里見家の人々
シアターまあ
シアター711(東京都)
2020/01/14 (火) ~ 2020/01/19 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2020/01/15 (水) 15:00
価格4,000円
かつては七人姉妹が住んで賑やかだった家も結婚や独立で今は済む者は少なくなったが、出た者たちも何かと理由をつけて立ち寄り……な姉妹7人と従妹、うち1人の夫と元同級生という男性2人による会話劇にして昭和に人気を博した「ホームドラマ」が令和版になって帰ってきた、的な懐かしさアリ。
また、短めの場が暗転を挟んで次々に展開する「四コママンガの単行本版」のようなツクリも面白い。
あと、終盤で妹の悩みに助言する長女がカッコ良かったなぁ。
なお、当日パンフレットの姉妹たちの役名を見て「それで里見家なのね」というのも妙案。
一角仙人
演劇ユニット 金の蜥蜴
ザ・ポケット(東京都)
2020/01/22 (水) ~ 2020/01/26 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2020/01/22 (水) 19:00
座席L列7番
価格4,500円
能楽を題材に独特の作品創りをする金の蜥蜴、今回は元々はインドが舞台という異色作品を取り上げる。
当日パンフレットにもあるように元ネタは非常にシンプルな話ゆえ、その前日譚(=エピソード0?(笑))を附加したり登場人物を増やして彼らの人間ドラマも描いたり、さらに結末も…(自粛)…と、いわば小噺を一席の落語にするような膨らませ方をしているのが面白い。
よって観劇前に能楽「一角仙人」のあらすじ(ネットで検索すれば簡単に見つかる)を一読しておくことを強く推奨。
『僕と死神くん』『KNOCK KNOCK KNOCK 或いは別れた記憶たち』
ポップンマッシュルームチキン野郎
シアターサンモール(東京都)
2019/12/18 (水) ~ 2019/12/22 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2019/12/21 (土) 13:00
座席O列4番
価格5,000円
【僕と死神くん】
2009年に劇場MOMO、2011年に吉祥寺シアターで上演された「よーい(2011年は「よ~い」表記)ドン!!死神くん」の改題三演目にして「こい!ここぞというとき」(2008年、2012年、2016年に上演)と共に親子愛が前面に出た作品。
本作(の初演)以降、ポップンマッシュルームチキン野郎が描く家族愛は夫婦愛になっていったような気がする。(全作品を観ているワケではないので異論反論歓迎)
旅館の浴場で鉢合せして(息子は相手が実父と知らない)息子の嗜好が自分と同じと知り喜ぶ父、の場面が初演から大好きなんだよなぁ。
共演者
2223project
小劇場 楽園(東京都)
2020/01/09 (木) ~ 2020/01/15 (水)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2020/01/13 (月) 14:00
価格3,500円
高校演劇部の同期だった女優4人が再集結しての公演初日開演前の楽屋には何やらぎこちない空気が漂い……な状況から始まる物語。
デフォルメされているものの、小劇場公演の裏で「もしかするとあるかもしれない」事態に笑いながらもヒヤリ。(笑)
また、かつての高校演劇部同期であるがゆえの遠慮のなさ(甘え?)や羨望・嫉妬による反発・仲違いとそこからの(時を経ての)回復(?)もさもありなんと言うかリアルと言うか、いかにも高校時代からの長い付き合いらしくて巧み。
その感情表現たるやこの少し前に観た「十二人の怒れる男」ならぬ「四人の怒れる女優」みたいな?(笑)(いや、どちらかと言えば「怒れる」は主に二人で、残った二人のうち一人は怒るよりも関係を修復しようと懸命になるのだが……)
あと、時々小劇場系の自虐気味なネタもあってニヤニヤ。
しかし楽屋が舞台で女優(役)が四人いると、「何人かは生きていないのではないか?」とか思っちゃうよね。(謎笑)
NIGH
劇団粋雅堂
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2020/01/16 (木) ~ 2020/01/19 (日)公演終了
満足度★
鑑賞日2020/01/16 (木) 19:00
価格3,000円
レトロSF的な世界観だけは伝わるが、作家さんの脳内にあるであろう時・場所・状況が明確に伝わって来ないし、上演時間の9割以上(?)鳴っている生で操作する電子音が集中を妨げるので何が何だか……(白目) 作家さんとのセンスが合わなかったようで。
その電子音は決して「音楽」ではなく、短いフレーズであったり単音を間隔を空けて鳴らすものであったりで台詞への集中を妨げる「ノイズ」にしかなっていず、台詞だけを聞かせると何らかの不都合があるのか、台詞だけで訴える自信がないのか?という疑問がずっと継続。(後から電子音の主が主宰だと知って「あぁ、なるほど!」(毒))
また、開演前パフォーマンスの後始末で開演が4分ほど押すというのは本末転倒では?ただでさえ2時間を超える上演時間(それが告知されたのも初日前夜)なのだから定刻に開演するよう努力すべきだろう。
あと、アフタートークも本編に関することはほとんどなく、お友だちとのロボット談義みたいだったのもいかがなものか。ここまで不毛なアフタートークは初体験。
さらに、「開場は開演の30分前」だけで受付開始タイミングの情報が一切なく(当日、会場前に掲示されただけ)、受付開始が開場と同時なら百歩譲って理解しないでもないが、受付開始がそれより早いのにその旨を事前に告知しないことにスタッフの神経を疑う。
そう言えば客席担当スタッフ(2名)も、空席を把握して客を誘導するようなことは一切せず、ただ立っているだけの「お飾り」だったし。
NIGHについてはチラシに説明がある(σ(^-^) はチャペック「RUR」のロボット的なものととらえた)が、例えば22世紀初頭人類が他の星への移住を始めた(あるいは移住を余儀なくされた)頃であるとか、軌道エレベーターの説明とか、船・列車と呼ばれるものが宇宙航行手段のことであるとかの説明が当日パンフレットにあればまだ少しは理解できたかもしれないが、それすらないのは主催者側の怠惰以外のなにものでもない……というか、そこまでの余裕がなかったらしいが。(猛毒)
そして知人から聞いたところによれば、これでも以前よりは相当改善されたそうで、いずれにしても「一見客」には決して向かない作風であると思った。
イケてるともだちX
なかないで、毒きのこちゃん
ザ・スズナリ(東京都)
2020/01/11 (土) ~ 2020/01/13 (月)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2020/01/11 (土) 14:30
価格3,500円
出演者発表時にあまりの「異色顔合わせ」ぶりに「ごった煮?いやむしろ闇鍋では?(爆)」と思ったが蓋を開けてみれば変化球投手二度目の直球勝負、的な。
いや、毒きのこちゃんだけに物語にブッ跳んだ部分もあるものの基本的な構造は得意技である(?)メタ要素などを排した王道系。
多少の繋がりが見えたり見えなかったりの4つの軸が併走してどう締め括るのか?と思っていたら「だからあのお二方を起用したのか(得心)」なしっとり部分を経て「そう来るんか~い!」だしね。(笑)
また、序盤のアレに「その反応はもしやあの映画?」と読んでいたら、終盤のソレで「やっぱり!」(笑)。他にも「それ系映画」ネタがチラホラあって元ネタ探しも一興。
さらにイマドキらしからぬ(偏見?)純情可憐な女子高生のオトメゴコロ(まさかの大島さん……と思いきや、実はコメディエンヌとして劇団東京都鈴木区で実績がある)パートもあったりしてその意味ではやはりごった煮?(笑)
そんなこんなでとても楽しかった♪
欲を言えば今回のあんな方やそんな方に、いつかロビーやオペブース、楽屋などでわちゃわちゃして頂きたいものです。(ほぼ真顔)
十二人の怒れる男 -Twelve Angry Men-
feblaboプロデュース
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2020/01/10 (金) ~ 2020/01/20 (月)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2020/01/10 (金) 20:00
古くは1985年の石坂浩二演出、1992年の俳優座から、ULPS(2011年)、劇団チョコレートケーキ(2011年)、オフィスコットーネ(2011年)、えにし(2015年)、東京ジャンクZ(2018年)、ナイスコンプレックス(2018年)、劇中の休憩で休憩をとったもの(2013年)、四方囲みにしたもの(2015年)など二桁回数観ている作品ではあるが、戯曲自体の出来に加えてそれぞれの演出・アレンジの違いもあり、さらによく知っていて先が読めるだけに「来るぞ来るぞ……キターーーっっ!!!」も複数あって何度観ても面白い。
(ちなみに劇中の休憩で実際に休憩をとったものは休憩前後のバランスが悪く、四方囲み客席は見取図を掲示できず(各陪審員にA4サイズの紙で渡した)ともに「やってはいけない演出」だと思う)
常々思っていることの一つに「悪役・憎まれ役が憎たらしいほど物語は盛り上がる」というのがあり、本作はまさしくソレで、根強い有罪派(論理的な4号は除く)の「なんだコイツ!」度の高さたるや。(笑)
また、一昨年の東京ジャンクZ、ナイスコンプレックスの公演同様、元の戯曲にある「議論に入る前の席の交代」を省いたので、陪審員たちが番号通りに並んで座っいるのも終演後に役者名の確認がしやすくて親切。(戯曲では一旦陪審員番号通りに座るものの「この席は風が入って寒い」と言う人がいて、「じゃあ私と代わりましょう」となり、番号がワカりにくくなる)
なお、今まで「ナイゲン」を観ていて「十二人……」を思い出したことはあったが、今回は観ながら「ここがナイゲンのアレの元ネタか?」があり、そういう意味でナイゲンファンがこれを観ても面白い筈。(例えばナイゲンの議長が何度か口にする「あの台詞」は「十二人……」のまんまだし、どさまわりのキャラは「十二人……」の人物2~3人の混合だし、まだ他にもあるし、そういう楽しみもある)
さて、次に本作を観るのはどんな配役、どんな演出になるのか、今から楽しみ。
(本公演)土木座
guizillen
王子小劇場(東京都)
2020/01/03 (金) ~ 2020/01/06 (月)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2020/01/06 (月) 14:00
価格3,000円
祖父の死を機に別々の生き方を始めた三姉妹がそれぞれに出会うちょっと変わった人々……な物語。
じわじわっと始まり以降だんだん華やかになるもラストにモノ哀しさが漂うのは線香花火の如し。(初演時は気付かなかった)
また、どことなく微かに文学臭もしたようだが、たぶん気のせい。(爆)
逆にジブリっぽさは随所にパロディあるいはオマージュがちりばめられていたからであり、気のせいではなかろう。(笑)
再演なので出演者が倍増くらい?と思ったが初演も出演者は15人いたのだった。梟門で15人なんてバカだなぁ!(笑)
で、その人数ゆえ、メインの芝居の後方や脇であれこれ演っており、2回観て最初はメイン、2回目はワキを注視するのが理想的かも?
何も変わらない今日という日の始まりに
劇団皇帝ケチャップ
ザ・ポケット(東京都)
2019/12/18 (水) ~ 2019/12/22 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2019/12/22 (日) 16:00
座席M列3番
価格4,000円
【Team空】
やはりダブルキャストは「味変」。演者の違い、立ち位置の違い、さらに僅かな間合いの違いで印象がだいぶ変わる印象。
「リアリストって漢字で書けないくせに」というからかいに対して前日に観たTeam海では「えっと、リ……もともと漢字じゃないじゃない!」(天然?ノリツッ込み?)とツッ込むまでしばしの時間を要したのに対しTeam空では割と早く、それによって人物のキャラがガラリと変わって見えた。
あと、その「漢字で書けないくせに」とか「主に私が」とかのやり取りが愉しい……ってかいつもながら巧い。
何も変わらない今日という日の始まりに
劇団皇帝ケチャップ
ザ・ポケット(東京都)
2019/12/18 (水) ~ 2019/12/22 (日)公演終了
満足度★★★★
【Team海】
不老を研究する施設での被験者たちを中心に描いた「近未来SF」系。
「不老不死となった者の孤独」というのは好きなテーマの1つだが、本作は無条件でそうなのではなく、不老研究の実験体であり施設から離れると死を迎えるという設定により被験者が「自ら死を選ぶことも可能」として「生死」の問題を際立たせ、「不老」の残酷さや倫理観のようなものまで観客に問いかけるのが見事。
結局複数の被験者が命を落とすビターな展開だが、暗さや重さを感じなかったのは「その方が自然」と思ったからか?
Crime - 1st -
Sun-mallstudio produce
サンモールスタジオ(東京都)
2019/12/21 (土) ~ 2019/12/27 (金)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2019/12/24 (火) 14:30
価格3,000円
実在の事件を題材とした3編オムニバス。第一弾は女性による犯罪に限定しつつ、スタイルに加えサブテーマも「逃亡生活」「親子」「夫婦」と異なりバランスも良い。
それにしても各編とも逃亡者・加害者の心情を克明に描いているので納得するどころか共感してしまいそうでコワい。
【The Stone Age ブライアント「明日も逃げる」】
犯罪そのものではなく犯行後の隠遁・逃亡生活を描く。普通に振舞っていながらも内心は……などと想像させ、ある意味その豪胆さに驚くと言うか呆れると言うか。
【芝居屋風雷紡「Silent Night」】
小6で同級生を殺した少女が施設生活を終え帰ってきた犯行6年後の聖夜、被害者の父が訪れ……から始めて少女の犯行動機・心情のみならず親の気持ちをも描く。動機・心情は加害者・被害者とも「いかにも小学生」だが考えようによっては大人でも似たようなものではないか?などと思う。また、被害者父の心境は、事件に至るまでも含めて切ない。
ところで、メインの流れに集中するあまり、おそらく舞台端で同時進行していたであろうケーキの仕上げに全く目を向けなかったのは痛恨。(笑)
【singing dog「自由の果て、の不自由」】
エリート会社員を殺害した妻の心情。内容もさることながら終盤、「女の姿が見える」場面の照明(による影)の効果が内容を表現するとともに美的にも優れていたと思う。
【おまけ】
「-1st-」とあるように、今後第二弾、第三弾と続くことが予期され、するとあの団体やその団体が起用されることもあるのか?と早くも期待。
三獣士 ─ヴァリアント・マスケティアーズ─
X-QUEST
シアターサンモール(東京都)
2019/12/25 (水) ~ 2019/12/29 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2019/12/25 (水) 19:00
座席K列4番
価格5,000円
「あの三銃士」が「そのキャラ」で、に始まりあんなキャラやそんなキャラまで交えて展開するが芯はちゃんとしたSF(なのか?)だし細部にコアなギャグも挟むし……なのはX-QUESTの真骨頂。
三獣士が白塗りなことと主題歌の歌詞の投影に某若手団体を連想し、終盤の「驚愕の真相」には某SF作品を想起。にしても近年のX-QUEST作品の最高峰ではないか?
また、改めて台詞が耳に心地よいことを認識する。
X-QUESTの台詞の心地よさというのは、様々な要素が複合されて成立しているのではないか。
例えば七五調などのリズムの良さ、語彙の美しさ、良い意味での芝居がかった抑揚、聞き取り易い発声……などなど。
これ、トクナガ主宰が野田秀樹ファンである、というのも関係しているかも。
宇宙からの婚約者
川口菊池の二人芝居
イズモギャラリー(東京都)
2019/12/18 (水) ~ 2019/12/23 (月)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2019/12/20 (金) 19:30
価格2,500円
当日パンフレットによれば冨坂さんは仮面ライダーよりウルトラマン派だそうで、ウルトラマン系ネタ満載で、「そうきたか」な展開の後は冨坂作品としては珍しい(私見)パターンの結末に。
ウルトラセブンの「アンヌ、僕はウルトラセブンなんだ」をリアルタイムで観ていた身としてドンピシャ!(笑)
THE ROLE OF
埋れ木
Geki地下Liberty(東京都)
2019/12/18 (水) ~ 2019/12/22 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2019/12/20 (金) 14:00
価格2,800円
超能力やヒーローが普通に(?)いる世界の日常、ではありつつ、今までに観た2作とは少し切り口が違って、これもまた面白い。
また、舞台となるバーの美術、会場の内壁(下手側と舞台奥)を活かしていかにもそれっぽくてステキ。
(本公演)ギジレン島最後の7日間
guizillen
王子小劇場(東京都)
2019/12/13 (金) ~ 2019/12/22 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2019/12/18 (水) 13:30
価格3,000円
【Bチーム】
具体的な違いは多少ながらチョイ足しによる味変のように趣を異にする。
また、前日のAチームで聞き落とした台詞が確認できたり先を知っていればこそ頷ける部分があったりで観た甲斐は十分にアリ。
(本公演)ギジレン島最後の7日間
guizillen
王子小劇場(東京都)
2019/12/13 (金) ~ 2019/12/22 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2019/12/17 (火) 13:30
【Aチーム】
宇宙規模の異変により地球上に唯一残ったギジレン島。
そこで生き延びたが七日後には皆滅ぶという状況下、人々は何を考えどう行動するかを通して生きるとは、生と死とは、を描いた感動超大作。
本来ならまだ長かった筈の人生が残り七日間と限られたことで圧縮・濃縮・凝縮されて噴き出す友情・愛情、エゴ、劣等感、やり残した事・最後にしておきたい事など様々な想い……定番っちゃ定番だけれど温故知新、イマの若者やそうでない者(笑)たちを活写。
状況・設定がそういうものだけに、10年前の某外国映画や、うんと昔に見たか読んだかした「地球最後の日」っぽいナニカを思い出したりも。
で、シリアス一辺倒ではなく、笑いや「青春」なども描いて重くしないのもイイ。
当日パンフレットがないのは「予備知識やら何やらなしにとにかく芝居を楽しんで欲しい、それだけのものを創ったから」という気概と受け取った。
出演者はチラシに掲載されているし役名はだいたい(愛称や例外もあるけれど)役者名だし。
しかしいかんせんなげーよ!
尺的には先立って1ステージだけ上演されたオープニングセレモニー(と銘打った演劇作品)とあまり変わらないものの、体験的にはけっこう違ったもんなぁ。
「くも行き」
ワワフラミンゴ
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2019/12/18 (水) ~ 2019/12/22 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2019/12/19 (木) 14:00
座席H列6番
ネジが2~3本弛んでいるようなすっトボけたしかしのどかな会話のスケッチ集的な独特な味わいはいつもながら。アフタートークゲストの鳥公園の西尾主宰が「いつまでだって観ていられる」と仰ったことに大いに納得。
尻を見てしまう
ジグジグ・ストロングシープス・グランドロマン
上野ストアハウス(東京都)
2019/12/04 (水) ~ 2019/12/10 (火)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2019/12/06 (金) 14:00
価格3,000円
「ラフカット」に書き下ろされた堤泰之作品3本の再演オムニバス。
「尻を見てしまう」
タイトル、内容とも記憶になかったが、もしかしてオトコの尻だらけの内容だけに(爆)記憶を自ら封印したのか?
内容的にはいかにもラフカットっぽくてニヤニヤ。
「背徳令嬢肉奴隷」
インパクトのあるタイトル、エロティックな内容ともに記憶に残っていた。こういうのはラフカット的に珍しいかも?(そこも含めて記憶に残っていた)
ちょこちょこ挟まれる映画ネタも楽しい。
「テオリ」
タイトルに記憶はなかったが、劇中の劇団が(劇中の)舞台からハケて(=現実の舞台に登場して)来た時に「あ、これか!」と思い当たる。
本作にしても「ダブルブッキング」にしても堤作品に登場するアングラ劇団は昭和ど真ん中のそれを戯画化したようで愉しい。
また、演劇讃歌とも言うべき演劇愛に溢れた内容はバックステージ系が大好きな身にはタマラン!
THE LAST DAY & THE NEXT DAY
Oi-SCALE
駅前劇場(東京都)
2019/12/18 (水) ~ 2019/12/23 (月)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2019/12/18 (水) 19:00
価格4,300円
バイク事故で検査のため5人部屋に入院している男が経験する奇妙な出来事……。
コミカルな場面や人物によっていつもより笑いが多く、特色である「真冬の晴れた午前2時頃の澄んでいて張りつめた空気感」ではなく「秋の晴れた夜9時頃の空気感」のようではあったが、「あること」の後に起こるボタンをかけ違ったように捻れた平行世界的な不思議な現象はやはりOi-SCALE。
ラストもある意味「ドグラ・マグラ」的であり、これまたいかにも、な感じ。
グッドバイ,グッドボーイ
劇団ミックスドッグス
東京アポロシアター(東京都)
2019/12/12 (木) ~ 2019/12/15 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2019/12/12 (木) 14:00
発達しすぎたためにAIの所持が禁じられた未来、かつて祖父が開発したアンドロイドと遭遇する少年……というSFジュヴナイルの王道でありながら家族の絆(?)も描くという、キャラメルボックス作品にも通ずる物語はいかにもミックスドッグス。
もしもAIが……だけでなく、自分の年齢が年齢だけに(未来社会における)老後の生き方なども考えてしまった。
そんな内容もさることながら予期(というよりは期待?)した通り多かった早替えをし易くかつショーアップする美術に感心。