満足度★★★★★
様々な表現のこなれた使い方
様々な表現がさりげなく使われて、でも気取ることなく、登場人物の日常が描かれていくことがとても興味深かった。
その日常がとてもよくこなれていて、だからこそ、人生の非日常が大上段に振りかぶることなく、その歩みの一歩として訪れるような感触もあって。
やんわりと深くとりこまれてしまいました。
満足度★★★★★
最初地点ぽいなと思ったけど・・
観てるうちにのめりこんでいったら気にならなくなってきた。
全編女性目線の物語の作り方なのが面白いなと思った。
宮崎弁と言うけれど凄く聞き取りやすい。
最初2時間と聞いてええ、と思ったけど最後は悪くないなと思った。
宮崎というと自分のイメージでは九州のなかでダントツの田舎なんだけど・・(鹿児島なんかは距離的には遠いけど島に行くため東京の人間がいっぱい行くんで宮崎のほうが田舎っぽい気が・・)そこをうまく生かしてるんじゃないかと思った。
ちょっと長いけどがんばって見に行ってもいいんじゃないかと思う。
満足度★★★
ただいま
劇団こふく劇場の作品は2010年「水をめぐる2」以来。
「ただいま」は約2時間弱。全編柔らかな宮崎弁のお芝居。庶民の日常を語りと会話で見せる。些細な出来事を可笑しく、物悲しく。それぞれのエピソードがとても面白かった。
各俳優が持つ短い木の棒は扇子なのか様々な道具に見立てて使われ、基本的に客席を向いて演技する。移動は摺り足。
満足度★★★★★
劇団初見。素晴らしい。/約110分
宮崎弁芝居なぞという狭小な枠の中には収まりきらない、固有の演劇美学に貫かれた舞台世界を堪能。
ある職人の突然の不幸、二十八歳地味め女子のお見合いといった浮き世の小さな出来事をユーモアにくるみながら細やかに描く一方、幽玄ささえ醸し出す女声合唱や和楽器演奏で大自然や悠久の時間といった大いなる世界をも表現し、“大きなものに抱かれて生きるちっぽけな人間”をあたたかく描き出す作品世界に心奪われました!
なお、一男性客として最も魅力を感じた女性登場人物は、言うまでもなくニーナさん。
母性と女性性を体現したかのような、やさしくもたくましいあの女性にある男性登場人物が夢中になってしまうのも無理はない。
満足度★★★★★
まさしく「沁みる」お芝居
モチーフはあくまで普通の人、日常の事柄。ところがト書きが"語り"しかもユニゾンとなって舞台に響き、能さながらの舞台美術や所作の様式美が添えられ、何やら異世界感すら漂う。
それでいて、語りが丹念に情緒を紡ぐので、リーディングの様でもありながら、役者の演技を邪魔することなく、逆に相乗的に叙情を醸し出す。普通・日常だからこそ真に迫り、年甲斐もなく目頭が熱くなった。歌も良かったし、まさしく「沁みる」お芝居でした。
役者陣も充実で、全員にスポットライトが当たるから普通の人にフォーカスされる感が強まるし、脇にいるときも語りや演奏で頑張ってるOne For All, All For Oneの印象が素敵。アフタートークでも永山氏の演劇観や姿勢が垣間見れて良かった。また東海地方に来て欲しい。