1
ぬけがら
劇団B級遊撃隊
香港話劇團の同演目『脱皮爸爸』を招聘しての、プチ国際演劇祭。
文化自体がまったく違う演出での連続上演はカルチャーショック。
関係者でもなければ頼まれてもないけど、ツイッターまとめました→
【劇団B級遊撃隊プロデュース『ぬけがら』+香港話劇團『脱皮爸爸』
http://togetter.com/li/675317?page=1
2
妥協点P
劇団うりんこ
ご近所の家族向けから韓国公演まで、アクティブな活動で知られる子供向け劇団が、演出:柴幸男×美術:杉原邦生と組んでの意欲作。
具象劇がいつのまにか抽象劇に見えてくる、でもやっぱりオーソドックスな社会派舞台。
3月に愛知・パティオ池鯉附(知立市)で再演の予定。
3
サ××ド・オブ・ミュージック
SOM企画
去年のアワードで選から漏らした舞台(あいちトリエンナーレ2014にも参加)が、今年初めに凱旋公演。
完成度は完璧とはいえないけど、とにかく作り手の熱気(+その継続)がすごい。
愛知芸文20周年記念公演『金の文化祭』で生まれたつながりの結晶。
(日替わりゲストで、金文演出・杉原邦生も登場しましたw)
4
さいごのうた
孤独部
ライブハウスを中心に独特の活動を続ける個人ユニットの、ひとつの頂点。
誰の人生でも舞台に上げられるメソッド。
愛知県芸術劇場小ホールで若手が一人芝居をして、客席を埋めたというのも事件。
2014年は、大阪・芸創CONNECTやAAF・リージョナルシアターなど、ぐんぐん活動を広げました。
5
遠い町の話
よこしまブロッコリー
30人規模の小屋で地道に活動する名古屋の劇団が、松山・ボンヤリマドグチと共同で、両拠点にて公演。
両劇団とも、言語感覚を敏感にした劇作・演出。
とくにこちらは、「ことばに魂を蝕まれた」人々の人間模様を、話し言葉や書き言葉、対話・電話・モノローグなど様々な形態で構成。
言語感覚の独特さで知られる平塚直隆(オイスターズ)にも匹敵する凄み。
6
マハーバーラタ 〜ナラ王の冒険〜
SPAC・静岡県舞台芸術センター
フランス・アヴィニオン演劇祭での苦戦の記憶も新しい、SPACの大作。
古典芸能の素養に基く身体・演出を基礎として、美しい舞台に飢えた演劇クラスタも、ふだんそんなに演劇を観なさそうな観客も、ともに満足させる祝祭テイスト。
国籍すら超える楽しみ。公共とともにある舞台芸術。
7
『睡眠―Sleep―』 (世界初演)
公益財団法人愛知県文化振興事業団
一口で言えない謎めいた舞台。
光と闇で切り分けられた空間で、純粋に「動き」と化した様々な身体。
いろんな短い夢が、ふと現れ、ふと消える。
極限まで研ぎ澄まされた美意識。
これ以上言語化しても、私の語彙では陳腐に。。。
8
トロイアの女
SCOT
侵略者に蹂躙される敗戦国の有り様を、古代と現代を重ねて見せる構成。
存在感ありありに立ちながら、侵略者の暴虐をただ見ているだけの神。
這い蹲りながら、それでも生きていかねばならない人間。
2月の横浜・TPAMにて、野村ディレクションで再演されます。
9
ハムレット
京都芸術センター
2位、3位にも名前が出ている杉原邦生・KUNIOが意外な古典を。
(じつは一昨年、京都造形大の発表公演でも演出)
戦争を背景に持った宮廷での浅慮な男たちの悲喜劇を、現代的な言語感覚で率直に伝える。
8位と同じく、古典のフィクションを題材に、現代の社会を見つめ直させる演出。
10
芸創CONNECT vol.7
大阪市立芸術創造館
2月の横浜・TPAMにも登場する「空(うつぼ)」や、4位の孤独部、独特の料理エンターテイメント・モンゴルズも参加した、最先端の舞台創作を感じさせるコンペティション。
やなぎみわが審査員を務めるなど、運営面でもとんがっていました。