ヒロモチの観てきた!クチコミ一覧

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獣唄2021-改訂版

獣唄2021-改訂版

劇団桟敷童子

すみだパークシアター倉(東京都)

2021/05/25 (火) ~ 2021/06/07 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

2021/6/3(木)。午前中はバタバタするもなんとか開演10分前にたどり着き、最後列の席に着く。角度があるので舞台もよく見える。なかなかに面白そうな舞台装置だ。

日本の山里のプラントハンター:ハナト(花人?)の父と三姉妹が、戦前から戦中という時代と村社会、花卉事業(東亜花産業みたいな名前の会社)を営む社長一家との間で織り成す物語だ。

予習はほとんどしない性質[たち]なので新鮮だった。

舞台装置も立体的に使いこなしていて見立てによる場面展開もお見事!

物語の設定は、昭和初期から昭和15年の「花禁止令」の頃の日本。

九州の福岡あたりの「欄花産土神」が御座す架空の山里(地名を忘れたたがうんたら嶽の村)での数年間に起こる出来事は見ていても辛い。

絶望のときに姿を現すという幻の花「獣唄」はどんな登場をするのだろうか?

この劇はメッセージ性の強いファンタジーでもあり、今回復帰したらしいのだが客演で主役を務めた村井國夫も大したものである。

▼劇団 桟敷童子
https://www.sajikidouji.com/blank-1?_fsi=AAg0Zvmh&_fsi=AAg0Zvmh

https://www.facebook.com/sajikidouji/

▼獣唄
https://natalie.mu/stage/news/425384

#来福録 #享楽三昧

どさくさ

どさくさ

劇団あはひ

本多劇場(東京都)

2020/02/12 (水) ~ 2020/02/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

劇団あはひ「どさくさ」土曜日のマチネ。

重層的な能のような舞台。
半端ない!

アフターの軽いトークもとても好ましい。

作劇の仕方いろいろという話しで、彼らのこの公演では「場当たり」が13時間!

会場からの質問は「隅田川」への膠着についてで、たまたま題材にした古典が隅田川に関わりのあるものだったらしい。

イマーシブな演劇なども試みて欲しい。

https://gekidanawai.com/

「流れる」と「光環(コロナ)」

「流れる」と「光環(コロナ)」

劇団あはひ

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2022/04/03 (日) ~ 2022/04/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

4/6(水)と翌4/7(木)、池袋の「芸劇」(東京芸術劇場)で「劇団あはひ」の公演がありいずれもアフタートーク付きのソワレを予約しておいた。

下北沢の本多劇場で初めて彼らの「どさくさ」を観てからお気に入りの劇団になっている。

●4/6(水)は「光環(コロナ)」。

KAAT神奈川芸術劇場にて昨年上演した「Letters」を再演に向けてリクリエーションしていたら初演とは全く別のアプローチの作品となったが、いろいろと研ぎ澄まされたのでタイトルを「Letters」から「光環(コロナ)」と改め、新作公演の上演にするというメールが来たのは3月末。

メールの大塚健太郎 氏(作・演出)のコメントによると、能の構造を援用し作品が本来持っていたポテンシャルをさらに引き出した結果「もはや別作品としか言いようのない、しかし明らかに作品本来の姿」だそうで「これはコロナ禍を経験したすべての人に送るわたしからの手紙です」と締め括っている。

こうした電子メールという「手紙」から、すでにこの演劇は始まっているのかもしれない。

もともと「Letters」という作品は、城崎国際アートセンター(兵庫県豊岡市)で実施された昨年8月、10月の二度の滞在制作によって生まれた作品だそうだ。

当時のパンフレットの中には各自のそのときの語りも入っていて、推しの古館里奈さんなんかは温泉巡りをして美味しいものを食べたりとなかなか楽しんでいたりする。

この演目は、舞台の空間も下手の奥から上手の手前に正方形の飛び石で繋がれた舞台があって全体として斜めの菱形のようになっている。

夢幻能の構成をうまく使って(言わずもがなの裏返し的な使い方だが) 大塚氏の得意とする作品だと思う。

lettersの宛先は存在しなかったものすべてという主題とのことだが、量子の重ね合わせ(superposition)や量子もつれ(quantum entanglement)のような演劇であり、劇場空間の「場」はまさにこの宇宙を表しているのかも知れない。

アフタートークでは能楽研究者の竹本幹夫 氏がいろいろと解説もされているが、大塚氏の自己アピールもなかなかだ。😄

●4/7(木)はもうひとつの「流れる」。

松尾芭蕉と曽良、鉄腕アトムと飛雄か梅若丸かの霊と、狂女と渡し守が出てくるが、スピンのπ位相のような時空の不思議な世界は見立ての舞台装置などと相俟って、良くできている。

演者もそれぞれに役をこなしていて見事だった。

こちらもアフタートークがあり、代役で出てきた藤井慎太郎教授(早稲田大学で美学・演劇を研究している大塚氏の恩師)とのやりとりは面白い。大塚氏はHip-Hop好きということで、とても合点がいった。

・「流れる」(「光環(コロナ)」と似た舞台の空間だが全く異なる世界に見える)
https://natalie.mu/stage/news/473153

▼アフタートーク1:「光環(コロナ)」
https://twitter.com/gekidan_awai/status/1512686756889612288?t=3E27u69kniBgOzRIoo_bFQ

▼アフタートーク2:「流れる」
https://twitter.com/gekidan_awai/status/1512630310487269378?t=OghlS4LyVR4RfwHWrZPtmw

(動画はいずれも期間限定公開だったようだがダイジェストにして残してるみたい)

#来福録 #享楽三昧 #あはひ #演劇 #知ポタ

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