じべ。の観てきた!クチコミ一覧

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コイズミ・タエコ

コイズミ・タエコ

TAKA-BANプロデュース

千本桜ホール(東京都)

2013/04/10 (水) ~ 2013/04/14 (日)公演終了

満足度★★★★

工夫したオチは両刃の剣
とある映画のオーデションで与えられたヒントからエチュードをすることになった劇団…から終盤はサスペンス風味に。
で、既視感のある結末かと思いきや、さらに一捻りして後味を調えたのは良かったが、同時にそれによって芝居のウソを逸脱する疑問(ネタバレBOXへ)も生じてしまったのは惜しい。

ネタバレBOX

実は姉は死んでいず、海外にで生活していたとすることで、人死にによる後味の悪さは無くなったが、そうすると妹を筆頭とした関係者が彼女を死んだと思い続けるのは不自然。
そこをもう少し上手く処理してくれればなぁ。
目玉屋繁盛記

目玉屋繁盛記

UNITレンカノ

阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)

2013/04/18 (木) ~ 2013/04/21 (日)公演終了

満足度★★★★

沙翁の恋愛喜劇風味もある人情コメディ
人情喜劇をベースにレイ・クーニーなどが得意とする勘違い要素や親子の情、オトメ心など様々取り揃えた現代モノ。
若干のバランスの悪さもないではないが総じてシアワセな気分になる。
特に終盤での若い二人の成り行きの微笑ましさと習い事を沢山している娘の母への想いがステキ。
また、全体的にシェイクスピアの恋愛喜劇に通ずる感覚があったのは沙翁作品の翻案を自ら手掛けたりもした木下主宰の経験から滲み出るものか?

【終演!ありがとうございました!】女教師と団地妻

【終演!ありがとうございました!】女教師と団地妻

ボクキエダモノ

ギャラリーLE DECO(東京都)

2013/04/17 (水) ~ 2013/04/21 (日)公演終了

満足度★★★★

昼下がりのサイコホラー?(笑)
ゴールデンタイムのドラマの如きオトナのイジメからいつしか昼ドラ系のドロドロに発展し、やがて…な「面白うてやがて恐ろしき」なオハナシ、キャラのハマり具合も相俟ってこえー!(笑)
そんな中、あの会場で複数の場所をきちんと描き分ける照明もまたグッジョブ!

【全公演終了!】東京ユートリア【ご来場誠にありがとうございました。】

【全公演終了!】東京ユートリア【ご来場誠にありがとうございました。】

劇団東京ペンギン

王子小劇場(東京都)

2013/04/10 (水) ~ 2013/04/14 (日)公演終了

満足度★★★★

社会派あるいは思想派?
時代を問わず常に言われ続ける「最近の若いモンは…」や大人って何?その境界は?などについてあれこれ考えをめぐらせながら観る。
その意味で社会派あるいは思想派と言えるのではあるまいか?(「オトナ帝国」も想起したけれど(笑))
また、舞台中央の構造物に空けられた「穴」の使い方をはじめとして随所に漂う「クロムらぶ♪」にはニヤリ。

ファーストバージン

ファーストバージン

Peachboys

シアター711(東京都)

2013/04/11 (木) ~ 2013/04/14 (日)公演終了

満足度★★★★

オトナの余裕の艶笑系青春コメディ
大のオトナの悪ふざけ、あるいは艶笑気味青春コメディ。濃いキャラ合戦のおバカオンパレードに大いに笑い、青春モノ的なノリには懐かしさを感じる。
考えるに設定年齢に近い役者を使って演ったら、変に生々しかったりしてあの可笑しさは出ないのではあるまいか。オトナの余裕みたいなものも加わって初めてあの味が出る、と言えるのでは?
あと、90年代J-POPの選曲&使い方も良かったなぁ。

Rain Dogs

Rain Dogs

しゅうくりー夢

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2013/04/11 (木) ~ 2013/04/15 (月)公演終了

満足度

終盤があまりにも杜撰
往年の私立探偵もの(それもアメリカの)の現代アレンジとしてなかなか良く出来ていながらも、詰めが甘い…どころか急にガサツになるのが非常に残念かつ大いなる疑問。
また、この会場を初めて使うとはいえ、舞台面の低いKASSAIで平土間4列とした(最前列は小型パイプ椅子だが2列目のベンチ席と3・4列目の椅子席の座面は同じ高さ)ために4列目は座り芝居の7割、立ち芝居も舞台後方だと5割、前方でも1-3割が見えないという見切れ席どころか「見切ればかり席」(しかし全席指定で同じ料金)という始末でプロの仕事とは思えず。
次回公演もここを使うそうなので是非改善願いたい。

ネタバレBOX

終盤、ホンボシに銃を向けられ絶体絶命な主人公、そして銃声の後ホンボシが倒れるのだが救った助手が「射撃には自信があるの、もう助からない」と。
自信があるのなら肩か脚でも撃てばイイことなのに何故射殺する? 正当防衛ではないのはもちろん、過剰防衛や緊急避難にも該当しない純然たる「殺人」でしょうよ。
ベテラン作家にしてはあまりにも安易でお粗末。
その前には主人公に「弾の数を数えていた。もう残っていないぞ」と言われた裏社会の大物が銃爪を絞るが弾丸が出ない場面もあり、芝居のウソを逸脱するにも程がある…。
ま、そこに気付く客は(ここのファンには)少なかろうが。
re:cycle 1【ご来場、誠にありがとうございました!】

re:cycle 1【ご来場、誠にありがとうございました!】

ラフメーカー

ギャラリーがらん西荻(東京都)

2013/04/11 (木) ~ 2013/04/14 (日)公演終了

満足度★★★★

短編のお手本?
1編目ではヒモっぽい男のワルっぷりが非常にワカり易かったり(ベタ、類型的と演劇的記号は紙一重?)、2編目の中盤では時間を大胆に省略して見せたり、と短編ならではの技法を駆使し、自然な会話で引き付けておいて、絶妙なところに落とすのが見事。短編のお手本か?(←褒め過ぎた(笑))

ユメオイビトの航海日誌

ユメオイビトの航海日誌

怪傑パンダース

ザ・ポケット(東京都)

2013/03/13 (水) ~ 2013/03/17 (日)公演終了

満足度★★★

玉石混淆
かつて精霊と人との交流があった世界、略奪行為を行わずただ理想郷を求めるだけでも海賊と見なされるなどの設定、キャラクター造形(演技を含む)、アクションなどは良いが、脚本が玉石混淆ゆえ「フツーに面白い」にとどまったのが惜しい。(詳細はネタバレBOXへ)

ネタバレBOX

序盤で主人公が「誰も殺さない」と宣言したので期待したら後でそれが彼を窮地に追い込む訳でもなく単にその場の説明にすぎなかったのは肩透かしだし、そもそもその宣言は「そして誰も死なせない」と対を為して活きるものである(私見)のにそれがなく、命を落とす者が他にいるようではもはやお安いヒロイズム…と言うか単なる格好付けのために使ったとしか思えず。
竹蔵さんのおくりもの【多くのお客様にご観劇頂きました。ご来場誠にありがとうございました!】

竹蔵さんのおくりもの【多くのお客様にご観劇頂きました。ご来場誠にありがとうございました!】

劇団ぺブル(ペブル・グラベル)

ワーサルシアター(東京都)

2013/03/28 (木) ~ 2013/04/01 (月)公演終了

満足度★★★★★

いわば「小劇場界の良心」?
基本に忠実、オーソドックスな人情系の物語、安定感があって安心して観ていられることに好感。
昔観ていた「落ち着きのあるオトナが書いた芝居」ってこんな感じだったよね、な懐かしさアリ。
主要人物はもちろん、1シーンだけの人物にいたるまで丁寧に描かれているのもイイ。脚本・演出・演技の三位一体と言えるであろう。
また、一番の泣かせどころであるクライマックスの後の暗転を長くする心遣いがニクいばかりでなく、最後に余韻にひたるための長い暗転があったり(チャイコフスキーの「悲愴」の終わり方を連想)場転の暗転時に先に台詞を聞かせるとか、暗転の使い方も巧い。

修学旅行

修学旅行

劇団「14歳」

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2013/03/27 (水) ~ 2013/03/31 (日)公演終了

満足度★★★

今後も見守りたい
戯曲もよくできているし演技も(一部を除いて?)悪くないが、設定と演者に齟齬が無きにしも非ず。
育てる意味で演じさせるのは理解するが、観る側としては(一限目のように)等身大の役を演ずる彼女たちを観たいモノである。
とまれ、良い(面白い?)企画なので今後も見守って行きたい。
それにしても、終演後のホームルームでの受け答え・回答内容など、まだ若いのにしっかりしているなぁ。

PADMA vol.4「禅 -ZEN-」

PADMA vol.4「禅 -ZEN-」

Performance team PADMA

ウッディシアター中目黒(東京都)

2013/03/29 (金) ~ 2013/03/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

演劇界の脅威になりつつある?
オープニングで更なる進化を見せてくれて、眼が潤みそうになったのはココだけのハナシ。
今回はドラマパートも充実させて、このまま行くと演劇界の脅威になりかねない。特にアクション系の団体は今のうちに足を引っ張るなり(爆)友好関係を築くなりしておかないと大変かも?(笑)
冗談はさておき、演劇界への「外部」からの殴り込み、演劇界の活性化につながるのでは?
他団体とのコラボなどの可能性も含めて今後が更に楽しみ♪
しかし、アスリート系パフォーマー達が得意な技の合間にコントなどを演ずるということで「棒読み・トチリなどは演技です」と予防線を張っていた(実はそれほど酷くはない)が、本作品ではさらに巧くなってしまったので、今後は棒読み気味に台詞を言う演技が必要になるんじゃね?(笑)
ところで以前の劇団†勇壮淑女の公演(G-Rocketsメンバーが客演した時)もそうだったけれど、ウッディシアター中目黒の舞台って重力をコントロールできる装置が仕込まれているんじゃないか?(半分真顔)

鉄火のいろは 【観たい!コメントorツイッター呟き で特製バッチプレゼント☆】

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蜂寅企画

ウエストエンドスタジオ(東京都)

2013/03/27 (水) ~ 2013/03/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

オトコマエな芝居
江戸末期の火消し達を中心にしたオトコマエな芝居だが、そんな題材で「一歩間違うと訪れるかも知れない、それゆえ来させてはならない明日の日本」を描くとは恐るべし。

ネタバレBOX

また、基調がオトコマエな中、霊になっても火傷を気にする女心など、細部にはしっかり女性らしさが練り込まれているのもイイ。
ところで、自分たちの無力さに打ちのめされている二人の火消しにカツを入れる縫は中尾主宰の分身かしら?(笑)
ソンデネヴァ!

ソンデネヴァ!

発条ロールシアター

タイニイアリス(東京都)

2013/03/28 (木) ~ 2013/03/31 (日)公演終了

満足度★★★★

則末ファンタジーの傑作
古代の東北で民族レベルで起こっていた(かも知れない)動きを、その生き残り数人に集約して見せる着想、古代にタイムスリップしたことで成長する主人公とその成長のキッカケとなるキャラなどが巧い。
また、タイムスリップ時に一気にハケて終盤で短時間のうちに再現される駅舎の装置と、その壁を活用して古代と現代を同時に見せるエピローグも見モノ。
則末ファンタジーの傑作であろう。

夜話

夜話

からふる

RAFT(東京都)

2013/03/28 (木) ~ 2013/03/31 (日)公演終了

満足度★★★★

各作家の特色が如実に
和風喫茶が舞台で作・演出がすべて異なる5編の短編オムニバス。
既知の作家は作風がモロに出ていてニンマリ。中ではバランスの良い1編目と、どこか宮沢賢治作品の味わいに通ずる最終編が特に好み。

THE SHOW MUST GO ON!!

THE SHOW MUST GO ON!!

劇団天動虫

要町アトリエ第七秘密基地(東京都)

2013/03/20 (水) ~ 2013/03/24 (日)公演終了

満足度★★★★

尺を感じさせない江戸舞台裏絵巻
三代目に指名されるが力の無さから座員に見放された阿国、彼女に一目惚れした下っ端盗人、男子に恵まれない親から女ながらに家を継がされたが歳の離れた弟が生まれたため勘当された能の元・宗家、当代人気の女形などが織り成す江戸舞台裏絵巻。粗削りではあるが130分の尺を感じさせない。
主要人物の芸や舞台への意気込みとそれぞれの成長を中心に権力による舞台表現に対する弾圧も加えて描き、作者・演者の芝居への想いを語るのはバックステージものの醍醐味、好きなんだなぁ、こういうの。
そんな内容を帯らしきものを含む布を多数使いギミックも仕込んだ装置の中で、女性6人男性1人の出演者の大半が複数の役を演じ分けつつ見せてくれるのだから評価が甘くなりもしますわ。(爆)
ただ、例えば盗人の下っ端ぶりを見せるオープニングエピソードを必要以上(私見)に丁寧に描くなど全体バランスの悪さが無きにしも非ず。
まだ第2回公演なので今後そんなところを改善してゆけばかなりの脅威にもなり得るワケで、楽しみ♪

boys don't meet girls【ご来場誠にありがとうございました!!】

boys don't meet girls【ご来場誠にありがとうございました!!】

ラフメーカー

ギャラリーがらん西荻(東京都)

2013/03/14 (木) ~ 2013/03/17 (日)公演終了

満足度★★★★

時期的にぴったりの題材を独特なスタイルで
卒業シーズンにピタリの企画、一部ムサい高校生(笑)もいたが、それは「芝居のウソ」ということで…。
野球やフットボールの先攻・後攻のような女子編・男子編を見せておいて最後にその接点を示して終わるスタイルが70分程度の尺に適合。
この「表・裏」をもう少し短くして少しずつ接点を明かしながら何回か繰り返せば、長編にも応用できそう。

『コーヒーが冷めないうちに』

『コーヒーが冷めないうちに』

カワグチプロヂュース

ART THEATER かもめ座(東京都)

2013/03/13 (水) ~ 2013/03/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

ハートウォーミングな時間もの
時間を超えることができるとの噂がある喫茶店を舞台にした短編連作。
各話の構成、中心となる人物の関係性などが特に巧みでハートウォーミングストーリーとして上出来。古風で味わいのある喫茶店を表現した装置も◎。
また、「決め台詞」を言う時や「移動中」などを筆頭に照明が効果的。
さらに悪く言えば「ご都合主義」的な設定を、そういうルールであると劇中の台詞で言い切ってしまうのも妙案(笑)。

発情ジュリアス・シーザー

発情ジュリアス・シーザー

柿喰う客

青山円形劇場(東京都)

2013/02/21 (木) ~ 2013/03/03 (日)公演終了

満足度★★★★

日本での初演はかくや?
和装に江戸弁での歴史劇、シリーズを観慣れたこともあってか日本での初演はかくや?などと思ってしまったり。
深谷由梨香、渡邊安理、七味まゆ味を3本の柱として据え、その合間を遊撃ポジションの岡田あがさが埋めるというシリーズ経験者を軸にしたキャスティングも巧い。
また、円形のステージのエプロン部分を埋めるケーブルに「前回で味をしめたな」などと思ったりも。(笑)

ダブルブッキング!

ダブルブッキング!

K Dash Stage

小劇場 楽園(東京都)

2013/01/09 (水) ~ 2013/01/20 (日)公演終了

満足度★★★

一長一短
ネットで流れた噂の真偽を確認すべく本多グループスタッフが2つの劇場に設置したカメラからの映像を確認しようとするおハナシ、若干の「水増し」感はあるものの、よく1劇場分書き加えたな、と。
が、初演時に薄々気付いていた「劇中時間と現実時間との差」があからさまになる欠点もあり…。

ダブルブッキング!

ダブルブッキング!

K Dash Stage

「劇」小劇場(東京都)

2013/01/09 (水) ~ 2013/01/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

人間関係を前面に
本多ver.の演劇愛に対しこちらは人間関係を前面に押し出して差別化。
隠し事をしていた主宰を見切るメンバーやら旧交をあたためるスタッフ、そして実は近くの喫茶店で主宰を応援していたメンバーなどを笑いとドタバタの中に描いて鮮やか。

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