リリウムの観てきた!クチコミ一覧

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二ツ巴-Futatsudomoe-<舞台写真公開中!>

二ツ巴-Futatsudomoe-<舞台写真公開中!>

壱劇屋

ABCホール (大阪府)

2018/04/06 (金) ~ 2018/04/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

この「二ツ巴」は諸般の都合でDVD化されなかったが、もう一度観たいし、ぜひ多くの人に見てもらいたい作品である。「猩獣」以外の壱劇屋の殺陣芝居7作を生で観てきた上で、心から再演を願っている。なのでCoRich舞台芸術まつり!グランプリの審査を意識して、コメントしようと思う。

「脚本」
台詞はなくとも物語が伝わるからWordless×殺陣芝居はパフォーマンスではなく、演劇である。
作・演の竹村は、人の弱さや醜さからも目を背けず、それでも人を信じて物語を紡ぐ。殺陣をみせるのだけが目的ではない。
台詞がない分、想像の余地が広がり、観客の数だけ物語が生まれる。販売されている脚本を読んでもう一度観たとしても、受け取り方はひとりひとり微妙に違う。
観劇後に私の印象に一番強く残ったのは、ラストのそれでも生活を続けていくヒロインたちの笑顔と、それを見守る父の慈愛の表情だった。

また、この新しい切り口の演劇は、言葉の壁が無いので世界に発信しやすい。2年後の東京オリンピックの時期に再演して、海外の人の注目を集め、2013グランプリの「木ノ下歌舞伎」のようにパリ公演とかできたら、と夢見てしまう。

「演出」
迫力のある殺陣がもちろん、Wordless×殺陣芝居の最大の魅力だ。ダンスの様なきれいな殺陣ではなく、登場人物ごとに必然性のある動きや殺陣筋が感じられる。アイドルのヒロイン2名ともよくがんばっていたが、特に殺陣芝居2回目の久代梨奈の、初めて剣を手にした時の剣に操られるような動きには、目を奪われた。

人力CGや4Dと呼ばれた「水、川」や「矢」の表現は、生の演劇ならではの演出である。
今までも布を効果的に使った演出があったが、プロジェクションマッピングではなくビニールと照明で、こんな幻想的な「水、川」が表現できるとは、驚いた。「矢」が曲がりくねって飛ぶ場面も、エンターテインメントではあるが、生の演劇でしかできない表現である。
この人力CG・4Dは、ヒロイン2名と水神以外の全員が取り組んだ成果である。

「出演者」
演技賞に悪役の久沓をオススメする!
パントマイマーでもある主宰の大熊隆太郎の持ち味を、余すところなく生かした役どころで、操っている時の顔と手は怖いほどだった。

そしてアクションモブの成長にもふれておきたい。昨年8~12月の「五彩の神楽」を観てきたから、その切られっぷりとハケ方の上達がよく分かる。帽子や剣や農具といった最小限の小道具で、くるりと回って表情から動作まで兵士から農民に早変わりする。ビニールや矢で人力CGもやってのける。本当はこの影の立役者たちにも、演技賞をあげたいくらいだ。

「その他のおすすめポイント」
SNSを多用したPR体制、ファンを巻き込むイベントの数々を始め、小道具や衣装(二ツ巴は壱劇屋の安達ではなく植田昇明だが)や音響照明も、しっかりした路線を持っている。

今後も地方、関西から演劇を発信し続けようとしているところも、応援したくなる点である。

他ジャンルの客演を通じて演劇ファンの拡大を図ったり、ワークショップやアクションモブなどで若手の育成をしているところも好感がもてる。

6~7月 Wordless×殺陣芝居での初の三都市公演「独鬼(ひとりおに)」では、なんと枚数限定ながら高校生以下無料の試みに踏み切っている。これも話題性を求めているだけではなく、演劇ファンの裾野を広げるチャレンジでもある。

このコメントが審査員の目に留まって、何らかの参考になれば、幸いである。
そしてひとりでも多くの人が、こんなに力説するファンがいるなら壱劇屋を観てみようかな~と思ってくれたら、とてもうれしい。

さようなら

さようなら

オパンポン創造社

王子小劇場(東京都)

2018/04/19 (木) ~ 2018/04/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

DVDで観てあの結末を知っていたからこそ、始めからクモの糸のように張りめぐらされた伏線がたどれた。
小道具はイスだけなのに、どこかにいそうな普通の人々が、あまりにもリアルに存在していた。日常のくり返しがだれない演出も、見事だった。
脚本と演出と一人一人の演技、甲乙つけがたい。生で観れてよかったと思う。

ネタバレBOX

あまりにさりげなくて、DVDでは気付かなかった、末田がコンタクトにしていたシーン!末田の物問いたげな顔がたまらなかった。
Story Seller  ストーリー・セラー

Story Seller ストーリー・セラー

スクランブルMAC

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2018/04/12 (木) ~ 2018/04/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

原作を大切にした舞台でした!
あの会話のやり取りを、生で聞けてうれしかったです!
そして両親や編集者の演技が、ファンタジーみたいな設定の物語に、リアリティーを与えてました。
土日勤務でダブルキャストの回が観れないのが、とても残念…いつか再演してほしいです。
ちなみに原作も、とってもオススメです~

ネタバレBOX

「仕事は辞められても、書くことは止められない」と切り出す前の、妻の表情がたまらなくて泣けました。
ラストの妻と夫の「すき」のリフレインは、原作を目で読んだ時より、耳で聴いた方が心にしみました。押さえた感じの自分のイメージも捨てがたいけど、原作のイメージが広がってよかったです。
そして全編通して、語り手の言葉が物語世界を支えているのを感じました。
隣の芝生も。

隣の芝生も。

MONO

座・高円寺1(東京都)

2018/03/15 (木) ~ 2018/03/21 (水)公演終了

満足度★★★★★

定評のある京都の劇団と聞いて、初観劇しました。よく練れた脚本で、人物像が全員しっかりしているので、安心して観れました。ラストの謎の残し方もよかったです。観劇三昧で配信している、他の作品も観てみようと思いました。

『財団法人親父倶楽部』~死んだと思って生きてみる~

『財団法人親父倶楽部』~死んだと思って生きてみる~

工藤俊作プロデュース プロジェクトKUTO-10

小劇場B1(東京都)

2018/03/20 (火) ~ 2018/03/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

手練親父4人に思いっきり笑かされました~若手2人の七変化も見所です。藤本陽子の声が特に好きです。1月に観た源八橋西詰再演は、大王が20代の脚本で、もっとダーク寄りでした。今回の新作は、テーマ重いのに楽しかった~こんなメンバーの、こんなに面白いお芝居が、こんなに小さな劇場で観れるなんて、とってもぜいたくです。25日(日)までなので、ぜひ見に行って下さい!

荒人神 -Arabitokami-【2018年6-7月wordless殺陣芝居シリーズで東名阪ツアー決定!】

荒人神 -Arabitokami-【2018年6-7月wordless殺陣芝居シリーズで東名阪ツアー決定!】

壱劇屋

HEP HALL(大阪府)

2017/12/22 (金) ~ 2017/12/25 (月)公演終了

満足度★★★★★

「五彩の神楽」で一番心打たれた作品。
※集大成だから、これから映像で観るなら、前4作の後がオススメ~
田中亨と畠山薫のひたむきさ!安達綾子の瞳!靄姉妹の怪しさ!モブの殺陣も芝居も格段の進化!
5ヵ月連続の作・演出の竹村晋太郎は、前4作は脇役だったが、今回は主役として本当にしんどい役をやりとげた。
サプライズからの展開は、思い出すだけで涙がこみ上げる。
エンディングは最高!
本当にいいものを観せてもらった…ありがとう!
#壱劇屋

ネタバレBOX

闇に飲み込まれそうになりながら歩く、竹村の辛そうな顔がたまらなかった…闇落ちして虐殺する姿も…
そんな彼を助けようと命を投げ出す、前4作の主人公たちの素敵だったこと!勝手な人も約1名いたけど…
そしてあの時、劇場の客はみな、彼の隣に立っていたのではないだろうか?
ラストの笑顔は、左右の若いイケメン・イケジョに匹敵するほど尊かったぞ!自称ゴリラはもうネタだよね~
5作を通じて、人生の理不尽にぶちあたっても、人を信じることをあきらめない彼の強さと優しさを受け取った。
千秋楽で発表された6~7月東名阪「独鬼」再演で、主演の竹村がどれほど深化した鬼をみせてくれるか、とても期待している。
戰御史 -Ikusaonsi-

戰御史 -Ikusaonsi-

壱劇屋

HEP HALL(大阪府)

2017/11/24 (金) ~ 2017/11/27 (月)公演終了

満足度★★★★★

「五彩の神楽」で一番燃えた作品。大熊隆太郎のパントマイム!赤星マサノリの速さ!伊藤駿九郎の表情!ゲストもモブも武器も舞台装置も入り混じっての戦闘シーンは、スローモーションまで大迫力だった!
しかし赤星マサノリは色んな意味で人外…
10年後、今回のモブが殺陣芝居をするとしたら、ゲストの壱劇屋と一緒に彼もぴょんぴょんしてそう!
#壱劇屋

憫笑姫 -Binshouki-

憫笑姫 -Binshouki-

壱劇屋

HEP HALL(大阪府)

2017/08/25 (金) ~ 2017/08/28 (月)公演終了

満足度★★★★★

「五彩の神楽」で一番心躍った作品。西分綾香と久代梨奈の姉妹ダンス!2人とも殺陣もよくがんばったね…女隊の変化!末満健一王との対決!隊長の頭ペシッとポンポン…ヒロインと一緒に、胸たたいて人生に立ち向かう気持ちになれた…
#壱劇屋

賊義賊 -Zokugizoku-

賊義賊 -Zokugizoku-

壱劇屋

HEP HALL(大阪府)

2017/09/22 (金) ~ 2017/09/25 (月)公演終了

満足度★★★★★

「五彩の神楽」で一番笑った作品。中村るみと新谷佳士のコンビは最高!永沼伊久也と竹村晋太郎の師弟も!KATSUのブレイクダンス殺陣には、目を奪われる!岡村圭輔と藤島望のカップルの行く末が気になった…

心踏音 -Shintouon-

心踏音 -Shintouon-

壱劇屋

HEP HALL(大阪府)

2017/10/27 (金) ~ 2017/10/30 (月)公演終了

満足度★★★★★

「五彩の神楽」で一番心ゆさぶられた作品…終演後もしばらく座席で泣きじゃくった。吉田青弘の殺陣の動き!今中美里のタップ!立ってるだけカッコイイ坂口修一!(同じノンバーバルでも、一週間後のW3でのおひとよしの笑顔とは別人…2月の再演、手塚治虫ファンならずともおススメです)
#壱劇屋

SQUARE AREA【ご来場ありがとうございました!】

SQUARE AREA【ご来場ありがとうございました!】

壱劇屋

千種文化小劇場(愛知県)

2016/03/24 (木) ~ 2016/03/24 (木)公演終了

満足度★★★★★

壱劇屋を目撃!
東京公演ピンチ!妹の頼みで自分史上最大の情報拡散をして、13人に来てもらった。小劇団初めての人も含め、みんな「観てよかった」と本当に喜んでくれた。4回は観るべきと言われて5回観たが、全員のたぐいまれな身体能力とエネルギーが緩急をつけた脚本とマッチして、すごいものを目撃したと感じた。違う角度でもっと何度でも観たくなる。今まで観た4,5回のうちで、一番誰かにおすすめしたくなる。ネットのレビューなんて、書いたことなかったのに…しかし思い起こせば、ピースピット「悪辣」で動きがいいと感じたアンサンブルって、壱劇屋だったんだね~みないい役者になったなぁ~私は大阪に行けるけど、忘れられないうちに東京公演にきてほしいな!

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