じべ。の観てきた!クチコミ一覧

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ペガモ星人の襲来

ペガモ星人の襲来

G-up

駅前劇場(東京都)

2008/08/22 (金) ~ 2008/08/31 (日)公演終了

満足度★★★★

プロデュース公演ならではの豪華さ…
…に加えて、50年前のラジオドラマ全盛期にUFO(ウホー)の音を苦心の末に創り上げた音響効果スタッフの話と、それを題材としたドキュメンタリー番組を制作しようとする現代のTVディレクターを中心とした話を交差させつつ思いもよらないオチををつけるストーリーが楽しい。

ターャジス

ターャジス

アフリカ座

Live Cafe 弁天(東京都)

2008/08/22 (金) ~ 2008/08/24 (日)公演終了

満足度★★★★

役者たちが演ずるコント集
既存の劇団・ユニットの座長や主宰を含めて役者たちが演ずるコント集、内容のみならず、何人か観たことのある、あるいはよく観ている方々も出演しており、普段と違う顔を観ることができたり普段通り(?)だったりなのも面白い。

Pain

Pain

秦組

「劇」小劇場(東京都)

2008/08/22 (金) ~ 2008/08/31 (日)公演終了

満足度★★★

工藤里紗が好演
以前と比べて注目度の減ったカメラマンの話と、その母の若い頃の話を交差させながら描き、終盤ではいろいろなものを「喪失する痛み」がひしひしと伝わってきて切ないが、必ずしもバッドエンドではなく、優しい感じ?
副主人公的な役どころを工藤里紗が好演。
この3月の『タクラマカン』に次いで2度目の舞台らしいが、それまで映画やドラマで観ていたよりもずっと巧くなっていたような…
また、築山万有美、滝佳保子なんてベテランもさすが。

ルドンの黙示

ルドンの黙示

アロッタファジャイナ

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2008/08/20 (水) ~ 2008/08/24 (日)公演終了

満足度★★★★

重いと言うよりはむしろ重厚
終末が近づいた世界で、書いた小説の内容が現実となる少年ルドンのストーリーと、遥か未来、かつての支配層と下層民がそれぞれ種族として分かれている世界での物語が併行して語られ、やがて第3の物語が現れた時にそれらがまとまる、というスタイル。
終末が近かったり、種族間・種族内での争いだったりで、トーンはやや重めながら、重いと言うよりはむしろ重厚な感じ?
「予言」に逆らおうとしながら結局予言通りになってしまうという流れはギリシア悲劇を思わせるし、「黙示」という語句や、救世主的な存在がいて最後に奇蹟が起こるなんてあたりで聖書を想起させるのでなおさら。
また、場が変わる時に状況説明(ト書きじゃなくて指定された台詞だよね?)が語られるのもわかり易くてヨロシイ。

闇に咲く花

闇に咲く花

こまつ座

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2008/08/15 (金) ~ 2008/08/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

やはり名作
今までに観た井上ひさし作品の中でも1、2を争うくらいに好きな作品であり、今回は冒頭のギターの優しい音色から眼が潤み、先を知っていることによって、相当泣けた99年、01年に輪をかけて泣ける。

ペダルをめっちゃ漕ぐ

ペダルをめっちゃ漕ぐ

Theatre劇団子

赤坂RED/THEATER(東京都)

2008/08/20 (水) ~ 2008/08/25 (月)公演終了

満足度★★★★★

ペス可愛いっっ!!!
賞味期限偽装疑惑をキッカケとして経営難に陥った老舗和菓子屋が評判を取り戻すべく設立した自転車部の奮闘記…と言っても、スポ根系ではなく自転車部はサイドストーリー的に併行して描くにとどめ和菓子屋従業員・家族の人間模様を中心に据えた物語。
2時間20分(休憩なし)もの長尺でありながら、短篇連作風に要所要所を描くことでテンポ良く見せてクライマックスのレースシーンに持ち込むので実時間ほどは長く感じず。
またこのレースシーンの見せ方が画期的と言おうか前代未聞と言おうか、そのアイデアに脱帽。
さらに装置の一部が、工場のシーンではありがちな中2階なのにレースシーンではコースを見通せる高台になるのも上手いし、舞台の床がいかにも工場の床っぽく仕上がっていたのにも感心。

こい!ここぞというとき

こい!ここぞというとき

ポップンマッシュルームチキン野郎

新宿ゴールデン街劇場(東京都)

2008/08/12 (火) ~ 2008/08/20 (水)公演終了

満足度★★★★

ハートウォーミング・ウェルメイド・コメディ
事前情報(ホムペ、フライヤー、前説など)から下ネタ系のナンセンスコメディかと思いきや、意外にもロードムーヴィー系ハートウォーミング・ウェルメイド・コメディのナンセンス風味といったところ。
で、「急に逝ってしまった者がこの世に遺した想い」「親子の情」というσ(^-^) の弱点を2つも盛り込んで、その意味ではちょっと卑怯?(笑)
基本はおカマや幽霊、白塗りならぬ青塗りの未来人などが登場し、どう見ても4~5人乗りのクルマに7人(1人はボンネットの上に寝そべってるし)乗り合わせて移動、なんてマンガチックなのにそんな要素が練り込まれているのでより引き立つ、みたいな。

立体文学 うさぎ×うさぎ

立体文学 うさぎ×うさぎ

ストーリーテラーズ

ドーモ・アラベスカ(東京都)

2008/08/18 (月) ~ 2008/08/18 (月)公演終了

満足度★★★★

再演と言うよりは「完全版」
2月に谷中のぎゃらりい茶屋町三番地で行なわれた公演の再演、と言うよりは1編の新作を加えた「完全版」。まさにオトナのための「おはなしのじかん」で、幼稚園時代とかこんな風に目の前で語られる「おはなし」をワクワクしながら聴いたよなぁ、なんてトオイメ気分。
今回は個人宅のホールという特殊なスペースで(当然、玄関で靴を脱いであがる)食べ物も供されるので、まるでホームパーティーに招かれているようにくつろげるからなおさら。

レストランSEVEN STARへようこそ

レストランSEVEN STARへようこそ

らちゃかん

萬劇場(東京都)

2008/08/14 (木) ~ 2008/08/17 (日)公演終了

満足度★★★

3話オムニバス
若干類型的で既視感があるのは否めないが、細かいくすぐりなどの小技が利いている上に3話連作の第3話のゲストキャラ(複数)のほとんど飛び道具級な濃さもあって楽しく観る。いや、第3話はキャラだけでなく夢オチ場面も含めて第1話・第2話の日常コメディ的なものと比べて派手な部分も多かったかな。

ボクコネ

ボクコネ

タカハ劇団

駅前劇場(東京都)

2008/08/14 (木) ~ 2008/08/17 (日)公演終了

満足度★★★★

リアルな下宿と思い切り突飛な設定
装置はかなりリアルな下宿(もしくはアパート)の一室(と廊下)で、そっち系?と思いながら観ていたら途中から思い切り突飛な設定が加わり、その取り合わせが面白い。
また、基本的にはコミカルながら、ところどころに正体不明なブキミさが見え隠れして、そのブレンド具合も上手い。
さらに、取りようによっては後味が悪くなりかねない結末でありながらも、最後に劇中のメルヘンチックな(?)シーンを再び持ってくることによって緩和しているのもナイス。

えっと、おいらは誰だっけ?〜Cash on Delivery〜

えっと、おいらは誰だっけ?〜Cash on Delivery〜

傑作を遊ぼう。rorian55?

ザ・ポケット(東京都)

2008/08/13 (水) ~ 2008/08/17 (日)公演終了

満足度★★★★

レイ・クーニー生き写しで大笑い
苦し紛れの嘘によって主人公がどんどん窮地に追い込まれる状況は父親であるレイ・クーニー譲り…どころか生き写しで大笑い。 

また、室内ではあるのに上方は外装だという、ルネ・マグリットの「光の帝国」を想起させる舞台装置や、前と後ろで別色・別デザインの衣装など美術関連のセンスも良く、そっち方面でも満足。 

翻訳もので日本人役者がカタカナ名前の役を演じているのに、それほど違和感を持たなかったのは、その装置と衣装、それにヘアメイクによって「フィクションですよ」と主張していたからかも。

さらに、第二幕の直前に人物紹介と第一幕の説明映像を投射してくれる心遣いには感謝。おおよそわかったような気になっていたけれど、改めてそれが確認できた、みたいな。

しかし前日に観たものの結末とは対照的に、ウソをつきまくりの主人公が結局イイ目を見て、職務を全うしようとした正直者があんな目に遭うというのは「不道徳」(笑)かも?

「マーチ!」「タマゴよ、みな鳥になれると思うな」

「マーチ!」「タマゴよ、みな鳥になれると思うな」

世界名作小劇場

サンモールスタジオ(東京都)

2008/08/14 (木) ~ 2008/08/18 (月)公演終了

満足度★★★

「マーチ!」のみ観劇
掛け合い漫才のようにテンポ良い会話や、自分の関心の有無によって態度がガラリと変わる外国人が楽しく、また、状況が昨今あっても決しておかしくはないものなので引きつけられる。
 
ただ、劇中で「ウソは良くない」と何度も主張していただけに十分に理解できるとはいえ、ブラックな結末には若干の抵抗を憶える。
 
まぁ、海外に行ったらその国の情勢や事情をよく頭に叩き込んでおかないと大変なことになりますよ、という警告・教訓としてはアレでイイのか。

服部!

服部!

風雷紡

シアターシャイン(東京都)

2008/08/13 (水) ~ 2008/08/17 (日)公演終了

満足度★★★

どちらかと言えがA面が好み
ユニコーンの曲をタイトルにして、30代の人物を描いた作品という共通の「縛り」で4人の作家が書き下ろした短編を2編ずつA面とB面に分けての上演。それぞれ特色があるがどちらかと言えばA面の方が好み。
 
なお「観たい!」に書いた各エピソードのリンクは記憶違い。

沼田宏の場合。

沼田宏の場合。

モノヅクリズム ソラトビヨリ。

劇場MOMO(東京都)

2008/08/12 (火) ~ 2008/08/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

新キャストも全く違和感なく見事
初演時は少なからずアテ書きであったであろう各キャラクターなのに、演出・演技(そして改訂した脚本?)によって全く違和感なくハマっているのが見事。
自殺説が有力となったところで一旦スピードが緩み、その後、真相究明に向けてテンポ・アップするというリズムの巧みさに気付いたりもする。
さらに、ラスト前に1人ずつ名乗りをあげてハケる時の演出も、より上手くなっていたしね。

なお、16日にもう一方も観劇

不毛会議

不毛会議

1970 PROJECT

「劇」小劇場(東京都)

2008/08/12 (火) ~ 2008/08/20 (水)公演終了

満足度★★★

一粒で二度オイしい
あらすじからカタめなのかと思いきや、上官には弱く下位の者には威張り散らす典型的な帝国軍人的な伍長がいる一方、エラく弱気というか弱虫な少尉もいて、前半は予想外にコメディタッチ。
 
が、後半で「戦争で一番怖いのは、武器や破壊ではなく、人の心がむしばまれること」(大意)という台詞の後に様々なむしばまれた心を示すのは上手い。
その意味ではこれも「一粒で二度オイしい」タイプと言えるか?

『Symphony#09・罪と罰、マジで大迷惑!』

『Symphony#09・罪と罰、マジで大迷惑!』

劇団再生

Asagaya / Loft A(東京都)

2008/08/09 (土) ~ 2008/08/10 (日)公演終了

満足度★★★★

多分に前衛的で斬新
ドストエフスキーのアレをベースとしているのは共通ながら、野田秀樹の『贋作・罪と罰』が原典のアレンジないしバリエーションであるのに対して、こちらはリミックス…どころかサンプリングの素材に使った、的な再構築具合。(…なんて知った風に書いているけれど、実は原典は未読(爆))
 
多分に前衛的で斬新だし、「罪と罰」を執筆中のドストエフスキーからこの舞台の作家(を演ずる人物)まで登場するというメタフィクション的な構造は好み。
 
また、終盤でドストエフスキーが登場人物たちに「作者に対して叛乱せよ」と煽るあたりは倉多江美の「一万十秒物語」中の一編「物語をコントロールできなくなった漫画家の悲劇」を連想。

嵐になるまで待って

嵐になるまで待って

演劇集団キャラメルボックス

サンシャイン劇場(東京都)

2008/08/06 (水) ~ 2008/08/31 (日)公演終了

満足度★★★★

キャスト一新で新鮮
初演をTV放映、再演(97年)・再々演(02年)をナマで観てつごう4度目でストーリーはかなり覚えているものの、一部を除いてキャスト一新なので新鮮な感覚。…でありながら、終盤でユーリが声を取り戻すシーンは前回同様ホロリ。
 
また、観ながら歴代の配役を思い出したり思い出せなかったりするのも楽しからずや。「そうそう、あの人だった」とか「あれぇ、誰が演じていたんだっけ?」とか差があったりもして。
 
配役と言えば渡邊安理が主役をはるようになったかと思うとキャラメルを観続けている身として感慨深いものアリ。抜けるメンバーもいるし残っているメンバーも(当然のことながら)年齢を重ねていく一方でちゃんと後進を育成しているのはエラい。

しあわせの支度

しあわせの支度

演劇ユニットand so on

ウッディシアター中目黒(東京都)

2008/08/07 (木) ~ 2008/08/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

「家族って何?」
とある地方で旅館を経営している大人数家族系のコメディで、前半の「二十歳の儀式」に関する謎と「ウチの常識はヨソの非常識」的なネタによる笑いのパートと後半の特殊(特異?)な状況を通じて「家族って何?」と問いかけるパートの切り返しが実に鮮やか。
 
また当日パンフにあり、劇中でもしばしば登場する「家族の憲法」が笑いのネタでありベタな家族もの的な予測までさせて、事実それに近いのだが、後半で「ある事実」が明かされると、その憲法もあながちムチャなものではないというか、それなりの正当な(?)理由があるのも上手い。
 
さらに、会話のテンポもイイし、ちりばめられたマンガ・アニメ系トリビアも楽しく、どうやら作・演出の佐藤秀一とは波長が合う模様。
 
しかし終盤、四女の言動で泣かせた後に暗転が配してあって安心かつ油断していたら、3年後を描いたエピローグ、最後の一言で泣かせて幕なんて減点モノの反則!(笑)

阿片と拳銃

阿片と拳銃

劇団M.O.P.

紀伊國屋ホール(東京都)

2008/08/06 (水) ~ 2008/08/18 (月)公演終了

満足度★★★★★

円熟味のあるオトナのドラマ
第一幕(70分)は、1979年、浜松の老人ホームで幕を開け、ホームにいる1人の人物の過去である1939年の上海に遡り、さらにそこで登場した2人の人物のその後も語る1959年・京都の場を経て再び1979年に戻るという構成で、まずは概略説明と言おうか下地作りと言おうか、な感じ。
 
この1939年上海で、三上市朗、小市慢太郎、キムラ緑子、木下政治が揃っている場面を観ると「あと3回なのか…」とシミジミ。
 
10分の休憩を挟んでの第二幕(70分:カーテンコール含む)は、始まって間もなく「ある事実」が明かされることによって40年の歳月のギャップが一気に埋まり、その隠された部分を見せて行くのでダイナミック。
 
中でも終盤のキムラ緑子と小市慢太郎の会話シーンは40年の間にたまった互いの想いががっぷり四つに組み合う力相撲のよう(演技、物語としての内容とも)で白眉。涙を拭っているお客さんも少なからずいて、σ(^-^) もホロリ。
また、泣かせつつも笑いも含ませているのが上手い。
 
さらにその後、エピローグ的にすべての始まりであった「1931年 東京」のシーンを、セピア色の照明に弁士付きで見せるのもイイし、その弁士の締めくくりの言葉が何とも粋。
 
結成24周年、第43回公演というだけに円熟味があり、しっとりとしたオトナのドラマを堪能。

アノセイシュンノウタ

アノセイシュンノウタ

クレイジーパワーロマンチスト

シアターサンモール(東京都)

2008/08/06 (水) ~ 2008/08/10 (日)公演終了

満足度

ただ舞台上で起こる出来事を眺めるだけの140分
12年前の撮影中の事故と現在をカットバックでつなぎ…的なチラシの惹句で好きなタイプの作品だろうと期待したのが裏目に出たか、「言わんとするところはわからないでもないが」とさえも書けない状態。あちこちピンと来ないところだらけで、ただ舞台上で起こる出来事を眺めるだけの140分(!)というのはキツかった。

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