ハウザーの観てきた!クチコミ一覧

221-240件 / 393件中
アンジョルラス

アンジョルラス

劇団パラノワール(旧Voyantroupe)

サンモールスタジオ(東京都)

2016/03/16 (水) ~ 2016/03/21 (月)公演終了

満足度★★★

革命?テロ?
レミゼラブルの革命グループと現代日本の融合ともいうべき舞台であったが、革命とテロとの境界線が、私には非常にあいまいに映った。
公演中なので、以下ネタバレで。

ネタバレBOX

革命かテロかと書いたが、あえて厳しい言い方をすると個人的には、愉快犯に映ってしまった。
130分間の長時間の舞台であったが、それ以上に長く感じてしまい、役者陣の熱演が光っただけに、惜しい印象の残る舞台となってしまった。
俺が妹(30)を好きになるはずがない

俺が妹(30)を好きになるはずがない

ソテツトンネル

新宿眼科画廊(東京都)

2016/03/19 (土) ~ 2016/03/21 (月)公演終了

満足度★★★

ゆる~い会話劇
何もない空間で繰り広げられた、シュールな60分間の会話劇。主人公の兄妹を軸に繰り広げられる、ゆる~い感じの会話が持ち味の不思議な舞台でした。公演中なので、以下ネタバレで。

ネタバレBOX

非常にゆる~い会話だが、内容はシニカルな感じでもある。5年の時間軸が違う演出には騙されたが、60分間で起伏があまり無いので、少し飽きてしまうかも。
『BET』

『BET』

ラチェットレンチF

上野ストアハウス(東京都)

2016/03/09 (水) ~ 2016/03/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

本がつなぐ過去と現在のリンク
初観劇の劇団さんでしたが、脚本がなにより面白い。
出版物と現在がリンクしていく様が面白く、不思議な事に役者さんも似ているように見えてくる。中盤から終盤にかけての、感情が湧き出す役者さんの演技も素晴らしく、大変楽しめました。途中に入るポーカー的演出も楽しめましたが、もう少し分かりやすくても良かったのではとも思った。
次回公演も楽しみな劇団さんが、また増えました。

ホテル・ミラクル3

ホテル・ミラクル3

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2016/03/04 (金) ~ 2016/03/13 (日)公演終了

満足度★★★★

異なる短編
人気を博している本シリーズの3回目であるが、今回の作品は他とかなり異なる短編であった。ラブホテルが舞台である事だけは同じであるが、それぞれの世界を魅せてくれた。
公演中なので、以下ネタバレで。

ネタバレBOX

「ホンバンの前に3」~御馴染の諸注意を演劇風に。この後、本編に入るがその前の出演者一同のダンスは統一感もあり、迫力がありました。

「VIP」~昨年観た上野さんのスパイ物の流れを汲んだような作品。淡々とした会話劇でラブホ感は低いが、サスペンス風でもあり、恭子役の武川優子さんの自然な演技が素敵。

「エンドゲームスタディゲーム」~個人的には今回の作品の中で一番好き。恋愛下手な友人への指導を回想シーンを取り入れながら行う感じがとても面白い。中村桃子さん演じる、真面目だが天然なサヤカと、前田友里子さん演じるエリコ役の的確なツッコミに笑わせてもらった。ダイスケ役の飯田絋一郎さんも良い味を出している。

「後始末」~ラブホテルのオーナーの愛人に手を出してしまった大学生が、原因と過去を少しづつ語る話。大学生、ヤクザ、愛人の3者がそれぞれ相容れない関係と考え方が面白い。

「愛(がない)と平和 -Bagism by Love&Peace.-」 ~ ラブホテルを舞台とした作品ではあるが、一番描写が過激な作品。W不倫の二人のセックスシーンが多いが、その裏に二人の考え方の相違が含まれている。セックスシーンに目を奪われがちだが、奥深い作品。

基本的に独立している短編ではあるが、今後はそれぞれが絡む作品等も面白いのではと個人的には思う。「VIP」と「エンドゲームスタディゲーム」は少しだけ絡みましたが。

ルルドの森(平成28年版)

ルルドの森(平成28年版)

バンタムクラスステージ

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2016/02/19 (金) ~ 2016/02/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

クライムサスペンスの傑作
バンタムさんの大阪時代の代表作という事であったが、深く暗い話ながら、大変見ごたえがある舞台でした。まだ数回しか観ていないバンタムさんですが、この世界観は癖になりつつあります。
以下、公演中なのでネタバレで。

ネタバレBOX

猟奇殺人が物語の主軸ですが、クライムサスペンス特有の謎解きも楽しめ、またその結末にも余韻(想像含めて)が残ります。
照明、場面転換と音響といつもながら素晴らしく、この舞台を彩っておりました。そして、この舞台の凄さは役者さん達の演技力によるものが大きいと思います。基本的に、殺人現場や死体などは全て想像で見せておりますので。
主演の福地教光さんは勿論の事、相棒である西川康太朗さん、ヒロイン役の清水みさとさん、情緒不安定な元女優役の田中良子さん、父親的な上司のガラかつとしさん、部下の緒方ちかさん、映像的?役割の藤堂瞬さんと宮島小百合さん等、名前を挙げればきりがない位、皆さん素晴らしい演技に魅了されました。
次回公演も、今から楽しみです。
星の果てまで7人で

星の果てまで7人で

トツゲキ倶楽部

「劇」小劇場(東京都)

2016/02/24 (水) ~ 2016/02/28 (日)公演終了

満足度★★★★

宇宙の旅
実にシンプルな舞台セットと小道具で、宇宙の旅を観させてもらった。息の合った役者陣と箱のひねり等は流石。
公演中なので、以下ネタバレで。

ネタバレBOX

地球を離れて約4年でのホームシックにかかる宇宙飛行士達の話であるが、手に持つ箱に大きな秘密もある。役者さん達の掛け合い等は実に見事で、国を背負ったり個々の感情を見せたりと、人間的であった。また、国は関係ないとか最後は個々の感情で動き、まとまるいつもながらの暖かい作風で安心して観れた。

ただ、箱の秘密を知ってしまうと、少しいつもとは異なる違和感も出た。何故なら、本人は送り出した自分の感情とは別に生活しているのだから(亡くなってしまった方もおられますが)。そうなると正直あまり感情移入出来ない。
また、わざわざ侵攻の話とか伝える必要も無いのではとも思う。
このいつまでも続く宇宙の旅が逆に切なくなる、終わりが無いのだから。
いや、最後は崩壊してしまう気もする。無限に耐えられるほど、人間の感情は強くは無いとも思えるので。


メイツ!ーブラウン管の向こうへー(再演)

メイツ!ーブラウン管の向こうへー(再演)

劇団6番シード

六行会ホール(東京都)

2016/01/27 (水) ~ 2016/01/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

相変わらずの高クオリティ
初演も観劇できたが、再演も相変わらずの高クオリティな舞台であった。
脚本、演出、役者さん、楽曲どれをとっても、素晴らしい出来で、普段観劇をしない連れも満足しておりました。勧めた私も大変満足で、是非全国公演して欲しいと思いました。

『痕跡≪あとあと≫』◆◇終演。ご来場ありがとうございました!!!◇◆

『痕跡≪あとあと≫』◆◇終演。ご来場ありがとうございました!!!◇◆

KAKUTA

シアタートラム(東京都)

2015/12/05 (土) ~ 2015/12/14 (月)公演終了

満足度★★★★★

鶴屋南北戯曲賞受賞に納得
青山円形劇場の初演を見逃し、観たかった今作品をやっと観れました。鶴屋南北戯曲賞受賞作にふさわしい深く心に残る舞台でした。ある事件と戸籍問題を軸に、それぞれが抱える悩みを描き出した舞台で観劇後に余韻が残りました。何が正解とかどうすれば良かったのかは分かりませんが、それぞれが精一杯生きているのは伝わりました。暗くなりがちな話ではありましたが、ユニークな人物の登場で笑いも生まれ、見易くもありました。
役者さんは上手い方が多く、その熱演もあいまってより作品に深みが生まれていたように感じました。

アフターイベントも面白く、次回公演も楽しみな劇団さんが増えました。

もっとも迷惑な客死

もっとも迷惑な客死

上野くん、電話です

スタジオ空洞(東京都)

2015/11/17 (火) ~ 2015/11/23 (月)公演終了

満足度★★★

雰囲気はあるが
競泳水着の上野さんとクロムの吉田さんが組んだユニットの初公演。上野さん脚本・演出で、実力派の役者さん達が揃い、とても雰囲気のある舞台を見せてくれました。スパイもので、暗めの照明、冷戦時代を感じさせる台詞、黒電話等等。ですが、何か物足りなさを感じてしまいました。時間軸を交差させる演出の上手さや、役者陣の技量の高さは感じたのですが、少し単調で先も読めてしまう感じで意外性もあまり感じませんでした。
9月にみた競泳水着さんの2作品が大変良かったので、期待が大き過ぎたのかもしれませんが。

あたしのあしたの向こう側

あたしのあしたの向こう側

トツゲキ倶楽部

d-倉庫(東京都)

2015/11/18 (水) ~ 2015/11/23 (月)公演終了

満足度★★★★★

選択肢
期待して観に行きましたが、やはり良かった。脚本、演出、役者陣とどれも高次元で、また相変わらずメッセージ性のある舞台で楽しめました。
以下、公演中なのでネタバレで。

ネタバレBOX

パラレルワールドから来てしまった同人物の9人を中心に周りの人を巻き込みながら起こす騒動をコメディタッチで描いた舞台。オープニングシーンが、後からつながるのは大変面白い。この9人が様々な選択から派生した同人物であるところがキーだが、それぞれの生き方には正解も不正解も無い。それぞれが、それぞれの世界で生きている。「あたしは、アタシに、負けない」とは実に良いフレーズだと改めて感じた。最後に、この世界のあたしが、前に一歩踏み出す所も前向きで良い。(記憶を消されるので、ひょっとしたら、また別の世界なのかもしれないが。)

役者さんは、お馴染みの方が多く、今回も魅せられました。特にシンクロする台詞も多いのですが、実に見事にシンクロしており、本舞台の完成度の高さを感じました。

基本的には、大変満足な作品だったのですが、個人的に少し気になったのは、あの法案のくだり。あの見せ方は分かりますが、少し一方的に感じてしまいました。他のifもあるのではとも感じましたので。



ニホンオオカミはいなかった

ニホンオオカミはいなかった

十七戦地

小劇場 楽園(東京都)

2015/11/11 (水) ~ 2015/11/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

人の怖さと弱さ
本家と分家、遺産相続、捏造詐欺と地方の旧名家が抱えた問題を本家の三姉妹を軸に描いた舞台。まず脚本が面白く、綱渡り的な詐欺で山を守ろうとする人々の言動がそれぞれの思惑も含めて秀逸。また、破滅への道を進んでしまうが、最後の晩餐ともいうべきシーンも心揺さぶられた。その後の、状況を描くそれぞれの旅立ちのシーンも哀愁が漂い、不明だったいくつかのピースもはまり、不謹慎かもしれないが応援したくなる。

この舞台をこれだけ見応えあるものにしているのは、役者陣の熱演であろう。どの役者さんも、役柄に浸透しており、些細なシーンでもそれぞれ多くの見所があった。それぞれの関係性の変化が、言葉だけでなく伝わってくるのは流石でした。

人の怖さと弱さを観れた、素晴らしい舞台でした。

ナイゲン(全国版)

ナイゲン(全国版)

Aga-risk Entertainment

新宿FACE(東京都)

2015/11/13 (金) ~ 2015/11/14 (土)公演終了

満足度★★★★★

最後の再演とは勿体ない
大好きな劇団の一つであるアガリスクさんの、名作といわれる今作品。
やはり大変面白く、シチュエーションコメディの傑作と感じた。同劇団の紅白旗合戦を観ているので、非常に似た感じではあるが、それでも楽しい。最後の再演との事であるが、是非また再演して欲しいと思う。ただその一方で、この役者陣だから出来た作品とも感じた。

裸の王様

裸の王様

ショーGEKI

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2015/11/11 (水) ~ 2015/11/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

エンターテイメントの劇団
2時間40分(途中休憩10分)の大作だが、全編にお客さんを楽しませようとする様々な演出が盛り込まれており、飽きさせない。(客入れを含めて)
内容も、不透明な点もあるがエンターテイメントとして確立しており、やはり楽しい。多くのキャストが踊るシーンや全員での歌も圧巻。
大きな劇場なので、やや聞き取りにくい台詞もあったが芸達者な役者さんが多く、大変楽しい観劇となった。
あまり深く考えずに、楽しむ舞台でした。
まだ本劇団は、2回目の観劇でしたが、ハマリつつあります。

最後に歩く道

最後に歩く道

TOKYOハンバーグ

サンモールスタジオ(東京都)

2015/11/01 (日) ~ 2015/11/08 (日)公演終了

満足度★★★★

何故捨てられるのか
殺処分をめぐる動物愛護センターで働く人の葛藤を描いた舞台でした。どうすれば良いのか分からない非常に難しい問題ですが、切実な脚本と役者さんの熱演で改めて考えさせられました。
以下、公演中なのでネタバレで。

ネタバレBOX

以前より問題となっている殺処分問題。悪質なブリーダーや飼いきれなくなったペットを捨てる人等、完全な人のエゴによる問題である。舞台中で、ペットを買う人がいるから、この問題は起きるという台詞があったが確かにそれも要因の一つだと気付かされた。何気なくペットショップで見る生後間もない可愛い犬や猫も、売れ残ったり、生まれた時点で障害がある子の何割かは捨てられているのだと考えさせられた。
最後の選択も悲しく、正しいとも間違っているとも言えない現実を突き付けられた。
遭難ルールブック

遭難ルールブック

KAMAYAN

OFF OFFシアター(東京都)

2015/10/21 (水) ~ 2015/10/25 (日)公演終了

満足度★★★

ニヤニヤする遭難
初観劇の劇団さんで、ニヤニヤ系との事でしたが、その通りでした。遭難という緊迫した場面で、それる話と各人の温度差などでニヤニヤしてしまいます。中盤以降で、舞台の一角が扉として開いた辺りから、よりSF?FF?チィックになり、RPG世代の私としてはより面白さが増していきました。

役者さんは若い方が多く、その為勢いがあるのですが、全体的にもっと緩急がつけれれば、より面白くなったのではとも思いました。
まあ、遭難中ですので緩急も無いかとも思いますが(笑)

無事に、エター○ル○ードは、見つけられたのでしょうか。

舞台版天誅-2015

舞台版天誅-2015

ACRAFT

六行会ホール(東京都)

2015/10/21 (水) ~ 2015/10/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

殺陣×ドラマ
全編通して殺陣中心の舞台ではあるが、そこは久保唱さん脚本・演出、各人の思いなども乗せてドラマとしても仕上がっている。途中ゲーム感覚の部分もあるが、舞台として楽しめた。
分かりやすいお笑い担当の演者を入れており、殺伐とした戦国の世でも観易い感じとなっていた。

殺陣に関しては、役者さんによる技量の差も大きいと感じたが、忍び好きな私としてはアクロバテックな殺陣で単純に面白かった。
豪華な役者陣であったが、なかでも沖野晃司さん、林野健志さんと藤堂瞬さんが特に印象的であった。藤堂さんのこのような役を観たのは初めてで印象が変わった。
音楽は、この世界観にあっており疾走感が心地良い。


2015生命のコンサート 音楽劇「赤毛のアン」

2015生命のコンサート 音楽劇「赤毛のアン」

DGC/NGO 国連クラシックライブ協会

東京国際フォーラム ホールC(東京都)

2015/10/16 (金) ~ 2015/10/18 (日)公演終了

満足度★★★

記念公演だけど
アンの少女から大人への成長物語のミュージカル。アン役も成長に合わせて3人が演じられていた。色々な出来事に合わせた歌やダンスまた生演奏も加わり楽しめました。主要キャストに加えて一般参加者も多く出演されており、大人数でのダンス等は壮観。日韓国交正常化50周年記念公演でもあり、韓国の方も7人程出演との事でした。
ただ、大人数でありまた色々と詰め込んだ為か、物語的にはあまり深く入り込めませんでした。韓国アイドルの歌は、それだけなら良いとは思うが、作中に入れるのはあまりに不自然。(挨拶もあったので。)
開演前後か、途中の休憩明けに入れた方が良かったのではと感じた。

The Last Snow~雪女物語

The Last Snow~雪女物語

劇団暴創族

笹塚ファクトリー(東京都)

2015/10/07 (水) ~ 2015/10/12 (月)公演終了

満足度★★★★

コメディ色強め
ファンタスティックコミカルホラーとあったが、コメディ色が強めの舞台でした。雪山のペンションを舞台に、ペンションのオーナー家族と様々なグループ宿泊客が繰り広げるドタバタコメディでしたが、面白かったです。
登場人物も多めなのですが、それぞれ個性的でまた何かしらの問題(過去の事故、三角関係、不倫問題など)を抱えており、それに雪女伝説というか雪女も絡みますが、最終的にはあらかた問題も片付いて上手くまとまる感じです。
雪女対策?も拍子抜けする方法ですが、面白く感じました。
その前の父とも約束しているというシーンには、コメディながらうるっと来ました。

雪女が、男性の好きな女性に姿を変えられるのもこの舞台では上手くハマっており、例えば、会社経営の男性には雪女が不倫相手ではなく、奥さんや娘さんに見えたというのも上手い演出ですね。

役者さんは上手い人が多く、特にオーナーの娘役の緒方有里沙さんは訛りも含めて大変魅力的で、また漫画家コンビの田中良子さんとあだちあさみさんは流石でした。

舞台セットも大変豪華で、次回公演も楽しみな劇団さんでした。

夕凪の街潮騒を待って

夕凪の街潮騒を待って

座・間座

Geki地下Liberty(東京都)

2015/10/07 (水) ~ 2015/10/12 (月)公演終了

満足度★★★★

ハートフルコメディ
立ち上げ公演との事で依したが、実力派の役者陣で楽しめました。
広島の海の家を営む家族が物語の中心で、海の家を長く営んできた父親、地元に残り手伝う姉、東京での仕事を辞めて広島に来た夫、ミュージシャンを目指して東京に出て行った長男、出て行ったきり10年以上音沙汰の無い末弟と、基本的には家族愛と故郷を描いた舞台でした。
コメディなのですが、所々味わいのある台詞も多く、楽しめました。

作中に度々、生の弾き語りが入るのですが、舞台感を壊す事無く、また大変渋い歌声で恰好良かったです。

客演の女優さん達も、個性的で魅力的な方ばかりでした。

大変楽しめたのですが、やや気になったのは最後10年以上音沙汰の無かった末弟が、父の死を知り戻り、また海の家を継ごうとするのは、やや急展開過ぎるのでとも思いました。(母の死の事実を踏まえても。)

次回公演も楽しみです。

ざくろのような

ざくろのような

JACROW

サンモールスタジオ(東京都)

2015/10/08 (木) ~ 2015/10/13 (火)公演終了

満足度★★★★★

企業とは、人とは
重厚な人間ドラマを魅せてくれた素晴らしい舞台でした。、凋落した大企業の研究部が中心の舞台で、研究部の面々や周辺の人物が実に良く描かれている。まず、脚本がとても面白い。
登場人物それぞれの立場や考え方があり、細かい所作にもその人物、一人一人の性格や情緒が良く分かりました。
公演中なので、以下ネタバレで。

ネタバレBOX

買収、ヘッドハンティング、リストラ、昇進等等、サラリーマンである私には実に興味深く、また良く内情を解っている舞台だと思いました。
開発中の最新技術とは別に、営業からの至急案件など、その最たる場面かとも思います。(この場合、営業が悪い訳では無いとも思います。)
企業では、独自性と協調性、短期開発と長期開発など、ともすれば相反する事の両立を必ず求められます。その辺のニュアンスが実に良く描かれておりました。終盤の、天才研究員とそれを支え続けた研究員の会話には、胸が熱くなりました。
 
役者さんは、皆演技力が高く、2役している方も多くおられましたが、髪型や服装などでその違いを出し、実に上手く演じられておられました。

最後、テーブルの上で動くおもちゃで終演しますが、余韻が残る終わり方で大変好きです。


このページのQRコードです。

拡大