好きですが、結構人を選ぶ作品かなと思います。
あと客が舞台上で役者がキャパで演技するという形は開演から違和感があったんですが最後付近の覆面とホームレスの女の子が対峙するシーンでうまく活きていたと思います。あのシーンはすごく好きです。
また作者が作者として、音響が音響として、照明が証明として出てくるシーンは下手すると客が冷めちゃう可能性があるので僕はあまり好きではありませんでした。
総括
同じ場所でやる芝居なのに全部舞台の形が違っていて毎回楽しめました。あとすべてに共通していたこととして、役者が舞台上から下りてアクトをしているということがありました。これはあまり見ないケースだなとは思いましたが客と役者の距離が近すぎて物語と現実の線引きがあいまいになってしまっていたように感じました。