Shoe Cage
電動夏子安置システム
OFF OFFシアター(東京都)
2016/10/20 (木) ~ 2016/10/24 (月)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2016/10/22 (土)
いやぁ面白かった。どんどん話がねじ曲がっていく感じ、真面目な様子が一歩だけ外れて妙な方向にいく感じがたまらなくツボでした。
SHOPPING MOLE 1&2
Cooch
テアトルBONBON(東京都)
2016/07/12 (火) ~ 2016/07/18 (月)公演終了
満足度★★★★
引き込んで伝える力に脱帽です
エピソード2は、1よりもグッと医療色が強くなったお話。そこに、幽霊というオカルト要素も加わったちょっぴりダークなファンタジー&ミステリー調のお話でした。だけどサボテンと中心とした、ちょいちょい笑いを突っ込んでくるノリは前作通りの面白さです。単なる小ネタキャラかと思った「テンパーくん」が、後半の重要な場面のキーになる話の繋がりは、ビックリさせられました。
ただ、エピソード1が過去作の再演だったせいか、非常に作り込み・練り込まれた感があった一方で、2の方は途中で少し繋がりがぎこちなさげな印象もあったかな。こちらは話の展開に乗っていたので、それほど気にはなりませんでしたけど。ラスト近く、主役となる患者の主治医が思いを語るくだりは、演劇のスゴみを感じた印象的なシーンです。
いずれにせよ、シンプルではない(から面白い)ストーリーを、散漫にならずにこれほどに観客を引き込んで伝える劇団の力には、ホントに感心させられた公演でした。
SHOPPING MOLE 1&2
Cooch
テアトルBONBON(東京都)
2016/07/12 (火) ~ 2016/07/18 (月)公演終了
満足度★★★★★
重いテーマ、だけど最後まで笑える傑作
エピソード1と2を続けて観劇。それぞれ2時間弱×2の長さを全く感じない、楽しい時間でした。
この団体は役者さんの上手さもそうですが、こちらを引き込む物語の観せ方がホント絶妙なのですが、今回も期待を裏切らない舞台で、「連休の最後にいいモノ観た」感を持って帰路につくことがききました。
エピソード1は、代理母出産や不法滞在・人身売買などをテーマにしたお話。話の根幹はとてもシリアスで、かつ、中心となる夫婦の演技がスゴく熱を感じて印象的だったため、ところどころで涙腺が緩むんですが...主人公の医師・サボテン役の道井さん怪演や他の出演者のキャラが笑わせてくれるので、とても軽快にストーリーは進んでいきました(個人的には、ヤク中の「みくりーさん」の小ネタがやたらとヒットしました)。
ラストの展開が意外で秀逸。本作コピーの「さぁ、目を開けて進め。そして、最後まで笑え。」って、こんな背景で語られるんだと、スゴくグッときた傑作です。
空部屋メロウ
NICEPLAN
RAFT(東京都)
2016/03/11 (金) ~ 2016/03/13 (日)公演終了
満足度★★★★★
ちょっぴり切なくて、ほっこり温かい、「メロウ」な舞台
何か劇的な事件が起こるわけでも、演者が派手に動き回るけでもなく。でも、春を間近にしたこの時期らしい、ちょっぴり切なくて、ほっこり温かさを感じる舞台でした。
主人公が、ちょっと訳ありで忍び込んだ契約前のアパートの部屋の、一幕のみでお話が進むんですが、短編の映画というより小説を読んでいるような気分で観劇してました。会話のテンポや間が、程よく気持ちよかったせいでしょうか。
達者な役者さんの力なのか、脚本や演出の良さなのか、「いいもの観た」という気持ちです。オススメです。
もっと超越した所へ。
月刊「根本宗子」
ザ・スズナリ(東京都)
2015/05/09 (土) ~ 2015/05/17 (日)公演終了
満足度★★★★★
そう超越していきましたか
月刊「根本宗子」の舞台、初めて観たんですが。いやぁ、楽しめました。
例えば、少女マンガ(レディースコミック?)って男でも手に取ったら意外とハマっちゃったって時、ありますよね。今回の観終わった感は、それと似た感じの面白さでした。
登場する人たち、どこにでもいるキャラとは限らないけど「いたらきっとこんな感じだ!」って生生しさがあって。それを舞台上に書き上げる根本さんって、スゴく「人」を見て(聞いて?)いる方なんだなって思います。
「不幸な話とか救いのない話とか」に行きそうなところで、そう超越していきましたかって展開は面白かったです。ラストシーン、あれは反則技的ですけどアリですね。
さかしまToro
Cooch
萬劇場(東京都)
2015/05/08 (金) ~ 2015/05/10 (日)公演終了
満足度★★★★★
主人公のラストの台詞が「希望」だったのかな
劇場に入って思ったのは、「ん、ステージのどこにも出入口がないよ...」って事と、「ステージ、予想外にシンプルだな(で、予想外に可愛い)」って事でした。
果たして、役者さんは冒頭に舞台に上がってからラストまで全員出ずっぱりで、、シンプルな舞台にジェスチャーとちょっとした音響だけでシーンが想像できるっていう、面白い演出だなぁと思いました。
で、ストーリー。「更生」とは「元の良い状態にもどる」という意味だそうだけど、その「元」も「良い」も、誰にでも絶対とは限らないのかな、って思わせられたお話でした。可愛い雰囲気のステージだっただけに尚更ザワッとした怖さを感じて、重いテーマだけど「興味深い」って意味で面白い舞台だったと思います。
BAMBI TIME-バンビタイム-
Cooch
ザ・ポケット(東京都)
2015/03/04 (水) ~ 2015/03/08 (日)公演終了
満足度★★★★★
面白満足しました!
この団体の前公演は、ストーリー展開の意外性をビックリ楽しく観劇しました。今回は冒険モノってことで「最後は大団円」かなと思っていて、概ね想像した通りではあったんですが、冒険モノらしく最後までドキドキワクワク感満載の舞台でした。観終わって「あー、面白かった」って印象は前作同様で。
今回は本や演出はもちろんですが、特に役者さんやセットの魅力が盛り沢山でしたね。例えればそうだ、バイキングでいろんな好きなモノを好きなだけ食べて満足したような、そんな感覚で帰路につきました。
孤独な絵肌・滑り込む音楽
ナズ・ラヴィ・エ
ギャラリーCASA TANA(東京都)
2014/12/02 (火) ~ 2014/12/07 (日)公演終了
満足度★★★★
新鮮な面白さでした
事前に知り得た事柄から、「面白そうだけど、取っ付きにくい舞台・お話なのかな」とちょっぴり不安もあったんですけど... いえいえ、当初の思いは杞憂で、面白く観れた舞台でした。
「死んだ人の『色』を使って描く、絵描きのお話」ですが、もちろん受け取り方は人それぞれだと思うものの、僕にはむしろ「生きる」って事をより強くイメージさせられて、ちょっとハッとさせられたりして。
また、いわゆる「舞台」じゃない、ギャラリーという場所でスゴく間近に役者の演じる様子を観る事ができたのも、本編(?)の前に、美術品のようにプロローグ的な「作品を鑑賞」できたのも、とても面白い経験でした。
演劇って、こんな仕組みでも楽しませてくれるんですね。
みわたすかぎりのセカイ
Cooch
劇場HOPE(東京都)
2014/10/17 (金) ~ 2014/10/26 (日)公演終了
満足度★★★★★
二度観たくなる
二度観たくなる、そんな作品でした。と言っても、それ程に訳が分からない話だったという意味ではなくて、二度目は「ニヤリ」として観れるシーンが沢山ありそうだな、という意味で。ラスト近くで「えっ?」とか「ほーっ!」って思えるストーリー展開で、なるほど、ここに帰結するのかって思えた、ビックリ面白いお話でした。
「身近な者の死」ってやっぱり重たいもので、ひとつ間違えるとただただ暗くなったり、逆に不謹慎になったりするかもしれません。しかし、演者さんの力もあってか、本や演出の力もあってか、はたまた音楽の力もあるのか、各エピソードでグッとくる場面が多かったです。そしてラストは、ちょっと救われた気がしてホッとしました(しっかり笑えるシーンも多かったですよ)。
サイトの作品紹介にもあった「ごめんね…大好きなキミ」ってコピー、どんな意味があるんだろうと思ってたんです。なるほど、舞台を観た後では、残し・残されたどちら側からみてもいい台詞だなぁと思えました。