実演鑑賞
満足度★★★★★
生コメンタリーの回を観ました。制作の裏話も聞けて楽しかったです。役者さんからエピソードを集めて作ってる部分もあると聞いて、凄く納得しました。思わず「あるある!」と唸ってしまうような要素をデフォルメしながら散りばめつつ、ショッピングモールでの悲喜こもごもをこのような作品に落とし込む川口さんの才覚に、いつも以上に感服しました。役者さんの間合いも良いですね。客演さん、劇団員さんを問わず、たまに浮いているキャストの方がいますが(好みの問題もありますが)、そんな違和感を一切感じず、楽しく幸せな時間でした。
爆ひよは前回公演も観ましたが、前回は女性作家さんの手による繊細な脚本で、会場の雰囲気と相まってノスタルジックな印象でした。今回は打って変わって川口さんの面目躍如のコメディで、冒頭からひたすら笑っていました。次回の爆ひよはどんなふうになるのか、ガラパ本公演とともに目が離せないですね!
ネタバレBOX
まず、最初の一輪車のエピソードに胸を抉られました。一体どなたのエピソードなのでしょうか?実は私も同じような経験があって、優待券を貰ったので娘と一緒に歌劇ザ・レビューを観にIsland eyeに行った時、娘が福引でダイショーのインスタントリゾットを当てました。4食1パックを貰うと思いきや、なぜか10パック入りのダンボールを貰い(40食分)、バスで行っていたので置く場所もなく、そのままIsland eyeをうろつき、歌劇ザ・レビューシアターで観劇し、バスで帰りました。何の罰ゲームかと思いました。その後リゾットは実家の母やガラパ友達やヅカ友に分け与え、無事に賞味期限内に完食しました。仮にリゾットが一輪車だったとしても、同じように扱ったと思います。さすがに分け与えることは出来ないので、2nd STREETに持って行きますが。
迷子のひと、はみかちゃんじゃなくて、先輩の方ですよね?意外とそういうこともあるんだろうなぁと思いながら観てました。ゲームにハマりすぎるクズ彼氏ってありがちですよね。女性観客に不評だったとのことですが、さもありなん。うちは逆に私がスマホのラノベに夢中になって夫に怒られるパターンです。先輩役の渡吏さんの芝居が妙に嵌っていて、凄く好きでした。みかちゃん役も良かったです。
カヌレと骨、はちょっとブラック過ぎかなとも思いますが、めちゃくちゃ可笑しかったです。このふたつを掛け合わせるってどんなセンス?!焼き具合とか。最高でした!おじいちゃんも素敵な孫に恵まれましたね。
トイザらス、はもうお父さんはクズの一言です。首藤さんのお芝居は見事です。
あの花、は花屋の店長の能力はもはやファンタジーですが、無理筋でも強引に押していけばあるあるになってしまう力技を見た気がします。冨永さんがちょっと噛み過ぎだったのが残念ですが、役には嵌ってましたね。樅山さんのお芝居が安定していたと思いました。
フラッシュモブ、では皆さんのダンスが素敵でした。骨を落とすという流れはちょっとやり過ぎだと思いつつ。
誘拐したかも、は無さそうでありそうな感じが満載で、ハラハラしながら楽しみました。お父さんはクズですが、夫婦の掛け合いがピッタリで、まさにお似合いでした。そこに一輪車カップルが登場して、さらにカオスに!チャッピーのファンタジー展開にも度肝を抜かれましたが、小松菜電話の公務員のおふたりにも笑わせて貰いました。一輪車の彼、やっぱり振られてしまいましたね。友達は選んだほうが良いですよ。友達そのものというより、どの意見を採用するか、しっかり考えるべきだと思います。それが出来ないジレンマが笑いを誘うのですが。
チャッピー、は皆さんの演奏が凄かったです。楽器が自前とのことでさらにびっくり!かなりマニアックな楽器もあって、不思議な雰囲気を醸していました。大成功です!生コメで名指しされた平川さんのリコーダー、あんなふうに晒されてお気の毒でした。逆に美味しいのでしょうか?一緒に観ていたガラパ友達は、最近リコーダーを始めたらしく、生コメの前からリコーダーの音が気になっていたそうです。渡辺さんは居酒屋の店員さんそのもので、あまりにも嵌り過ぎていました。いきものがかりでありがとう、ってベタですが妙にウケました。店員さんの半笑いに共感したり。千代田さんとつじむらさんの喧嘩シーンが前回公演を思い出して、ほっこりしました。ここでも骨が出てきて、ブラックな展開でしたが、きれいにオチが付いたな、と思いました。
爆ひよだとやはり、千代田さんが中心になるんですね。不思議ちゃんな感じが良いと思いますが、今回は出番が少なかったけど渡吏さんと、芝居が安定している樅山さんが好きでした。あと、つじむらさんの声もとても好きです。
最近気が滅入ることが多くて、娘は反抗期だし、夫は仕事の愚痴が満載だし、職場では人が減って面倒な書類仕事が全然追いつかなくて所長に怒られるし、長年応援している某歌劇団は運営がやらかしてくれるし、頭を抱える毎日です。そんな中で、お芝居を観ている間はひたすらその世界を楽しんで、元気や癒やしを貰えています。ガラパを見て(爆ひよだけど)、また明日も頑張ろうと思える、そんな貴重な時間が過ごせて本当に感謝しています。ありがとうございました。また次回の公演も楽しみにしています。
実演鑑賞
満足度★★★★★
10年以上ガラパを観続けて来ましたが、この作品がマイベストです。バカバカしくもそれぞれが真剣な、いくつかの伏線を最後に収束させて昇華させる展開は、脚本家の川口さんの最高傑作かと個人的には思っています。私のガラパ史上最も遠方の劇場でしたが、往復4時間かけて行った甲斐がありました。久々の生コメンタリー堪能して、大満足な時間でした。