満足度★★★★
オイスターズ「ここでいいです」観ました
「観測行為自体が観測結果に影響をもたらす」シュレディンガーの猫を彷彿とさせる、観測哲学ブラックコメディ。
臆病かつ傲慢、前に進めないけどやる時はやり過ぎる、人の話を聞かない男と、なぜか付き合いよく歩調を合わせてしまうカップルたちの、ありえない共同生活。
その近くに住み、彼らのそばを何度も通り過ぎる、男の妻。
男は妻の気持ちを確認したくても、いざとなるとできず…
国民的定番ネタ「幸せの黄色いハンカチ」をモチーフに、舞台のお約束を畳み掛けて、テキパキと迂回、脱線、エスカレート。
あんなに殺人シーンがあるのに殺伐としないww
そしてラスト、あの不条理な夫婦のやり取りに、なぜかツーカーな夫婦愛を感じてしまうというこの不条理間感。
なんでこんな、いい話風に終われるんだ。。。
昔からのオイスターズファンに馴染み深くも、洗練された作風。
「豆」「日本語私辞典」に見られる、独特の言語感覚を追求した作品と、「ドレミの歌」「ここでいいです」のやり過ぎ脱線娯楽作品。
この両輪がうまく回るのが理想的なのかも。
オイスターズ、もっともっと、多くの人に観てほしい!
あ、今年のこまばアゴラ・ラインナップにオイスターズの名前が!
「はだしで走れ」(仮)10/3~6
そして、アフタートークの佃典彦さん(B級遊撃隊)、語り口や平塚さんに聞き返す様子が、本編主人公と寸分違わず。。。
観察して書いた疑惑。
満足度★★★
毎回、いろんな挑戦をしてくださいますね。
本当に、どこに向かっていくのだろう。と毎回、目が離せません。
今回のは、すったもんだの中で、哲学と不条理なストーリー展開をしてました。
笑いとしては、最先端に突き進みすぎていて、私では、ついていけないものとなっていました。(しかし、完全にオリジナルの分野で勝負をしかけていると、ビシバシ感じられる笑いでしたので、熱狂的なファンがつくのは当然の劇団さんだと思いました。)
満足度★★★★★
一見、脱力のコメディ
なのだが、狂気のコメディでもある。
名古屋の劇団、オイスターズ。
とても好きだ。肌に合う。
東京に来るときは絶対に見逃したくない劇団のひとつ。
満足度★★★★★
衝撃
圧倒的狂気。げらげら笑える80分ではあったが、その実頭のねじのトチ狂った人間しか出てこない。胸がつまるような狂気の波動の応酬に、最終的には僕がおかしいのか世界がおかしいのか、誰が正常なのかもう分からなくなってきて、ああ、僕はこう言うのが本当に好きなんだなと思いました。
こう言う人たちが芝居をやっていることをもっと早く知っていたら、僕は芝居をやらなくて済んだかもしれない。というかもうやめてもいいのかもしれない。やめないけど。
はぐらかしに継ぐはぐらかし、でも最終的にはやっぱり悲劇に落ちつくのかな。どうだろう。僕は最後まではぐらかしつづけたい派なのですが。
跳びを含む作品
観測問題(シュレディンガーの猫のような)的な考えの会話がある程度続くと次は別の展開にと、その考えと次の考えの間に飛び石のように飛躍があり、考え方のすれ違いの積み重ねの上で話を紡ぎ出してゆく構成展開手法(従って、堂々巡りの展開にいらっとさせられることもあります)、また、時間の節約という跳びを含めたおもしろい演出は、とても実験的で独特なものがあったと思いますが、跳びが多すぎ暗中模索状態におかれているようで、はたして自分がどこまでこの作品をわかることができそうかどうか分かるには、まだ時間がかかりそうです。