無差別
柿喰う客
イムズホール(福岡県)
2012/09/27 (木) ~ 2012/09/28 (金)公演終了
満足度★★★★
たっぷり。
2日間しかないので、初日はアリーナ(予約時に張り切りすぎたのか、六角形の最先端中央だった…)で、合ってないとは思いつつも、目の前に役者の目がある。
顔っていうか、目がある。
手を軽く置く音も聞こえる。
のに、激しい動きでは聞き苦しい踏み音もたてず、ブレスも安定。
どんな稽古をしたらこんな身体表現ができるのだろうと、またもや思った。
ほとんどの役者が唾を飛ばさず動きの中で汗を散らすのみ。。。
ファン気分満喫しました。
鼻水出るほど泣いて知り合いにひかれた。
2日目。
少し間をあけ、壁に写る影も楽しみました。
イムズだからね。
影すらも計算の内であるような濃淡と大きさ。
(いや、分かってるんだろうな)
同じとこでも泣いたし、違うとこでも泣いた。
それぞれの「命」と「心」と「摂理」の根底に響く観客への訴えを勝手に感じてしまい、中屋敷さんにも「世阿弥でなく、観阿弥の世界感を感じました。」と伝える事ができたので、ファン心理として満足。
天神様と狗子の存在が、自然居士の役割を代弁し、民衆と幽玄の境界にも思えたからかもしれない。
あとは「母性」と「女性」に対する中屋敷さんの想いなのかな。
人之子の「命」と「心」が、もしかしたら、最も素朴な生命の根源だったのかもしれない。とか思いながら、最も鼻水垂らして泣きました。
追伸・柿パーカーの素材いいです。めっさ暖かい。
大阪のひと、もう寒いから無くなる前に買ったが勝ちですよ。
九州ですが、既にはおってます。
…柿喰う客をなんでこんなに好きなのか、自分でも気持ち悪いよ、ごめんなさい。
工場S
飛ぶ劇場
旧サッポロビール醸造棟(門司赤煉瓦プレイス)(福岡県)
2011/11/18 (金) ~ 2011/11/23 (水)公演終了
満足度★★★★
一番後ろ。
一番後ろで観た。
芝居を観ながら、観ている人々の反応も込みで舞台になってて、とても楽した。
ブログにも書いたけど、とにかく寺田さん。
いやー寺田さん。
そんなかんじ。
そして公演直前に合流した寺田さんにあの役をやらせる泊さん。
いやーさすが。
『三月の5日間』100回公演記念ツアー
チェルフィッチュ
早川倉庫(熊本県)
2011/12/09 (金) ~ 2011/12/11 (日)公演終了
満足度★★★★
主観。
誰も主役じゃない誰も中心じゃない世界の話。
いろいろ思ったけど、何と言うか、床が丈夫な場所だったら、休憩時間に踊って温まりたかった。とか、知り合いと話した。
そういう自由空間だった。
「踊っても怒られないんじゃね?」
という自由なかんじで。
詳しい演劇用語とか難しい横文字並べなくてもいいよね。
好きな音楽を聴いている時と同じような快さがあった。
そんで、パー券付きの日に行ってよかったです。
いろんな方々と交流ができて、とにかく楽しかった。
個人的に、風邪や肺炎で寝てる間に湾岸戦争が始まって終わっていたり、同時多発テロが起こっていた経験があるもんで、なんとなく分かるなぁ。
あのカンジ。
優しく見える、みどりの中で。
演劇関係いすと校舎
自宅劇場「守田ん家。」(福岡県)
2009/06/20 (土) ~ 2009/06/28 (日)公演終了
満足度★★★★
自宅劇場の醍醐味!
大分から行橋まで観にいきました。
目の前(字のままです)で展開される姉妹の物語。
部屋の端と端にいる二人を交互に見ないと見えない。
視野の問題で。
誰かに気をとられると誰かを見逃しそうでもったいない。
そんな自宅劇場。
じーん。 と、します。
うまく言い表せないので、ぜひ、観にいってください。
「一つの戯曲からの創作をとおして語ろう!」vol.3 上演審査
福岡市文化芸術振興財団
ぽんプラザホール(福岡県)
2011/04/22 (金) ~ 2011/04/23 (土)公演終了
満足度★★★★
観せることと読むこと。
上演順は日替わりだったそうで、審査日は「柿喰う客」が先、「village80%」が後でした。
公開審査にて、さすがの評論が展開されたので、あくまでも審査前に感じた(アンケートに書いた)事のみ。
決定的な差は「この戯曲のキモ(作者が最も伝えたかった所)はどこか」という部分をどこかと探る所に、両演出家に差があったのかなと。
作者の意図に沿うのか、演出家が強調したい部分に沿うのか。
核を元に肉付けをしているのなら、そういった出来上がりになっていたはずであるから。
素敵じゃないか
RAWWORKS.NDR
枝光本町商店街アイアンシアター(福岡県)
2011/02/05 (土) ~ 2011/02/06 (日)公演終了
満足度★★★★
素敵でした。
観なかった人は、再演を希望したほうがいいと思うよ。
ちょっとしかめた眉
ちょっとだけ傾げた首
瞳に映る光や、睫が落とす影…
あの会場で、あの距離で味わうことができて幸せでした。
話の中心は「子供を産むということ」
それって、結局は
「生み方じゃないよ。育て方なんだよ」
っていう裏のメッセージも含まれていたのかなぁと思いました。
終わったとこから続きが始まるような、素敵な余韻でした。
なにもない/なにもしない
二番目の庭
J:COM北九州芸術劇場 小劇場(福岡県)
2010/12/03 (金) ~ 2010/12/05 (日)公演終了
満足度★★★★
別れかたが楽しみ。
感想と言えるかは分からないけれど
「面白かった」「面白くなかった」 「好みだった」「好みじゃなかった」
ではなく
「…わかった」 「…わかんなかった」
に、なりそうな芝居でした。
ちなみに、好みで面白くて「…わかって…キツイ。キツイよ…」でした。
観客という観察者がうまれて、やっと、なにかはじまり、なにかする。
未知の変数を抱いた作品でした。
投げられやすい石
ハイバイ
大野城まどかぴあ(福岡県)
2011/02/19 (土) ~ 2011/02/20 (日)公演終了
満足度★★★★
石を投げられた。
開演時間を勘違いしたせいで15分ほど遅れて立ち見。
スタッフが笑っていると思われたら申し訳ないと我慢したけど、笑いすぎだったかもしれない。
とにかく、笑った。
っていうか、人を、こんなに、笑いものにしていいのか?と思う罪悪感が無いのに驚いた。
同じシーンを見て、泣いている人と大笑いしている人が同時に存在するすごさ。
笑っている人も、ただビジュアル的に笑えるという部分もあるだろうけれど、とにかく、「笑わせる」というより「笑われている」一抹の悲しさに、涙がにじむほど笑った。
女が女から見て、リアルすぎる。
自分に何にもない女がブランド品や流行の品を身につけて、自分も何者かになれたような錯覚を味わったり、無難に収まったり、まだ何かがあるんじゃ?と期待したり。
そういう心理がイヤ~な感じで伝わってきた。
駄目押しのあの歌。歌詞を知っている自分には結局、一番強い(神経が太い)のは女やなー。と、感じさせられました。
血の婚礼
Bunkamura
J:COM北九州芸術劇場 中劇場(福岡県)
2011/08/27 (土) ~ 2011/08/28 (日)公演終了
満足度★★★★
想像より激しい雨だった。
路地がいい。
路地ってとこが、やっぱいい。
雷のような太鼓隊。
物語が進むと当然雨水が溜まる。
これが、ほんとに、アスファルトを冷ました雨水みたいな匂いがする。
ところが、どんどん、苔蒸した日の差さない山奥の湿地の匂いになった。
怖いなぁ。
TV画面の赤と青が、ゆらめく炎のようで美しくもあり、映像どおりに淫靡でもあった。
コデ。
劇団きらら
熊本市現代美術館(熊本県)
2011/08/26 (金) ~ 2011/08/28 (日)公演終了
満足度★★★★
迷えばいいのだ。
これでいいのかな?
もっと我慢したほうがいいのかな?
我慢…しなくちゃ、いけないのかな?
自分の「今」に迷ってるとき、答えを求めるのが人情だけど
もうちょっと、迷っても、まだまだ、間にあうさ。
大丈夫。
そんな風に、優しく抱きしめられた空間だった。
「我慢」を「努力」に代えてもいいっす。
家族の証明∴ JAPANTOUR 2011(全日程終了!有難うございました!!)
冨士山アネット
ぽんプラザホール(福岡県)
2011/04/28 (木) ~ 2011/04/29 (金)公演終了
満足度★★★★
身体で語るかぁ~!
序盤に多少の分かりやすいマイムを入れる事で、その後の「動き」の展開に無理がなく、セリフが聞こえてくるかのように感じた。
上級者のダンスを見慣れている人には甘い部分もあったかもしれないけど、カッチリと行き過ぎていないところが、逆に演劇的…というか生活?物語?そういったものを、わたしは受け入れやすかった。
説明的過ぎず、前衛的過ぎず。
演出家のバランス感覚がいいのだろうと思った。
この「要素」を芝居の「部分的」なところに差込みたいと四苦八苦している手探り中の作品を、ここ2年で数本観劇したので、余計にそう思うのかもしれない。
わが星
ままごと
J:COM北九州芸術劇場 小劇場(福岡県)
2011/05/19 (木) ~ 2011/05/22 (日)公演終了
満足度★★★★
むず痒い…
DVDもリーディングも観ずにいきなりでした。
迷っているとこを薦めてくれた人に感謝…
素直に、いい作品だなぁ。と思いました。
もっと知り合いを誘っていけばよかった…って、連日の満席でしたけど。
現代能楽集Ⅵ 『奇ッ怪 其ノ弐』
世田谷パブリックシアター
J:COM北九州芸術劇場 中劇場(福岡県)
2011/09/10 (土) ~ 2011/09/11 (日)公演終了
満足度★★★
能より狂言寄り?
かな?
体をわずかに動かす、振り向く、それだけで違う話が始まるという手法は好き。
笑わせてもらいました。
だからこそ
浮き出る人々の動きが、ラストでリンクした瞬間の怖さといったら。
鳥肌がたちました・・・。
彼女ⅲ (かのじょさん)
揮発タブレット
SRギャラリー(福岡県)
2012/04/28 (土) ~ 2012/05/01 (火)公演終了
満足度★★★
どう考えたらよいのか。
リーディング企画を観覧しての、観劇でした。
読んではいないので無責任ですが、戯曲はスッキリシェイプされて、後半の流れなども伝わりやすくなっているのだろうなと思った。
でも、そうなる前を知っている分、あそこをなんでああしなかったんだろう?とか、なぜあのシーンをなくしちゃったんだろう?とか、余計な事も思ってしまった。
装置もシンプルすぎて、そのわりに細かな部分に雑なところがあって、何か「あれ?」って思ってしまった。
こんな損はないと思う。
だって、面白かったんだもん。
面白かったのに、素直に「おもしろい!」って言えないこれは、損した。
かといって、リーディング段階を知らなかったら最高に面白かったのかといわれると、それもちょっと違うんだろうなって自分のことなのに想像してものを言う優柔不断なあたし。
「しき」
成長剤
そらあるき(福岡県)
2012/03/31 (土) ~ 2012/04/01 (日)公演終了
ゴーゴリ病棟
柿喰う客
ぽんプラザホール(福岡県)
2012/05/25 (金) ~ 2012/05/27 (日)公演終了
満足度★★★
妄想の賜物。
中屋敷さんの手法は、慣れる・慣れないの壁もあるけれど
のれる・のれないの壁がひたすらに厚い。
覗き見ることのできる高さなのだが。
それは役者だけでなく、客の前にも現れる壁。
例えば音楽を聴くのは好きだけど、レゲエのリズムにはいまいちのれない…とか(自分の事ですがね。)
そういうあたしも、たかだか1年ちょっとしかまだ観ていないわけですが。
壁の向こうに着地できたみたい。
まぁ、好きですってことです。
役者には残酷な、この手法が。
No Enemy, No Life?
village80%
西鉄ホール(福岡県)
2012/04/29 (日) ~ 2012/04/29 (日)公演終了
満足度★★★
表現方法としての様式?
話の内容は好きな傾向だし、試みであった表現が洗練されてきているのが分かったし、仮想敵をつくることの空しさや、仮想敵をつくらないと自分の正義を保てないというひととか集団とか
そういう話なのかな?間違ってるかも。
でも、出だしは中央の彼の脳内妄想が女の姿で現れたのかと思って正直怖かった。精神やんでるひとの話を見る気力がない日だったので。
違ってよかった(よかった?)
主役不在の誰のための物語なのか分からず、誰もがこの物語の主役になりうる、という状況のままで終演してしまったので、個人的な趣味としては、もうちょっと絞り込んでいるものも観たくなりました。
decoretto
CAPRI
ぽんプラザホール(福岡県)
2012/01/26 (木) ~ 2012/01/28 (土)公演終了
満足度★★★
本当に今頃ですが・・・
《追記しました》
「夢見る少女」がどんな夢を本当は見ているのか。
とっても好きな話でしたらが、火がはぜる音とかそういう自然音が不自然で、なんとなく最後まで自分を騙せずに、ふっと我にかえってしまったりしたのが、非常にもったいなかった。(←自分が)
素直に浸って観たかった。
終わり方、そのもっていき方は好きでした。
総合的に、好きでした。
原作物でよく「これは映像(アニメ含む)では再現できるが、舞台では無理だ」というものがあります。
この物語は間逆で、舞台でしか出来ないものだったと思います。
少年の「本当は怖い童話」=「悪夢」の正体が、最初から出ている。
正体に気付いたときのおぞましさ。
だから余計に音が気になったのかもしれません。
鬼の生活
ブルーエゴナク
SUBビル(802-0081北九州市小倉北区紺屋町7-15JMNビル1F)(福岡県)
2012/04/12 (木) ~ 2012/04/17 (火)公演終了
満足度★★★
吸いとらるるぞ。
真面目な話、会場はやや乾燥しています。
でも、水分を補給すると終演前にトイレへ行きたくなります。
これはアレです。
あなさこくんの、客へ対するSプレイです。
そしてあなさこくんは、かなりの割合で、音楽的コード進行で戯曲を構成していると思います。
精も根も尽き果てました。
実際、あたしと同行者は観劇前に佐世保バーガーを食したにも拘らず、観劇後に
「炭水化物と適度な油脂をくれ!!!!!」
状態になり、、ラーメンを食しました。
『prayer/s』※ワーク・イン・プログレス公演
RAWWORKS
SRギャラリー(福岡県)
2011/05/16 (月) ~ 2011/05/17 (火)公演終了
満足度★★★
業と欲と我
観る人の「我欲」によって見え方が代わる面白い作品だと思いました。
ラストに至るシーンの解釈で、特に。
あたしは永山さんの描く世界に「古代神話」の空気を感じるので、中々に恐ろしかったです。
っていうか、本当に素晴らしき変態。
変態って、「変態性欲」って意味だけじゃないんですよ。
ふふふ。
本公演、楽しみ。
★が3つなのは、お尻が痛いのとトイレが無くて不便だったから。
芝居とは関係なく、場所選定のための減点…(←偉そう)