実演鑑賞
満足度★★★
女性教授の高慢、衒学、空虚なプライドを誇張して表現。彼女のがんで入院した病院も、へつらい、野心、足の引っ張り合い、「人間より研究」「患者やモルモット」といういびつな医師たちを誇張してよく伝わってきた。シリアスな劇だが、ユーモア(これがウィットなのかもしれない)が感じられた。
末期がんの教授役の富沢亜古さんは、髪の毛も丸坊主にして、嫌味な人物をスマートに演じていた。大量のセリフを覚えて舞台を引っぱり、素晴らしかった。張平さんも、日本人俳優の中に混じって、中国訛りの日本語が、日本の舞台に新しい刺激を与えていた。今後、日本の舞台の多様性を広げる活躍に期待したい。
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/06/08 (火) 18:30
座席I2列14番
だから、、、という訳で選んだのではないですが、私にはかなりに身につまされる内容でした。ステージ4の癌患者。
これでwitがなければ悲惨話ですが、死にゆく主人公の気持ちは、判る気がします。
作者の深い職業経験を踏まえた語り口で共感度の高い舞台でした。
チラシには「尊厳死」「高度医療」など、何か問題提起的な惹句が踊っていますが、
家族のいない初老の(今では「若い」と評される)女性の、死への精神的な道程を、病院内での些細な出来事を追いながら
(とはいえ、死にゆく主人公にとっては些細でも重要でもない)描きます。過去にも未来にも普遍的な課題です。
そこで、彼女が仕事柄、引用的に持ち出すのが、17世紀のイギリスの詩人ジョン・ダンです。
このくだりは、正直衒学的で、あまり感心しないのですが、「死」へのさ
さやかな抵抗として、彼女の武器がそうであったということは理解しました。
なるほど。私の武器は何だろうか。
実演鑑賞
#文学座
#ウィット
人はみな裸で生まれてくる。そして、死にゆく時に何も持っては行けない。名誉も学識も財産も、最後に役立つものでは無い。最後に欲しいのは慈しみや優しさ。
これは、何となく分かること。それくらいのことは考えられること。特に新鮮な発見や驚きはない。ただ、40歳を過ぎた頃から漠然と抱いていた人生の終幕について、健康寿命について考えさせられることになった。人間の尊厳について。人は失敗する。真剣に取り組んでいるものや大切にしていることには、それが起こりがちだ。そしてそれは重大な問題として迫ってきたりする。そのいたたまれなさを噛み締めた。
研修科公演で輝いていた #張平 さんを久しぶりに観ることができたのが楽しかった。
★ネタバレに追記
そろそろ書いてもいいかなと思って。
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明日は昼出勤なので、えいやっとアーカイブ視聴券購入しといた文学座「ウィット」を見ることにする。部屋を暗くして……始まる前の10分間待機中。
3年以上前
今日は文学座「ウィット」千秋楽でしたっヽ(´ー`)ノ 約2時間、亜古さんが圧巻でした…! 耐子さんの教授の存在感と慈しみ、夢現の瞬間の幸福感に震える(゚´ω`゚) https://t.co/zsxUjHlxJG
3年以上前
紀伊國屋サザンシアターの文学座『ウィット』へ。末期癌を告知された英文学者のビビアンが語り手となり、患者としての経験を分節してゆく。身体へ侵襲する医療へ言葉で抵抗する彼女の生に、ジョン・ダンの形而上詩が重なる。ジェンダーや孤独死とい… https://t.co/e4Ap2H79vZ
3年以上前
このあと18:30より文学座『ウィット』ライブ映像配信を実施致します! 現在配信準備中。今は劇場に行けないな…という方、ぜひご覧下さい!(見逃し配信もございます。) https://t.co/82ZgsnB4Eg https://t.co/MKhZEmsd7b
3年以上前
文学座 ウィット 紀伊國屋サザンシアターにて まさかの最前列で壁というものがなかった事でより直接的に生と死について悩む 僕が死の実感をした事がまだないからなのか、恐怖と不安。 生を実感してる時の思考と死の間近の思考 誰かに寄… https://t.co/GFAIBuF3mh
3年以上前
文学座「ウィット」マチネ@紀伊国屋サザン。メタ構造だが、作家の才気自慢でなく、ジョン・ダンの研究者で知性に満ちた孤独な中年女性のがん治療の日々と回想という地のプロットを新鮮に見せる工夫か。出突っ張りの富沢亜古さんが女優の覚悟を見せ… https://t.co/noHmEi1aKy
3年以上前
文学座 ウィット とても難しい題材(病や死)に挑んでいるのは感心したけれども、この劇団にしてはセリフがこなれていない感じがした(文学座にはアンサンブルとセリフ術を期待してしまうので)。今の状況が稽古に影響したのだろうか?ジョン・ダンの詩は読んでみたくなった。
3年以上前
文学座『ウィット』鑑賞。英国16・17世紀の詩人ジョン・ダンのソネットをモチーフに、末期ガンを患う女性英文学者の内面を描く。宮沢亜古が好演するも、ベテランの俳優2人へのプロンプターの音声が、幾度も静まり返った客席に突き刺さるように… https://t.co/G0oYM9N5dw
3年以上前
文学座「ウィット」観劇。 ピューリッツァー賞を受賞した作品ということだけど、期待はずれ 専門用語多くて役者がセリフ覚えてない→プロンプターがうるさい→話が入ってこない 途中変なところでプロジェクターついてたし、ミスが目立った これ… https://t.co/2j6TIXDufj
3年以上前
高校時代、古典の先生が授業中に当時『青年の主張』で残留孤児を親に持つ女子高生の日本語が如何に美しいか、何ならずっと日本に住んでいる誰よりも美しい日本語だぞと力説していたのを、今夜、文学座『ウィット』で看護師スージーを演じる張平(チ… https://t.co/UMhvIarAh9
3年以上前
“死を考えること=生きることを考えること”、西川信廣演出「ウィット」本日開幕 文学座「ウィット」が本日6月5日に東京・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAで開幕した。...続きを読むsource : ステージナタリー -… https://t.co/2iJ8GPfKmx
3年以上前
文学座ウィット、初日でした。 プロンプトが聞こえてドキドキしたりというのもあったけど、良い初日でした。構成がユニークで主人公が自分で話を進める役割も担っている。 看護師役の張さんのネイティブでない言葉が海外戯曲だからかそれもありでよかった。 指がとてもきれいでした。
3年以上前
文学座『ウィット』。何しろ正真正銘の初日だったので、台詞が危なげだったり、プロンプトが聴こえてきたりと生硬な部分も残ってはいたけれど、間違いなく右肩上がりで良くなる筈なのでこれから観るひとはうんと期待値を上げていい。因みに個人的な… https://t.co/MaOPNcfzRf
3年以上前
文学座『ウィット』。ビビアンと拘るキーパーソンの一人に主任看護師スージー・モナハン(張平)がいるんだが、彼女のネイティヴではない日本語が、避けられぬ運命の物語に一服の清涼剤にも似たアクセントを加えていてこれはキャスティングの妙だな… https://t.co/eCoLxMWkdr
3年以上前
文学座『ウィット』。主人公ビビアンは最初から脱毛隠しのキャップと寝間着姿、裸足で登場し、客席へ饒舌に語りかけ乍ら癌告知や若かりし学生時代、講義風景まで全ての回想シーンをその姿で再現する。患者目線という意味ではフロリアン・ゼレールの… https://t.co/4vL1ENwmEd
3年以上前
紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAにて文学座『ウィット』ソワレ観劇。末期癌患者となった英文学教授の一人称で語られる、死の受容についての物語。愛と死の詩人ジョン・ダンの権威は改めて生死について考察し乍ら、教え子の医師や主任… https://t.co/YY5Bo5Icii
3年以上前
文学座『ウィット』のチケット届く。6月初旬の公演なのに音沙汰が無いので心配してましたよ。前方席を希望したら2列目だったので実質最前列かもしれない。ただソワレなので、緊急事態宣言延長の際に開演時間が早まる可能性だけは考えておこう。チ… https://t.co/Fb6Ue921LC
3年以上前