夜、ナク、鳥
オフィスコットーネ
吉祥寺シアター(東京都)
2018/02/17 (土) ~ 2018/02/24 (土)公演終了
満足度★★★★★
セリフが衝撃的で力強い!!同感です。闇を心にもって帰りました。後半は悲しいのか感動しているのか、よくわからないまま目がウルウル、胸が一杯に。今でも高橋由美子さんの表情が脳裏に焼き付き、床につくのが怖い。ホラーでもサスペンスでもない。不完全な 献身と利己、善と悪、夫と妻、面倒をみるものとみられるもの、親心と子心。。。消化できない矛盾の心地よさ・やるせなさ、現実の事件をベースにした新タイプの不条理劇か。照明だけで広がりを持たせた舞台も秀逸でした。期待通りの瀬戸山美咲演出作品でした。
楽屋ー流れ去るものはやがてなつかしきー
S企画
中野スタジオあくとれ(東京都)
2022/08/05 (金) ~ 2022/08/07 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2022/08/06 (土) 14:00
久しぶりに清水邦夫作「楽屋」を見て、半世紀が過ぎたことを実感しました。
上演の頃は、施しを求める戦争で負傷した人が駅前に並んでいました。
日本の新劇は、ロシア演劇がお手本で、出てくる作品は当時演劇に興味のある人なら、今でいうと「エバンゲリオン」並みにポピュラーなものでした。
スタニスラフスキーシステムの発明はもとより。ロシアは元々演劇の先進国です。
雰囲気を壊さないように、ギャップを埋めるには大変な努力があったと思います。素晴らしい舞台でした。
EgofiLterの授業
EgofiLter
MAREBITO(東京都)
2012/05/25 (金) ~ 2012/05/27 (日)公演終了
満足度★★★★
EgofiLterの授業
EgofiLterの授業を観てきました。連続性の表現や声を重ねる演出がいいですね。
大迫健二さんの間の良さ、仲路末平さんのキャラの味に加え、下尾里美さんの髪の毛が自然に逆立っていく演技、見ものです。暗転と砂嵐の効果音はまるでTVをみているようでした。このために選ばれた劇場の雰囲気も素敵でした。狭いため、楽屋裏の音が聞こえたのはちょっぴり残念でした。
キツネの嫁入り
青☆組
こまばアゴラ劇場(東京都)
2012/05/25 (金) ~ 2012/06/03 (日)公演終了
満足度★★★★
小夏ワールドにやられました
今後とも、上演のたびに、小夏ワールドは洗練され、広がっていく予感がします。俳優さんも、とても魅力的で、皆さんキラキラ輝いていました。ガイコツさんも。ラストは七色ドロップが1枚のセピア色の集合写真へ。いつか見た風景でした。
埒もなく汚れなく
オフィスコットーネ
シアター711(東京都)
2016/06/01 (水) ~ 2016/06/12 (日)公演終了
満足度★★★★
芝居って本当に埒がないもの?
様々な組み合わせの二人が交わす会話に、つい引き込まれてしまいました。
わかる、わかるって感じですね。
西尾友樹さんが作り出すリアルがさらにリアルで魅せられました。次作「彼の敵」も楽しみです。占部房子さんの清廉な演技・声が心地かった。
役者皆さんのパワーのシャワーを浴びました。明日への活力をいただきました。
彼らの敵
ミナモザ
KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)
2016/07/21 (木) ~ 2016/07/24 (日)公演終了
満足度★★★★
日本の本格的なドキュメンタリー演劇
待ちに待った ミナモザ 瀬戸山美咲のドキュメンタリー演劇「彼らの敵」を観てきました。3回目。言葉の1つ1つが磨かれていて凄い作品だと改めて感銘を受けました。このメンバーで映画版・TV版とか、他劇団での再演とか、勝手に妄想しています。残っていって欲しい作品です。
あの出来事
新国立劇場
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2019/11/13 (水) ~ 2019/11/26 (火)公演終了
満足度★★★★
リアルに狂う姿をみたかった笑。事件をベースにした不条理劇みたいで、予定調和も多数。合唱ありの朗読劇でない芝居。素晴らしい照明でしたが、舞台装置を含め、難解、消化できていない。明日考えよう!
彼女を笑う人がいても
世田谷パブリックシアター
世田谷パブリックシアター(東京都)
2021/12/04 (土) ~ 2021/12/18 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
安倍晋三の祖父、岸信介が首相として、学生と対峙した70年安保の時代と、東日本大震災のその後をつなぎ「報道」という化け物の正体を暴いた骨太の作品でした。
瀬戸康史さんが、約2時間、舞台からはけることなく、そして、途切れることなく2役を入れ替わりながら、不条理の楔を打ち込んでくる。NHKの「グレーテルのかまど」とは別人。凄い!
演出 栗山民也さんの原点作品「ゴドーを待ちながら」を観た時のように、シンプルな舞台上に、目の前にはない脚本 瀬戸山美咲さんが描いたその時が、モノトーンで脳内に浮かび上がりました。あの時代の、あの芝居の空気感を満喫させていただきました。
実は、栗山さんなんで現代的な大掛かりな舞台を期待していたのですが笑
回を重ねる度に浸みて、深化していく芝居のような気がしています。来年も是非見てみたい。
たまたま
パルテノン多摩
パルテノン多摩【旧情報】(東京都)
2017/08/04 (金) ~ 2017/08/06 (日)公演終了
鑑賞日2017/08/05 (土) 14:00
今日、社会派 瀬戸山美咲の作・演出。多摩ニュータウンx演劇プロジェクト『たまたま』を観にいきました。伝えていきたい作品。
会場のパルテノン多摩劇場の5Fは、広大な中央公園。多摩ニュータウンはそんな街と、この芝居を通じて知りました。
「ここには生きるのに必要なものは全部揃っている。けれど…」。出て行く。
驚きました。
人類が月に移住しても、人工の街の悩みは同じかもしれません。
高度成長期を越えベットタウンとして完成した多摩ニュータウン、少子高齢化社会へ向けて変わっていく多摩ニュータウン、壮大な計画都市、そして、日本の未来を担う実験都市・・・
朝ドラ「ひよっこ」のような戦後だけでなく、団塊世代の生活の場を、多摩ニュータウンx演劇プロジェクト『たまたま』のように、生活者の視点で掘り下げたドラマをTVで是非観てみたいと思いました。
亀島一徳さんのインタビュー
http://tamatamatama2017.hatenablog.com/entry/2017/08/04/121330
当演劇では描かれていませんが、「橋本」にリニア新幹線の駅ができる。50年に渡る国策。国家ってすごい。
さあ、これから、どう変わっていくんでしょうか。