公演情報
「君子無朋(くんしにともなし)【8月29日公演中止】」の観てきた!クチコミ一覧
実演鑑賞
満足度★★★★
雍正帝のことは、1年ほど前に岩波新書の『「中国」の形成』で読んで知った。この舞台で一層その生涯を身近に、生き生きと知ることができた。(もちろん史実そのままではないが、舞台で演じられる地方感との手紙は、多少複数の手紙を一つにしたりと、編集はしているが、ほぼ実物そのままだそうだ。
なんといっても佐々木蔵之介の存在感が圧巻。天子という特別な人物を演じるオーラがある。
高齢で病床にあった康煕帝のあとを、なぜそれまで後継者としてほとんど名前のあがらなかった第4王子の雍正帝が継いだのかは、今も謎だそうだ。康熙帝の遺言状を示したのも、雍正帝とその側近たちなので、何かの策略があったのではないかという憶測がぬぐえない。
雍正帝と、紫禁城にやってきた地方官オルク(中村蒼)の対話を軸に、あとの3人が、王族や側近や、黒子をスピーディーに演じ分けていく。壮大な中国・清王朝の内幕を、シンプルに、わかりやすく面白く見せていた。戯曲はこれが初めてというテレビ・ディレクターの阿部修英の脚本、東憲司の演出も見事であった。
実演鑑賞
満足度★★★★★
清の雍正帝(1678-1735、在位1723-1735)のユニークな統治手法をユニークな舞台手法で描いている(脚本 阿部修英、演出 東憲司)。先代の康熙帝と次代の乾隆帝は私でも知っているがその間のこの方の名前は記憶にない。かなりマニアックな対象で話に入っていけるのかと心配になるが、会話の中でそれから展開される内容の概略が語られるので初めて聞く逸話であっても自然になじんでいける。まあそれでもCorichの「説明」とWikipediaの雍正帝のところを読んで行けば「ああこの場面はあのことね」とより深く楽しめるだろう。
佐々木蔵之介さんは私の中では頼りない上司役の人というイメージで「リチャード三世」で悪を演じても何か似合わないなあと感じていたのだが、この舞台では強いイメージを発散し続けていて、なかなか素晴らしい俳優さんだったんだなあと見直してしまった。