
閻魔堂コロシアム
サイバー∴サイコロジック
OFF OFFシアター(東京都)
2011/06/30 (木) ~ 2011/07/03 (日)公演終了
満足度★★★★
知能犯!
一見バカもバカ、大バカに見えるが、ミシンの代わりの閻魔大王とコーモリ傘の代わりのアレを手術台の代わりに舞台の上で邂逅させる着想と、思わぬ伏線たちを終盤で回収する手腕は十分に知能犯!

最後のOBASAN
JAPLIN
笹塚ファクトリー(東京都)
2011/06/29 (水) ~ 2011/07/03 (日)公演終了
満足度★★★
家族ネタ+意外なキャラ
序盤と中盤以降でストーリーの軸がズレる気がしないでもないが、家族ネタに意外な(?)キャラ(おバカっぽさとビジュアルも見事)を絡ませて楽しい。
ただ、休憩なしの135分はいささか長く、多少整理して欲しかった気もする。

東京ねじれ
東京ネジ
ワーサルシアター(東京都)
2011/06/29 (水) ~ 2011/07/03 (日)公演終了
満足度★★★★
震災による心の傷とそれが癒されるさま
震災が人々に残した心の傷とそれが「ある事」によって癒されるさまを、個人的に好みな「もう一つの要素」も加えて描いて優しい。
7年前の初演ながらかくもリアルに感じられることに驚き、また、こんな風に被災者の方々の心が癒える日が来ることを願うことしきり。

THE NIGHTHAWKS
ネオゼネレイター・プロジェクト
「劇」小劇場(東京都)
2011/06/24 (金) ~ 2011/07/03 (日)公演終了
満足度★★★★
従来と一線を劃す
第一級娯楽作品。
前半はB級ホラーテイスト満載だが中盤以降加わる笑いが結構おバカ系で『死霊の盆踊り』とかそっちの色合いに転ずるのが従来と一線を劃す。
また、スピンアウトや続編を作れそうなところもいかにも、な感じ。(笑

仕込んでいこう!~新宿編~
円盤ライダー
SPACE107(東京都)
2011/09/06 (火) ~ 2011/09/11 (日)公演終了
満足度★★★★
今度は「応用編」っっ!!!
07年の初演版が「基本形」で、こちらは「応用編」な感じ?
何(誰)のために芝居をするか、などの名言続出で感動的な(?)終盤にもギャグが多数仕込まれているのは関西出身でアソビ心・サービス精神満載のキタムラ演出ならではか?

花と土/ファーファーファーファー,ファーラウェイ
monophonic orchestra
百想(re:tail別館)(東京都)
2011/08/31 (水) ~ 2011/09/12 (月)公演終了
満足度★★★★
1週目
高校1年生の時から15年にもわたる一組の男女の「通話内容」を切れ目なく繋ぎながらも口調や会話の中に出てくるものなどによってその時期を示すのが巧い。
「今日のおわりに」は毎回抽選で決まる配役がこの回は比較的オーソドックスだったのがやや残念?(笑)

準決勝
あひるなんちゃら
駅前劇場(東京都)
2011/09/02 (金) ~ 2011/09/06 (火)公演終了
満足度★★★★
台詞回しや会話の間合いが武器?
始まってすぐに台詞回しや会話の間合いによってその世界に引きずり込まれる。一見意外なキャストさえその語調からすっかり溶け込んでいるのもまたスゴい。
また、主題歌・挿入歌のクオリティも高くてステキ。M0なんて「準決勝」「あひるなんちゃら」という歌詞で初めてオリジナル曲だと気付いたくらいで…。
なお、途中の長めの沈黙にJ.ケージの「4分33秒」を連想したりもして(笑)。

12人~奇跡の物語~
オフィスコットーネ
Space早稲田(東京都)
2011/06/19 (日) ~ 2011/06/26 (日)公演終了
満足度★
芝居本編はイイが当制スタッフがダメダメ
劇団チョコレートケーキによるかなり忠実なものを観ていたので翻案ぶりや加除した部分もよくワカり面白さ倍増。結果、基本的にはイイがいくつか残念なところ(後述)もアリ。
なお「殺してやる」が殺意の発現か議論する部分に「死んじゃえー」も入れる目配せにニヤリ(謎)
残念なトコ
1) 陪審員に老人がいない
2) 有罪組の「計時」割愛はイイとしても細かい台詞をチョコチョコ削ったのでコクが薄れる
3) 現場が安アパートではなくマンション風(間取図からの印象)にしたのが苦しい
ダメなトコ
1) 千穐樂で満員だからといって、開演が定刻より13分も押したことについて開演前・終演後を通じて全く触れない → 従って満足度の星を1つ減ずる
2) 予約確認メールが来ていたσ(^-^) の名前が当日受付のリストに載っていない → 満足度の星をもう1つ減ずる
3)さらに、整理番号をどこまで発行したか把握していず、「80番までお入り下さい」の後に当日券の客を入れようとする(=83番は存在しないと思っている) → 満足度の星をさらに1つ(=合計3つ)減ずる

そのペン書けず。
Theatre劇団子
駅前劇場(東京都)
2011/06/17 (金) ~ 2011/06/26 (日)公演終了
満足度★★★★
言論弾圧や戦争そのものへの批判
基調はユーモラスだが…いや、だからこそ言論弾圧や戦争そのものへの批判がより鋭く感ずる。文章に喩えれば「体言止め」のような場の切り方(暗転入り)も観客に突き付ける感覚で効果的。
また、井上ひさしの昭和庶民伝やマクロスシリーズなども連想。

『Every Day』公演終了いたしました。ありがとうございました。
津田記念日
OFF OFFシアター(東京都)
2011/06/23 (木) ~ 2011/06/27 (月)公演終了
満足度★★★★★
優しさ満載
「その日」を迎える「猶予期間」を与えられたら自分はあんなに心静かに過ごすことができるだろうか?などと思ったりしながら切なさと優しさ満載の時の中に身を委ねる心地良さと言ったら!
シンプルだがあれこれを収納することで複数の場を表現する装置も◎。

オバケの太陽
劇団桟敷童子
すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)
2011/06/15 (水) ~ 2011/06/26 (日)公演終了
満足度★★★★
しっかりしたドラマを展開
従来の作品群と比して事件と言うか大きな出来事と言うかは起こらず、どちらかと言えば地味なストーリーながら互いの中の似たモノを感じ取る二人を中心にしっかりしたドラマを展開させて最後までがっつりと魅きつけるのはさすが。

崑崙クジャク
ひげ太夫
インディペンデントシアターOji(東京都)
2011/06/21 (火) ~ 2011/06/26 (日)公演終了
満足度★★★★
古典落語の楽しみに近い?
乱暴な言い方をすれば演っていることは毎回ほとんど同じ(爆)なのにいつも始まる前から「子供の頃に映画を観に行った時に似たワクワク感」に包まれ、お馴染みの組体操や新ワザ、新ネタに魅了される。
サゲまでよく知っている古典落語でも楽しめるのに近いか?

劇団劇場~Act In Rule~vol.4
劇団劇場製作委員会
Glad(東京都)
2011/09/04 (日) ~ 2011/09/04 (日)公演終了
満足度★★★★
タイプの違う団体の構成が絶妙
【総論】
割とオーソドックスな1組目、変化球の2組目、休憩前にせざるを得ない(爆)3組目、基本的には2人芝居(謎)の4組目、オーソドックスに締め括るかと思わせて…な5組目という構成が絶妙。
【各論】
劇団東京ペンギン「非番刑事道玄坂ノボル~戦慄の15分」
twitterで公募して自ら縛りを増やし、それをすべてクリアするとは恐れ入る。「写真」と「twitter」を組み合わせた使い方など特にナイスアイデア。
総論で「オーソドックス」と書いたが、換言すれば野球の一番打者の如く出塁率が高い(=まず観客を引き込む)、な感じ。
トレモロ「Ham!Ham?Hamlet!!」
一言で表現すれば「15分でワカるハムレット」。それにお得意のムーブメントを入れて、なおかつ昼夜で一部キャストを入れ替える(!)などの意欲(?)を買う。
あんかけフラミンゴ「駆け抜けてイタリアン初経」
上演前の養生がお祭り気分で楽しそうだったり終盤で客席にモノが飛び散らないよう配慮したりで好感を持ったが、(後で謝罪したとはいえ)他団体を揶揄するのはいかがなものか。
ロ字ック「ワールド・ワールド・ワールド」
二人芝居だが数人の「共犯者」(笑)により本編前から客席でパフォーマンスがあり(←なかなか愉快)ぬいぐるみハンターの「増殖にんげん」を想起。ラストの落とし方は5団体中一番鮮やか(私見)
はちみつシアター「月光ロック」
オーソドックスな同窓会系と思わせておいてのブッ跳んだ展開が楽しいが、やはり「変身」して再登場するまで「正体」がバレない方がインパクトがあったのではあるまいか?

『シバイ~演劇オブザデッド~』
The Dusty Walls
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2011/09/01 (木) ~ 2011/09/04 (日)公演終了
満足度★★★★
「演劇LOVE」が貫かれた変形バックステージもの
お約束満載のゾンビ系コメディを装いつつも底には「演劇LOVE」が貫かれた変形バックステージもの。
作者(と関係者)がいかに芝居が好きかが随所に見え隠れしていてツボを突かれる。しかし、客席、もっと笑って良くね?(ゾンビが苦手なお客さんが多かったのかしら?)

御伽草子
劇団三年物語
SPACE107(東京都)
2011/09/01 (木) ~ 2011/09/04 (日)公演終了

HELLO!
表参道ベースメントシアター
表参道GROUND(東京都)
2011/09/02 (金) ~ 2011/09/04 (日)公演終了
満足度★★★
少々喰い足りない感?
競泳水着やトープレよりもポップでキャッチーなのは趣旨を鑑み大いに納得。そんな中に「上野スタイル」とでも言うべきものが見え隠れしていることにニヤリ。
が、幕切れが肩透かし気味で少々喰い足りない感があるのは惜しい。

THE TRUTH IS OUT THERE
アフリカ座
Geki地下Liberty(東京都)
2011/09/01 (木) ~ 2011/09/04 (日)公演終了
満足度★★★
パロディ満載の脱力系
Xファイル風テーマの3編とその繋ぎ及びOP・EDを担当するストーリーテラー部分で構成。ナンセンスな笑いと元ネタがわかるとより可笑しいパロディ満載で脱力系に仕上げて楽しい。

演劇らくご『ヴェニスの商人?』〜火焔太鼓の真実〜
立川志らく劇団・下町ダニーローズ
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2011/09/01 (木) ~ 2011/09/07 (水)公演終了
満足度★★★★
初演版をグレードアップ
4年前の初演版をグレードアップ、優れたタイムスリップものであることに加えて今回は親子の絆が強調された感じで何度かホロリ。
また、芝居の前の落語「火焔太鼓」(=新趣向)と連動したギャグがあるのも愉快。

星霜ナイト
PocketSheepS
アイピット目白(東京都)
2011/06/16 (木) ~ 2011/06/19 (日)公演終了
満足度★★★★
概ね良好
手放しで薦めるワケにはいかない(←今後改善されるかも)が、概ねオッケー。ストーリー全体の着想・構成、家族ネタ以降の多段式クライマックス、細かいくすぐりなと脚本は満点。
演出も、ケータイで話しているシーンながら「親友だろ」で相手の顔を見る(『ゼイラム2』に似たシーンがあったな…)とか終盤の「星」とかをはじめイイ感じ。
さらに、「悪役チーム」の衣裳デザインも◎
キャラメルファンなら観て損はないと思う。オープニングダンスあたりでキャラメルっぽさを嗅ぎとったので、キャラメルの役者をアテて観たら面白さ倍増(笑)。後できいたらキャラメルの俳優教室出身者が中心とのことで「やっぱり!」と。
ただ、110分の尺に収めるために、早口だけならともかく、会話の「間」まで省いたためにうわすべり気味なシーンがいくつかあったのは珠に瑕。

一輪の、華をはなむけ・手向けることも赦されず★無事終演。ご来場どうもです。
劇団ING進行形
タイニイアリス(東京都)
2011/06/09 (木) ~ 2011/06/26 (日)公演終了
満足度★★★
なかなかストーリーが見えないのがもどかしい
観ているうちに薄皮を剥ぐようにストーリーが見えて来るが、最初は連続ドラマを第2話から観始めたような「おいてきぼり感」があるのがもどかしい。
一方、見えざるものやサイキックパワーなどの表現(音楽にのせたもの含む)はイイ感じ。70分。