てっくぱぱの観てきた!クチコミ一覧

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ピルグリム2019

ピルグリム2019

サードステージ

シアターサンモール(東京都)

2019/02/22 (金) ~ 2019/03/10 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/02/26 (火) 19:00

鴻上尚史の芝居らしく、時代を捉えつつも、どこか空騒ぎ的で。でも作品各所に散りばめられているテーマのようなものはジワジワと刺さり、しかもどこか希望を感じさせてくれる作品だった。
「繋がり孤独」というテーマと、共同体とそこから排除される中の「分裂する二つの自分」というテーマ。この2テーマが、どこか分裂しかけているようにも感じる。前者は時代の中で移ろう部分だが、後者は普遍性を持っているテーマ。後者のテーマだけでも、お話としては成立し得るのではないか。

ネタバレBOX

初演よりも、再演の新国立劇場の時よりも、お話は格段に分かり易くなっている。
特に、姉さん…タンジェリン・ドリームの下りは、とても丁寧な説明がなされている。一方、過去の脚本では、わかり難くても感覚的に理解していた事を考えると、分かり易くなったことが、良いことなのかはよく分からなかった。
Opus No.10

Opus No.10

OM-2

ザ・スズナリ(東京都)

2019/02/22 (金) ~ 2019/02/24 (日)公演終了

満足度★★

鑑賞日2019/02/22 (金) 19:30

舞台美術、プロジェクターをはじめとする照明の使い方、その他の仕掛けが、観客の度肝を抜く点は、見ていてすごいな、と思うものの。
私の好きなタイプとは、真逆の演劇でした。

ネタバレBOX

詳しい区分はよく知らないが、今回の作品については「アングラ演劇」に属するものなのだろうか。(あまり興味がないので、正しい分類かは不明)
自分が、白塗りの男女を舞台で観ることになるとは、予想だにしていなかった。
わが町

わが町

下北沢演劇祭

北沢タウンホール(北沢区民会館)(東京都)

2019/02/21 (木) ~ 2019/02/24 (日)公演終了

満足度★★★★

3幕構成を、休憩を挟まず上演。オリジナルのアレンジはありつつも、ワイルダーの「わが町」をそのままに、90分に短くまとめた作品。
公募の市民劇という事もあり、「粗削り」な役者が多かったとは思うが、何よりも尊い「日常」がしっかりと描かれていて、最後のシーンにしっかりと心動かされ、涙した。「市民劇団」が私たちの町の演劇として「わが町」を演じるという構造が、作品全体の表現として、非常にハマっていた。

ネタバレBOX

原作がグローバーズ・コーナーズという町を舞台にしていたが、当作では「中北沢」が舞台。ちょっと無理のある設定、どっちつかずの設定になっている部分があり、観客にとって設定が効果的だったかは疑問だが、演者にとっては、少し設定の古いこの本を表現するのに適した設定だと感じた。
新しい星

新しい星

甲斐ファクトリー

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2019/02/20 (水) ~ 2019/02/24 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/02/20 (水) 19:30

SF要素の強い、デストピアな物語。学者の視点の科学的根拠から、普通の人々の視点まで、会話のやり取りを積み重ねて、SFな話を積み上げていく様は、緻密で鮮やか。
半面「会話劇」の要素が強すぎて、SFの要素にはアンマッチな面も。フィクションらしさを、舞台ならではの照明や音響の表現で煽って欲しかった。

台所太平記~KITCHEN  WARS~

台所太平記~KITCHEN WARS~

劇団ドガドガプラス

浅草東洋館(浅草フランス座演芸場)(東京都)

2019/02/16 (土) ~ 2019/02/25 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/02/19 (火) 19:00

レビュー、ショー、吉本新喜劇的な要素が強い、大衆喜劇的な芝居。その中で、役者さん、特に女優さんの個性や魅力がいっぱい詰まっている。歌あり、ダンスありのエンターテイメント。楽しい時間を過ごせた。客入れ前から、キッチリ盛り上げてくれるのも好印象。

肉体改造クラブ・女子高生版

肉体改造クラブ・女子高生版

劇団ハーベスト

小劇場B1(東京都)

2019/02/18 (月) ~ 2019/02/24 (日)公演終了

満足度★★★

三話オムニバス。
難解なのか、私が年老いたのか、思った以上に古城十忍作品を理解できず。

AFTER塩原JUNCTION

AFTER塩原JUNCTION

塩原俊之自主企画興行

イズモギャラリー(東京都)

2019/02/15 (金) ~ 2019/02/19 (火)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2019/02/15 (金) 19:30

3話オムニバス。濃密な会話劇の空間を、思う存分楽しめました。

『笑の太字』​
「笑の大学」への愛と、コメディへの決意と、絶妙なオマージュ。笑が止まらず、その決意には涙。最高でした。

『天気予報を見ない派』
追憶と喪失感との切り取り。時間を解いて、また紡ぐ感覚。切なすぎて。らまのだらしい、時間の切り取り方。

『いまこそわかれめ』
大和田あずさが、活き活きとしてて可愛いくて。そんな彼女に「救われる」彼の視点の物語。決意より「懐かしさ」みたいな言葉を、正しく形にしてくれたような印象の舞台でした。

『呼ばれぬ者の声を聴け』『散歩道』

『呼ばれぬ者の声を聴け』『散歩道』

演劇ユニットくものした

荻窪小劇場(東京都)

2019/02/14 (木) ~ 2019/02/17 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2019/02/14 (木) 19:00

「呼ばれぬ者の声を聴け」「散歩道」の2話オムニバス。
「散歩道」は、時間の流れの表現がとても面白い。半面、既婚の身としては、もっとドロドロした生活も、描いた方がいいのではないか、という思いも持つ。
旗揚げ公演という事もあり、脚本・劇場運営・その他、各所に粗削りな部分を多く感じた。一方、どこか目の離せない一面も持つユニット。今後に期待。

いつかそのアレをキメるタイム

いつかそのアレをキメるタイム

シベリア少女鉄道

赤坂RED/THEATER(東京都)

2019/02/06 (水) ~ 2019/02/19 (火)公演終了

満足度

鑑賞日2019/02/13 (水) 20:00

元ネタを知らないことが問題なのか、観る私の感性の問題なのか不明だが、周りの客は大爆笑の中、私はその中に入ることができなかった。

僕らの力で世界があと何回救えたか

僕らの力で世界があと何回救えたか

タカハ劇団

小劇場B1(東京都)

2019/02/08 (金) ~ 2019/02/14 (木)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/02/13 (水) 14:00

「若い時分の後悔」をSFなお話に昇華させる事で、他者に対する「喪失感」を際立たせて提示した作品。
単に「青春の後悔」を描くストーリーはたくさんあるけど、この作品は並行世界への喪失感と、出会えなかった世界に対する恋焦がれる気持ちを、絶妙にフィクションの中に組み込んで、観る側に喪失感を一層際立たせて投げかけていた。
とはいえ、観る側の想い次第で、「青春」以外の視点でも、様々な捉え方ができる作品だと思う。
光の使い方が奇麗。

PARTY PEOPLE

PARTY PEOPLE

艶∞ポリス

駅前劇場(東京都)

2019/01/31 (木) ~ 2019/02/11 (月)公演終了

満足度★★★

役者さんの演技が特徴的で個性的で繊細で、役者さんを見ている分には飽きない芝居だった。
半面、群像劇を狙っているからなのか、話に抑揚のない「のっぺり」とした印象を受ける。パリピ(?)の周りに集まる人々を通して、お金と人間について表現したいのだろうと思うけれど。お金に関する結論が、かなり安直なモノに落ち着いてしまっている印象を受けた。

ヨコハマ・ヤタロウ

ヨコハマ・ヤタロウ

theater 045 syndicate

小劇場B1(東京都)

2019/01/30 (水) ~ 2019/02/04 (月)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2019/01/31 (木) 14:00

観劇のきっかけは「この日マチネ時間が取れそうなので、検索でヒットしたから」という消極的な理由から。観てみて驚き。チラシにもある通り「掘り出し物」的な完成度。
西部劇や時代劇チックな話だけど、B1を所狭しと繰り広げられる痛快活劇。正に観ていて痛快な芝居。爆発する感情が舞台に溢れるヤタロウと、世界観を創る周りの俳優たち。アクション、照明、空気感どれも凄まじい!

冬のカーニバルシリーズ Mann ist Mann (マン イスト マン)

冬のカーニバルシリーズ Mann ist Mann (マン イスト マン)

KAAT×まつもと市民芸術館

KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)

2019/01/26 (土) ~ 2019/02/03 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2019/01/30 (水) 19:00

ブレヒトの「マン・イスト・マン」を、キャバレーのショーような食事可の席で観劇する、というスタイル。
劇中劇のスタイルを取るわけだが、そこにあまり必然性を感じる事ができなかった。ブレヒトの喜劇をそのまま演じているのでは、現代的にはつまらないのだが、つまらない喜劇を観ている我々、という、まさにつまらない構造に。また、後半、社会色が強い話のあたりでは、せっかくの「キャバレー」色があっさり消えてしまっていて、さらにこのお話の構造に、困惑してしまった。
飲食中、片手でも音を出せる「ブラボーバトン」(鳴子みたいなやつ)が配られるので、とりあえずノリで楽しむ、という路線もあるが。

出口なし

出口なし

KAAT神奈川芸術劇場

KAAT神奈川芸術劇場・中スタジオ(神奈川県)

2019/01/25 (金) ~ 2019/02/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2019/01/28 (月) 19:00

頭を漬物石で殴られたような、重い重い舞台。地獄の表現。地獄とは他人である。深く深く、考えずにはいられない。舞台美術、音響、照明、全てがシンクロして狭い空間に「地獄」を描き切っていた。ダンスと芝居を融合する、という試みという事だが。どちらかというと、「芝居」の会話に傾いていた舞台ではないか。エステル演じる、中村恩恵が私にとっては特に美しく、目を奪われた。

わが家の最終的解決(再演)

わが家の最終的解決(再演)

Aga-risk Entertainment

恵比寿・エコー劇場(東京都)

2019/01/25 (金) ~ 2019/01/29 (火)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/01/28 (月) 14:00

「きわどい設定」でコメディをやってのけるのが凄い。「制約事項」の作り方がとてもうまい脚本だと思った。約3時間の上演時間、全く長く感じず、笑い倒した。一人一人の役の描写がものすごく丁寧。

ハッピーな日々

ハッピーな日々

ハチス企画

アトリエ春風舎(東京都)

2019/01/18 (金) ~ 2019/01/27 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/01/25 (金) 19:30

ウィニーがキュート。
何かを「からめとる」ような印象を与える舞台セット。
どんどんと、からみとられていくように感じた。

『天国への登り方』

『天国への登り方』

アマヤドリ

あうるすぽっと(東京都)

2019/01/24 (木) ~ 2019/01/27 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2019/01/24 (木) 19:30

安楽死という難しい問題に、直球勝負で挑んでいた作品。
「安楽死」に関する意見の対立が語られるも、中盤、その対立をただ説明されているように感じる。ある程度、知識を持っていたからかもしれないが、単純に説明ゼリフが長い。演劇なのだから「説明」ではなく「物語」で、テーマを紡ぐべき。カオルと里砂の関係は描写が短いし、里砂と健人の関係はあんなに簡単なのかという気もするし、ルナール先生の闇?とか、キツネとか、観光協会とか、もっと「物語」を語るべき部分がたくさんあったんじゃないか。

ネタバレBOX

安楽死間近のキツネ役を演じている、相葉るかの、首上だけの演技には、心を奪われた。欲を言えば、あのスタイルで、死に面して怒っている様を、みてみたかった。
ぶっ飛ぶ夢をしばらく見ない

ぶっ飛ぶ夢をしばらく見ない

コンプソンズ

OFF OFFシアター(東京都)

2019/01/23 (水) ~ 2019/01/27 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/01/23 (水) 19:00

正直、感想を表現するのが難しい。
特に笑いには、サブカル的な言葉から、流行りっぽい言葉までが各所に散りばめられているが、ギャグは意図的に一昔前の駄洒落スタイル。登場人物それぞれのストーリーが巧みにクロスされていて、観ていて、ああそうつながるのか、的な鮮やかな面白さは、ある。笑いが圧倒的に多くの要素を占める芝居なのに、終演後は空虚さというか、寂しさのような感情が勝っている。チラシだけではなく、全体の作風も80年代っぽいものを感じるが、意図的なのかは判然とせず。
役者の熱はものすごく高く好感。最近見かけない作風ではあるものの、演劇としては2時間の時間を楽しんで観れた。
OFF OFFの舞台では、表現には狭いのでは?と感じた。

ねえ、お化粧して首に境目できてるよ

ねえ、お化粧して首に境目できてるよ

劇団やりたかった

参宮橋TRANCE MISSION(東京都)

2019/01/17 (木) ~ 2019/01/29 (火)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/01/22 (火) 19:00

パンフレットのストーリーの通り、シチュエーションコメディ。
出てる人出てくる人、皆どこかピントがずれていて・・・要はどこかマトモじゃなくて、話がかみ合ってない。噛み合ってない「ズレ」の感を、傍から見ている観客は、気が付くと何だかクスクスと笑ってしまう。しかも、その「ズレ」の感覚が、観客それぞれ微妙に違っていて、客席の笑うタイミングも結構まちまち。あちこちから、思い思いの「クスクス笑い」。そんな、不思議な90分を過ごした感覚だった。

コメディであるが、役者たちの感情のキャッチボールの精度が高い。観ていて、不自然さはなく、終始楽しめた。

さよなら光くん、さよなら影さん

さよなら光くん、さよなら影さん

制作「山口ちはる」プロデュース

小劇場 楽園(東京都)

2019/01/18 (金) ~ 2019/01/27 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2019/01/18 (金) 19:30

ストーリーは、パンフレットの説明の通り。個人的には、お話の余白部分を理解できなかった。私が重大なセリフを見逃したか、鈍感なのではないか、とも考えられる。そうでないとすると、関係性や世界観の説明が希薄過ぎる。物語へのちょっとした「違和感」でも、意図的なのか、意図がないのか分からないまま、背後のストーリーを想像してしまう。しかし、思いつくどの想像もしっくりこない。その部分にフラストレーションを感じる。主役の小林光、青木真美は好演。小林光の熱量は素晴らしい。

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