ソラオの世界
劇団たいしゅう小説家
萬劇場(東京都)
2009/04/29 (水) ~ 2009/05/06 (水)公演終了
満足度★★★★★
フィジカル・パフォーマンス
現代演劇を語るのに最早フィジカルシアターの手法を避けては通れなくなった。シアターXで見た「変身」、ストアハウスの「凡凡凡」もそうだが、それぞれ身体表現を様々な形でつかってストーリーを展開している最近の傑作だと思う。そして「ソラオの世界」がその典型を見事に作り上げている。
詳細をネタバレのほうに書き込みますが、文化庁や地域公共団体が表彰するような演劇、文化活動として助成金を集めるような演劇だけが日本の強いては東京の演劇ではないと言うこと見事に
表現していた内容と思えました。
演出家西田シャトナー様他のスタッフ・キャストの今後の活躍を見守りたいと思います。
テンリロ☆インディアン
劇団6番シード
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2009/04/18 (土) ~ 2009/04/26 (日)公演終了
満足度★★★★
バイリンガル演劇・GIRLS版
舞台は恐らくアメリカの西海岸の都会の警察の留置所と思われる。黒人の警官がロスなまりの米語でしゃべる。次々に送られてくる東洋人はすべて日本人で、米語をしゃべれる人と少ししゃべれる人としゃべろうとする人とまるっきり日本語だけしかしゃべらない人と9人の女性が喋り捲る。
時々入るロスなまりの現地語。正確に言えば警官を演じているWEZも日本生まれなので現地語とは言えないが、外貌からそれらしく見せる。
犯人探しの絵解きをいろいろ見せて、最後にどんでん返しがあるが、警官がリズムを作っている。GIRLSなのにHeと言っていたところがあったが、ささいなミスよりも、風貌と雰囲気で黒人警官は好演したといえるだろう。聞き取り難いセリフはあっても全体のテンポで相殺される。現代日本はすでにバイリンガルの時代と言えよう。