劇団やりたかった
劇団やりたかった
実演鑑賞
東京アポロシアター(東京都)
2014/10/23 (木) ~ 2014/10/26 (日) 公演終了
上演時間:
公式サイト:
http://www.facebook.com/yaritakatta
期間 | 2014/10/23 (木) ~ 2014/10/26 (日) |
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劇場 | 東京アポロシアター |
出演 | 木下咲希(劇団やりたかった団長)、新藤江里子(八幡山ほしがりシスターズ)、やまこしゆうき(劣等星人)、平間伸吾、桂川太郎(ピラミッヅ) |
脚本 | かぐやまふたみち |
演出 | YammerSunshine |
料金(1枚あたり) |
3,000円 ~ 3,200円 【発売日】2014/08/01 前売り3,000円 当日3,200円 |
公式/劇場サイト | ※正式な公演情報は公式サイトでご確認ください。 |
タイムテーブル | 10月23日(木)19:00 24日(金)19:00 25日(土)14:00/19:00 26日(日)13:00/18:00 |
説明 | 【あらすじ】 東京は下町葛飾でお婆ちゃんのハギレ屋をなんとなく受け継いだミチコは自分の趣味であるコスプレの布をあつかう店として営業していた。その暇な店でのミチコの楽しみはお客さんが買いに来た布を見てその人がなんのコスプレをするのかを当てることであった。 そこになんの変哲もないサラリーマンのひろしが布を買いに来る。ひろしは「なにしてるの?」という言葉にさいなまされいて仕事中も家にいるときもひっきりなしに「なにしてるの?」という言葉が聞こえてくるのであった。テレビの悪いニュースを見ていたひろしはその「なにしてるの?」という言葉は自分が世のなかの悪いニュースを撲滅しなくてはいけないんだと捉えてしまう。そして小さい頃から好きであった仮面ライダーになることを決意するのだが一人の不安からか友達もろくにいないのに5人必要である戦隊を立ち上げることにしてしまう。極秘裏にメンバーを集めるひろしだが集まるわけもなく、ひとりひろしはそのために必要な五色の布をとりあえず買いにいった先がミチコのハギレ屋であった。 ミチコのハギレ屋で布を万引きした服部、コスプレしたくても勇気が持てず店をうろつくだけの綾菜。ひろしの隣りに住む元フランス外人部隊帰還兵、剛田を巻き込みヒーロー集団結成へと向かおうとするのですが…… 劇団やりたかったが贈る、スタンディングオベーション手前、笑う半歩手前のもどかしいながらも劇団独自の笑いを追求する劇団創立から数えて記念の第四回公演! 「ハトのフンのなかのあの白いのもハトのフンなんだよ」 ご期待ください。 ※開演は開場の30分前です。 お問い合わせ 劇団やりたかった 070-6632-4636 yaritakatta@willcom.com 【演出YammerSunshineの稽古日誌】 7/30 台本を渡してからひとつきたった二回目の稽古。この一ヶ月はじっくり役者陣に本を読んでもらうためにあまりなにもしない。前回の稽古も作品の雰囲気を役者陣にわかって貰うだけにとどまっておく。さしてなにもしないがとても重要な期間。 そして今回の稽古。この作品はトーンが高ければ高いほどおもしろい作品になる。登場人物のキャラが濃いだけに役者陣にもそういった意味での役作りが必要とされる。ただ単にハイテンションで演じたのでは人物に嘘が生じて、観ているほうは笑うどころか辟易としてしまうことは確実だ。テンションは高いのだが真実味のある登場人物を必要とする。じっくり一ヶ月本を読んでもらっただけに役者陣の心の奥に人物が宿っているのがわかる。いい出だしだ。 8/6 劇団やりたかったの稽古は一週間に一回。これは本番までかわらないペース。その日にでてきた問題点、課題を役者陣が一週間かけて解決してくるかたち。まったくの役者さんに頼りきったやり方。デメリットもあるのだろうが役において何かを提案したとき、役者さんが余裕をもってゆっくりとその変化を時間をかけて自分の役に馴染ませたほうがいい結果を生むような気がする。そして今日、みんな一週間ちゃんと考えてきてくれたみたい。もちろんまだか細いところもあるし人によってペースも違う。あせりたくなるがあせらない。課題をもって稽古を終えることが肝心。 8/13 今日は作品のなかに入ってくる音を持っていきました。なんせ今回は曲にあわせてセリフをいうシーンが多いので早めの準備です。けどこの音響作業、遊び心が刺激されるのか団長と新藤江里子のふたりが舞台上である踊りを踊るシーンが浮かんくる。今日はそのごりおしで挿入した踊り(踊りといっていいのかわからない)を稽古しました。うん、ふたりともセンスあるっ。なかなかシュールでぷぷぷとなる女優陣の舞が披露できそうです。まだまだ稽古は必要だけどね。 8/20 問題が発生した。劇団やりたかった所属の宮本さんがでることができなくなったとの報告。お父さんが倒れたため演劇をも続けることができなくなったのだ。午前中はそのはなしを含め今後の善後策を話し合う。Show must go onまずは代役探し。残りの午後から夜にかけてはパフォーマンス的な稽古に全部をついやす。いつか集中的にやらなければならないと考えていたのでいい機会と考える。 8/27 この土日、宮本さんの代役候補の方々に団長とともに会いに行く。団長のどこにそんな知り合いがいたんだと驚く。みなさん甲乙つけがたく迷うが軽く本読みまで自然といってしまった平間伸吾さんという役者に決定する。時間を割いていただいた方どうもありがとうございました。 そして昨日、午前中はその平間さんの出る部分を重点的に本読み。けっこう読んできてくれたみたいで難なく進む。そして午後、いきなりの立ち稽古に本人は戸惑いを隠せないがこっちも作品のトーンや世界観を最初にわかってもらおうとする。そうでないと家に帰って想像力を働かせられないから。焦るようなことはしたくないけどなんせ時間がない。収穫は劣等星人のやまこしゆうきが着実に自分の役をものにしてきている。新藤は表面的なものに頼りすぎてる感はあるけど彼女の修正能力は前回で実証済みなので信じよう。そして団長はちょっとお疲れ気味。先週からいろいろあったからね。今日の稽古場が夕方までしかとれなかったことを幸いに思う。 9/3 ちょっと心配な日。というのも平間さんがうまく馴染んでいけるか、新藤が深いところで役作りに成功してくるかが気になる。だから稽古まえの予定としては質より量で本読みに近い二回の立ち稽古をしようといどむ。まず新藤、糸口をつかんできたようで細かい表情をだしてくる。その役になりきらないと動かない繊細な顔の筋肉が動いてきて○。平間さん、努力の跡やこういうことをしたいという役者としての欲望はみえる。まだまだ表現できてないけど、そりゃ平間さんにとって稽古二日目。ハイペースな二回の通し稽古を捨てじっくりいこうと提案。平間さんのおかげ? といっていいのか他の役者もじっくり演じることになり役者全体を通しての世界観や雰囲気がでてくる。ずっとしっくりいってなかったとこも解決する。あせってないつもりでもあせっていた自分に反省。 9/10 いつもは稽古前にだいたいこんなことをしようとか計画のようなものが思い浮かぶ。今日はなんにも浮かばない。まあ行けばなんとかなるだろうと稽古場へむかう。うん、まだなんにも思い浮かばない。しばらくみんなと談笑しながらなんとなく始める。これでいいのかと思いつつ団長である木下さんがセリフをいい始める。迷いの森から脱したのか丁寧に人物を演じ始めてる。ここで気付く。演出が組み立てひっぱる時期は過ぎたんだ。いつも思うんだけど演出って最初はすごく気を使うし苦労も多い。しかし後半になるにつれチェックだけになっていく。いわゆる見ているだけ状態。何も思い浮かばなかったのは演出があまり必要なくなり役者がひとり立ちし始めたんだ。いい傾向。いい役者とは誰に媚びることない自分にしかつくることのできない人物を自信をもって演じることのできる人。演出の言うことをただ聞く人になってはいけない。 9/17 役者陣が人物を描けてきたと思うと次の課題が思い浮かぶ。暗転中の曲をどうにかしたい。今日の制作ミーティングに間に合うよう作成。今回の作品は最初から最後までをひとつの曲を聞いたかのようにしたい。制作スタッフが見守るなか役者陣がじっくり演じる。初見の人がいる緊張感のなか人物に嘘が生じるこも少ない。じょじょにテンポアップしていこう。もう大丈夫だ。いいリズムで聞かせてそのなかに役者独自がつくりだしたそれぞれの個性的な人物も表現されている。そんな1時間40分にしたい。 9/22 本番まで余すとこ一ヶ月、これからは少し変則的な稽古日となる。役者陣は稽古日と照らし合わせてイメージをもって調整発展へと向かってもらうことになる。さて今日の稽古。何度か止めてテンポの上げ下げや強弱の変化の指示をだす。これって役者の作った人物が崩れやすいから怖い作業なんだけど三ヶ月近く台本とにらめっこの成果か、指示されたものに簡単に対応できようになっている。その結果この作品に大事なテンポとリズムがでてくる。言葉は音。やっと完成予想図が少し見えてきた感じ。 9/25 今日の稽古を終えると事情により次の稽古までの時間が空く。この10日あまりのブランクをどう活用するかを考える。まずはやっぱり役者。映像に撮って作品を客観的に見て貰う。ビデオが設置されているなか適度な緊張感をもって演じている。ただ団長の演技に張りと艶がない。何度となく止めようとしたが、ちょっと意地悪をして止めない。なぜならこの後みんなで撮った作品を見ようと思っていたからだ。終えて団長に駄目だしすると満足して演技できたようなことを言う。これは俺が駄目だしするよりビデオで撮った映像に駄目だしをしてもらう。案の定団長沈黙。他の役者も自分の演技に納得いかないらしく、はずれた演技のところはみたくないよう。そして二回目、みんなお客さんの気分となった映像をみた後なので気合も入っているし丁寧に物語りを運び何より魅せている。そう観客は王様。すべてをつくさなくっちゃいけない。こういう時ってテンポやアドリブの演技も飛び出し時間も1時間50分弱。いい感じに仕上がってきたし、この10日間何が自分に必要なのか映像が教えてくれたと思うので十分に活用して過ごして欲しい。一番の演出家はビデオなのかも。 10/6 今日は久しぶりなのでウォーミングアップ程度にとどめておく。そして前々から予定していたカラオケ大会へと向かう。アルコールなしで感情をどれだけ爆発させることができるか。課題はラブソング、熱い、自由のテーマで三曲。他の人の歌を10点満点で評価するというもの。やまこしゆうき優勝、団長は僅差の二位。いい自分の感情を増幅させる機会だった。 10/8 さあ今日から本番を想定しての通しだ。ということでビデオ撮り。一回目はまあまあ、まだみせれるレベルに達していない。みんなビデオを通して自分の演技の反省をする。そして二回目。OK!ビデオ威力すごすぎ。みせれるものに仕上がってきた。そしてこれから三回目…。 もうこれから本番を想定した通し稽古しかしないので、これで演出日記を終わります。あとは役者がどこまで真剣に楽しみ表現できるか。伸びやかさ、自由感、楽しんでるなあ~感が重要になってくる。まあみに来てください。 11/1 公演を見てくださった方々ほんとうにありがとうございました。次回作にむけて始動しておりますのでそちらのほうもよろしくお願いします。 |
その他注意事項 | |
スタッフ | Kumico 金子賢太朗(演劇集団 演人の夜) 福澤利之(劇団 鳳翼天翔) |
東京は下町葛飾でお婆ちゃんのハギレ屋をなんとなく受け継いだミチコは自分の趣味であるコスプレの布をあつかう店として営業していた。その暇な店でのミチコの楽しみはお客さんが買いに来た布を見てその人がなんのコスプレをするのかを当てることであった。
そこになんの変哲もないサラリーマンの...
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