OJINの観てきた!クチコミ一覧

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最後の伝令 菊谷栄物語

最後の伝令 菊谷栄物語

劇団扉座

紀伊國屋ホール(東京都)

2019/11/27 (水) ~ 2019/12/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

とても華やかでありながら、それ故に余計に切ない舞台でした。戦時下という暗かった時代に、自分の逃れようのない運命を受け入れつつも未来を見つめる姿に、心打たれました。
終始方言丸出しのセリフ回しも、きらびやかなレビューのシーンも、流石は扉座というプロ意識と、全員が観客を楽しませようという意気込みをバンバン感じた2時間10分でした。本当に良い舞台でした。

お勝手の姫

お勝手の姫

劇団かに座

スペース・オルタ(神奈川県)

2019/11/22 (金) ~ 2019/11/24 (日)公演終了

満足度★★★★

正直、なかなか難解な物語でした。なぜ紳士は婦人を「姫」と呼び、夫人は紳士を「ジョルジュ」と呼ぶようになったのか明瞭な説明はないし、最後に「姫」を本名で読んだ紳士と「姫」の関係はその後どうなったのか、また見合いの二人はどうなったのか、個人的にはちょっとすっきりしない内容でした。終わった後にいろいろと考えないといけない展開より、すっきりほっこりする終わり方であってほしかったというのが本音です。
キャストの方々は、少人数ながらなかなかはまり役でした。舞台セットも毎回素晴らしいし、キャストも個性的、歴史を感じさせる手作り感のある当日運営、どれ1つをとっても横浜を代表する市民劇団的な存在であるかに座さんの今後の活動に期待しています。(次回公演がなんと120回公演だそうです)

人生の扉

人生の扉

サンハロンシアター

Geki地下Liberty(東京都)

2019/11/13 (水) ~ 2019/11/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

竹内まりやの名曲を使った60前のおっさんにはたまらない舞台でした。麻雀店の主人とたけうちまりあさんの行く末が非常に気になりますが、メインの3人のこれからの人生に幸あれと願わずにはいられない、そして自分のこれからの人生を考えずにはいられない、心に刺さるあったかいラストでした。自分ももうすぐ還暦なんだな〜しみじみ...

負けてたまるか!

負けてたまるか!

アイビス山村組

中目黒キンケロ・シアター(東京都)

2019/11/15 (金) ~ 2019/11/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

かなりキャストの皆さんの平均年齢が高い舞台で、流れる音楽も相まって昭和感が十分出てました。
ラストには完全に不意を突かれ、涙を拭わずにはいられませんでした。2時間と少し時間長めの舞台でしたが、サスペンスと喜劇と人情劇を一度にみたような、そんな上質の舞台でした。

 「夜行万葉録」辰&未

「夜行万葉録」辰&未

Jungle Bell Theater

ワーサルシアター(東京都)

2019/11/06 (水) ~ 2019/11/10 (日)公演終了

満足度★★★★

オムニバスということで、何度もおいしい舞台でした。コメディーあり、ちょっと怖いサスペンスあり、心温まる話ありと、全く飽きることのない舞台でした。キャストの方が皆さん本当に素敵でした。
初の劇団さんでしたが、今後が楽しみになりました。
1点苦言を言わせてもらえれば、開始時間が遅刻をしている方待ちという理由で数分遅れたこと。さらにようやく開始かと思いきや主催の方の時間繋ぎのような雑談が始まり(面白かったのでいいのですが)、結局舞台が始まったのは予定時刻をかなり過ぎてからでした。舞台自体は満点だっただけにちょっと残念でした。

海底0.02マイル〜東京ver〜

海底0.02マイル〜東京ver〜

タッタタ探検組合

劇場HOPE(東京都)

2019/10/10 (木) ~ 2019/10/14 (月)公演終了

満足度★★★

多分好き嫌いがはっきり分かれるであろう劇団さん。昭和感丸出しの吉本新喜劇のようなナンセンス喜劇と言ったらいいのか、とにかく終始わちゃわちゃ。喜劇は嫌いでは無いですが、もう少し乙姫さんと太郎さんの人情話やその他の登場人物(?)の話しを厚くしていただければ、もっと感動出来たかも。それと、オープニングを敢えて映像でする意味があまり感じられませんでした。(オープニングは掴みには大事)

花隠想華

花隠想華

ZERO Frontier

萬劇場(東京都)

2019/10/09 (水) ~ 2019/10/14 (月)公演終了

満足度★★★★★

アクション良し、ダンス良し、舞台セット良し、照明良し、音楽良し...の圧巻の舞台でした。物語自体は空想世界でしたが、その不思議な世界観に魅了されっぱなしでした。個性の強いキャラクター揃いでしたが、全員生き生きとしていて素敵でした。リアルな人情ものが好きなのですが、こういった世界観の舞台も異世界に迷い込んだようで、とても楽しい体験でした。

純愛協想曲

純愛協想曲

劇団ヨロタミ

萬劇場(東京都)

2019/09/26 (木) ~ 2019/09/30 (月)公演終了

満足度★★★★★

どストライクな下町人情劇でした。ラストのハッピーな歌も最高でした。初見の劇団さんでしたが、舞台もキャストも音楽も照明も運営も全てがプロの仕事を実感させる本当に素晴らしい舞台でした。設定には多少無理な感じがないでもありませんでしたが、間違いなく今年拝見した舞台の中で1番か2番かの心打たれた舞台でした。

三十と十五の私

三十と十五の私

神保町花月

神保町花月(東京都)

2019/09/26 (木) ~ 2019/09/30 (月)公演終了

満足度★★★★

芸人さんのお笑い要素無しの真剣モードの舞台でした。個人的には正直もう少しお笑いを期待していましたのでちょっとがっかり。カーテンコールでのおしゃべりは流石、お笑い全開でした。
今と15年前が入り混じった構成はちょっとわかりにくかったかも。途中まで人間関係が分からず、???な部分がありました。
バッファロー吾郎の竹若さん、意外にもとてもいいお父さんでした。芸人さんが出ている舞台としては少し残念でしたが、舞台としては心に訴えかけてくる良い舞台でした。

優しさの形

優しさの形

劇団かえる

スペース・オルタ(神奈川県)

2019/09/22 (日) ~ 2019/09/23 (月)公演終了

満足度★★★★

今回も面白かったです。流石にプロの劇団と比べると見劣りする部分が技術的にはないとは言えませんが、キャストの方の個性も生かされていて、優しさと楽しさに溢れた舞台でした。決して社会人による無料公演と侮るなかれ、小劇場舞台の楽しさを満喫できました。
今後の活動も期待しています。

W

W

TEAM IMITATION

スタジオ「HIKARI」(神奈川県)

2019/09/20 (金) ~ 2019/09/23 (月)公演終了

満足度★★★★★

しっかりとした演技に予想の上をいくストーリー展開、2時間しっかり堪能させて頂きました。なかなか重厚な舞台でした。
ラストのどんでん返しに次ぐどんでん返しは、まさに上質なサスペンスでした。
演技が迫真に迫りすぎていたためか、ラストで小学生低学年と思われる子供が大泣きしてしまったのはご愛嬌。カーテンコールでの挨拶が子供の号泣を前に辛そうでした。
誰が本当の騙し手なのか、予想しながら見るのも面白いと思います。

みどりのあいしかた【ご来場ありがとうございました!】

みどりのあいしかた【ご来場ありがとうございました!】

劇団えのぐ

キーノートシアター(東京都)

2019/09/04 (水) ~ 2019/09/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

優しく切ない時間がゆっくり流れる、心に染みる舞台でした。
愛するとは、悔いのない別れとは、相手を大切に想うとは...普段当たり前すぎて真剣に考えることのない事の本当の大切さについて気付かせてくれました。久しぶりにまわりを気にすることなく泣きました。(なぜなら周りも結構グスグスしていたので)
ストーリーだけでなく音楽もテーマ曲も心に残る至極の舞台でした。

夏休みの友たち

夏休みの友たち

ハグハグ共和国

萬劇場(東京都)

2019/08/28 (水) ~ 2019/09/01 (日)公演終了

満足度★★★★

現在と40年前の過去が交錯する、夏休みの切ないファンタジー。現在と過去が同じ舞台上で混在するので、とにかく登場人物が多すぎごちゃごちゃした印象。全体的にふわふわとした感じで、少し集中力が途切れた時間帯があり途中からいったい何が起きていたのかを理解できない時間がありました。
見る側の想像力を大事にするということかもしれませんが、もう少し展開についてきちんと説明する流れでもよかったのではと感じました。個人的にはなんかもやもやとした感じが残ったラストでした。噴火という大惨事で身近な人の死を目の当たりにしたことにより封印された記憶を40年後に回復するということだったのではと思いますが、果たして正しい解釈だったのか、劇中でもう少し直接的な表現があったらすっきりしたのかも。
全体を通しては、切なくもありあったかい、そしてノスタルジーに浸れる貴重な時間でした。
なんといってもびっくりしたのは生粋万鈴さんの老婆姿。単に衣装や化粧で見た目を老婆に見せているのではなく、そこにいたのは本当の老婆でした。
加えて、流石はハグハグといったらよいのか、とにかく客入れから丁寧で、前説や物販の案内までも楽しませようとする姿勢は、大変好感が持てました。

未必の故意

未必の故意

さんらん

パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)

2019/08/08 (木) ~ 2019/08/18 (日)公演終了

満足度★★★★

難しい内容の舞台でした。事前に阿部公房という人をもう少し勉強しておけば、この戯曲に込められた背景や想いなどをもう少し理解できたのではと思います。
喜怒哀楽という人間の基本的な感情のうち喜、楽という感情表現がない舞台は、とにかく見るのにも予想以上に体力と知力を使います。演じるキャストの方々もさぞ大変だったのではと思います。

さいごのおうち

さいごのおうち

神保町花月

神保町花月(東京都)

2019/08/16 (金) ~ 2019/08/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

大笑いしてそして涙した..とても気持ちの良い時間でした。
流石芸人さんは笑いのプロだなと実感しましたが、純粋に舞台としても見る人の心を打つ素晴らしい内容でした。個人的には4つ目のエピソードのアイドルの話が切な過ぎて泣きそうになりました。
家族とは、仲間とは、自分の存在とは...を考えさせられる本当に暖かい話でした。是非是非大切な人と見て欲しい舞台です。

カレイドルーム

カレイドルーム

ZERO BEAT.

上野ストアハウス(東京都)

2019/08/14 (水) ~ 2019/08/18 (日)公演終了

満足度★★★★

いい大人が一生懸命まじめにふざけている感じがとっても心地よい舞台。脚本なのかアドリブなのか途中ちょっと空振りでグダグダに感じられる部分もありましたが、それもご愛嬌。
お笑いだけでなく最期にホロリとさせるところはZERO BEAT.らしい。今回の舞台はとにかくキャラが立っていてちょっとやりすぎとも思えるくらい。役に合わせてキャスティングしたのかキャストありきのあて書きなのか、はたまたキャストの演技力なのかはわかりませんが、役とキャストがぴったり(個人的には永田さんにはもっとダークでハードな役を期待しています)。
笑ってじんとしたい方にはお勧めです。

ハルのコイン

ハルのコイン

劇団GIFT

スペース・オルタ(神奈川県)

2019/07/13 (土) ~ 2019/07/15 (月)公演終了

満足度★★★★

予想していなかったSFチックな内容でしたが、楽しめました。ストーリーも想定外の意外な展開で、そうきたかという新鮮な驚きでした。
劇団員がつくった主題歌も素晴らしく、舞台に華を添えていました。
新しい劇団員の方も増えたとのことでますます今後が楽しみになりました。

ダイヤモンドな俺たち

ダイヤモンドな俺たち

劇団傷痕

STスポット(神奈川県)

2019/07/14 (日) ~ 2019/07/15 (月)公演終了

満足度★★

社会人劇団の旗揚げ公演ということで、メンバーの熱意は伝わって来ましたが、舞台の出来としては残念ながら期待していたレベルではありませんでした。コメディーとのことでしたが、設定があまりに荒唐無稽すぎて正直何を見せられているのか終始疑問符でいっぱいでした。フライヤーに「茶番劇」とありましたが幾ら何でももう少しリアリティーがないと流石についていけません。
4人というキャストのためか、一人何役も無理な設定で登場させたりというのは厳しかったので、キャストが少ないなら少ないなりにもう一工夫も二工夫も欲しかったところです。
横浜を拠点に活躍する社会人劇団の一つとして今後に期待ということで、少々厳しめの感想を送らせて頂きました。

ネタバレBOX

いきなり高校生が反目しあう隣の高校のオカルト部に拉致されて野球で対決を申しこまれたり、たった4人しかも2人は女性部員しかいない高校のにわか作りの野球部がなんの疑問もなく甲子園の決勝にすすんだり、受けた球の威力でブラジルに飛ばされたり、裏甲子園なんてのが出てきたりもうなんでもありの様相、一昔前の子供向けの漫画でもこんなナンセンスな展開や設定は見向きもされないでしょう。もしもこれがギャグだと思っているのであれば、正直認識をすぐに改めたほうがよいと思います。もしキャストの方々も練習をしていて何の疑問も感じないでよい作品に仕上がったと思っていたのであれば、いろんな価値観をもった方を劇団員に迎えて、喧々諤々したほうがよいかと思います。少なくともキャストやスタッフが自信をもってこれは面白いとわくわくしない限り、公演はうつべきではないと考えます。(別に万人受けする必要はないので、見る人によって好き嫌いがあることは結果として仕方のない事です)
現状のままでは、なかよし同志が自分たちのしたいことを、したいようにやっているに過ぎません。劇団は劇団員の想いで存続するのでしたいようにすることを否定はしませんが、何かを訴えたくて公演をうつのであれば、料金に関係なく期待して足を運んだこれからファンとして応援してくれるかもしれない方々に対し、一定の責任は発生するものと考えます。
会場を出て私の前を歩いていた男性二人組も、「あれはさすがにないよな」と言っていたので、あながち私だけが感じた感想ではなさそうです。
今回は旗揚げでかつ無料公演だったので許容されるかもしれませんが、STスポットのようなきちんとした劇場で公演をうつのは、まだ早かったのではと思います。
この公演に協力されていた劇団かえるも無料公演を続けている団体さんですが、毎回感動できるよい舞台を見せてくださっています。率直な意見交換などをされれば刺激になるのではと思います。
以上、失礼とは思いながらいろいろと書かせていただきましたがご容赦ください。今後に期待しております。
プールサイドから、響く

プールサイドから、響く

Others&co.

小劇場B1(東京都)

2019/07/04 (木) ~ 2019/07/09 (火)公演終了

満足度★★★

若者を強く意識して作られていたためか、50代の自分にとっては正直あまり楽しいものではありませんでした。
キャストや舞台の転回などは素晴らしかったのですが、話の内容や展開が誤解を恐れずに言えばちょっと「下品」で「軽薄」。今風とでもいえばいいのでしょうか。対比として描かれていた10年後の印象的な場面にも今一つ思い入れができませんでした。
それとキャラクター設定上必要だったのかもしれませんが、主人公の言葉使いに最後まで違和感を感じました。
若い仲間うちで見に行くにはいい舞台かもしれませんが、大事な人や子供と一緒に見たいと思える舞台ではありませんでした。
全くあらすじなどについて事前にサイトなどで告知がされていませんでしたが、ある程度説明をしておいたほうがよかったのではと思います。
ただ若い素敵な役者さん達の熱演は本当に素晴らしかったです。

ラプラスの改造人間(サイボーグ)

ラプラスの改造人間(サイボーグ)

ワイルドバンチ演劇団

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2019/06/27 (木) ~ 2019/07/01 (月)公演終了

満足度★★★★★

アニメっぽいキャラが描かれたフライヤーが気になり観劇。
特に目立つ舞台セットがあるわけでもないのに、そこにあったのは絶望と希望の交錯する未来の宇宙。心から絞り出すような熱いセリフに、ついつい引き込まれました。殺陣も迫力があり、エンターテイメント作品として本当に素晴らしい作品でした。チョイスちょい挟んでくる小ネタも結構ツボでした。2時間30分という長丁場も、時間を忘れて没頭していました。
SF長編アニメ映画にしても十分楽しめそうな重厚なテーマに真っ正面から取り組んだ、深い舞台でした。

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