じべ。の観てきた!クチコミ一覧

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三英花 煙夕空

三英花 煙夕空

あやめ十八番

旧平櫛田中邸アトリエ(東京都)

2017/09/26 (火) ~ 2017/10/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/09/28 (木) 14:00

価格2,500円

一言で表現すれば「ハイブリッドな骨董綺譚」、登場キャラの設定はどちらかと言えば落語にあるようなパターンながら中心となる物語は骨董商の死をめぐる謎解きミステリーだし、怪談噺や復讐譚の要素もあるし、大岡裁きや猿かに合戦を想起させる部分もあるし、大好きな層構造もあるし。
また、今年の小劇場界のトレンドではないかと個人的には思っている「光と影の効果」、本作でも新バターンがあり、それにも「おぉ!」。
なお、選んだ席(客席入り口に近い方の角)は光と影の効果を見るにも「それ、何?」な楽器の演奏を観察するにも、そしてもちろん本編を観るにも良い位置でアタリ♪

あと、時々使った演者は口パクで台詞は他の役者が発する「リップ・シンクロ(?)」も面白いが効果としてどうなのか?と思ったが「面白いから演った」と聞いて納得。(笑)

ネタバレBOX

キュレーターが展示品に関する説明をする体のプロローグとエピローグを配して層構造にしたのも好み。
最初は床に置いたランタン(?)で天井に、以降は壁の小窓から反対側の壁に蜘蛛や幽霊画などの影絵を投射するのも面白い。
亡国ニ祈ル天ハ、アラセラレルカ

亡国ニ祈ル天ハ、アラセラレルカ

黒薔薇少女地獄

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2017/09/23 (土) ~ 2017/10/01 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/09/27 (水) 14:00

価格4,200円

過去と近未来、高貴と俗、まさにイマの社会と非現実など背反する組合せが無理なく同居する不思議空間に2時間余トリップしていた感覚。
「それ」が起こる原因はまさにイマのものながら、劇中で起こる「それ」は現実にはまずあり得ないし、仮にあるとしても相当先の未来ではないか……という遠近法を無視した絵のような手口がトリップに誘うのか?(笑)
考えようによっては、過去のどこかの分岐点で別方向に進んだ「もうひとつの日本」のイマかも知れない。(佐藤信介監督「修羅雪姫」(2003年)の世界観のように)

また「あの2つの楽器」の生演奏(1つは生で聴くのは初めて)が雰囲気を醸し出して独特。

更に、その旨のツイートを目にしていたこともあって確かに衣装に欅坂っぽさがあった。そういう目で見れば「AKBはあれか?」とかも。あと、あのシャツは返り血のようにも……

The Phantom Cowboy

The Phantom Cowboy

FunIQ

スタジオ空洞(東京都)

2017/09/18 (月) ~ 2017/09/24 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/09/19 (火) 19:30

価格2,500円

見た者の願いを叶えるというファントムの言い伝えがあるアメリカの農村を舞台とした物語、終盤でファントムについて明らかになって以降は怪談風味にσ(^-^)の好きなメタフィクションも加えてワクワク。
「あの書物」がある場面では某ノートに思えたりもして。また、芝居においては台本が「あの書物」に当たるのか?とも。
あと、照明も二灯(?)による西陽的な明かり、白夜のイメージな間接照明、天井から下がるたくさんの電球などあれこれ凝っていて、ホントに今年は照明さん大活躍の年。

【ツッコミ】それ、ショットガンじゃなくてアサルトライフルじゃん!

限りなく死に近い睡り、数話

限りなく死に近い睡り、数話

楽園王

シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)

2017/07/20 (木) ~ 2017/07/23 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/07/20 (木) 19:30

価格2,500円

前半2話は心霊系ではないホラー(夏らしくて可)、休憩(そりゃああの転換……ってか片付けには必要だよね(笑))を挟んでの3話目は楽園王流昼メロ。1話目は基本コミカルながら一部に大好きなある文学作品の薫りも……。

ネタバレBOX

第1話は夏目漱石の「夢十夜」の雰囲気があって、こういうの、好きなんだなぁ。
メッキの星

メッキの星

浮世企画

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2017/04/13 (木) ~ 2017/04/18 (火)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/04/13 (木) 19:30

座席D列8番

価格3,800円

ワイドショーにおける事件再現ビデオの精緻なヤツあるいは浮世企画版嫌われ松子もしくはユーロスペースかK'sシネマで時々上映するような映画の雰囲気を纏った感じ。

主人公については当日パンフレットにあるほどクズとは思わず……といって共感もしないが納得(?)させられてしまった、的な?

良かれと思ってやっていることが実は追い詰めることになっていたり、ボタンの掛け違いだったり、偶然による負の連鎖だったり、あれこれ哀しい。いくつか「そりゃアンタが悪いよ/勝手だよ」な部分はあるけれども。
で、ラストをそう解釈したσ(^-^)は甘ちゃんですか、そうですか(爆)

そう言えばある人物の末路(?)を示しておいて、それから時を遡ってそこに至るまでを見せる形式って切ない。

ファンタズマゴリア

ファンタズマゴリア

天幕旅団

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2017/07/06 (木) ~ 2017/07/30 (日)公演終了

満足度★★★★

3編交互上演かと思いきや、旧作の新バージョンは前半・後半に分けての上演(それを踏まえて新作も前半と後半で演出が変わる)と知って慌てるも無事に3作コンプリート。

【エメラルドの都~sentimental happy days~】 (7/11 19:30)
ペシミスティックな「チーム対抗オズの魔法使い」、以前観ていたので「そうだったなぁ」とか「そうだったっけ?」とか思いつつ観る。映像で言えば「短いカットを重ねる」ような場の畳みかけとそのスピーディーな転換が流石。

【僕の中にある静けさに降る、騒がしくて眩しくて赤くて紅い雪】(7/23 14:00)
7人のアレの設定が鮮やかで赤いアレの使い方が見事。いやホント犯行動機に説得力がある。なお、選んだ席は白雪姫の「行ってらっしゃいの笑顔」の特等席。

【天幕旅団の遊園地】(7/23 18:00)
天幕旅団としては珍しく本歌取りでない中編にして多分にリリカル。
冒頭場面で漠然と星新一を想起したもののやがて「いや、違うな、他にこんなタッチがあったようだが誰だっけ?」状態に。

インテリぶる世界

インテリぶる世界

箱庭円舞曲

ザ・スズナリ(東京都)

2017/05/10 (水) ~ 2017/05/17 (水)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/05/10 (水) 19:30

座席E列5番

価格3,000円

箱庭流「ノーアート・ノーライフ」であり、「平成ノーアート・ノーライフ」でもあった(千年女優もあるでよ)。
過去と現在で変わる人と変わらない人とかも面白かったし、終盤の緊張からのラストも良かった。
そして安東さんのMUっぽい役どころと阿久澤さんの1999年っぷりがツボ(笑)

遠き山に陽は墜ちて

遠き山に陽は墜ちて

劇団肋骨蜜柑同好会

シアター風姿花伝(東京都)

2017/04/28 (金) ~ 2017/05/02 (火)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/05/01 (月) 15:00

価格3,000円

この世界と半歩くらいしかズレていないのにどこかが違い「何が起こっているの?」な不安感に苛まされる感覚(好み)が某団体を想起させる。
クライマックスの照明と音響(音響は冒頭も)、最終場のモノローグも○。

SFとは本来的には「(空想)科学物語」なのだが本作も某団体の作風もあまり科学の要素はなく、その意味で「少し不思議」ならぬ「少し不安」の「SF」かも……いや、「かなり不安」で「KF」か?(笑)

ネタバレBOX

イキウメ「散歩する侵略者」も本作も、不安要素のルーツは「ボディ・スナッチャー」かもしれない。アレの前半の「よく知っている筈のものが何か違う」的なところ。そしてそれは、多くの人が思うことかも。

ロジーと赤い女のエピソード、1つの星に彼ら(?)しかいない、的な部分に「星の王子さま」を連想したら、やはりモチーフの1つだったそうで。あと、フジタさんからもう1つのモチーフは昨年亡くなったロックスターと伺い納得。

終盤でロジーの星に一緒に行くタケシに「コクーン」もチラリと思い出した。
また、冒頭のカラスの声やクライマックスの異変時の音響、そしてクライマックスで客席にまで溢れるオーロラの照明も見事。

最後のエミコのモノローグのための2時間だったのかもなぁ?なんて思ったり。

「NHK少年ドラマシリーズ世代」として眉村卓、光瀬龍などのジュブナイルのドラマ化……それも後に深夜枠でテレビ東京がリメイクしたダーク系のものも連想。さらにロジーが「星から来た人」ではなく普通の人間だったと考えるとダーク加減が大幅増量、とか。
正義の人びと

正義の人びと

オフィス再生

六本木ストライプスペース(東京都)

2017/04/28 (金) ~ 2017/04/30 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/04/28 (金) 19:00

価格2,500円

高木さんによる創作人物・附加部分もあるとはいえカミュの戯曲(それも会話劇だ)ゆえ普段とは趣を異にし、ソリッド?直線的?クラシカル?な印象。
演技エリアの真ん中に鎮座する階段の取り込み方とミニライトに鏡を併せた明かり(床に置いたミニライトの光を姿見に反射させて下からあおる等)が特色。
また、テロという行為に関して方法が間違っている・適切/効果的でないのはもちろん、そもそもそんなことでは世の中は変わらないのではないか?方法がそれしかないと信じ込む、思い込むってコワい、などとも思った。

革命☆☆☆☆☆未来部

革命☆☆☆☆☆未来部

ピヨピヨレボリューション

浅草九劇(東京都)

2017/07/12 (水) ~ 2017/07/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/07/20 (木) 14:00

価格3,800円

今までで一番装置がシンプルだった分、中身(ハナシ、キャラ、歌やダンスも含むパフォーマンス)で魅せた感じ。
一方、今回も「右手噺」の特色である跳んだ発想があり、よくまぁ思い付くモンだと感心。
あと時期的にサンバなどラテン系の楽曲があったのもイイ。あ、ラップナンバーもステキだったな。

アフターイベントの歌合戦、あんな選曲をされたら客演チームに票を入れざるを得ない世代なんでゴメンなさいねー(笑)

ノー・サイド NO SIDE

ノー・サイド NO SIDE

トツゲキ倶楽部

小劇場 楽園(東京都)

2017/09/12 (火) ~ 2017/09/18 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/09/12 (火) 19:30

価格3,800円

SF編、人情編、コメディ+総括編という構成の妙により体感時間は90分程度。で、個人的には1編目の眼からウロコでありながら「それを言っちゃあおしまいだよぉ」な理屈(ネタバレBOX参照)に大いにウケる。「あーごもっとも!」と同時に「そこは見て見ぬふりをしてよぉ!」みたいな……(笑)
次回公演は初の原作もので江戸川乱歩に挑むそうでどんなアプローチをするのか今から楽しみ。

ネタバレBOX

タイムスリップした時に自転し公転しさらに銀河系内を移動している地球上の同じ地点に現れるというのは確かに不思議だ。タイムスリップ作品は天動説に基づいているのでは?
奇想の前提

奇想の前提

鵺的(ぬえてき)

テアトルBONBON(東京都)

2017/07/21 (金) ~ 2017/07/30 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/07/24 (月) 14:30

座席F列8番

価格4,000円

父・江戸川乱歩、母・鵺的の間に生まれた嫡男と言えるほどに両者の遺伝子を受け継いだ感覚。
月蝕歌劇団の新作(乱歩ネタ)のあらすじをTLで目にして「乱歩って作家を少年にするよなぁ」と思って間もなくのこれだったので「あ、高木さんも少年にされたな……」と。(笑)
序盤で二組の親子関係のねじれっぷりと「ある関係」で浮かんだことがアタリだったことがアフタートークで判明したり、あの人物はもしかして?というのも終盤でアタリだったり、「あるアイテム」が「やっぱりそれですか!?」だったりで頬が弛みっ放し。
終盤でのねじれた親子関係に関するちょっとした笑いの後の短い会話が「鵺的流親子関係」っぽくてこれにもニヤリ(ホロリ?)
高木さんによれば「江戸川乱歩の作品がすべて史実であった世界」の物語だそうだ。うん、なるほど。あ、あと「あの映画」も史実であった世界では?(広い意味ではその映画も「乱歩の世界」ではあるのだが)

ネタバレBOX

娘に対して「あんたなど産んだ覚えはない」と言う母親の弁は比喩というか絶縁の表現的なものと思っていたら、本当に記憶になかったという部分には笑ったが、娘の命名エピソードを思い出して語った時に姉が「貴女がそれをあの子に話していたら(関係は改善されていたかも)」と言うのは鵺的っぽいなと。
また、クライマックスのスぺクタルのさなかで熱気球が登場するのは往年に乱歩ファンとして嬉しいというかツボを突かれたというか……。
〜その企画、共謀につき〜『そして怒濤の伏線回収』

〜その企画、共謀につき〜『そして怒濤の伏線回収』

Aga-risk Entertainment

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2017/09/15 (金) ~ 2017/09/24 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/09/20 (水) 14:00

喩えて言えば、ジェットコースターを楽しんで降車場らしきものに近付いて「楽しかったぁ」と思ったらそこを通過して加速するばかりでなく捻りやループまで加わり、そこそこ長い時間走り続けた、的な。ジャンキーになりそ(笑)
それでいて最後の「回収」が画竜点睛を打つ、的に巧み。「あー、それが残っていたかぁ!」ときれいに一本取られた快感アリ。
かつてナイゲンを「従来の会議モノの有罪・無罪のような二択ではなく選択肢を9つにしたことで迷走の度合いが増えた」と読んだが、本作は賛成・反対のシンプルな流れにして一件落着ならぬ「一見落着」させてからブースターに点火してタイトル通りになるもんなぁ。

しかしアガリスクの芝居って観続けているとだんだん感覚が麻痺して「もっと刺激を!」にならないか?それって「ジャンキー」そのものでは?(爆)
いや、既に書いている冨坂さんがそうなっていないか?(更爆)

考えてみるとアガリスク作品って「大笑い」という点は共通ながら、「ウェルメイド系」と「ハイパー系」に大別できるかも。前者は「ナイゲン」や「時をかける稽古場」で後者が「七人の語らい(ワイフ・ゴーズ・オン)」や「そして怒涛の伏線回収」。

ネタバレBOX

そういえばアーケードも「かいしゅう」するのね、「回収」ではなくて「改修」だけれど。
おんわたし

おんわたし

SPIRAL MOON

「劇」小劇場(東京都)

2017/07/12 (水) ~ 2017/07/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/07/13 (木) 14:00

漂うそこはかとない優しさがSPIRAL MOONそのもの、な感じで、一方、以前とは(多分)違う部分が心にしみた。
善意のつもりでしたことが人を傷つけてしまったり、でも互いにそれ以上傷つけまいとするあたりがしみたな。あと、おじさんトリオの仲の良さがにじみ出ているのがステキ♪

Quintet

Quintet

Performance team PADMA

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2017/04/28 (金) ~ 2017/04/30 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/04/30 (日) 13:00

座席3列6番

本編中はパフォーマンスをほぼ封印、身体能力を演技のスパイスにちょっとだけ使う以外は「役者」に専念(お見事!)しての王道ホストクラブコメディ、。
しかも冒頭とラストのアレではあのメンバーが「可愛らしく」見えてしまうんだもの。

四元数の月-或る少女の死から-

四元数の月-或る少女の死から-

CroixProjec†

APOCシアター(東京都)

2017/02/22 (水) ~ 2017/02/26 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/02/25 (土) 19:00

価格3,500円

消毒薬の匂いとちょっとしたカビ臭さが漂う朽ちかけた棟もある山奥の木造のサナトリウムが脳内にイメージされた耽美浪漫派サラウンド演劇。
乱歩や漱石、太宰あたりの文学っぽさも。(あのオフィス再生のノウハウを活かしたパイプを組んだ装置なのに!)

ナイゲン(2017年版)

ナイゲン(2017年版)

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2017/08/11 (金) ~ 2017/08/21 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/08/11 (金) 19:00

価格2,000円

何度観ても楽しめるし、何度も観ていながら今回初めて気付いたところがあったし、そして「これが今年の“ナイゲン生”か」な感慨もあった。強いて言えば一部早口で流れ気味の台詞があったのは残念(後述)だが概ね上出来。

やはり一旦終結したかに見えて……以降の部分が特に好き。「いいんですか?」「説得して!」「お願いします」などの泣ける台詞もそこのパートに集中しているし。
これも毎度ながら「12人の怒れる男」との共通点や類時点、(偶然の?)一致点などを見出だすのも愉しい。あーそうだった!的な。

早口が気になったのは、理屈あるいは屁理屈を駆使して理論で言い負かそうとしている台詞が早口だと、勢いで誤魔化そうとしている印象になってしまうから。ということで、今後の本作での屁理屈担当者はそれを気に留めていただきたく。

今年の「ナイゲン生」を次にどこで観ることになるんだろう?的な楽しみも残った。

レインメーカー

レインメーカー

劇団ショウダウン

南大塚ホール(東京都)

2017/09/23 (土) ~ 2017/09/24 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/09/24 (日) 11:00

座席G列6番

価格4,000円

ナツメ寓話絶好調。あれこれ解釈できて「あのテかと思ったらそっちか!」を経て行き着く先は……
子供たちだけの村ということでユートピア系かと思いきや(ショウダウンがそれで済ませるワケがない(笑))失楽園となり(やっぱり!)、幼年期の終わりならぬ少年期の終わり/訣別からのマトリックス!(笑) 一部設定はターミネーター?

開演5分前からのナツメ主宰による前説、一通り語って一旦引っ込んだあと、開演直前に「重複しますが」と前置きして最重要点だけ再度語り、「お待たせ致しました、それでは開演です!」で始めるの、良かったなぁ。このスタイル、イイんでないかい?

ところで新作書き下ろしである本作を東京の2日間5ステージのみって、ショウダウン、東京に魂を売ったのか?大歓迎だぜ!!(笑)

バルバトス

バルバトス

TABACCHI

小劇場B1(東京都)

2017/08/16 (水) ~ 2017/08/20 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/08/18 (金) 14:00

価格4,000円

ベテラン、中堅、若手というキャスティングの幅広さに興味を惹かれて観た。古典系の題材を、「○○(←漢字二文字)座」的な新劇系が演りそうなスタイルの戯曲にしながらも、開演するまでは文字通り何もない舞台で演ずる小劇場っぽい演出というハイブリッドぶりが面白かった♪

最近の観劇傾向から「西洋横溝正史?」みたいな印象の部分もありつつ、現代に通ずる、どころかイマのまんま、みたいな部分もあったし。

かつて魔女だの悪魔だのが実在すると思われていたとしたら、それはキリスト教信仰の強さかそれとも都合の悪いことに何らかの理由をつけることで避けて通ろうとする心理がそうさせたのか?(後者はこれの少し前に観たたすいち「呪いならいいのに」的発想)なんてことも考えた。

雑踏の静寂

雑踏の静寂

ツキヨミプロジェクト

シアターPOO(東京都)

2017/09/22 (金) ~ 2017/10/08 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/09/22 (金) 19:00

ある能力を持つ主人公とテロリストと公安警察と。G蝕K劇団のF紋での公演を「ある方向」に伸ばした感覚に「逆襲のシャア」を想起させる「力の使い方」をめぐる物語。

ネタバレBOX

クライマックスでの「他人を自分の思い通りに動かすことができる能力」は裏返すと「他人の感覚を感じ、他人と“繋がる”こともできる」という部分は、嘘つきで記憶力も乏しい独裁志向の政治家が「対話より圧力」などと宣った翌日だけにタイムリーでもあった。

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