papamomo 老年団・サポート・センターの観てきた!クチコミ一覧

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われらの血がしょうたい

われらの血がしょうたい

範宙遊泳

シアタートラム(東京都)

2026/02/21 (土) ~ 2026/03/01 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2026/02/26 (木) 14:00

範宙遊泳『われらの血がしょうたい』(作/映像 山本卓卓、演出/音楽 額田大志)

この内容を 11年前にお書きになられたことへの驚き。この内容の戯曲に沿う演出、音楽を組み合わせ上演作品に仕立てる額田大志さん、戯曲との親和性。額田さんを起用された山本卓卓さんの慧眼。

好みの演技をされる井神沙恵さんと端 栞里さんのお二人が出演。井神さんの変幻さ、端 栞里さんの熱量と表現の細やかさと変化、堪能させてもらえました。

あの舞台手前の吊るした枠組みの潔さ、更に手前の床の枠組みの意匠、そして奥のスクリーンを使った演出(出捌け口も含め)、舞台の隅から隅までを使って/使えて、その辺りも凄く良かった。

メヤグダ

メヤグダ

ホエイ

シアター風姿花伝(東京都)

2026/02/19 (木) ~ 2026/02/25 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2026/02/25 (水) 13:00

もはや津軽弁が懐かしく思えるぐらいホエイを拝見して来た。が今回は津軽弁だけど舞台は青森ではなく、都内での津軽弁。さしずめ「ふるさとは遠きにありて思ふもの」「ふるさとの訛なつかし停車場の 人ごみの中に そを聴きにゆく」的な、つがるふるさと県人会事務所での出来事。

久し振りに泣きながら笑った。

圧倒的な津軽弁から、こちらに居る我々に向こうがくっきりと切り取られ、紅い夕陽が海に落ちる故郷が渡される。我々非津軽弁民も青森を思う心が生まれる仕組みだった。そしてそこに人を思う姿が重なって来る。懐かしい故郷を暖かく思い出し泣いて笑う。

やっぱり山田百次は良い!素晴らしい!

吊るされた金魚ねぷたは中泊町に落ちる夕陽の紅さなのだろうか?

ヘカベ/ドゥロイケティス

ヘカベ/ドゥロイケティス

お布団

アトリエ春風舎(東京都)

2026/02/12 (木) ~ 2026/02/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2026/02/15 (日) 13:00

お布団『ヘカベ / ドゥロイケティス』作/演出 得地弘基

個人的にお布団のベストとした『夜を治める者<ナイトドミナント>』を超えて来た。原案の「ヘカベ」を書いたエウリピデスは「バッコスの信女」も書いていたのか。

紀元前424年、2,449年前のギリシャ悲劇がアトリエ春風舎に映される。

宇都有里紗/大関愛/永瀬安美/中野志保実/渚まな美/新田佑梨の6人の俳優が戦争を戦った/に巻き込まれた者達が示す、惨憺たる古代の魂の叫びを見事に映していた。

素舞台に箱馬(で合ってるかな)のみで空間を創り、照明/音響を駆使して、アトリエ春風舎をバルカン半島の辺りの港に。

上演時間が85分とのことだが 2時間近く観ていた様に思える濃密な時間だった。快作だ!

ガリレオ~ENDLESS TURN~

ガリレオ~ENDLESS TURN~

SPAC・静岡県舞台芸術センター

静岡芸術劇場(静岡県)

2026/01/18 (日) ~ 2026/03/07 (土)上演中

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2026/02/14 (土) 14:30

SPAC『ガリレオ ~ENDLESS TURN~ 』(原作 ベルトルト ブレヒト 台本/演出 多田淳之介)

多田淳之介氏は上演にあたり「 『現代のパラダイムシフトを考えると、急速に進化する AIが一番身近なテーマ』と考え、ChatGPTを戯曲の翻訳、台本づくりに活用した」とのこと。その辺りのシーン/雰囲気が最初の人類史のシーン(30分程)と最後の未来へ繋げるシーンの台詞に見れた。

大きな舞台美術、劇場に入った時に周りの配置物からするとこれは動かせないなと思った。となるとほぼ素舞台での上演だぞ、どうなるのだろうと思わされた。で、そこが良かった。反対に正面の凄く限られたスペースだからこその演技が効いて/素舞台を活かすことになっていた。いやっ、あの舞台美術が在る舞台を素舞台と言うのは失礼だな。舞台美術は効果的にガリレオの時代の天動説を移し取る効果が素晴らしかった。そして宙に浮かぶ惑星達。

そして音楽、多田さんの演出なのでもう Perfume が流れることは避けられない訳で、この戯曲には グスターヴ ホルストの惑星が相応しいと思っても詮無きこと 笑。

配役は代を重ねて、回る周る!そして回る!

事前に戯曲を読んでおいたので、そこは忠実に切り取られていて、その部分は奇をてらう、いや、AIの雰囲気からは遠い様に思えるベースの部分が響いて来た。

ブレヒトの普遍的な部分、つい先日の衆議院選挙の権力への大きなシフトを重ねて見た。今に天動説を強いられる日が来ない様にガリレオの教訓を未来へ繋げないと!

社会の柱

社会の柱

新国立劇場演劇研修所

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2026/02/10 (火) ~ 2026/02/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2026/02/11 (水) 14:00

新国立劇場演劇研修所 第19期生修了公演 『社会の柱』
イプセンの Wikipediaには代表作 8作品が挙げられているがその中に入っていない『社会の柱』、しかしこの作品は新国立劇場演劇研修所 第19期生の修了公演に相応しい作品だった。重厚さが求められる戯曲でそれに応えた12人の修了生の皆さんが素晴らしかった。この期に高校演劇からの繋がりがある中島一茶氏が居られる。主役の在り様が敵役的でそのカウンター パートの役が中島一茶氏だった。彼の持つ雰囲気がこの役にドンピシャ!いや、皆さんがそれぞれの役にドンピシャなんです。イプセンの 1877年の初演作品とのことで、あて書きした訳はないのだけど 笑。皆さんの名前を一人づつ挙げてゆきたいのだけど、皆さんが良かった。
舞台美術の造形が素晴らしい。衣装も素晴らしい。
普遍性があり、現代性を持つ戯曲で、最後はそう来るかという展開で感動を覚える。良い修了公演だった。12人の修了生に祝福と賛辞を!

黒百合

黒百合

世田谷パブリックシアター

世田谷パブリックシアター(東京都)

2026/02/04 (水) ~ 2026/02/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2026/02/12 (木) 14:00

世田谷パブリックシアター『黒百合』チラシ等を入り口で配布していたのでもらったけど、この公演の配役表等は無く、席に置いてあるのだろうと。でも無い。パンフレットを買わないと役名と配役は判らないんだな。貧乏人は知らなくてもか 笑。それなら知ることなく見ましょうと言う思いで少し斜に構えて観始めた。黒百合のことはネットで検索して、粗筋として物語のおおまかなところは読んでおいた。
と言うことで、役名が判らないって、こんな具合なのだなと。役名を使って感想が書けない。普段は当日席に置いてあるパンフレットを見ながら感想を書くのだけど、判らないので、こうなる。ゆき、ひいさま、若旦那、盲目の元やくざかの跡取り。あと白石加代子さんが演じられたゆきの家の隣の婆さん、あと、ヤクザの爺さん、の皆さん、忘れている役の方も居られると思うけど 笑、この皆さんが良かった。あと、茶屋の二人の客引き娘、一人は鈴木菜々さん、桐朋芸大に在学中から拝見していて、本来、5,000円以上は自主規制をかけていて拝見しないのだけど、彼女が出演者で唯二存じ上げているお二人の白石加代子さんと土居志央梨さんと同じ舞台に立たれると言うことで拝見した次第。まだ卒業して 2年のはず。その彼女と彼(見た目のジェンダーで)に割り振った役でのインパクト!
舞台美術が世田谷パブリックシアターの多分舞台の高さを一杯に使い切ったのだと思う(初めて拝見したので)、それが大きなインパクトを与えていたのだけど、それは良かったが、水を表現するために在った、併存していたビニールたち、あくまで個人的な受け取り方だけど、そこに安っぽさを感じた、見事な舞台美術とのバランスとして。それに替わるものが何か? 観ている時には思い浮かばなかったけど。
演出としての部分が色々 It’s not to my taste だった。見事な舞台美術の裏が洪水のシーンで使われるのだけど、富嶽八景的な絵柄だったこともどうだろうと思った。富嶽八景は海の波であって、物語での陸地の川の洪水とは違う。青くなく、泥の色だろう。
泉鏡花は SPACでしか、だと思うのだけど、拝見していなくて『夜叉ヶ池』と『天守物語』、その2作との比較になる。幻想的な部分や、大正の時代を感じることが少なかった。

ガリレオ~ENDLESS TURN~

ガリレオ~ENDLESS TURN~

SPAC・静岡県舞台芸術センター

静岡芸術劇場(静岡県)

2026/01/18 (日) ~ 2026/03/07 (土)上演中

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2026/02/14 (土) 14:30

SPAC『ガリレオ ~ENDLESS TURN~ 』(原作 ベルトルト ブレヒト 台本/演出 多田淳之介)
多田淳之介氏は上演にあたり「 『現代のパラダイムシフトを考えると、急速に進化する AIが一番身近なテーマ』と考え、ChatGPTを戯曲の翻訳、台本づくりに活用した」とのこと。その辺りのシーン/雰囲気が最初の人類史のシーン(30分程)と最後の未来へ繋げるシーンの台詞に見れた。
大きな舞台美術、劇場に入った時に周りの配置物からするとこれは動かせないなと思った。となるとほぼ素舞台での上演だぞ、どうなるのだろうと思わされた。で、そこが良かった。反対に正面の凄く限られたスペースだからこその演技が効いて/素舞台を活かすことになっていた。いやっ、あの舞台美術が在る舞台を素舞台と言うのは失礼だな。舞台美術は効果的にガリレオの時代の天動説を移し取る効果が素晴らしかった。そして宙に浮かぶ惑星達。
そして音楽、多田さんの演出なのでもう Perfume が流れることは避けられない訳で、この戯曲には グスターヴ ホルストの惑星が相応しいと思っても詮無きこと 笑。
配役は代を重ねて、回る周る!そして回る!
事前に戯曲を読んでおいたので、そこは忠実に切り取られていて、その部分は奇をてらう、いや、AIの雰囲気からは遠い様に思えるベースの部分が響いて来た。
ブレヒトの普遍的な部分、つい先日の衆議院選挙の権力への大きなシフトを重ねて見た。今に天動説を強いられる日が来ない様にガリレオの教訓を未来へ繋げないと!

かがやく都市

かがやく都市

うさぎストライプ

アトリエ春風舎(東京都)

2026/01/24 (土) ~ 2026/01/31 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2026/01/28 (水) 15:00

出演は菊池佳南/清水緑/亀山浩史/小瀧万梨子/金澤昭(以上 うさぎストライプ)と高橋義和。フライヤーや劇団HPには記載されてない金澤さんの名前が劇団のTwitter アカウントのプロフィールに記載の今作の出演者に名前が!うさぎストライプの公演は 2つに分類出来る。金澤さんが出られる公演と出られない公演にだ。今作は金澤昭が出演されているおかげで、菊池佳南さんと小瀧万梨子さんを始め、皆さんの素晴らしい歌声を楽しませてもらえた。

3年少し前の初演の時の自分の感想を探していて、前回のフライヤーが今回と少し違うことに気付いた。"かがやく都市"のパネルが錆びてしまったと。あの不気味なほうき星、メテオに関係あるのかも知れない!かがやく都市にはもう誰も居なくなったのだろうか。
濃厚な手本の様な演技、交わされる研ぎ澄まされたすべての瞬間たち、決して噛み合うことのない互いの関わりを堪能させてもらえた。

初演から、菊池佳南さん、清水緑さん、高橋義和さんが入れ替わられた。初演では宝保里実さんは詰襟を着ておられたと思うが、清水緑さんがセーラー服での埴輪姿。菊池さんが加わられてあのデュエットが実現したのではと思うのだけど。そして初演の伊藤毅さんから高橋さんに替わった先生もまったく違う。5役の内の3役が入れ替わっていて、骨格は変ってないのだけど、細かなところの印象が結構違った。不思議さだけは変らずに漂っていたのだけど

『だくだくと、』No One’s Rite

『だくだくと、』No One’s Rite

果てとチーク

シアター711(東京都)

2026/01/15 (木) ~ 2026/01/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2026/01/16 (金) 14:30

アーサー ミラー「るつぼ」を下敷きにとあるが知識はゼロ。開演前の舞台から風が唸る音が絶え間なく聞こえる。
平坦な言葉のやり取り、そこに置かれた言葉達を拾い切れない、平易な、でも繋げるのには追い切れない情報量。なので刺激が無いと...

これまで、その年のベストに何度か挙げた果てとチーク。これまでの作調からは違う作品だった。切り口は良いと思うけど、もう少し拾える、いや、爺だから拾い切れなかったのだろうが。

出演者が果てとチークの川村瑞樹さんと升味加耀さん、青年団の川隅奈保子さんと能島瑞穂さんの4人。大好物の皆さん!そこは満足でしか無かった。あんな役柄の能島さんは初めてだった!

開演前の舞台。舞台の4隅に A4の紙が貼ってある。どうも同じ文面だなと、何と書いているのかを見に行った(近付ける範囲内で)。で、読んだ。ここには書かないけど、後から判ったのだけど舞台の展開でキーポイントとなる設定が書かれていた。あれを判っているかいないかで、ハラハラドキドキ度合いが著しく違う筈だ。いや、それを口頭で伝えていたのかも知れないけど。まあ色々設定で??な点があった。何故あの椅子が 2つ倒れていたのか?とか、とか。あとから思うとと言うことだったのだけど。

きみはともだち

きみはともだち

果てとチーク

アトリエ春風舎(東京都)

2025/01/16 (木) ~ 2025/01/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/01/17 (金) 14:00

去年8月上演の『はやくぜんぶおわってしまえ』の10年後の位置付け
「どうしたら あんたと ともだちのままでいられるかな」パンフレットのあらすじの冒頭に書いてある。
友達でなくなった前作での二人がまた撚りを戻して友達でいる。
ジェンダー上のマイノリティーの野澤と登場しないけどその相手、その幼馴染のマジョリティーの高校の同級生の園と彼、正職に就いてない男、の4人(5人)。ある意味今の世の中の縮図と言うと乱暴だけど、そこにマイノリティーの生きづらさを投影させる。わかり合えない、それってよほどの関係でないと、いや、相手がなにを考えているのかって友達同士でも判らないと思う。それはそうだと思う。
升味加耀の俳優としてのしたたかさが凄い。
終盤のモヘーさんのアクションの発端になっている事象と行為、正しい用語か判らないのですが、フック?、あの状態になることを思い付いた升味さん、頭の中、どうなっているのだろう。良くあれを仕組んだなと呆れてました(笑) 凄いなぁ。

4人とともだちになりたくて 2度目を拝見した。うん、みんなともだちだ。それぞれが考えていることは判らないけど、この題名通り「きみはともだち」だ。でも判り合っている訳ではない。でも知ろうとすること、相手の立場の理解を深めることは出来る。まあ、そんなに簡単ではないけど、少なくとも相手を思いやる気持ちは持てるかも知れない。それはどんな立場に居る相手であれ、あるいは己であれだ。普段、演劇に教訓を求めることはしないけど、この作品が訴えかけるモノを受け取り、それを意識し続けることが大事だと思う。
戯曲の構成/80分での展開の巧みさ、川村瑞樹/升味加耀/松森モヘー/横手慎太郎、4人の人物像と、それぞれ違う立場で違う痛み持つ、それを表す演技と申し分ない。特に升味さんの負荷は凄いものだと思うが、舞台美術もこれまでと違う具体的な創り込み、トータルで素晴らしい上演だった。

きらきら、またね。

きらきら、またね。

深沢萌華・山本こころ

遊空間がざびぃ(東京都)

2026/01/09 (金) ~ 2026/01/11 (日)公演終了

実演鑑賞

鑑賞日2026/01/11 (日) 12:00

年始そうそう、今年のベストを観てしまった。これまでの観劇経験からしてここまで心を揺さぶって来る上演作品はこれから1年間観ることはそう無いだろうと判っていて、そう思わせる上演だった。

そして主役の方(劇団四季のご出身で/楽曲の歌唱が多い)が深沢萌華さんなんだと思っていたら、終演後の説明で深沢さんの喉の調子が悪く今日は役を入れ替えての上演だったと伺って驚いた。プロフィールを拝見して歌唱を難なく歌い切っておられるのに十分以上の経歴/キャリアを持っておられる方だと納得している。それにしても役を入れ替えての上演だったとは!

この作品のプロデューサーで、作/演出の深沢萌華さん、とても初めてお書きになったとは思えない。脚本は改善の余地があるのだろうが、設定/展開はしっかりとしていて、演出でのテンポも良く、観ていて時間の経過を追うのではなく、物語の先を先はと展開を追っていてた。話の展開からこの物語をどう閉じる/終えるのかと、そこが難しいなと思いながら観ていたけど最後も見事だった。

皆さんにお勧めしたかった。が、拝見したのがこの上演が千秋楽!皆さんに観ていただきたかった!

MAKE 芸劇 GREAT AGAIN

MAKE 芸劇 GREAT AGAIN

東葛スポーツ

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2026/01/08 (木) ~ 2026/01/12 (月)公演終了

実演鑑賞

鑑賞日2026/01/10 (土) 14:00

東葛スポーツ『MAKE 芸劇 GREAT AGAIN』@東京芸術劇場 シアターイースト
最前列で爆音を浴びるつもりが、爆音どころか、床に置いた足裏が♬ 背中を付けている座席から♫ 巨大スピーカーが揺らす強烈なバイブレーション♪ いやー芸劇を迎撃する東葛スポーツ♪ 新年の観劇始めに相応しい迎劇♫

今年の初観劇に相応しい上演作品だった。

上演中なのに、東京芸術劇場の外の看板には東葛スポーツの『MAKE 芸劇 GREAT AGAIN』のポスターは見当たらない。そして劇場のシアターイーストの表のポスターの掲示パネルには、東葛スポーツとだけあるコピー用紙での表示(コピー用紙としたのは当方の推測)のみ(右隣のシアターウエストのポスターと比較あれ!) そして、この作品名の掲示たるや!シアター1010 ミニシアター(稽古場1)で上演する時と何も変わらないとの気概が 笑!  

きみはともだち

きみはともだち

果てとチーク

アトリエ春風舎(東京都)

2025/01/16 (木) ~ 2025/01/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/01/17 (金) 14:00

去年8月上演の『はやくぜんぶおわってしまえ』の10年後の位置付け
「どうしたら あんたと ともだちのままでいられるかな」パンフレットのあらすじの冒頭に書いてある。
友達でなくなった前作での二人がまた撚りを戻して友達でいる。
ジェンダー上のマイノリティーの野澤と登場しないけどその相手、その幼馴染のマジョリティーの高校の同級生の園と彼、正職に就いてない男、の4人(5人)。ある意味今の世の中の縮図と言うと乱暴だけど、そこにマイノリティーの生きづらさを投影させる。わかり合えない、それってよほどの関係でないと、いや、相手がなにを考えているのかって友達同士でも判らないと思う。それはそうだと思う。
升味加耀の俳優としてのしたたかさが凄い。
終盤のモヘーさんのアクションの発端になっている事象と行為、正しい用語か判らないのですが、フック?、あの状態になることを思い付いた升味さん、頭の中、どうなっているのだろう。良くあれを仕組んだなと呆れてました(笑) 凄いなぁ。

4人とともだちになりたくて 2度目を拝見した。うん、みんなともだちだ。それぞれが考えていることは判らないけど、この題名通り「きみはともだち」だ。でも判り合っている訳ではない。でも知ろうとすること、相手の立場の理解を深めることは出来る。まあ、そんなに簡単ではないけど、少なくとも相手を思いやる気持ちは持てるかも知れない。それはどんな立場に居る相手であれ、あるいは己であれだ。普段、演劇に教訓を求めることはしないけど、この作品が訴えかけるモノを受け取り、それを意識し続けることが大事だと思う。
戯曲の構成/80分での展開の巧みさ、川村瑞樹/升味加耀/松森モヘー/横手慎太郎、4人の人物像と、それぞれ違う立場で違う痛み持つ、それを表す演技と申し分ない。特に升味さんの負荷は凄いものだと思うが、舞台美術もこれまでと違う具体的な創り込み、トータルで素晴らしい上演だった。

再終教育(syllabus)

再終教育(syllabus)

白昼夢

インディペンデントシアターOji(東京都)

2025/11/27 (木) ~ 2025/11/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/11/27 (木) 19:00

初めましての白昼夢。でも出演の浦田大地さん/緒方壮哉さん/西山真来さんは何度か/も拝見していて、鈴木拓也さん/油井文寧さんも拝見している。皆さん、いつもと違う。
これが白昼夢のスタイルなのかは判らないが、面白かった。演者の皆さんは体力を消耗、神経も擦り減らされたと思う。
音響が凄い。曲達は作曲されたのだろうか?それらも良い。そこに乗せる身体/振付けも面白く/良い。
舞台美術/大道具や小道具/仕掛け/衣装も良い/面白い。
いつもは白塗りと言うイメージなのだけど、そこはネタばれを避けてむにゃむにゃ。
物語も想像の域を大きく超えていた。様々なあれこれもそう来るか!だった。
浦田大地さんのピッチング フォーム、良かったなぁ

ドント・ルック・バック・イン・マイ・ボイス

ドント・ルック・バック・イン・マイ・ボイス

公益財団法人三鷹市スポーツと文化財団

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2025/10/03 (金) ~ 2025/10/13 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/10/10 (金) 14:00

4度目の東京にこにこちゃんで『ドント・ルック・バック・イン・マイ・ボイス』これまでシアター711/駅前劇場でだったので、三鷹市芸術文化センター 星のホールの広さがどうかなと思っていたけど杞憂に。最高を更新!ずらし/重なり/ぼけを連発/駆使し起こす笑いの渦に巻き込まれず、しっかりと物語を
(えっ?物語!笑)走らせる演技力が素晴らしい演者達、特にあの舞台装着に大ベテランの近藤強さんの組み合わせが最強!
東京にこにこちゃんじゃなくて日本にこにこぐじゅぐじゅちゃんだった!
最後、アフタートークの終わり、サツマカワRPGさんと萩田さんがセリで捌けてくれと念じていたけど、それはなかった 笑。(椅子の脚はセリの枠内に収まっていたので 笑)

わかろうとはおもっているけど

わかろうとはおもっているけど

劇団 贅沢貧乏

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2025/11/07 (金) ~ 2025/11/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/11/12 (水) 14:00

皆さん良いのだけど、最初から少しフェミニズムの敵(かたき)的な位置付け役柄で、キャラクター的にふんわりしておられる山本雅幸さんが、効いていて、反転した後、後から思うと対比/対立が増す効果が。髪型に特徴がある 3人が迎える展開が愉快。面白く拝見。

舞台美術のあの仕切りがゆらゆら、掛けて(吊るして)ある物がゆらゆらと不安さを映すのを手伝い、面白い演出だった、あの影たちが効いていた。

テーブルのむにゃむにゃシーン、中が入れ替わったら驚くのになと思いながら見ていて、そして、おっ! だったのですが、あれ、奈落を使って入れ替えれば面白いのになと思っていました、ガラッと替わっていれば....。あ、それはシアターイーストなら出来るのだろうけど、パリではできなかったのだろうから、そこは「わかろうとはおもっている”のだ”けど」でした 笑

人生の中のひとときの瞬間

人生の中のひとときの瞬間

ぱぷりか

ザ・スズナリ(東京都)

2025/11/02 (日) ~ 2025/11/09 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/11/04 (火) 14:00

大好物のぱぷりか、福名理穂さんの作/演出。フライヤーのイラストが可愛い。
んん? 絵の右上に飛んでいるのはなにだろう 笑

これまで拝見して来た ぱぷりかの上演作品は、青年団の福名企画の頃からキリキリした陰/闇が含まれていた。そういった上演作品を創る新しい人だったが、『柔らかく搖れる』を観て、これは岸田を獲るのではないかと思った。そして岸田戯曲賞を獲られた。そして、もう新しい人ではなくなっておられた。

これまでの様な陰/闇は直接的には含まれていない。福名さん自身が出産され、ロビーで見かけた 5ヶ月児を育てておられる。妊娠を一つのモチーフに置き、もう一つのモチーフを演劇人達に置き、その演劇と日常を切り取り、色々なつらさや晴れるだろう明日へを描いた作品だった。丁寧な、アップテンポな、台詞が、抽象的な舞台美術を使った演出で、演劇に生きる夫婦/パートナー達、仲間が活きていた。良い作品だな。

星降る教室

星降る教室

青☆組

アトリエ春風舎(東京都)

2025/11/22 (土) ~ 2025/12/01 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/11/26 (水) 15:00

26日に24日に続く2回目を拝見。

初日は前から2列目/真ん中通路下手横に座ったら、眩しさ溢れる作品である上に、序盤でその席は土屋杏文さんの視線の消失点、気恥ずかしかったので今日は反対側へ。しかし終盤のキーになるシーンの一つではまた視線の先 笑。でも今日は幻想の世界に浸れていてなんとか平静を保ちながら拝見。

今日気付いたのは、雪子の少女時代のユキコ役の蓑輪みきさんの序盤での儚げな視線が印象的でした。

そして今日、急遽体調不良での出演者の変更で出演された野口結愛さん、我々一般の観客にの目にはスムースに劇に居られました。しっかり演じておられたなと思いました。さすが、演出助手を務めてここまで取り組んで来ておられただけのことはあるなと敬服。

最後に、当たり前だと思いそこに触れる方が誰も居られないかも知れないのですが、主宰の吉田小夏さんの在り様/歌声はさすがでした。

舞台後ろの電飾が満天の星の様で綺麗でした。天上には銀河だろうか!

全校ワックス

全校ワックス

システマ・アンジェリカ

早稲田大学学生会館B202(東京都)

2025/11/20 (木) ~ 2025/11/22 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2025/11/21 (金) 13:00

主宰/作/演出の鈴木浩祐さんは吹奏楽部の2年の時、演劇部が上演していた『全校ワックス』(中村勉作)を見られて大学では演劇をやると決め、今、学生になり演劇をしていて、そしてその『全校ワックス』を演出し、上演されたのだ。

二つの versionが在るとのことでその二つを混ぜ、後半を潤色されたと伺った。

これまで中村勉先生の作品は多く拝見して来ているけど、全校ワックスは拝見してなかったので、楽しみにしていた。

少し陰/毒を含んだ、でも、高校生達がそこに居る作品だった。

神戸で育ったので、学校は上履きの無い、自分の靴で動いていた。ワックスは年に何度か業者が引いていた。結構匂いがきつかった。

この 6人の高校は生徒にやらせるんだ。そこに日常が、平常に、少しだけ陰や僅かに毒を含んだドラマが生まれる。いや皆、十分明るいのだけど。面白かった。女子生徒はベースを固め、江川役の彼がユニークさを担っていた。

劇場版☆歌え!踊れ!育て!ははごころの庭

劇場版☆歌え!踊れ!育て!ははごころの庭

うたうははごころ

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2025/10/25 (土) ~ 2025/10/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/10/26 (日) 11:00

初めてのうたうははごころ、「ママさんコーラス演劇」と謳う演劇。子育て真っ最中の母が奏でる祝祭の演劇。
うたうははごころが劇場で上演するのは初めてとのことで、想像していた様にお子さん付きの母たちの歌と一緒の上演がとても良かった!4、5歳児の皆んなが一緒で。通路で 3歳児ぐらいの幼児が歌に合わせてクルクルくるくる回っていたのが可愛らしかった。

そう言えば、出演者のお子さんとのことだった二人のお子さんの、出捌けのタイミングを完璧に把握していて、振り付けも様になっていて、もう立派な出演者だった!

子育てしていたあの頃をあれこれ思い出しながら拝見した。

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