或る、致し方ない罪に対する やるせない復讐のはじまり
アヴァンセ プロデュース
シアタートラム(東京都)
2015/04/02 (木) ~ 2015/04/06 (月)公演終了
満足度★★★
残念ながら
坂上氏の脚本の鋭さや深さは凄いと思っていたのだが、今作はどうも期待はずれだったような・・・“狂気の沙汰”とあったが、それほどのものを感じなかった。ただ観て“面白い”はあったが、こちらに残るものはなかった。もっともっと突っ込んだもので良かったんではないかと、残念に思う。
丹下左膳
新宿梁山泊
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2015/03/25 (水) ~ 2015/03/29 (日)公演終了
満足度★★★★★
20年ぶりの観劇
子育てに阻まれ、そして遠くなり、20年ぶりの観劇です!なんというか随分と“垢抜けた”というか、随分と変わったなぁと(良い意味で!)感じました。
ネタ的には演劇業界、これでもか!という話ですが、今まで観たものとは突っ込みどころが違う!さすが金さん!なんとなく感じているけど口に出しづらい事を、スコンと舞台に乗せてしまった!そこでしか生きられない人たちの中に、紛れ込んだ者。彼に言ってはいけない事を仕込むように、本当を浮き上がらせる。そこを突っ込んじゃ駄目でしょという現実が、架空の世界にチラチラ見え隠れする。天国は地獄、薄皮一枚被って、内側は忘れた振りで生きていく。それしか行きようがないのだから。表向きには・・・でも実際は・・・それをどこまで我慢できるのか?痛いところガンガン攻めてくる話でした。出来ればまた観に行きたいと思います。
『MOGURAYA』ーエピソード3ー
株式会社FPアドバンス
戸野廣浩司記念劇場(東京都)
2015/03/25 (水) ~ 2015/03/29 (日)公演終了
満足度★★
客席
暫くぶりに“舞台に立つ素人さん”を観た。初日ということを差っぴいてもかなりしんどい舞台だった。良い芝居する子もいるはずなのに・・・と残念!また、演出が劇場全体見えていないなと、感じた。あの高さの舞台、ろくな段差のない客席の一番前から椅子席?後ろの席の方は、ステージの下方、どれくらい見えていたんだろうか?客席の作りから考え直した方がいいのでは?殺陣を派手にやるのなら、それが観えるようにしなくてはと思うが・・・椅子なんぞ取っ払って、全部桟敷席お座布団のほうが目線も変わって舞台が観やすくなると思うが・・・。
神様はじめました THE MUSICAL♪
株式会社アルテメイト
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2015/03/21 (土) ~ 2015/03/29 (日)公演終了
満足度★★★★
楽しかった!
原作読んでないけど、アニメは大ファンです!キャラがねぇ、重なる感じ、ありましたねぇ!確かに歌は上手くない!ミュージカルである必要は感じなかった。オープニングもエンディングも必要性をあまり感じない・・・・まぁ色添えってことなんでしょうね。殺陣好きとしては殺陣出来る子が何人もいたので期待したのですが、その殺陣も殺陣と言うより絡み程度、話の流れ的なものだけで見せ場がなくて残念。ちょっともったいない気がしました。でもアニメ的な感覚が楽しかった!鬼婆の場回し、スッゴク楽しかったです!本当はこのタイプの舞台は深く考えず、楽しむのが一番だと思います。
極上文學「草迷宮」
CLIE
紀伊國屋ホール(東京都)
2015/03/18 (水) ~ 2015/03/24 (火)公演終了
満足度★★★★★
美しき舞台
幻想的な舞台。泉鏡花の美しい世界であった。動き・表情も良く出ていて、暫し朗読劇であることを忘れてしまうシーンもあった。衣装・小物使いも雰囲気を引き立てていたと思う。
『山茶花』
演劇人*
d-倉庫(東京都)
2015/03/18 (水) ~ 2015/03/22 (日)公演終了
満足度★★★★
花言葉
なかなか見応えのある舞台だったが、語り落ち的な部分が多く、登場人物や設定の甘さが感じられた。世界観の狭さももったいない気がする。見た目には美しいセットだったが、それが殺陣の足枷になっていた気がしないでもない。しかし、出演者の熱量はハンパなく、かなり好感が持てた。ちなみに山茶花の花言葉「ひたむきな愛」というのもあるようで、こちらのほうがこの話にはふさわしい気がした。
忍ブ阿呆ニ死ヌ阿呆
企画演劇集団ボクラ団義
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2015/03/11 (水) ~ 2015/03/22 (日)公演終了
満足度★★★
申し訳ないが・・・
発想的には面白い部分は多々あるが、個々の登場人物の心情があまり現れていないように感じた。登場人物の誰もが、全体的に芝居が浅い。練りこみが足りないのではないかとついつい思ってしまう。前から二列目中央で観たのだが、どうも表情が出きっていない気がする。感情を発するシーンでも、その高ぶりがこちらまで届かない。声すら出きっていない気がする。芝居が枠に収まっているというか、観ている側に“感じさせる”力が薄い。“圧倒される”という言葉がこの作品には感じられなかった。動きとしても、殺陣好きとしては、オープニングにかなり相手のタイミングを待っているのが目に付いてしまったし、殺陣以外の登場人物が舞台上に何人もいて、殺陣が引き立たないのも観ていて辛い。全体的に動きが“遅い”と感じてしまった。舞台もそんなに広い舞台ではないのに、6分割7分割となり人の配置が煩わしく感じたシーンが何度か。話はある仕掛けで進む。個々のそれはあるが、同じ仕掛けが何度もあり、最後くらいはもっと“やられた”と思うような大どんでんが欲しいなと
思ったのは私だけだろうか?と言いたい放題で申し訳ない。あくまで私の感想である。いい部分も、もちろんある!最初はウザイと思った秀吉、どんどんといい味が出てくる。大神くんの持ち味が良く出ていて、うまくはまった役だと思う。また真凛ちゃんのお市、団義にしては珍しく艶のある女性で美しかった。団義の今までの舞台と比べての評価として星三つ。お気に入りの劇団だけに少々渋い点数となった。
白魔来る-ハクマキタル-
ラビット番長
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2015/03/05 (木) ~ 2015/03/09 (月)公演終了
満足度★★★★★
障子の向こう
いかにも重く暗いイメージが嫌というほど匂って来る。こういう救いのない話は好きではない。しかし、観終わってみれば、体に力が入ってしまっている自分がいた。この作品、まったく話がどう流れていくのか?“熊”が怖いという感覚が遠いものだから、最初はぴんと来ずいた。が、次第にじわじわと押しせてくる恐怖感。熊が人を食らう擬音がどんどん生々しく感じられた。なんとも嫌な苦味と血生臭い話、それなのにどっぷり使ってしまった。
始めの若者達と老人の会話の際の照明がかなり印象的だった。あの微妙な薄暗さは絶妙!またセットの使い方もシンプルな作りなのに、左右・全面と次々使い分けられる。そして障子、開けられるのが怖い・・・なのにその向こうが知りたいという気持ちを引き寄せる使い方。温かい家族のいる家の雰囲気から悲劇を描く血のキャンパスまで、開け閉めしているだけのものにいろいろな感情が移っていたように感じた。いつものラビット番長とは違う。しかし、次回もこういう“イイ裏切り方”をして欲しいと期待する。
リチャード三世
少年社中
あうるすぽっと(東京都)
2015/03/04 (水) ~ 2015/03/12 (木)公演終了
満足度★★★★★
満足!
このところ、あちこちの劇場で見かけて、観たいなぁとため息ついていた舞台。名前は随分前から知っているが、初めての社中。観にいって良かった!
暫くぶりにストーリーにやられた感いっぱい!シンプルだが迫力のあるセット、品があり美しい衣装、そして、動きが軽く、切れがいい、どこを観てもワクワクさせる殺陣!蜷川演出のような雰囲気がありつつ、重くなり過ぎなず、適度に入るヌケ、見応え抜群の舞台でした!
梅子と「ボクらの青春交響曲」
『熱きロマンを胸に、生きる勇気と希望を与えるべく突っ走り続ける奴ら。』
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2015/03/03 (火) ~ 2015/03/08 (日)公演終了
満足度★★★★
ちょっとばかり・・・
心苦しいが・・・やっぱりビジュアル的につらい!その度胸は認めるし、芝居としては悪くなかった。作品としても面白かった。しかし、梅子の初恋の君にはどんなにボサボサの髪であろうと、キュートな笑顔が似合うイケメンが欲しかった!なぜって、人は自分の思い出を美化するものだから。自分の想像の世界を自分の都合で作るのなら、当然それはあるべきではないかと・・・イケメン好きなおばさんは思う。
GHOST SEED
カプセル兵団
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2015/02/26 (木) ~ 2015/03/01 (日)公演終了
満足度★★★★★
やさしいお話
ファンタジックでなんとやさしいお話なのでしょうか!悪人がいない!?みんなが誰かを、世界を思っている。人形達の愛らしさ、神秘的な世界観、そして溢れる暖かい心。反面、本質を知らずに恐れ、嫌う群衆の愚かさ。切ない気持ちがいっぱいになりました。とても素敵なお話なので・・・無駄なおちゃらけはいらなかったのではないかと・・・。もうひとついえば、あの劇場では出来ない“いつもの疾走感”あの勢いを感じられなかったのは残念な気がします。再再々はいつもの劇場がいいなと思います。初日のいろいろはありましたが、ストーリーに感動したので、★5。
さよならダースヴェイダー
劇団Spookies
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2015/02/26 (木) ~ 2015/03/02 (月)公演終了
満足度★★★
前向きはとても素敵なのだが・・・
不幸が不幸に思えない。字連だけなら不幸だが、その当事者達を見て、不幸と感じられない。だから主役の「ひっしこいて生きてみろ!」がどうも沁みて来ない。作品名のダースヴェイダーも活かされてない。必要性を感じない。また、どの登場人物もうちに溜まった感情がすぐ表に出てしまって、短絡的。主役の動きは良かったが、もう少し強弱のある芝居、抜ける表情などが出れば、もっと魅力的な存在になるのではないだろうか?
独りぼっちのブルース・レッドフィールド
ポップンマッシュルームチキン野郎
シアターサンモール(東京都)
2015/02/22 (日) ~ 2015/03/01 (日)公演終了
満足度★★★★
控えめ?
笑いました!開演前の寸劇(かなりクオリティ高し!)から爆笑の渦!!本編も声上げて笑ってしまいましたが・・・終わってみれば、どうも“おとなしい”気がしてならない。ストーリーはポップンの持ち味を充分に持っていると思われますが、演出が控えめな気がしてならない。渡辺徹さんのファンの方への配慮なのか?客演が多いためか?なんだかわからないけど、もう少し突っ込んだものが欲しいと切に思います。ビックネーム無しでの再演を期待したいと思います。ちなみに相変わらず“キャラもの”はイケテます!が、こちらももっとエグサがあっても良いんじゃないかと・・・。
期期期鱗
0 LIMIT
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2015/02/13 (金) ~ 2015/02/16 (月)公演終了
満足度★★★★
面白い!
まぁご都合というか、アニメというか、時間軸はいい加減、有り得ないがいっぱい!登場人物もアニメチック!全編突っ込みどころだらけ!だけど、ここまで来ると“許せる”というか、だから“面白い”ハチャメチャストーリーだけど、面白さは抜群!欲を言えば、ラスのくだりにもう一捻り欲しかった。見た目的にも、展開的にも観ている側が“固まってしまうような”もっと強い見せ方が欲しかったように思う。
クロネコフォードコッポラ
ハイバネカナタ
シアター711(東京都)
2015/02/18 (水) ~ 2015/02/22 (日)公演終了
満足度★★★
苛苛
観終わって最初に出た言葉は「疲れた」。主役は最初から最後までテンション上りっぱなしで絶えず苛つき、加えて女性陣キャラの存在の強さは半端ない。絶えずこちらまでその苛つきが飛ばされてくるようで、落ち着かず、未来ちゃんの存在に息をついたような・・・。狙いはわからないでもないが、もう少し、おふざけではなく“抜け”を作れないものだろうかとついつい思った。
回想電車999【ご来場ありがとうございました!次回公演は四月!】
壱劇屋
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2015/02/19 (木) ~ 2015/02/23 (月)公演終了
満足度★★★★
持ち味
まだ二回しか観ていないが、ここの劇団の独特の持ち味を感じる。無機質で淡々と感情よりも構成力が強い。場面場面の動きが良い分、観ている側の気持ちを引っ張る芝居が足りない。それが惜しい!前半は単調。しかしラスト、最終列車からのラッシュは見事だった!迫力があり、構成も見事!あれだけのものをこなす力があるのであれば、もう少し演技にも観客を引っ張る彩が欲しい。
必要とされている、と思う病気
箱庭円舞曲
駅前劇場(東京都)
2015/02/14 (土) ~ 2015/02/23 (月)公演終了
満足度★★★★
淡々として
まずセットに驚かされる!決して広くはない舞台をあそこまで作りこんだ、ただただ感嘆するのみ!ストーリーは妙なリアル感を持ってどこか淡々としている。始めから“これでどういう終わりにするのか?”がとても気になった。病院という閉鎖された空間の中、ドラマのような派手な派閥戦争はないが、患者と看護する側の生身を感じる裏表が良く出ていたと思う。“必要とされる”いくつものそれが溢れていたが、こちらの感情に入り込むには、あまりに淡々としすぎて、少し遠く感じた。
軋み
スタークコーポレーション
サンモールスタジオ(東京都)
2015/02/11 (水) ~ 2015/02/15 (日)公演終了
満足度★★★★★
軋んだ彼女は可愛かった!
始めから終わりまで、かなり笑かせて頂きました!
台詞がねぇ、とても面白い!しかもテンポもイイ!更に、人の心理もかなり上手く出されてました。罪の意識に軋んだ心にひずみが出来始め、物事のすべてが自分の罪と重なって、“軋んでくる”。その姿がとても滑稽で哀れ、だけどなんとも可愛い!利害関係はあっても、それだけでなく、周りが彼女を助けようとするのが納得できる、みさとさんの熱演でした。その他の出演者もいいバランスで、見応えあったと思います。
ユメオイビトの航海日誌
LIVEDOG
シアターサンモール(東京都)
2015/02/11 (水) ~ 2015/02/15 (日)公演終了
満足度★★★
期待し過ぎたか?
この作品は二度目。前回も感じたが、主役の存在が薄い。今回は主役だけでなく、その他の登場人物にも深さが感じられなかった。あれだけの出演者を活かせなかったのは、演出のせいだろうか?なんとももったいない事だ。余計な部分が多すぎたのではないかと、その分各キャラのカラーをもっと出していくべきだったのではないかと・・・。期待し過ぎだったのだろうー、なんとも拍子抜けした。
青ひげ公の城
非シス人-Narcissist-
サンモールスタジオ(東京都)
2015/02/05 (木) ~ 2015/02/09 (月)公演終了
満足度★★★★
流石の作品だが・・・
前回より、コンパクトにすっきりまとまってしまった舞台。確かにキレのイイダンスの為にはスペースはあったほうがいい。でも、前回のあの狭くるしさ、こぢゃごちゃ感のある、あの雰囲気のほうが好きだ。サーカスというか見世物小屋のような、すえた匂いを感じられるほうが、この話には合っているような気がする。出演者、前回も素晴らしかったが、今回はそれを上回る。ただ主役である七人目の妻、この役は、“この役がどうしても欲しい少女”であって欲しいと思う。周りに振り回され、戸惑い、怯え、それでも、見た目とは違うしたたかさ、そんなものを持つ少女が演じたほうが、その世界のおぞましさや妖しさが浮き上がるのではないかと思う。