Revenge of Reversi
PocketSheepS
萬劇場(東京都)
2016/02/11 (木) ~ 2016/02/14 (日)公演終了
満足度★★★★
気楽に観たかった
SFタイムトラベル物語のむず痒いところ。
時空移動の必然性とタイムパラドックスの捉え方、
人それぞれのところであるが、今回は少々難しく設定しすぎた感が…。
そして5年というちょっと中途半端な時間のためか、
いまどの時空にいるのか迷子になった。
スピード感あふれるテンポと動きがワクワク感を増幅させたが、
もっと大胆にざっくり判りやすいほうが、気楽に楽しめたかもしれない。
リフラブレイン
santacreep
王子小劇場(東京都)
2016/02/09 (火) ~ 2016/02/11 (木)公演終了
満足度★★★★★
パンとミルクセーキ
貧乏で親のいない姉と弟が歩む切ない愛と笑いの物語…。
不器用な生き方の二人、では器用な生き方って何だろう?
やっぱりみんなどこか不器用で、
笑うもの笑われるもの蔑み嘲り毎日に身もだえる。
やっぱりたまに思っちゃう、明日で世界が終らないかなぁと。
決して楽しい物語ではないのに笑える。
らいおんの憂鬱
ザレ×ゴト
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2016/02/04 (木) ~ 2016/02/08 (月)公演終了
満足度★★★★★
楽しい時間はあっという間。
終始ライトでポップな今時な空気感に包まれる。
悪く言えば緊張のない、良く言えば判り易く見やすい舞台。
テンポの良いセリフ回しと、小ネタっぽくセルフつっこみな笑いがちりばめられ、
重たい設定を気軽に楽しめるエンターテインメントに昇華する。
軽さの中にも、ロッキー、北村、ナナなど
物語が浮足立たない重り的なメンツが効いていた。
13人の登場人物それぞれが色合いと役割を持つ展開は作りがうまい。
作・演出の手腕も二重丸。
次回作にも期待します。
売春捜査官
★☆北区AKT STAGE
北区AKT STAGEアトリエ(東京都)
2016/01/09 (土) ~ 2016/02/13 (土)公演終了
満足度★★★★
良い時を過ごす。
なんとなく訪れた舞台は研究所の卒業公演。
期待も気負いもなく臨むも
ヒロイン木村電伝兵衛役の女優さんの迫力と完成度に圧倒される。
小松川さんというらしいが、喜怒哀楽を見事に演じきり、
最後の独白台詞に涙する。男性陣もがんばっていたものの、
つか舞台の攻撃的な台詞を打ち続けるのに精一杯な感が…。
しかし舞台自体は勢いと気持ちを感じる。
運営は卒業公演だからこんなもんなんだろうな。
10978日目の鏡
劇団だるめしあん
十色庵(東京都)
2016/02/05 (金) ~ 2016/02/14 (日)公演終了
満足度★★★★★
女子の脳内を垣間見る
静と動の様な感覚の2人の女性作家による5話オムニバスは、
30歳を迎えた女性のある一日の物語。
一人称的に女性の夢と妄想と現実が交差するファンタジックなストーリー。
取捨選択の戦いを重ねる日々は、男と女の性差を感じさせる。
女の子って大変なんだ…と思いつつ、男性社会の今に生きる男として安堵する。
新大久保のライブハウス公演では判らなかったが、
独立した物語ではなく一人の女性の物語だと…。
最後の最後で2人の作者の想いがまとまる抒情詩に惹きつけられた。
とても素敵な作品でした。
飛龍伝 2016
大坪企画
劇場HOPE(東京都)
2016/02/02 (火) ~ 2016/02/07 (日)公演終了
満足度★★★★★
女優の眼力。
裸の魂がぶつかり合うがごとく無骨で雄弁、そしてなにより熱い。
確かに一本筋の通ったつか作品。
あの独特な畳みかけるような台詞の洪水と、
粗野な人間の性がむき出しなる身体表現。
しかしいつになく一つ一つのセリフが鮮明に届く丁寧な作りに見えた。
大仰な大舞台の飛龍伝とは一線を画し、
シンプルだからこそ素の役者の魂を感じられるようであった。
特に美智子役の方の眼が印象的。小劇場の狭い空間だからこそ、
あの力強い眼の輝きと頬を伝う涙の問いかけが伝わってくる。
ありがとうございました。
そういえば、珍しく?なのか中学生っぽい女の子が2人客席に、
あの2人にとってこの世界は度のように映ったのであろうか…。
ティーチャーズ・ルーム【ご来場ありがとうございました!!】
劇団マリーシア兄弟
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2016/01/27 (水) ~ 2016/01/31 (日)公演終了
満足度★★★★
素敵な役者そろってますね。
職員室で集う個性派先生集団が織りなすシンプルで軽妙な笑いが心地よい。
体育祭のミュージカル対桜植樹の多数決には必要なのかもしれないが
お話自体に対して出役が多いようにも思えた。
しかしながら現代の教育界に逆らうようなシニカルな設定も笑える
ただ、LGBTに冷たすぎなのかな?これも狙い?
その流れを渡れ
各駅停車
小劇場 楽園(東京都)
2016/01/28 (木) ~ 2016/02/01 (月)公演終了
満足度★★★
大人の事情の恋愛物語
災害で孤立する旅館という稀有な密室空間の会話劇というプロット。
大学生のカップル、離婚前提の夫婦を導入に
、大雨の中訳ありで現れる男と、幼馴染の仲居
彼氏の存在を隠す仲居、そして女を捨てた男勝りでの女社長。
淡い恋とは違った人間の本性を赤裸々に投影する
大人の事情にまみれた恋愛物語に見えた。
日常を切り取ったホームドラマ的なテンポと
緊迫したシチュエーションが絡み合うアンバランス感は
狙いなのか?稚拙なのか?ちょっぴり残念なポイントに感じられた。。
JUKEBOX
劇団天動虫
笹塚Blue-T(東京都)
2016/01/24 (日) ~ 2016/01/24 (日)公演終了
B コレクション4
Bコレクション
TACCS1179(東京都)
2016/01/13 (水) ~ 2016/01/17 (日)公演終了
オーソドックスな笑い
気負いなく見られるテンポの良いショートコントがラインナップ。
若さゆえのいきんだところも、ベテランが陣うまく包みこみ
全体的に暖かさにあるれるアットホームなコント舞台でした。
幾本かは途中でオチが見えてくるものもあり、少々残念でかな?
できれば最後に若手もみんな紹介して
顔と名前を一致させてくれても良かったもしれない。
台風の夜に川を見に行く
マニンゲンプロジェクト
「劇」小劇場(東京都)
2016/01/13 (水) ~ 2016/01/17 (日)公演終了
満足度★★★★
川に流されて…。
『台風の夜に川を見に行く』タイトルからは大きく飛躍するような深いテーマ。生きることの意味を考えさせられる結構ヘビィな物語でした。
幼馴染の3人組、元セクシー女優のスナック、娼婦のマリー、
個性的な面々の人生観と時間軸が交差して綴られるニッチな群像劇。
バランス的にみんなの人生が重すぎたのかなぁ…。
そういえば、当日パンフに役名を入れていただけると
後日の見返しにとても役立つと思います。
『animo』(あにもー)
!ll nut up fam
萬劇場(東京都)
2016/01/08 (金) ~ 2016/01/10 (日)公演終了
満足度★★★★
新年の幕開けは心優しく
2016年は心優しい気持ちになれるような幕開け。
非常に判りやすいストーリーで子ども向けかなとも感じるが、
大人の役者さんたちのキャラとスキルが高く、
舞台全体の流れをテンポ良く見せてくれたので
非常に楽しい物語に仕上がっていた。
こちらはどんな団体でどんなメンバー構成なのかが不明だが、
制作運営の対応も案内も素朴ながら好感触で気持ちよく開演を迎えられた。
小劇団にとしてはかなり上出来。
役者は子どもたちと大人で仕上がりの開きが大きかったものの、
ライオン、ミニブタ、ゴリラ3人の巧みな誘導と間合いで
子どもたちを引き上げるなど、とても良いバランスだった。
妖精のテルトコルトランド
菱路コネクト
シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)
2016/01/07 (木) ~ 2016/01/10 (日)公演終了
満足度★★★
おしい
親子の絆、地域社会、淡い恋心、
様々な物語が交差し見どころもあるプロットながら
作り手と受け手で世界観の共通認識ができず
曖昧模糊な感覚が最後まで拭えなかった。
縦横無尽な展開や、長台詞の醍醐味など見どころは多々あったものの
群像劇の良さである
パズルのピースがはまる心地よい瞬間を共有できなかったのは残念。
劇王東京Ⅱ
劇王東京実行委員会
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2015/12/26 (土) ~ 2015/12/29 (火)公演終了
満足度★★★★★
非常に楽しかった。
短編上演の劇作家バトルって思った以上におもしろい。
また、上演後の審査員の講評?駄目だし?叱咤激励?
これもなるほどねっ!とうなずける楽しいひと時。
決勝に進んだ5団体それぞれのカラーが違い
和洋中のブッフェ的に美味しい感覚にもつつまれた。
12人の怒れる陪審員
えにし
駅前劇場(東京都)
2015/12/26 (土) ~ 2015/12/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
鬼気迫る密室劇
原作や映画を知ってる方も多い作品だからこそ、
どのように料理して我々に差し出すのか?
シェフと食材、演出と演者の見せどころ。
感情移入してハラハラと物語に没頭できて楽しかった。
スタジアム的な舞台と、回転するテーブルなど、演出も良かった。
異国の文化と制度に立脚した物語は、要所で見入るものの感覚を邪魔する。
「12人の優しい日本人」のように、
日本をベースにすると感情移入もしやすいのかな…などと思う。
ロリコンのすべて
NICE STALKER
王子小劇場(東京都)
2015/12/24 (木) ~ 2015/12/28 (月)公演終了
満足度★★★★★
おもしろい!
リズムやテンポも、笑いの落とし所も、よくよく錬られた秀逸な物語。
冒頭の過度な期待への警鐘で、観客自身に背徳を背をわせ
巧みな世界観へと誘う巧妙な手口に乗ると心地よく物語に巻き込まれる。
腹に一物的な坂倉。出落ち的なブサ可愛の藤本さん。
包容力のおばロリ本田さん。はもとより
イグロくんと帯金さんの絡みと会話が超絶的にツボにはまった。
役者の持ち味を的確に捉えた本と演出に、大いに笑わせていただきました。また、観る者誰もが一度は二の足を踏む
デンジャラスなフライヤーとキャッチーなタイトルに挑んだ心意気に敬服。
絢爛ベルエポック
ベニバラ兎団
CBGKシブゲキ!!(東京都)
2015/12/16 (水) ~ 2015/12/20 (日)公演終了
満足度★★★★★
衣装がやたらスゴイ(良かった)
さすがはミュージシャンIZAMプロデュースのエンターテインメント。
生音にこだわるところも舞台の臨場感を一層引き立てとてもよかった。
文化花咲く大正デモクラシーの日本らしく、
底辺の底力と民衆の立ち上がる勢いをうまく料理した脚本も秀逸。
ただ色々事情はあるのだろうが、やっぱり出演者が多すぎる。
もう少し整理できるとそれぞれのキャラに感情移入しやすく、
物語を容易に楽しめると思う。
これだけいるとそれぞの関係性でちょっとばかり迷ってしまう。
しかし全体的にキラキラした華やかさと人間味があふれるベニバラらしい宝箱のようなステージで、モダン座にぜひ行ってみたくなった。。
『眼球スイミング』
ビニヰルテアタア
3331 Arts Chiyoda(東京都)
2015/12/18 (金) ~ 2015/12/21 (月)公演終了
満足度★★★★★
女の眼
女子高、修道院、女の園…。
アンニュイな女子目線で切り取られたファンタジックホラーは、
あえてメスをさらけ出すような力強い意志を感じさせる。。
メス臭さをあえて紛らすために入れられたのか唯一の男子・白井直也の
野性味あふれる容姿と存在感でうまくバランスをとっているようだった。
あえて女子だけで
女の子の思考回路をさらけ出しても良かったかもしれない。
目黒杏理、千絵ノムラ、池田実香、
パンチの効いた面々の演技は物語にはまって奇妙におもしろかった。
後半、作者の思いが強く置いていかれる感があったものの全体的に平成初期の原宿っぽくて妙な懐かしさを感じさせてくれた。
ノー キディング
円盤ライダー
鶯谷・HOTEL SHERWOOD(東京都)
2015/12/14 (月) ~ 2015/12/30 (水)公演終了
満足度★★★★★
物語に参加できる!
既存のホテルを舞台に、謎解きと演劇が融合したリアルロールプレイング。
観客自体がオンステージとなるワクワク感と、
役者さんの演技をまさに目の前で見ることができる至高のステージ。
楽しさが倍増する秀逸な舞台だった。
観客の役割や選択肢で変わるマルチエンディングも楽しみの一つ。
きっと一人よりも友達やパートナーと参加するともっと楽しめると思う。
人見知りさんにはちょっと辛いかな?
観客を巻き込み、距離感も縮まる設定だからこそ、
現実と虚構の境目が曖昧になりがちだが、
ストーリーテラーである警部や警部補、そして劇団員の3人が、
しっかりした世界観を構築することで物語世界を安心して楽しめた。
不道徳
MICOSHI COMPLEX
こった創作空間(東京都)
2015/12/11 (金) ~ 2015/12/13 (日)公演終了
満足度★★★★★
楽しい不道徳
楽しく愉快な人間ドラマの展開。
密室劇で繰り広げられる言葉の応酬に酔いしれる。
ディベートのディベートたらんや、会話の面白さが満載。
要所に入れられるギャグや笑いのクッションで、
物語のバランスがうまくとれて非常に心地良い舞台だった。
ただ、中二病的にスターウォーズネタをこれでもかとぶち込むが、
いかんせんスターウォーズに興味がないとちょっとついていけないところ。
しかしながら全体に秀逸な展開と言葉遊びを楽しめた。
出役も5人と少ないが、それぞれのキャラに感情移入できる高い演技力で、
特に真心出版社のひとなみさんはとても良かったとおもう。
2・5回目の意味は何処に…。これも気になる。