緑地-ryokuchiの観てきた!クチコミ一覧

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女の一生

女の一生

松竹

新橋演舞場(東京都)

2022/10/18 (火) ~ 2022/10/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

森田涼花さん出演。
新橋演舞場という大きなところ、座敷席は14,000円するそうですが、3階B席はなんとたったの3,000円。パンフレットはとても立派なB5のもので、1,300円。コロナ禍になって舞台の価格がかなり上昇している中、破格すぎてびっくりです。
というわけで3,000円の席から観劇しました。もちろん遠いので表情まではよく見えませんが、演目が素晴らしくて、大満足でした。
30歳になられた森田さんですが、やっぱりというか、演じる役はずっと若く、おそらく10代でしょう。もちろん何の違和感もなく。さすがです。
※後日、とある配信で19歳の役と発言されてました。

ネタバレBOX

5幕で構成されていて、パンフレットでご本人の言葉として書いてあるとおり、森田さんは第4幕に出演です。あらかじめ知っていたので、前半は集中できないかもと思って臨んだのですが。どっこい、目を離すことはできませんでした。
段田安則さんや高橋克実さんが学生服、段田さんの言葉で「笑ってください」とのことですが、3階B席からはまったく気にならないのがむしろ良かったです。遠すぎてお顔のお年がぜんぜんわからないので。
森田さんは第4幕だけの登場なので登場時間という意味では物足りなかったですが、広い劇場にひびく若々しく大きな声はさすがで、大きな存在感を示していました。今後も女優としての活動を願わずにはいられません。
ゲズントハイト ~お元気で~

ゲズントハイト ~お元気で~

ナイスコンプレックス

あうるすぽっと(東京都)

2023/03/16 (木) ~ 2023/03/21 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

倉田瑠夏さん出演。
初演は2011年だったんですね。今回は東日本大震災をからめたお話でしたが、もともとは阪神淡路大震災だったようです。
とても良いお話で、楽しめましたし感動もしました。
倉田ちゃんの役どころはこれまで見たことないもので、新鮮でした。ぴったりはまっていたと思います。

ネタバレBOX

「あきこ」と父親とのことは、正直言ってよく分かりませんでした。

「新保さん」が何歳くらいなのか、最初に表現してほしいと思いました。こちらはどう見ればよいかわからないまま、だいぶ進行してからやっと年齢が出てきました。こども役のみなさんも見た目は完全に大人なので、早めに「見方」を教えておいてほしいところです。

劇中で数回登場する「婦長」というセリフに強い違和感がありました。終盤、現代のシーンで「師長」というセリフを入れているので、その違いを表現したかったことは分かります。
しかし「看護婦」という言葉が廃止されたのは劇中のシーンよりずっと前(2001年ごろ)です。初演のシナリオを残しているのだとは思いますが・・・。

詰め込みすぎと言う表現は適切ではないかもしれませんが、少なくとも私にはエピソードが多過ぎました。

いろいろ気になってしまいましたが、楽しめましたし感動もしました。「新保さん」のシーンでは涙しました。
『おうけつ』

『おうけつ』

大森カンパニー

小劇場B1(東京都)

2022/11/25 (金) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

後藤郁さん出演。
たくさん笑い、感動もしました。「人情喜劇」とのことですが、よく考えるとこの類の演目はあまり見たことが無かったかもしれません。
ヒロイン役の杉本有美さんは個人的には3回目で、2013年「シュタインズゲート」以来でした。9年前ですね。初めて拝見したのは2009年「Knockout Brother -X-」です。どちらも遠目の観劇だったのですが、舞台上での美しさが印象的でした。今回は目の前でした。時は止まっているのですかね。驚きました。
後藤ちゃんの舞台出演はほんとに嬉しいです。朗読劇もいいですが、やっぱり演技を見たいですね。

ネタバレBOX

タイトルの「おうけつ」が何なのか知らないまま観劇しました。チラシには書いてあるのですが、見落としていました。なるほど、自然現象、川の作用でできた穴なのですね。いたるところにあって、観光名所になっているところも。そういったものをストーリーに入れること、個人的には好きです。
何人かの悲しい出来事や過去、それについてみんなで、議論といったらおかしいでしょうか、話し合いかな。慰め合いという見方もできます。みんなが自分をさらします。それを経て、みんなは未来に進みます。
後藤ちゃんの役は悲しい過去などはなく、他の人のことを受け止める側でした。未来の可能性がいくらでもある、25歳の若者。現実の後藤ちゃんと重ねて観ておりました。
演技・役割としては、6月に観た「星降る学校」と系統が同じ印象でした。得意とする分野ではありますが、「名探偵ドイル君」くらい変な役も見てみたいです。
異母姉妹

異母姉妹

ベニバラ兎団

小劇場B1(東京都)

2022/09/14 (水) ~ 2022/09/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

玉川来夢さん出演。
女優活動をいったんお休みすると宣言されてましたが、今回で再開だとすればとても嬉しいことです。これまでとは違う役どころ、見る側としては楽しいです。
小劇場B1は舞台横にも客席があります。自由席なので選べます。今回あえて横に座りました。基本的には前の人に対して演技されているので前の方が分かりやすいと思いますが、横は横で新鮮でした。
水野伽奈子さんはどこかで・・と思いながら見てました。今年2月の舞台「軋み」で見事な主演でしたね。今回も熱演でした。
Kいち さんは先日の「残念天使と駄目役者」でも玉川ちゃんと共演されてましたね。こんなに面白い方だとは。自由に演技されているように見えるところが良かったです。

ネタバレBOX

三女27才役の玉川ちゃんと五女18才役の小林ひな実さんですが、実は同い年なんですね。ちょっと驚きでした。

私の席からは舞台上の「窓」の外がよく見えませんでしたが、原案・プロデューサーのIZAMさんのツイートからすると、そこに見える伏線のようなものがあったようですね。
見えないこともある。それもまた舞台かな。
『黄泉の国でも愛してる』

『黄泉の国でも愛してる』

縁劇ユニット 流星レトリック

ザ・ポケット(東京都)

2022/11/09 (水) ~ 2022/11/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

麻衣愛さん出演。
盛りだくさんで理解が追いつくのがちょっと難しかったですが、最終的にはよく分かりました。いいお話でした。

初日に行きましたが、受付の問題は残念でした。自分は時間までに入れましたが、そうでない方は気の毒でした。ただ、初日のお客さんに対して配信無料にされたことは良いかと思います。自分もメールでいただき、配信を確認できました。

ネタバレBOX

序盤の交通事故のところ、聞き逃したセリフがあったようで、多少混乱しました。でもまあ、たくさんのことが起きているので、全部聞いたとしても把握するのは難しいかと。

夫婦に子どもは4人いること、いちばん上が女の子で高校1年であること、左側の2人は猫の姉妹であること。これらはセリフで表現されているのですが、私の頭には入りませんでした。猫のことは知らなかったことで後で驚くことができたので、かえって良かったです。

佑太さんの役が世森響さんの役の弟。終盤まで逆だと思ってました。調べたところ、佑太さん37歳、世森さん21歳。世森さんはチラシにお名前が無いので、配役で何か事情があったのだとは思いますが、ちょっと無理があったかと。

麻衣愛さんの役は。
交通事故に巻き込まれたカップル。2人は元天使の「ネロ」によって助けてもらい、一部の記憶がなくなる。
その記憶を求めて10年。
物語が進んで分かるのは、消えた記憶はお腹に子がいたということ。実は事故の際に死んで天国で天使になっていた、と。というより、ネロの代わりに天使になっていたのは実はその子だった、かな。そしてその子は未来に再び子として授かることがほのめかされる。
良かったです。麻衣愛さんによく合った役、演技でした。
ダイアナ

ダイアナ

×劇作家企画

劇場HOPE(東京都)

2022/10/25 (火) ~ 2022/10/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

中野のポケットスクエアは4つの劇場がありますが、そのひとつ「HOPE」にだけは縁がなく。いちど行ってみたいと思ってました。たまたま3,500円というお手頃価格が目に止まって、これは行くべきかな、と。
出演者に真凛さんが。過去にボクラ団義さんの公演で何度か拝見してました。それもあり、きっと楽しめるだろう、というわけで観劇しました。
結果、とても楽しめました。3人という少人数の演目はいくつか見たことあります。この舞台はさらに、舞台セットがとてもシンプルで。ここまでシンプルなのは初めてだったかもしれません。その制約の中で、見事な会話劇でした。
結局ほとんどの日程で売り切れたようです。木曜日のソワレでしたが、満員でした。たまたま、売り切れ前に買うことができて良かったです。
HOPEはMOMOよりは広いのかな、それでもかなりの狭さだと聞いていました。早めに行って通路側でゆったりと観劇できました。70分という自分にはちょうど良い尺で、そういう意味でも良かったです。木曜日、長いと翌日の仕事が気になって、チケット確保を躊躇することも。

ネタバレBOX

セットがシンプルと書きましたが、なにしろ、何もありません。セットはゼロです。会話だけでここまで面白くするのは緻密な計算があってのことだと思います。
よく考えると、登場人物に共感するところは何も無いかも知れません。特に2人が「変な人」で。

真凛さんを拝見した最後はいつだったかな、と。2013年の「虹色の涙 鋼色の月」だと思います。9年前ですね。ほかに「オーバースマイル」「遠慮がちな殺人鬼」「嘘ツキタチノ唄」など、7,8回拝見していたと思います。全部ボクラ団義さんで。印象が強かったのは「ゴーストライターズ」ですね。野元愛さんとともに主役を演じられました。
2013年に「モブキャストガールズ」として千葉マリンスタジアムに来られて、球場内で握手会があったことを覚えています。たまたまでしたが、参加して会話させていただきました。懐かしい思い出です。
演技を拝見するのは9年ぶりですが、やっぱり、さすがに、大人になられましたね。昔とは違う味を出されていました。
野元愛さんも滝口ミラさんも森田涼花さんも、みんなホリプロを出られましたが、真凛さんは所属されたままなんですね。知らなかったです。正直、驚きました。。。
たすき

たすき

エムアールミュージック

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2022/10/20 (木) ~ 2022/10/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★

小泉瑠美さん出演。
朗読劇を含めて小泉さんの舞台出演は6年ぶり。6年前の「口紅」では難しい役を小泉さんらしく見事に演じられてました。
なにしろ久しぶりなので、どんなにお変わりになったかと思いきや、まったくお変わりなく。特徴あるお声は、力強く大きく。
終演後にサイン会があったのでお話できました。個人的には11年ぶりです。小泉さんの舞台は全部観劇してます、とお伝えすることができました。

生徒8人の中では柏木椎名さんが良かったです。去年の「ガールズトークアパートメント」で拝見してました。ギャルがお得意な方という印象です。といっても、上演中は気づかず、後で「どこかで見たと思ったら」と。

ネタバレBOX

細かいですが、ソフト部員のセリフ「3打数3三振」は変ですね。「全部三振だった」が意図であれば「3打席3三振」です。

演劇に比べて、朗読劇で表現できることは限られてます。ほんとに難しいと思いました。
プロレスのくだりはそのチャレンジと受け止めました。残念ながら演者さんがついていってなかった、という印象です。

70分ほどの朗読劇、S席は最前列パンフレット付き7000円。朗読劇としてはやはり高いですね。コロナ後は軒並み上がっているので仕方のないことですが。
ロッカールームに眠る僕の知らない戦争

ロッカールームに眠る僕の知らない戦争

タンバリンステージ

渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール(東京都)

2012/05/11 (金) ~ 2012/05/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度

横山ルリカさん出演。
主人公の視点で見る舞台だと思いますが、個人的にはまったく共感できず、残念でした。
横山さんの演技は素晴らしかったです。この演目で4本目。まだ20才でした。舞台経験を重ねるごとに、先が楽しみになっていましたが、同年に1本出演したのを最後に、2022年現在までありません。復活を期待します。

ネタバレBOX

学生がひとり巻き込まれて死亡。見てる方としては、直前に爆弾のそばにいた人物が死んだと理解します。しかしどうも違うようなのです。時限爆弾。スイッチを入れる時刻は不確定。特定の人物を狙うのは不可能です。なのに狙った人物が死んだらしい。これは最悪でした。混乱です。

主人公は騙されて箱を運んだだけ。罪があるはずはありません。それなのに「殺した」と理解していることの意味が分かりません。

妹に「兄が殺した」とわざわざ言うイワサキ氏の行動の意味も分かりません。母親の乱入はともかくとして、撃たれることの意味が分かりません。話に関係ないです。

最後の、妹が兄を刺す意味も分かりません。聞いた話だけで兄には何も聞かず刺す。まったくついて行けませんでした。

主人公は「天罰」と。こっちは「何でそうなるの?」です。

残念ながら、ずーっとイライラしながら劇場で過ごすことになりました。
ザ・ファイナル・セカンド

ザ・ファイナル・セカンド

インヘリット東京

萬劇場(東京都)

2022/09/01 (木) ~ 2022/09/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

倉田瑠夏さん出演。
Bチームを観劇。主役が3人いて、その3人だけがダブルキャストという。あんまりない構成ですね。
1989年はついこの間かと思いきや。戦後44年。そうですよね、当時は戦争を経験された方はたくさんいました。今とは全然違うのですね。光陰矢のごとしというか。。。

ネタバレBOX

舞台の現代は1989年。戦争で特攻した3人が、現代に。それは病室で生死を彷徨っている原口氏の夢なのでしょうか。
原口氏は目覚めましたが、3人とは会うことはありませんでした。現実ならどれほど良かったか。やはり夢なのでしょうね。

倉田さんは戦時中の邦子役。特攻したうちのひとりの恋人で、のちに原口氏の妻になります。44年の歳月が如何に重いものなのか、現代の邦子役の風間舞子さんが教えてくれました。

江間綾香役の樫村みなみさんは、偶然ですが、たくさんの舞台で拝見しています。倉田瑠夏のほかにもフォンチー、麻衣愛、玉川来夢、高橋胡桃など共演されてますので、機会が多くありました。特徴のある役が多くて楽しい方、という印象です。個人的には「リライト」の役がお気に入りです。
今回もさすが、樫村さんならではの演技だったと思います。
舞姫 〜ディーヴァ〜

舞姫 〜ディーヴァ〜

株式会社フリーハンド

六行会ホール(東京都)

2022/07/06 (水) ~ 2022/07/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

倉田瑠夏さん出演。
土曜日マチネのAチームを観劇。演者さんがとても多く40人。圧巻でした。
あとから知ったのですが、原作のコミックがあるんですね。5巻で完結。小学館のサイトで少しですが試し読みができます。なるほど、こういうイメージだったのですね。読んでからの観劇だったら違う印象だったかも知れません。
倉田ちゃんは13歳の頃から見てます。当時披露した激しいダンスを鮮明に覚えています。もともとダンスをやっていて。アイドルのダンスは全然違うから難しい、という発言が印象的でした。
そうですか、あれから12年経ちましたか。。。

ネタバレBOX

この舞台では倉田ちゃん含む多くの女性陣が見事なダンスを披露されました。終演後の発言によると、松田侑子さんともうひとりを除いて皆さん踊られたそうです。男性の2人も見事でした。
クライマックスの、倉田ちゃん演じる柊舞のチーム4人が踊るシーンで、「チューしようぜ!」が流れた時はびっくりしました。「AKBアイドリング!!!」の2009年の曲です。調べたところ、白石莉乃役の中野郁海さんは元AKB48なのですね。それを踏まえた選曲だったのかと。アイドリング!!!のオールドファンとしてはとても楽しかったです。
星降る学校

星降る学校

K-FARCE

萬劇場(東京都)

2022/06/08 (水) ~ 2022/06/12 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

後藤郁さん出演。
後藤ちゃんは脚のお怪我から回復されたばかり。心配でしたが、演技を拝見する限り問題なさそうでした。安心しました。
役柄はもうぴったりの、ザ・後藤郁でした。力強さと弱さを兼ね備え、安心感があります。
この演目は何度も再演されているのですね。評価が高いからだと思いますが、それも納得です。いいお話でした。
遥りさ さん良い演技でした。つい最近、テレビドラマで拝見してました。観劇中、どこかで見たことあるような・・と。あとで確認し、年齢を知って驚きました。二十歳くらいかと。
矢野たけしさんは「オーバースマイル」で拝見してました。そのまんま、元気で楽しかったです。

ネタバレBOX

最初舞台セットを見たとき、ちょっと驚きました。屋上で、変えようのない配置で、出入りはひとつのドアからするしかない形でした。この制約の中でどのようになるのだろう、と。

遥さんと加藤竜二さん演じる高校生のシーンから始まります。中盤で、それが過去のことだと分かってきます。終盤で初めて、後藤ちゃん演じる田原の過去だと分かります。きっと亡くなったのだろうな、と思うときに、それが分かります。うまいですね。

とうとう、出入りはドアひとつだけでした。これを守ったのは素晴らしいです。
Les Miserables~惨めなる人々~

Les Miserables~惨めなる人々~

グループ虎 × 縁劇人

シアターX(東京都)

2022/05/21 (土) ~ 2022/05/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

麻衣愛さん出演。
レ・ミゼラブル=ああ無情 はもちろん有名なのですが、自分はよく知らず。知らないまま観劇できることは幸いでした。最大限に楽しめたと思います。

劇中で年号を明確に教えてくれるのが良かったです。出てきた年号から、フランス国内が混乱してた時期だということが分かりました。原作を知らなくても、背景は理解しやすかったです。

しかし両国にこんな立派なシアターがあるとは、知らなかったです。せり出した部分を横から見られる席がありましたが、そこが羨ましかったですね。ちょっと変わった視点から観るのが舞台の楽しみだったりします。

ネタバレBOX

冒頭の各役者さんの大きな声のセリフは、大きな音楽でほとんど聞こえませんでした。野村宏伸さんはけっこう大事なことを言っていたようなのですが。セリフのときは音を下げるとかしてほしかったですね。

麻衣愛さんはファンティーヌということで、どんな役かな、と思っていましたが、なんとこんなに良い役だとは。いや悲惨な役ではありますが、良い役で。歌い出したときは感動しました。相変わらず綺麗な歌声です。

松本幸大さんのラップみたいなものは、ご自身が得意でらっしゃるのかな、と思いました。シナリオには合わなかったと思います。

終盤はパリの6月暴動を描いていると思います。フランスの方々にとっては、きっと重要な歴史イベントなのでしょう。日本で言えば何かな。鎮圧される反乱。島原とか一向一揆とかですかね。

松本さん演じる主人公は、無情にさらされたのでしょうか。そうでもない、救いはあったかな、と思います。
軋み

軋み

WHITE WAY

コフレリオ 新宿シアター(東京都)

2022/02/23 (水) ~ 2022/02/27 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

持田千妃来さん出演。
劇中で、ドアの軋む音がありました。タイトルは果たしてそれを指しているのか。どうなんでしょうね。
公式サイトにもチラシにも序盤のストーリーが書いてあります。死体がある。その死体の前で、妻と編集者が自分に自首を勧める。なんでだよ、と。そこから物語が始まります。
あまりサスペンスという感じではないですが、「ほんとは生きているのでは?」と思わせる細かいところが良かったです。

ネタバレBOX

死体処理のプロが、女装のアシスタントとして出てくるところ、ギャグなのかどうなのか、ちょっと混乱しました。漫画家の精神状態を描いているということと、女装のギャグが重なって、どう解釈すべきかよく分からなかったです。のちに同じ人が出てきた時に、精神状態の描写だな、と分かりました。結果的には上手いと思いました。ちゃんと分かりやすくしてくれました。

終盤に、妻の漫画は、実は死んだアシスタント頼りだった、ということが分かります。漫画のアイデアはもらっていたり、盗んでいたりしてたのですね。ちゃんと自首することで終わったのは良かったというか、救いだったかな、と思います。

持田さんは序盤は死体なのでじっと動かず。このままだったらどうしようかと思いましたが、過去シーンで犯人を怒らせるところと、幻覚としての登場で存在感ありました。最後は美味しくプリンを食べる。犯人の後悔。良い終わり方でした。
ハイスクール歌劇団☆男組

ハイスクール歌劇団☆男組

ドリームプラス株式会社

天王洲 銀河劇場(東京都)

2012/09/12 (水) ~ 2012/09/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

谷澤恵里香さん出演。
7年前ですね。今回あらためてDVD でも再確認しました。
CBC制作のテレビドラマの、続編になります。ドラマ出演者のうち男性7人が舞台にも。シナリオでも歌劇団経験者ということで。仲間を募って、ロミオとジュリエットに挑みます。
さすがにクォリティが高く。特に男性キャストの面々は素晴らしかったです。先日亡くなった滝口幸広さんも、かっこよかったです。
谷澤さんは当時22歳だったのかな。元アイドルらしく、キレのあるダンスと笑顔を見せてくれてました。そして豪快な演技も。
初舞台が銀河劇場とは。大きな会場、たくさんのお客さん。今後の活躍を夢見たものでした。

ネタバレBOX

谷澤さんの役名「七海」はアイドリング!!!7号から取ったのでしょう。
2人からアプローチされ、翻弄して、最後に1人選びます。いい役でした。
残念天使と駄目役者

残念天使と駄目役者

No day but today in act

シアターブラッツ(東京都)

2021/10/27 (水) ~ 2021/10/31 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

麻衣愛さん、玉川来夢さん出演。

おふたりは初の共演です。そもそも、アイドリング10号小林麻衣愛さんが他のメンバーと舞台で共演するのが初めてです。玉川ちゃんは29号で5期生。2期生の麻衣愛さんの後輩ということになります。もちろん所属期間は重なってませんが。

初日の劇中の日替わりシーンでは、アイドリングをいじるシーンもあり。アフタートークで玉川ちゃんが「センパイー」と。その後も仲良しになったようで、とても嬉しいことです。

公演の数日前に麻衣愛さんから聞きましたが、玉川ちゃんのお顔というか素顔は18号のミシェル未来さんに似てるという印象を持ったそうです。なるほど。

ネタバレBOX

現代の仲間たちが、実は前世で関係していて、その業が続いてる、ということでしょうか。服装からすると古墳時代か飛鳥時代かと。長である主人公は、危機で仲間を頼ることなく死んでしまった。意地を張らずに頼るべきだった、と。現代では過ちを繰り返さず、仲間を頼ることで、物事はうまく進みました。天使はその仲介をしたのかな。

玉川ちゃんの高い実力は折り紙付きですが、そのとおり、力強い演技で天使を見事にこなしました。水曜と土曜に観劇しましたが、その間で髪型を変えるという、さり気ない演出がありました。きっとご本人が工夫したんでしょう。

麻衣愛さんは珍しいダンスシーンが。得意ではないと思ってましたが、なんの、素晴らしかったです。夢麻呂さんとの掛け合いや、城戸崇宏さんへの3連続平手打ちは面白かったです。

玉川ちゃんの天使に対して、女性陣が「触らせて!」といって、胸を触るシーンがあります。最初は意味がよく分かりませんでした。どうやら、天使の胸が大きいという前提があるようです。であればもっと目立たせて、明らかに分かるようにすべきだったと思います。ちなみに私の連れは、終演後も良く分かってませんでした。

実在する自治体である千葉県の多古町が出てきます。スペシャルサンクスに表記がありましたので、公式に協力いただいたようですね。ちなみに登場人物の名前はほぼ全員、千葉県の地名です。

良くない点です。と言っても運営面ですが。チケットの「券種」がたくさんあるのですが、意味がよく分からなかったことです。「DVD2枚組」の意味とか、映画ってなんのことなのかとか、いろいろ。分かりにくいのは不安を招きます。自分も購入は見送りました。

あらためて、舞台のDVDが売り出されているならば、買います。もう一度見たいです。
アキカゼフクカワベ

アキカゼフクカワベ

WHITE WAY

萬劇場(東京都)

2021/12/29 (水) ~ 2021/12/31 (金)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

持田千妃来さん出演。
先日17才を演じられたばかりですが、今回はだいぶ性格の違う29才。メンタルクリニックの先生の治療を受けている、ヒステリックな会社員。新鮮な役どころでした。

ネタバレBOX

現実の震災や事件のことを扱っています。明るい話はありません。必然として、「いい舞台だった」と観客に思ってもらうのは、ハードルが高いです。それだけに基本的な「分かりやすさ」は大事だと思います。

基本の場面は2005年。
現代の2021年がワンシーンはさまり、
2005年の続きに戻ります。
2016年がワンシーンあり、
再度、2005年の続きで、終わります。

それぞれの年は、ステージ後ろに映写して客席に知らせます。表記は西暦です。

劇中のセリフで、事件について話すとき、「平成7年の〜」と。ここだけ元号では分かりにくい、というか多くの人が分からないと思います。統一すべきと思いました。

また、地下鉄サリン事件のことを言っているのであれば、その文言をはっきり示すべきと思いました。少なくとも私の連れは、最後まで分かっていませんでした。皆が東京のことを理解しているわけではない、ということかと。かく言う私も「聖路加病院と言ったから分かるのでは」と思ってしまいましたが、良く考えればエゴですね。知らなきゃ分かるわけないですね。

あとから分かりましたが、いわゆる当日パンフレットのチラシに、いろいろと書いてありました。これを読んでいたら理解度はだいぶ違ったでしょう。しかし開演前の客席はずいぶんと暗く、文字を読もうとは思いませんでした。
舞台『獅子の如く〜戦国湯舟評定〜』厳冬の陣

舞台『獅子の如く〜戦国湯舟評定〜』厳冬の陣

獅子の如く

六行会ホール(東京都)

2021/12/22 (水) ~ 2021/12/27 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

麻衣愛さん出演。
獅子の如くというゲームがあるそうで、その舞台版ということに。
戦国時代ものではよくあることですが、人物の年齢と歴史の年代が合わないです。武田が徳川に強かった頃は、お市の子・お江は生まれたてかそこらのはずで。まあそれはそれで。幅を持たせた方が、いろんな人物を出せますものね。
多数並んでいる女性たちの、誰がどの武将の関係者なのかをちゃんと覚えることで、より楽しめると思います。自分は上演中に、結構頑張って覚えました。この人が浅井長政の妻だけど信長の妹のお市で、この人が明智光秀の子だけど細川家のガラシャで・・と。
麻衣愛さんは予告されていたとおり、武田勝頼の妻である北条夫人。反織田のリーダー的存在で、強くてカッコ良かったです。
忍び役の真田林佳さんが、お顔もコミカルなところも谷澤恵里香さんに似てました。だから何ということはないですが、じっと見てしまいましたね。

ネタバレBOX

三方ヶ原の戦い、第二次信長包囲網のあたり。調べたら北条夫人は10歳にもなっておらず。その後武田勝頼に嫁いで、19歳の若さで亡くなります。
でも麻衣愛さんの演じた北条夫人は、本当に信長包囲網をリードした強さを感じました。
おいてきぼりの桜の園

おいてきぼりの桜の園

gekidanU

アトリエ5-25-6(東京都)

2021/12/09 (木) ~ 2021/12/12 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

持田千妃来さん出演。
初日 木曜夜と、最終日 日曜の朝の2回観劇。家公演というだけあって、ほんとうに家の中で。客席は20のみ。演者さんは当たりそうなくらい近かったです。
初日を観劇してとても気に入りました。ただ、チェーホフの「桜の園」を知ってた方がより楽しめると思いました。そんなわけで土曜に図書館に行って、原作の戯曲と解説本を読破。その上で日曜に観劇したところ、格段に分かりやすくなりました。

前説されたヒガシナオキさんが演者として出た時、その違いようにびっくりしました。いいギャップでしたね。
主役の花奏和音さん、すごくいい声で迫力ありました。方言でまくし立てるシーンはほとんど分かりませんでしたが、それも良し、です。

持田さんの舞台で、ここまで近いのは初めてだったかも。持田さんに限らずですが、あまりの近さにドキドキしましたね。当たってしまうかも、というのもありますが。

ネタバレBOX

家であること、狭いことを存分に活用していました。水も火も食材も本物。蛇口から水を出し、電気ポットに入れて温め、注いだカップから湯気がのぼります。レコードプレーヤーで、丁寧に針を置いてレコードを再生します。携帯電話の着信音はほんとうに演者のカバンから聞こえました。喫煙所のタバコも本物であることは、匂いでわかりました。包丁以外は全部本物だったと思います。
持田さんは17歳の家出少女の役。複雑な事情をもった人が多いシナリオですが、その中でも突出しています。弟が溺れ死んだことなど、チェーホフの「桜の園」の夫人、あるいは娘と重ねているところがあります。
ところどころに出てくる「桜の園」のエピソード。それが物語を深くしつつ複雑にしていました。この複雑さは嫌いじゃないです。よくわからない部分も含めて、良かったです。

座席が狭いので、膝に乗らない荷物は入り口で預ける必要があります。そのことは事前にしつこくSNSなどでアナウンスした方が良いと思いました。眼鏡や防寒具など、人によってはいろいろあるので。
浦安鉄筋家族~子ども大戦争~

浦安鉄筋家族~子ども大戦争~

劇団TEAM-ODAC

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2021/07/10 (土) ~ 2021/07/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

後藤郁さん出演。
登場人物が多く、とても勢いのある演目で、楽しかったです。
原作を知らないまま観劇しました。これは知ってからの方が良かったですね。世界観を理解するのに時間がかかりました。主人公たちが小学何年生かは分かりませんが、低学年でしょうか。主人公のお姉さんのボーイフレンドが変な感じなのは、どう解釈すれば良いか悩みました。原作を少しでも知ってから観劇に臨めば、すんなりと入り込めたでしょう。
後藤郁さんは珍しい役柄でした。ご本人の元を知っている身としては、ピッタリとは言いませんが得意になりうる役、と思いました。これまで清楚可憐な役が多かった、というかほとんどでした。さて今回の本番を拝見すると、これぞ後藤ちゃんでした。とても良かったです。

ネタバレBOX

後藤ちゃんの「のり子のおかん」役。夫とともに粗暴な役でした。このタイプは初なので、難しかったのではないかと思いますが、実力をいかんなく発揮してくれました。今後のキャラの幅が広がることを期待します。
音楽劇ヨルハ Ver 1.2

音楽劇ヨルハ Ver 1.2

舞台ヨルハ製作委員会

THEATRE1010(東京都)

2018/02/09 (金) ~ 2018/02/13 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

持田千妃来さん出演。
この再演はシアター1010という広いステージ、生演奏での盛り上げもあって、前回より壮大なイメージが広がりました。冷静になってみると前回と内容は変わらないわけですが、効果は抜群だったと思います。
殺陣が得意な持田さん、十六号「ガンナー」役で、銃が武器。剣の殺陣はよく拝見してましたが、銃は新鮮でした。良かったです。
巨大な敵と戦うときの映像を使った演出、大迫力でよかったです。大きな会場の大きなスクリーンだからこそですね。

ネタバレBOX

救いが無いストーリーとも言えますが、納得感は十分で、個人的には満足度高いです。
二号だけが生き残って続きを期待させる終わり方、良いと思います。
ヨルハ部隊の4人のうち、二号、四号、二十一号はソロ歌唱があるのですが、持田さんの十六号だけは無かったです。お歌を聴きたかったですね。

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