君子無朋(くんしにともなし)【8月29日公演中止】 公演情報 Team申「君子無朋(くんしにともなし)【8月29日公演中止】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    雍正帝のことは、1年ほど前に岩波新書の『「中国」の形成』で読んで知った。この舞台で一層その生涯を身近に、生き生きと知ることができた。(もちろん史実そのままではないが、舞台で演じられる地方感との手紙は、多少複数の手紙を一つにしたりと、編集はしているが、ほぼ実物そのままだそうだ。

    なんといっても佐々木蔵之介の存在感が圧巻。天子という特別な人物を演じるオーラがある。
    高齢で病床にあった康煕帝のあとを、なぜそれまで後継者としてほとんど名前のあがらなかった第4王子の雍正帝が継いだのかは、今も謎だそうだ。康熙帝の遺言状を示したのも、雍正帝とその側近たちなので、何かの策略があったのではないかという憶測がぬぐえない。

    雍正帝と、紫禁城にやってきた地方官オルク(中村蒼)の対話を軸に、あとの3人が、王族や側近や、黒子をスピーディーに演じ分けていく。壮大な中国・清王朝の内幕を、シンプルに、わかりやすく面白く見せていた。戯曲はこれが初めてというテレビ・ディレクターの阿部修英の脚本、東憲司の演出も見事であった。

    ネタバレBOX

    雍正帝の治世を、戦争をやめ、平和を第一としたという評価は初めて知った。その前後の有名な皇帝に比べ、ほとんど戦争しなかったのは事実だが、そこに着目するのはこの芝居のメッセージと言える。

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    2021/08/03 10:19

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