アクアリウム
DULL-COLORED POP
シアター風姿花伝(東京都)
2013/12/05 (木) ~ 2013/12/31 (火)公演終了
震えて眠れ
いやぁ〜、興奮しました。ヤバすぎる。DULL-COLORED POPの、というよりも谷賢一の作品、という印象を抱きつつ観ていたのだけれど。表現における禁忌、そこに分け入ろうとする意思を強く感じて震えた。エンタテインメントの衣を着てとんでもないことやってるんじゃないかしらん。そして初日だというのに、シェアハウス住人(動物含む)の演技の質感がすごく良かった。フリーフォームというか自由な感じがして相当好ましかった。物質的な距離感に初日ぽさ、手探り感みたいなものは感じたけれど。ゲストがゲストである意味も納得の使い方がされていて、これは全キャスト観てみたくなる。今月の予定を再考しなければ。余談だけれども、タイトルコールで清水那保さんの声がいちばんよく聴こえたような気がするのは空耳だろうか笑
従軍中の若き哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン....
Théâtre des Annales
こまばアゴラ劇場(東京都)
2013/03/29 (金) ~ 2013/04/07 (日)公演終了
満足度★★★★★
いつ観るか? 今でしょう!笑
ひさしぶりに谷賢一作品を観劇。男だらけの、けど男臭さ全開!なわけではない晦冥と光明、そして静寂の約105分。今日のアゴラは寒くてそれもプラスに作用したかも。本作はウィトゲンシュタインの波乱万丈な人生のダイジェストじゃないし、「論理哲学論考」をわかりやすく解説してくれたりもしない。作品のために参照したであろう膨大な資料はほとんど舞台上には持ち込まれていない、たぶん...けど、それでいい、それがいい。僕らが芸術に触れるのは勉強するためじゃないはず。舞台の上に答えはない、あるのは問いである。答えは観る人それぞれの内に。日程後半はまだ若干の空席があるらしく。それってラッキー。まだ観るチャンスありということ!
修学旅行
劇団「14歳」
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2013/03/27 (水) ~ 2013/03/31 (日)公演終了
満足度★★★★
劇場脇の桜も清々しく美しかった
まず、畑澤聖悟さんの戯曲が読んでみてとても面白い。台詞から登場人物の性格が明確にイメージできる戯曲。“等身大”を標榜する団体の性格に即したグッド・チョイス。けど、スキルが不足していて等身大に届いていないところもあったかな。そうした未熟さも含めての等身大と言えなくもないけれど。『修学旅行』を等身大に演じられる期間は実は限られたものなので、残りの1回1回に想いを込めてもらえたらと思う。劇団14歳、この先どうなるかまだわからないし、大人の思惑はあるのかもしれないけれど、そうしたものからズンズンはみ出して、それでも演劇を選ぶ人がいて、「あの時のアレ観ました」なんていつか言えたら素敵。よろしく。
テネシーの女たち
Theatre Polyphonic
シアターシャイン(東京都)
2013/03/07 (木) ~ 2013/03/10 (日)公演終了
満足度★★★★★
secret track
舞台の上に気高く美しいけものがいた。あるいは天使が。ボリス・ヴィアンは『日々の泡』の序文に、〜この世に必要なのは2つだけ。美しい少女との愛、そして音楽、ニューオーリンズ、デューク・エリントンの。他のものなんて必要ない。なぜなら、醜いのだから〜、と書いている。本作の舞台の上には全部乗っかっていた。もちろん醜いものも含めて。けど、ボリス・ヴィアンも納得でしょ。苦笑するのか、苦虫を噛み潰したようになるのかはわからないけれど。なにしろこれがぼくらの生きる世界だ。しかし、この戯曲たちって70余年前に書かれているわけだが。テネシー・ウィリアムズ、スゴすぎ!もちろん、優れた演出、俳優の存在が人の普遍を生身のものとして実体化したことこそ一番に称賛すべきだけれど。と、次作へ向けてのこじつけ、前奏曲、のつもり。あと、やっぱり2つだけでは足りなくて、世界に必要なもの。ぼくには演劇が必要、間違いなく。そう思わせてくれた、最高に豊潤な作品。
テネシーの女たち
Theatre Polyphonic
シアターシャイン(東京都)
2013/03/07 (木) ~ 2013/03/10 (日)公演終了
満足度★★★★
Higher Than The Sun
舞台上にかかっていた暗幕が落ちて目にした美術がとても素晴らしいもので、そのケイオティックな様子は各戯曲に繋がるものであると同時に、作家であるテネシー・ウィリアムズ自身を表現したものにも感じられました。小屋入りしてこの美術を目にした役者のテンションもさぞ上がったことだろうと想像します。お芝居の方は。初日初回の感想としては、全体的に熱量高いものでしたがまだ戯曲の方が勝っている気がします。まあ、この戯曲たちは短編ながら相当強力なので、さらなる高みへ連れて行っていただきたい、という欲でもあります。