実演鑑賞
満足度★★★★★
清の雍正帝(1678-1735、在位1723-1735)のユニークな統治手法をユニークな舞台手法で描いている(脚本 阿部修英、演出 東憲司)。先代の康熙帝と次代の乾隆帝は私でも知っているがその間のこの方の名前は記憶にない。かなりマニアックな対象で話に入っていけるのかと心配になるが、会話の中でそれから展開される内容の概略が語られるので初めて聞く逸話であっても自然になじんでいける。まあそれでもCorichの「説明」とWikipediaの雍正帝のところを読んで行けば「ああこの場面はあのことね」とより深く楽しめるだろう。
佐々木蔵之介さんは私の中では頼りない上司役の人というイメージで「リチャード三世」で悪を演じても何か似合わないなあと感じていたのだが、この舞台では強いイメージを発散し続けていて、なかなか素晴らしい俳優さんだったんだなあと見直してしまった。