娑婆に脱帽
劇団だるま座
アトリエだるま座(東京都)
2010/12/01 (水) ~ 2010/12/14 (火)公演終了
満足度★★★★
ホッとする面白さ
昭和30年代を舞台にした設定は、個人的にも懐かしさを感じつつ、久しぶりに”面白い芝居を楽しむ”ことが出来ました。芝居のオチはちょっと物足りなさを感じたけれど、総勢41名によるこの芝居は、ほのぼのとした、またホッとする様な面白さがあり、久々に気持ちの和らぐコメディーでした。会場が大きくないので一番前での観劇はちょっとしんどかったけれで、内容で十分カバーされたと思います。是非ご覧あれ。
“P”s (ピース) ~Wings to fly~
劇団め組
吉祥寺シアター(東京都)
2010/11/26 (金) ~ 2010/11/29 (月)公演終了
満足度★★★★
殺陣はないけど、め組の芝居は・・・
戦争ものを芝居は、場合によって戦争経験者等から反論を招くこともあり、その内容には大変気を使うものだが、本公演は戦争のネガティブな面には余り触れず、人間関係を舞台化したものだった。観る側にとって、粛々と展開されたストーリーは、これまでの殺陣で演じられた泥臭い、派手なシーンがなく物足りなさを若干感じたものの、戦争が背景にありながら、極めてスムースに受け入れることが出来た。(合馬さんの本は、良く書けていたと思う。) 戦争を美化してはいけないが、人間の結びつきを戦争というシーンを利用して上手く演じられており、観客の涙を誘うエンディングは、役者、芝居の完成度が高い表れだと思う。
夜のジオラマ
SPIRAL MOON
「劇」小劇場(東京都)
2010/11/19 (金) ~ 2010/11/28 (日)公演終了
満足度★★★★
少々苦労したけれど
この種の芝居に慣れていない小生は、ストーリーを追っかけるのに少し苦労したけれど(もう少し時間を掛けて演じても良かったかな)、また好みによって評価は分かれるかもしれないけれど満足のいく作品で、はせひろいち氏の作品を楽しむことが出来ました・・・特にアンドロイドの存在を理解するのに難儀したが、その存在は印象的だった~。
世界で一番あつい壁
亜細亜象演劇卸売市場
OFF OFFシアター(東京都)
2010/11/09 (火) ~ 2010/11/14 (日)公演終了
満足度★★
劇団名に期待したが
設定・ストーリー、また役者さんのキャラから言えばもっと笑いも取れるし、多彩な展開が可能で、本芝居での笑いの数には不満が残る。更なるネタの深掘りが必要で、笑いを取る姿勢・執着心には物足りなさを感じた。奇抜な劇団名に期待していただけに、少々残念。
Root Beers-ルートビアーズ-
劇団東京ヴォードヴィルショー
ザ・ポケット(東京都)
2010/09/29 (水) ~ 2010/10/03 (日)公演終了
満足度★★★★★
止まらぬ拍手が印象的だった・・・
桑原さんの前評判もあり、期待しての観劇だったが、よく練られた内容で、それに個性ある役者さんが本の中味をより良い演技でパワーアップさせ、メリハリのあるシーンが生み出す笑いは格別だった。ここ最近、下ネタで笑いを求める芝居が多かっただけに、笑いの王道とも言えるネタ、及び同劇団の芝居は、満足感のあるものだった。この芝居で一番驚いたのは、この種のコメディー系の芝居で、終幕後拍車がしばらく鳴り止まなかったことで、とても印象的なシーンだった。まさか、アンコールを期待しているとは思えないので・・・ 話の展開は、★5個、でも個人的にはこのメンバーならばもっと笑いを期待出来たので結果的には★4個。
レストランじゃないっ!!!【終了いたしました。ご来場ありがとうございました!!!】
コメディユニット磯川家
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2010/09/23 (木) ~ 2010/09/26 (日)公演終了
満足度★★★★★
素直に楽しめる磯川家
小員東京在住ながら、風の便りで昨年からずっ~と気になっていた磯川家。さすがに意を決し上京してきた同劇団、素直にまた安心して笑えるコメディーの優等生的な存在で、随所に関西系のノリを楽しむ事が出来ました。前半は少々間延び感があったものの、後半からは笑いの勢いも加速し、終わってみたら笑い過ぎて涙が・・・また保木本氏の手がけた本もオーソドックスな笑いではあるものの、笑いのツボを押さえて書かれており、また役者それぞれのキャラを十分に活かた笑わいのタネも満載で、老若男女を問わず笑わせてくれたお芝居でした。完成度としては、★4つだけれど、今後の更なる発展を期待して今回は★5.次作品にも期待大故、保木本氏の責任も大?
リリーの方程式
9-States
OFF OFFシアター(東京都)
2010/09/15 (水) ~ 2010/09/20 (月)公演終了
満足度★★
中村太陽には期待しているけれど
本書きの中村さんには何か惹かれる物があり、何度か芝居をみているのだが、個性的な役者を擁しているものの、大声を上げるだけでは限界あり、また彼らを上手く活かす為の、それぞれのネタがいま一つ・・・全体的に面白さも薄くその機会も数多くなかった。特異なボーリング場を舞台に、観客としては意外な展開を期待したにも係わらず、面白さに欠ける作品だったことは大変残念。それぞれのシーンが上手くリンクしなかったのが要因か?面白さを追求する観点では、機会があれば、他劇団の芝居も参考にされては如何だろうか。
「美しきラビットパンチ」
ゴジゲン
駅前劇場(東京都)
2010/09/18 (土) ~ 2010/09/26 (日)公演終了
満足度★★
分からない
今回2回目となるゴジゲンだが、この芝居で観客に何を訴えているのか、分からない。笑いを取ろうとしているネタではないし、性器をもて遊んで見せる?、ただ単なるドタバタ、でもなさそうだし、終盤に至ってはオカルト集団の演舞?といった風で、終始芝居の中味が分からなかった。隣の女性も退屈そうにしていたし・・・・ 下ネタのお笑いが嫌いな私には不向きな内容で残念でした。
闘争×ホルモン TackleBagタックルバッグ
グワィニャオン
俳優座劇場(東京都)
2010/09/11 (土) ~ 2010/09/19 (日)公演終了
満足度★★★★
元気が出てくる活力ある芝居
コリッチに掲載されてから待つ事3カ月弱、やっとグワィニャオンの芝居が見れた。ラグビーをどうやって芝居化するのか、大変関心を持っていたが、50人以上が演じる試合のシーンは迫力満点、舞台の限られたスペースを上手く使って臨場感のある試合展開を見せることに成功しており、パワーエンタテイメントを十分楽しむことが出来た。この芝居は、企画の藤原氏がラグビーを知り尽くしていたからこそ出来た作品で、また同氏の企画に賛同した関係者・出演者の苦労の跡がうかがえる。ストーリーはシンプルな昨今見る事のなくなった青春ものだが、その時代に思い入れのある小員にとっては、バックミュージックともども心を打たれ、笑いの他に涙腺が緩むことしばしばの2時間40分。 ストーリーは単純明快だけれど、芝居の迫力、あと休憩時間の7分間企画は大変グッド。追伸:ケロンパは久しぶりに舞台で見た様な気がしたが、なぜかいつもホッとさせてくれるキャラクターですね。
『ダンパチ8』『大嫌いと叫んだらもっと嫌いになったあの女』
ショーGEKI
「劇」小劇場(東京都)
2010/07/15 (木) ~ 2010/07/25 (日)公演終了
満足度★★★★★
面白さを追求する集団?
メンズ編を拝見。笑いを取るためには、手段・手法、シチュエーション等、一切選ばない、またそれらを無視した貪欲にお笑いを追求する精神、肉体は、観ていて、聞いていて久々に笑いに終始した2時間だった。役者それぞれの持つキャラを十分に引き出した演出ももすばらしいが、役者の体をはった演技?、またアドリブでも笑いを取りに行くしたたかさに大満足。どうやったら、またどこで笑いを取れるのか羽広氏はよくお分かりの様なので、次作にも是非期待したい。お笑いの好きな人は必見の集団です。テッド・K
※お笑いを目指す劇団は、ベンチマークとして見られる事をお勧めしたい。
バラシて終わりと思うなよ
劇団フルタ丸
「劇」小劇場(東京都)
2010/07/28 (水) ~ 2010/08/01 (日)公演終了
満足度★★
これで終わり・・・
初見だったが、公演回数も15回を数え、また暑さにもかかわらず下北「劇」小劇場が満席だったのを見て、大きな期待を持ちました。また、バラシと言った設定も大変ユニークで、ストーリーがどう展開されるのか、大きな関心をもって観たのですが、最後の一部を除いて笑い無し、また役者さんの演技もメリハリがなく満足いかず、フルタ氏がこの芝居で何を伝えたかったのか、(恐らく笑いを取ろうとは考えていない?)見せたかったのか、最後まで分からず不完全燃焼の95分で、これでは3千円は高いと感じた次第。このままだと、本劇団も芝居と同じ運命を辿るのではと危惧したのは小員だけ? 残念な結果で★★。
ルーティーン247パラノイア
シネマ系スパイスコメディAchiTION!
新宿シアターモリエール(東京都)
2010/07/09 (金) ~ 2010/07/11 (日)公演終了
満足度★★★★
次作の下北沢公演に期待します
劇団独自と言うのかアチョ砂鉄の確立された笑いの世界は、安心して観られる楽しい作品。今回は19名の役者が入り乱れての芝居で、話を纏めるのには苦労の跡が見受けられ、同劇団が演ずる本来の面白さがまばらになってしまい、また話の結末と共に笑いが最高潮に達しなかったことは残念。(でも、他の劇団と比べると高いレベルの質だと思う。)もっと、笑いを取れるシーンは未だあるはずで、少々関西系のコテコテ、ダメ押し気味の笑いを織り込めば、更に笑いは膨らむはず。(今回の笑いは全体的にサラッとしていてサッパリし過ぎかも?)設定がコンビニで、身近な人間模様をよくウォッチしての芝居で親近感も増し、作者の状況設定の上手さを垣間見たものの、全体の仕上がりはアチョ砂鉄の作品としては満足いかなかった。
不滅
鵺的(ぬえてき)
「劇」小劇場(東京都)
2010/06/23 (水) ~ 2010/06/27 (日)公演終了
満足度★★★
ぐっと重みを感じるストーリーだけど
小員を含め、観客が1時間40分の間、役者さん達の凄みのある演技を観つつ、ストーリーの中味を理解しながら、その重みを感じた芝居だったのですが、終わってみて冷静な視点で振り返ると、「死」を題材に取り上げ、それを追求していく設定に少々無理があったのではと感じた次第。起承転結の起の背景と結がかなり無理して作られていたことは否めないと感じたのは、小員だけだろうか。この題材を取り上げて、疑問を呈するような芝居には、もっと時間が必要ではありませんか?
あほんだらすけ 22nd
劇団東京ヴォードヴィルショー
ザ・スズナリ(東京都)
2010/06/11 (金) ~ 2010/06/20 (日)公演終了
満足度★★★★★
安心して観れて、そして楽しいコメディー
コメディーは数多くあれど、ほとんどはその場で笑って終わり・・・でもこの東京ヴォードヴィルショーは笑って楽しんだ後、ホッとして幸せを感じてしまう様な笑いの中味(ネタ)で、22回公演という経験に裏付けられ、また間を置かない進行で、あっと言う間の2時間強でした。是非一度、ご覧あれ! 特に最初のネタは、小さな題材をベースに笑いが深堀りされ、普通では気が付かない笑いのネタが更にダメ押しで2度、3度と突っ込みされていたので、本当に感心した次第。(追伸)この笑いの作り込みは、お笑いを目指す本書きさんや、劇団員にも大変参考になるので、是非一度観て欲しいと思いました。 テッド・K
ア ペンション・プリーズ
ウワサノ…
こった創作空間(東京都)
2010/06/03 (木) ~ 2010/06/06 (日)公演終了
満足度★★
ベンチマークが必要かも
シチュエーションコメディに期待し、また新宿の劇場ということもあり、期待した公演だったのですが、笑いを取るために、無理なストーリーの展開が散見され、110分間の公演中、この私は一度も笑う事が出来なかった。設定は決して悪くはなく、笑いをとるポイントも逃してはいないと思うが、もっとネタの絞り込み(笑いの深堀り)、本の作り込みが行えば、観客をもっと沸かせることも可能では・・・と感じた次第。是非、レベルの高い下北沢近辺を拠点とする劇団をベンチマークとして、活動・精進されることを、期待します。今回は残念ですが、★★です。 追伸:綾野耕治役の内田さん、なかなか良い味付けの演技でした。
PARTYせよ
東京おいっす!
「劇」小劇場(東京都)
2010/05/25 (火) ~ 2010/06/01 (火)公演終了
満足度★★★
不完全燃焼・・・
前評判も高く、10回以上の公演実績、そして日曜夜公演の満席と期待する条件はしっかり揃った。芝居の前段は間延びしたシーンも散見されたが、次第に面白さもヒートアップし、この先のドンデン返し?はと期待が高まった、山の7合目付近で舞台が終わっってしまった。もっと面白いオチがセット出来るのでは?と今芝居の不完全燃焼を嘆く・・・本をもう一工夫することで、更なる面白さが見いだせると思うのは私だけ?本書きの松永さんには苦言を呈したい。
メリーゴーラウンド☆トーキョー5
遊々団ブランシャ☆ルージュ
SPACE107(東京都)
2010/05/02 (日) ~ 2010/05/05 (水)公演終了
満足度★★★★
迫力のあるレビューショーは、お勧めです
迫力、且つテンポのあるノリでアッと言う間の2時間でした。出だしは、六本木、新宿のショーパブ?かと感じるところもありましたが、時間と共にパワー全開で大変楽しい、パフォーマンスを体感した次第。2部は観客と一体化した場面も多々見られたものの、1部はショーのテンポが少々速すぎて?観客が十分にノリ切れず十分に満足いくものではありませんでしが、1部のスピード感をもう少し2部へ、また観客を同調させるパフォーマンスは1部前半へ持ってきた方が、観客の更なるノリが期待出来ると思う。(第1部後半は、出演者にとっても結構辛そうなシーンも見受けられた)
ダンスはノリノリで最高の見せ場だが、ソロの歌を期待する観客は多くないのでは・・・と感じ、エンディングであれだけハモれるのであれば、ソロでなく数名で歌う事をお勧めしたい。
あと、生演奏もあり、迫力のある音響効果だったが、その音響(効果)に少々依存し過ぎていると感じたのはこの私だけ?・・・マイクのトラブルも公演中に異音を発生しているのだから対応策は打てるはずで、余りにも初歩的なミスに少々驚きも。 でもオーバーオールは及第点。お金を払っても損することのないパフォーマンスはお勧め! テッド・K
大海原の小さなイェイ!
カリフォルニアバカンス
OFF OFFシアター(東京都)
2010/04/08 (木) ~ 2010/04/14 (水)公演終了
満足度★★★★
完成度の高まりを感じたけど
昨今、お笑い系の芝居は典型的なドタバタや、くだらない下ネタものが多いのだが、このカリバカの芝居は中途半端な間を感じさせない笑いの連続で、あっと言う間の2時間でした。2年程前、同劇団の芝居は、笑いの質が粗削りだったが、今回は良くネタが織り込まれた作品で、笑いも多くまた質も高く個人的には満足いくものだった。佑里沢満人氏の脚本も数をこなしてきただけあって、笑いのポイント押さえたネタ仕込みでした。また、ストーリーもバカバカしい中、上手く繋がっていたし、セットを上手く使いながら男女役者が入り乱れて展開する笑いは大変好感が持てました。*今回他の人達のコメントは、余り芳しくない様ですが、この2年で80以上のお笑い系の芝居を観てきた小員としては、上位10位以内(まだ上には上がいるけれど)に入ると思いました・・・ 次作に更なる期待大です。 テッド・K
遭難、
おちないリンゴ
小劇場 楽園(東京都)
2010/03/25 (木) ~ 2010/03/28 (日)公演終了
満足度★★★★
魅力のある芝居でした。
女性だけの劇団による芝居とのことで大変興味を持ち、観劇してみようと思いました。今回小さな劇場を大変上手く使いながら、臨場感のある芝居と実際ありそうな?内容であっと言う間の2時間強でした。責任の所在を追求するシーンでは、その所在が転々とし、意外性があったのですが、少々展開が早過ぎるのではと感じた次第。他のシーンで間延びした箇所も見られたので、もう少し話を練り直しと2時間で纏まったストーリーになると思います。可能性を感じる役者さん達ですが、劇場がもう一回り、大きくなった際にどう音響効果だけでなくどう芝居を大きく見せる工夫が必要になると思います。初めて接した本谷有希子の世界は、魅力あるものでした。 テッド・K
モグラの性態
ぬいぐるみハンター
参宮橋TRANCE MISSION(東京都)
2010/03/25 (木) ~ 2010/03/31 (水)公演終了
満足度★★
お好きな人はどうぞ
設定の意外さは笑いを取るには十分かもしれないが、下ネタの纏め方はレベルが低い。2週続けて同種の芝居を観たが、MCRの「フジヤマタイガーブリーカー」の方が、下ネタを上品に、また上手く利用した分?面白かった。本芝居はネタが直接的過ぎて、面白いとは言い難づらく、結局90分間一度も笑う事は出来なかった・・・ この種のネタがお好きな方には良いのかもしれないけれど、下ネタだけのナンセンスギャグでは飽きられてしまうのでは?と心配になった次第。