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排他的論理和の否定 - eXclusive Not OR -

排他的論理和の否定 - eXclusive Not OR -

まごころ18番勝負

王子小劇場(東京都)

2013/08/28 (水) ~ 2013/09/01 (日)公演終了

満足度★★★★

観る小説。
9/1千秋楽のFF回のみ観劇しました。

ネタバレBOX

ミステリとしての情報の出し方は絶妙だと思いました。
始めの乾杯の後に咳き込んだけれどそれについて何もコメントしなかった高柳とか、
みずほちゃんが倒れて運ばれていった後の朝霞の「どうしてこんな事に」でこれがこの人の知ってる想定外の出来事だった、というのを早いうちから仮定推理できたりとか、
わりと前半に和泉が激昂して漏らす「妹なのに!」で高柳兄妹の関係を邪推できたりとか。
情報量が多いわりに話が支離滅裂になっておらず、娯楽作寄りミステリーとして十分楽しめました。
盲目設定が出てきたことでタイトルの意味と全体像がおぼろげに見えてくるあたりにニヤリ。

説明するまでもなく現場状況から現状を当たり前のようにと喋るとぼけた七里と、
その時の顔と視線を上げた館林の「こいつ…!」な表情がツボ。
あやちゃんがチートすぎて(サヴァン的天才設定?)七里親子が登場するまでは切れ者だった館林が噛ませメガネに成り下がるのが可笑しかった。
小説で探偵七里親子と館林弁護士がレギュラーの七里親子事件簿シリーズ、なんてあったら読みたいかも。

TTは後半30分で展開が違うとか。
逆にFFの展開以外を想定できなかったので、俄然TT回の結末に興味津々です。
毒を飲む3人目が違う人物になったりするんでしょうか?

感情が揺さぶられる類の舞台ではなかったけれど、舞台としての性格の違いだと思います。これはこれで良い。
総じて楽しく観劇させていただきました。
【舞台版】絶体絶命都市  ー世界の終わりとボーイミーツガールー

【舞台版】絶体絶命都市 ー世界の終わりとボーイミーツガールー

劇団エリザベス

ワーサルシアター(東京都)

2013/01/13 (日) ~ 2013/01/16 (水)公演終了

満足度★★★★

観劇後の感情は切なくも爽やか
小劇場に足を運んだのは3回程度の原作ファンです。
原作設定を色々とフィーチャーしていただき、ファンとしては嬉しい限りです。
作者が表現したかったテーマと原作ファンへのファンサービス、一般受け・演劇愛好者受け・ゲームファン受けのバランスをとるのに色々と苦心されたんだろうなぁと演出面で感じました。
観劇後の感情は切なくも爽やかで、1日経ちましたがまだ余韻が残っています。観れるものならもう一度観たい。
どこをどう、とはうまく言えませんが、まだまだもっと良くなる余地を残していると思うので星4つ。

ネタバレBOX

設定は2作目が主なベース、まさか"エキドナ"までストレートに出てくるとは思いませんでした。
引きこもり大学生の主人公と浮世離れした元気少女の出会いを主軸に、意識世界に佇む男女4人が自分達は何者なのか、災害時何が起こったかを前後バラバラに切り取られた現実時系列の中で思い出し繋がっていくオリジナル構成は好み。
劇中時間経過とともそれぞれの登場人物が抱える事情が明らかになっていく過程は面白かった。
各人物の行動理由が不明瞭なあたりは、ある意味原作をそのまま踏襲しているといえるかも。
妙に説明的な箇所と逆に脈絡のない箇所が混在するのは原作設定故の縛りでしょうか。
そのためか、1回目の観劇は細かい部分が気になって妙に理性的に観てしまい、2回目の観劇では雰囲気にどっぷり浸かれ、「僕」と春、ライターと女子高生、秘書と妹、三者三様のボーイミーツガールの結末に大いに泣かせていただきました。

吉村公佑さん演じるライターの曲者っぷりが良かった。
秘書と刑事が荻原達郎さん/眞鍋健史さんの入れ替わりダブルキャストだったのは嬉しい予定外。
深寅芥さんの白衣の男、設定画からそのまま出てきたような佇まいに驚愕。

最後に、オタク寄り感想をひとつ。
原作の秘書と妹のエピソードが大好きなので、切なく素敵な結末をありがとうございました。

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