忍ブ阿呆ニ死ヌ阿呆
企画演劇集団ボクラ団義
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2015/03/11 (水) ~ 2015/03/22 (日)公演終了
満足度★★★★
ロジックが楽しい
やっぱり久保田脚本はスカッとする!点と点が線になるのが病み付き。
殺陣アクションもたくさんあって、カッコいい!
音響・照明・映像・舞台美術・衣装、すべて工夫が凝らされてて好きです。
舞台装置は後方の座席から見るのが良いかも。
劇場を出ても、脳内で劇中歌が鳴り響いてる。
何より、映像のクオリティがずば抜けて高いし、映像の使い方が上手いんだよなぁ。その分、オペが大変そうだな、と思うけれど(笑)。
安定の沖野さん、大神さん、竹石さんの演技の上手さ。心配なく見られる役者っていいよね。
違った意味で(笑)安定の中村さんの老人役。もうハマリ役すぎて、年下だと思いたくない!
どうしても戦国モノだと男性中心になってしまいがちだけれど、女性もくノ一として、武家の女として、それぞれしっかりと意味があって素敵。
前説で久保田さんの無茶ぶりに苦労し、斬られ役や解説箇所にも出てくる上に、あの家康を演じ切るんだから、やっぱりノブさんの役者魂はすごいなぁ。ボク団の劇団員じゃないけど、もはや準団員(笑)。
同じく準団員の野中さんもいい演技するので、この二人の組み合わせはニクいね。
今日、台詞を噛む人多かったのが残念かな。久保田さんの脚本は言葉の数多そうだから大変なんだろうと思うけれど、1度しか見れない人にはその回が全てになるから、あんまり頻発すると…ね。
明日のヤングチーム公演見たかったなぁぁぁぁ!
ボクラ団義さんの良いところは、全員でもてなそうとしてくれるところ。役者も制作も関係なくって、みんな誠意を尽くして下さるのが好き。普通なら本番直前に客いれの手伝いなんてしないもの。
ルルドの森(平成28年版)
バンタムクラスステージ
シアターKASSAI(東京都)
2016/02/19 (金) ~ 2016/02/28 (日)公演終了
満足度★★★★
迷宮のその先に。
人間の冷ややかさと温かさをヒリヒリと感じる舞台でした。賞賛と共にアリかナシかの物議を醸すというのも納得の、戦慄さが流石。
宣伝コピーの
『あなたの目の前で、予測不能の恐怖がはじまる。』
というのが、ズバリその通りでした。
真相へ向けて、ゆっくりと、時に急激に、事態が展開していくので目が離せない。
良い意味で演劇的怪物しかいない作品。
バンタムの劇団員4人は勿論好きですが、客演で田中良子さんが出るというのが今回のとても大きい動機。シリアスなシーンで捲し立てたり、じんわり話したり、纏う空気を一瞬で切り替えるのが大好き。お姿も美しい。絡みの多い早田さんが羨ましい。
6C藤堂さんとさゆりんの組合せが絶妙。とある演出ギミックの所で、うひょー!となる。相当苦労したのではなかろうか…。昼公演はこの2人が前説登場でラッキー!
緒方さんのイライラ感の表現とか良かったなぁ。心の底からイライラしているとこと、ちょっと心配が根底にあるとこと。
ガラさんと上杉さん。お二人の滲み出る存在感が上質。ガラさんの、冷静に居ようとするのに隠せない熱さというか人情。上杉さんの、職業が染み付いた感。
奥田さん・清水さんの熱のない熱演(見た人には伝わると思うのだけど…)。若いのに良くできるなぁ、と感心するばかり。
教光さんは陰を持つ役だと本当にゾッとしてハッとする。人間らしい場面との温度差よ。シーツの場面の声、役者として幅の広さを感じます。
対を成す役だった西川さん。ゲキバカの方なのね。真実に一番近い存在となっていくのに、どこか飄々としている役が素敵。本について語る辺りも良かったな。
どうしてそんな役で早田さんが出てくるの!?と最初にシーンでは思ったけれど、話が展開すると、これは早田さんだわ。って納得。深い。背負ってるものがいろいろありすぎる。
同様に沖田さんもどうしてその役!?って思ったけど、一周回ってハマってた。出てきて一言二言でキャラが伝わるしね。
結束さんが、あまり見ないポジションだったので新鮮。バンタムの新入り、大変ですね。でも、愛されてますね。Tシャツのデザインも手がけたそうなので、ぜひ物販を見てくださいな。
バンタムさんは、舞台セットと照明と音響が素敵。透けて見える感じとか、無駄に凝ってる格子とか、好き。時制と場所が分かる明かり、世界に引き込む音楽。計算高い。
そして、制作さんがスマートにスムーズに仕事をしているのが良いです。その時に客が知りたいことを的確に発信してくれてる。
ネタバレ回避しながらだと書けることが限られるけれど #ルルドの森 はネタバレ無しで見て欲しい。そして2度見たくなればいい。そうやって伝染していけばいい。
終わった後に検討会をしたくなる感が、映画「ストロボライト」に近しいので、ストロボライターは来ないと損ですよ(笑)。
葬式クラス
エビス駅前バープロデュース
エビス駅前バー(東京都)
2016/11/21 (月) ~ 2016/11/24 (木)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2016/11/22 (火)
エビス駅前バーの素敵なお葬式。
短期間で作られたとは思えない丁寧な作品。知ってるのはエムキチの若宮さんと、あづささんと、伊丹さん。米内山さんと広瀬さんと井上さんと氏家さんかな。
私が若宮さんを観るときは、カッコいい役がほとんどだから(蜂寅、アイワズライト)、終盤でカッコ悪い部分が観れて良かったな。なんて思ってる。しかも、エビスの至近距離でね。
ガールズトーク☆アパートメント -2010.ver&2015.ver-
UDA☆MAP
シアターKASSAI(東京都)
2015/07/29 (水) ~ 2015/08/09 (日)公演終了
満足度★★★★
鍋が食べたい2010
宇田川さんは何度か拝見しているけれど、UDA☆MAPの公演を観るのは初めて。
2010ver観劇。
あんな家に一度は住んでみたい!…とは、私には思えないけれど(間違いなく発狂する/笑)、お隣さんとして付き合えたらいいなぁ。しっちゃかめっちゃかだけど、温かくて、強い住人達がいとおしい。宇田川さんの大胆で繊細な芝居が観られたこと、野中さんの堅実に積み重ねるツッコミと芝居とアドリブ力(笑)を堪能出来たこと、他にも魅力的な役者さんに出会えたこと。じわじわと、いい思い出です。
宇田川さんの腕が細くてキュッてしてて、羨ましかったなぁ。最後の場面の衣装だと、体格が割と分かってね。
PVだと逞しく想えたのになぁ。
ガールズトークap で一番好きだった場面が「見せ転」だった。と言ったら変人扱いされるんだろうなw
セリフないけど各キャラがしっかり生きていたし、不確実要素(ボールの飛ぶ位置とか)のフォローも含めて。
ハンサム落語 第五幕
CLIE
赤坂RED/THEATER(東京都)
2015/02/13 (金) ~ 2015/02/22 (日)公演終了
満足度★★★★
着物で観劇
2/16(月)
15:30 小谷嘉一×平野良 / 磯貝龍虎×末原拓馬
19:00 末原拓馬×平野良 / 磯貝龍虎×小谷嘉一
上記組み合わせで、
出来心・一眼国・心眼・八五郎出世の4ネタを交互に演じる。
落語の基本はそのままなんだけど、ちゃんと芝居。
わざと現代にも寄せてる場面も。
マチネの一番初めの枕が良かったな。磯貝さん、ほんと愉快。本人が楽しいんだろうな。
末原さん、美しい。所作がね、色っぽい。心眼のサゲで泣いちゃったよ。
夜公演は昼とのペアの違い、分担の違いを楽しむ。
小谷さんが最初の枕から崩壊してびっくり。
磯貝さんのプロレス技にびっくり。
平野さんの坊さんの喋り方にびっくり。
末原さんのびっくりした顔にびっくり。
どうしても、人情噺は泣いてしまう。
いや、違うな。末原さんの演じる人物の感情がバンバン飛んでくるから、泣けてくるんだな。最後の”兄”には涙。
末原拓馬 @takumaobonro
『ハンサム落語、オイラ、同じ演目、同じ組み合わせは一回ずつしかないんですなあ。』
心眼も八五郎出世も、今日のポジションが見れてすっごい嬉しかったよ。
ご町内デュエル
演劇集団イヌッコロ
サンモールスタジオ(東京都)
2016/10/27 (木) ~ 2016/11/06 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2016/10/29 (土)
シザーブリッツチームを観劇。見たことあるキャストも、初めてのキャストも、全力でコメディしてて良かったなぁ。
隼斗さんと仙石さんのアクションかっこいい!
個人的なツボは、伊智さんの不思議な説得力と、ウネバサミさんが上手の椅子にいる、静と動のシーンそれぞれ。
町の集会所という日常の世界で、どちらも非現実が拡張してて役者の力が凄かった!
稲葉役の十倉さん、当日パンフに初舞台って書いてあるんだけど、手練感あったよ!!!
テノヒラサイズの人生大車輪'15
テノヒラサイズ
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2015/12/22 (火) ~ 2015/12/27 (日)公演終了
満足度★★★★
モノの拡張。
新喜劇みたいに笑いでもっていくのかな?と思っていた面もあったので、ぎっしりと演劇メソッドが詰まっていて、意表を突かれました。
シンプルな中で、想像力に委ねつつもグイグイと引っ張る展開が楽しい。
MOSH08 「恋する惑星」
タンバリンステージ
ブディストホール(東京都)
2015/02/11 (水) ~ 2015/02/15 (日)公演終了
満足度★★★★
褌の日!
バレンタインはシャッフルステージ!
今回見れる公演はこの回だけ。
逆班、というか、タンバリンズが見たかったなぁ。
Mr.MOSH!
安定の図師ワールド!
いや、"安定の"じゃないぞ!?台詞飛ばして、舞台上に台本持って来させたぞ!よりによって私が楽しみにしてた久保田さんの脚本で(笑)。舞台上誰もサポート出来ない場面で(笑)。
あと、今日は褌の日なので、大盤振る舞いでした!(分かる人だけ分かって)
メイツ!ーブラウン管の向こうへー(再演)
劇団6番シード
六行会ホール(東京都)
2016/01/27 (水) ~ 2016/01/31 (日)公演終了
満足度★★★★
一年越し、念願のメイツ!
歌番組にバックダンサーがいた時代をフィーチャーした、楽しい昭和ミュージカル!しごかれたり、トラブったり、ぶつかったりしながらも、前を向いて全力で踊るメイツガールズのキラキラ感、最高!
やっと!やっと!亜音チャコちゃんに会えました。いい意味で”にへらっ”と笑うのが似合う。泣き虫で、どこか抜けてるのに、本質に辿り着いてる。そして、歌がとても安定している!才能だけじゃなくて努力もしてらっしゃるんだろうな。
メイ栗生ちゃんの美声は聞かないと損である。安定してるし、ソプラノが伸びる伸びる。マイクなくても相当届くはず。
REDチームでフィーチャーされる、超人気アイドル役のあすぴー、裏表の表現最高!腹筋を攻撃するっ!
水落先生の美樹さんが想像以上に美声で最高だし、MNG役の図師さんも歌い始めちゃう!二人とも演技のクオリティ高くて好きなんだけど、ますます目を離せなくなるヤツですね!
よもぎだ瞬さんの名演というか迷演というか、下手に歌うっって面倒な技術に感服。
土屋とーるさんの色男っぷり、結構好き。ヘタレなとこも好き。
ライト夢麻呂の名司会たるや…!どこまでセリフでどこから遊びの部分だったのかは不明だけど、盛り上げるの上手いなぁ。
8月6日13時 当日券あります!! 虚言癖倶楽部
ピウス
サンモールスタジオ(東京都)
2016/08/03 (水) ~ 2016/08/07 (日)公演終了
満足度★★★★
あの中に入りたい。
虚言癖倶楽部 Bチーム千秋楽。笑ったーーー!
笑いのぶっこみ隊長が大沼さんでびっくり。今日も百面相。
新原ちゃんの人妻っぷりもなかなか見れない良いものを見た。変化の軸を担ってたのもいい。
ザキさんの悶絶最高。
あと、増田さんがめっちゃ虎でかっこよかった。
おおっ?となったのが長橋有沙さん。冒頭のシーンで、あれ?こんなに芝居出来る子だったっけ?と驚いて、中盤は立場的に退く(板上には居る)ことが多かったけど、ザキさんとの一対一やエピローグ部分ではしっかり魅せてくれてた。
つながる音楽劇 「麦ふみクーツェ」~everything is symphony!!~
シアターBRAVA!
世田谷パブリックシアター(東京都)
2015/04/10 (金) ~ 2015/04/19 (日)公演終了
満足度★★★★
音・光・立体
軽率に「麦ふみクーツェ」に行ってきまして。
舞台模型が素晴らしかったのと、参加型音楽劇ということで。
舞台美術、美しい。
細かい。でも、大胆。
設計するのも、実際に作るのも、仕込むのも、ものすごく手間暇かかっているので、双眼鏡でじっくり見るのもアリ。
映像との絡ませ方、今までで一番かも。
マッピングとして、とても効果のある見せ方。
傘のシーン、発想がすごいと思う。
映像で熊谷さんのタップダンスが楽しめるのもステキ。
音楽、音を楽しむ。
ぜったいに”音の鳴るもの”を持って行かないと損!
参加しないと損!
楽団の演奏もしっかりしてます。
普通なら音効のSEをあてるところも、生の音で舞台上で誰かが音を出していたりするので、探すのも楽しい。
特に推している役者はいなかったからこそ、全体をいろいろ見られたのは良かったかも。
Justice for
@emotion
d-倉庫(東京都)
2016/04/07 (木) ~ 2016/04/13 (水)公演終了
満足度★★★★
信じてまっすぐに。
荒削りだったり、もっと深められる余白があったりしたけれど、言いたかったことは凄く伝わってきた。つまり、演劇は正義だと思う。
主催アトエモ の皆の熱意が素敵だったな。
翔くんは、やっぱスゲェ、この子 ってなったし、
周くんは、この演技好きだ…ってなったし、
平野くんは、かおっこいぃ…(かっこいい/顔濃い)ってなったし、
相澤くんは、切なくてキュンってなったし、
有希ちゃんは、ゆきちかわいいよ、ゆきち。ってなった。
ゲストも知っているキャストが多数。
二平くん、いつの間にか主役張るようになっててびっくり。
小栗の諒くん、見た目も動きも美しくて素敵。
風喜くん、見るたびに見せてくれる色が違う。
鷲尾さん、キャラが完璧すぎて見た目も最高で、操られたい。
結束さん、まさかのタイツスーツ。ボディライン丸わかり。漢らしい。
チャボさん、笑えるのにかっこよすぎでしょ…
亜音さん、いつも見られない姿堪能。
個人的には、メンヘラvsパンツと、兄vs妹のやり取りが好き。
スタッフ陣が優秀で、表に見えるスタッフも裏方もいい仕事してます。客入れ始まった時に、舞台監督吉田さんが入り口に来て声かけててビックリ。でもそういうの嬉しい。
というか、この面子にお願い出来て、引き受けてもらえるアトエモが凄いんだよね。
これからも、信じてまっすぐに。
「マリー・アントワネット」
エビス駅前バープロデュース
エビス駅前バー(東京都)
2016/05/27 (金) ~ 2016/06/07 (火)公演終了
満足度★★★★
踊りますか?
エビス駅前バーにて「マリー・アントワネット」観劇。社会人としての”あるある”が散りばめられた、”そんなわきゃねーっしょ”な80分。トバリさんに泣くし、イチカワくんに共感するし、ヤマムラ課長の顔芸に笑わされる。開いた口が塞がらないマリーさんの徹底ぶりは、7日まで。
マリー・アントワネットのパブリックイメージを現代に落とし込んでいる榎マリーの悪女っぷりがすごい。最後の最後までマリーだ。
押しに弱い大沼ヤマムラ課長は、困ってる表情が多いけれど、”こういう人居るよね””こういう事あるよね”ってなる。あっ、でも最後は困りすぎで笑える。
個人的には、トバリさんとルイさんの会話がざっくざく刺さる。そこに言及すると自分が辛くなる(苦笑)。
衣装もちゃんと考えられてて、目につきやすい女性陣だけでなく男性陣もちゃんと変わってるのがいいね。
もっとコメディ色強いのかな?と思っていたけれど、会社員の悲喜交々な話ですね。
ヒカケン〜非科学的超常現象研究会のなんでもない1日〜
ワイアールジャパン
テアトルBONBON(東京都)
2015/04/08 (水) ~ 2015/04/12 (日)公演終了
満足度★★★★
裏テーマはネットリテラシー
A班観劇。面白かったし、じんときた。
初っぱなからハプニング有りだったけど、ゲストの林修司さんがキャストを餌食にするアドリブで、逆襲されてアドリブやらされる羽目になってたのが、最大の笑いポイントでした。でも、役者魂を見た。底力を見せ付けられたと思う。
そんなだから、前半はこのままコメディタッチで終わるのかな?と思っていたのだけれど、後半になると人間の心理が描かれてきて、苦しくもなるし、温かくもなる。
片山くんの役作りがしっかりしてるし地味に出番や台詞多いし、台詞無いときもちゃんと演技してる。
椙山さんの裏の面が見えた瞬間の演技が良かった。
重友くんの役が実はすごく重要な役どころで、それを演じ切ってて成長してるなって思えた。
蓮山役の柴木丈瑠さんは、先月ボクラ団義の忍ブ阿呆で熱演をみたばかりだから、それとの類似点もギャップも楽しめた。大人な感じ、いいなぁ。
知っているキャストが活躍していて、満足!
超能力がストーリーの主軸ではあるけれど、裏テーマはネットリテラシーだと感じていて、そこに関するメッセージもしっかり伝わってきました。
ゴールデン バード バラード
空飛ぶ猫☆魂
シアターブラッツ(東京都)
2015/10/07 (水) ~ 2015/10/12 (月)公演終了
満足度★★★★
親殺しのパラドックスなのに!?
今年はなぜかタイムリープ系の脚本が多い!(ラススマ、時206、関ヶ原)西永さんの時間操作も目から鱗で面白い!時間は超越しているのに、お互いは会わないで交流を持ってると言うのが斬新。
時間超越はキーなんだけど、物語の主軸は”家族”とか”信じること”だったりするのが、西永さんらしさなのかなぁ。袴田さんの舞台美術がとても素敵で、本当にリアルな純喫茶だった。その舞台上で12人の俳優がひしめき合う。誰も一歩も引かない。男くさいのに温かかったな。
登場人物の名前に必ず数字が入っているという、小さなつながりも面白いなぁ。M0の曲(劇中にも使われていたけど)、空飛ぶ猫☆魂ではお決まりの曲なのかな?聞き覚えがある。おそらく、前作の時に聞いたんじゃないかな…。自信ないけど。あの曲、けっこう好き。
場面の切り替わりでちょっと間が生じたりしていたけれど、いろんな段取りを踏むには仕方ないかな。あの時間の表し方は分かりやすいね。
チラシ・チケット・パンプレットの写真がマジでかっこいい。モノクロなんだけど、人物がいきいきしている。キャストが40代、30代、20代、とそれぞれ脂の乗ったキャスティングで、その良さが出てる。(蜂巣さんは、文字通り脂が乗ってるけど。)
空猫の佐々木さんと西さんのコンビは、非の打ちようがない!芝居以外に牽引力もベクトルも物語の温度も、的確にだけど勢いよくやっていたように感じた。長戸さんの芝居も繊細で、この3人の終盤のやりとりに落涙。
平野さん、ロンさんのコンビが対になってるのもズルい(笑)。上手に歳をとりすぎてる(笑)。なのに、熱い。福澤さんは2015年の方が個人的に好きです。
程島さんは迫力ありすぎて怖いくらいだし、武田さんのキャラ作りも楽しい、蜂巣さんの面白さと繊細さの両立がすごい。
渡辺さん(しんにぃ)と竹林さんの不幸ペア、闇が垣間見えるのに憎めなくて、なんだかちょっと笑えたりもするから不思議。
伊智さんのコメディセンスが爆発。10年振りに拝見したんですけどね、とても素敵な俳優さんに成長なさってた。イケメンなのに笑いにも振り切れるのがすごい。
男性ばっかり。むしろ、オッサンばっかり。だけど、人生を語らせるには説得力がある。若くて実力のある俳優もいいけど、芝居から生き方とか人間とかを感じるにはやっぱりある程度の年齢を重ねた役者さんの演技じゃないと深みが足らない。だから私は年上の役者ばっかり好きになるんだろうな。
空飛ぶ猫☆魂「ゴールデンバードバラード」。新宿シアターブラッツにて12日まで。味のある芝居が観たい人にオススメ。
TLPTの狂人達は、どうせなら、「炎の蜃気楼」とハシゴすればいい。炎ミラの脚本は猫空の西永さんなんだよ。(豆知識)
雁次と吾雲
護送撃団方式
萬劇場(東京都)
2016/07/14 (木) ~ 2016/07/18 (月)公演終了
満足度★★★★
柔らかく強く儚く
初見の劇団、護送撃団方式さん。
客入れ段階から丁寧な案内をしている役者さんが複数いて、下っ端の劇団員なのだろうと思って見ていました。そうしたら、一番喋って熱心に案内していた方が、ひょいと舞台に飛び乗って、今までの案内とは違う声色で物語へと一気に誘ってくれました。おお、一気に空気を変えたぞ〜!と感心していたら、まさかの主宰さんで主役(弟)だったという…!!!
一内さんが主役兄弟の兄を熱演してます。私が見たアンドレ系・松崎演出では、無かった人物像で、優しくて繊細な自由人が生きていました。確かに舞台の上の、作られた人物ではあるのだけど、そこに現存させるのは役者な訳で…。新しい一面をしっかりと提示してらっしゃいました。
弟役の關根さん(主宰)も素敵で、二人の掛け合いが熱い。
イエドロの落語 其の参
イエロー・ドロップス
八幡山 秘密の見世物小屋(東京都)
2015/10/09 (金) ~ 2015/10/11 (日)公演終了
満足度★★★★
見世物小屋に早変わり。
古典と新作と演劇と映像のコラボレーション。愉快な75分でした。もっとこういうのが増えたら、落語の垣根も演劇の垣根も低くなるのかな。
三遊亭の噺家さん(たぶん吉窓さん?)も昨日いらして楽しんだそうな。
この公演を高座に掛けてくれる噺家いないかなー。
感想をTwitterで見ていると、楽語、と書かれている人がいて、なるほどなー!と感心。
古典落語は新作っぽく、新作は古典っぽく。4つの物語を1つの流れにしてあるから、無理なく観られるし、長いって気がしない。そこは拓馬くんの腕だなぁ。
舞台美術が最高でした。映像も含めた空間作りが。
失神タイムスリドル
ホットポットクッキング
新宿村LIVE(東京都)
2016/04/29 (金) ~ 2016/05/02 (月)公演終了
満足度★★★★
衝撃の”だーっ”(擬音)
タイムスリップネタで、アイドルの成長話。
アイドルはダンス頑張ってたし、大人組は全力でポップンのコメディ。笑ったー!教光さんが客席と舞台上両方笑わせにかかるし、沖野さんは美声だし、宗さんはいい体だし、宇田川さんは乙女だし!とても絶妙な笑いのバランス!
ダンスの振付はエリザベスマリーちゃんがやってるんだけど、ほんと動きがキレキレで美しい!芝居面でもおいしいとこ持ってくからさすがよね。
改めて相関図見ると、おもしろい組合せにしてあるな。吹原さんの手腕すごい。
テンリロ☆インディアン
劇団6番シード
シアターKASSAI(東京都)
2016/10/26 (水) ~ 2016/11/01 (火)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2016/10/29 (土)
劇団6番シード番外公演、テンリロ☆インディアン。
このテンポ感、セリフの応報、やっぱり6Cだー!
30代がいい感じで荒くれて、20代が実はしっかりしてて、だけど30代が確実に押さえてるという布陣がすごい。そして、最後の最後まで見逃せない展開!ヒィッ!ってなった。
土田さんの、丁寧なのに爆発力がある演技。野上さんは無言なのに態度で喋ってる。美樹さん土屋さんの3枚目完遂っぷりたるや。ライフイズの才女は何処、亜音さんの化けっぷり。民しょう、顔!顔!永吉さんの成長がすごい。高木君が仕切る場面いい!大津さんまっすぐ!NOYさん流暢!
壊れかけの恋唄
LIVEDOG
新宿村LIVE(東京都)
2015/07/15 (水) ~ 2015/07/20 (月)公演終了
満足度★★★★
2001年
壊れかけの恋唄、千秋楽観劇。涙腺刺激されまくりの100分でした。大切なものってどうやって守ったらいいんだろうね。
個人的に意識して見に行ったのが、6Cの栗生ちゃん、ボクラ団義オッキーさん、りんりんさん。あと作演出が久保田さんだから。
ヤンキーのおっきーとヤンキーのりんりん、アクションがかっこよかったです。
他にも、知ってる役者さん多かったし、キャラが立っていて楽しい作品でした。
みんないい仕事してましたね。好きだなぁ。
栗生ちゃんは、ここぞってところも、些細なところも泣かせにくるから、ずるいよね。
劇中で歌・演奏があることは、才川さんと栗生ちゃんの魅せ方として、私は好きです。
オッキーさんは、もう貫禄のリーダーだった。有無言わさない。だけど、背中では悲しんだり、後悔したりしてた。
りんりんさんは、かっこよくてカッコ悪くて、芯がブレることまでもしっかり見せてた。
個人的にダークホースだったのが、渡辺克己さん(パパ/議員)。ロストマンブルースの時も素敵で、でも名前では気付かなくて、舞台出てきて、あれ?ってなった。今回も悩ましくて深い役だったけれど好演してました。スーツのジャケット脱いでベストになった時がビジュアル的に最強。
”観たい!”のコメントで
>2001年にまさに高校生だった世代の、久保田さんの作演で、
>2001年にまさに高校生だった世代の、沖野さんが演じる。
と書いたのだけれど、2001年って、そういう意味(伏線)があったのか、と少々驚き。
久保田さんの中でも大きかったのかな。