おいてきぼりの桜の園 公演情報 gekidanU「おいてきぼりの桜の園」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    持田千妃来さん出演。
    初日 木曜夜と、最終日 日曜の朝の2回観劇。家公演というだけあって、ほんとうに家の中で。客席は20のみ。演者さんは当たりそうなくらい近かったです。
    初日を観劇してとても気に入りました。ただ、チェーホフの「桜の園」を知ってた方がより楽しめると思いました。そんなわけで土曜に図書館に行って、原作の戯曲と解説本を読破。その上で日曜に観劇したところ、格段に分かりやすくなりました。

    前説されたヒガシナオキさんが演者として出た時、その違いようにびっくりしました。いいギャップでしたね。
    主役の花奏和音さん、すごくいい声で迫力ありました。方言でまくし立てるシーンはほとんど分かりませんでしたが、それも良し、です。

    持田さんの舞台で、ここまで近いのは初めてだったかも。持田さんに限らずですが、あまりの近さにドキドキしましたね。当たってしまうかも、というのもありますが。

    ネタバレBOX

    家であること、狭いことを存分に活用していました。水も火も食材も本物。蛇口から水を出し、電気ポットに入れて温め、注いだカップから湯気がのぼります。レコードプレーヤーで、丁寧に針を置いてレコードを再生します。携帯電話の着信音はほんとうに演者のカバンから聞こえました。喫煙所のタバコも本物であることは、匂いでわかりました。包丁以外は全部本物だったと思います。
    持田さんは17歳の家出少女の役。複雑な事情をもった人が多いシナリオですが、その中でも突出しています。弟が溺れ死んだことなど、チェーホフの「桜の園」の夫人、あるいは娘と重ねているところがあります。
    ところどころに出てくる「桜の園」のエピソード。それが物語を深くしつつ複雑にしていました。この複雑さは嫌いじゃないです。よくわからない部分も含めて、良かったです。

    座席が狭いので、膝に乗らない荷物は入り口で預ける必要があります。そのことは事前にしつこくSNSなどでアナウンスした方が良いと思いました。眼鏡や防寒具など、人によってはいろいろあるので。

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    2021/12/12 22:14

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