演劇

実演鑑賞

時間堂

王子小劇場(東京都)

2008/03/13 (木) ~ 2008/03/23 (日) 公演終了

上演時間:

公式サイト: http://blog.livedoor.jp/jtc2007/

※正式な公演情報は公式サイトでご確認ください。
【追加公演決定】
追加公演決定:3月22日(土)19:00の会を設定しました。映像撮影日ですので、あらかじめご了承下さい。

【ものがたり】
「現実」を受け入れて、ただ前へと進む「覚悟」

ロシアを代表する医者にして劇作家、チェーホフ不朽の名作。地方都市で暮らす三人の賢い姉妹と、そ...

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公演詳細

期間 2008/03/13 (木) ~ 2008/03/23 (日)
劇場 王子小劇場
出演 菅野貴夫、木内貴大、境宏子、鈴木浩司、瀬尾卓也、玉置玲央、原田優理子、星野奈穂子、堀奈津美、松葉祥子、山田宏平、雨森スウ、石田潤一郎、大野洋範
脚本 アントン・チェーホフ、【翻訳】神西清
演出 黒澤世莉
料金(1枚あたり) 1,800円 ~ 2,500円
【発売日】2008/01/23
2,500円 自由席
1,800円 シネマプライスシアター *13日(木)、14日(金)、15日(土)、16日(日)の公演
1,800円 学生/北区在住者/シニア(60歳以上)・当日券のみ、要証明
公式/劇場サイト

http://blog.livedoor.jp/jtc2007/

※正式な公演情報は公式サイトでご確認ください。
タイムテーブル
説明 【追加公演決定】
追加公演決定:3月22日(土)19:00の会を設定しました。映像撮影日ですので、あらかじめご了承下さい。

【ものがたり】
「現実」を受け入れて、ただ前へと進む「覚悟」

ロシアを代表する医者にして劇作家、チェーホフ不朽の名作。地方都市で暮らす三人の賢い姉妹と、それを取り巻く気の良い人々の三年間の物語。首都へ帰ること、いまより幸福になることを夢見る姉妹たちは、しかし実際には望まぬ出世や、不倫の恋や、理想とは違う労働など、現実という名の日常に追い込まれるように、ずんずん人生の袋小路に入ってしまう。彼女たちはそれを乗り越えて、理想の生活を手に入れることが出来るのだろうか。

【みどころ】
時間堂2007計画として、大小3回の公演と、いくつかのワークショップを経て、いろいろな経験をし、それなりの手応えや結果が出た。その総決算であるこの公演で、昔から大好きなチェーホフに取り組めて嬉しい。

古典やロシア、チェーホフなどというと小難しそうに聞こえるかもしれないが、時間堂の「三人姉妹」は軽やかで観やすい作品になるので、古典が初めての方も是非ご来場いただきたいと思う。

「三人姉妹」は最後が絶望で終わるとか、希望を取り戻すとかって言われているけど、どちらも間違ってはいないけれど、ピンぼけな意見に聞こえる。
チェーホフという作家は、人生や人間に明るい希望を持っていたとは言い難い。持っていなかったわけではないが、真正面からそれを肯定しはしない。だからといって世の中には良いことなんかひとっつもない、という主張をするわけではなく、悪いことも起こるがそれが永続するわけではない。
彼の描く登場人物は往々にして、頭でっかちで、愚かで、身勝手で、よく喋って、そして愛らしい。これはそのまま彼の作品にも言えることだ。彼の作品は、その愛すべき点は、絶望に酔わず、希望に溺れず、あるがままの「現実」を受け入れて、それでも生きて前へ進んでいこうという「覚悟」にある。

それは、絶望や希望という極端な幻想を信じるよりも、ずっとタフで気高いことだ。

チェーホフが喜劇か悲劇かなんて議論もナンセンス。だって懸命に生きている人々は、いつだって喜劇的で悲劇的だ。世界の運命を左右する決断も、今晩のおかずを決めるのも、当事者にとっては等しく重大なことなのだ。今晩のおかずが世界の運命よりも軽いだなんて、誰に言えるだろう。おかずがステーキだろうが煮豆だろうが、どうでもいいと言えるのは外野にいるからに過ぎない。ある人にとってそれは、人生を揺るがす、慟哭に値する大事件かもしれない、大げさではなく。しかし一歩引いてみれば、おかずのことでめそめそ泣いている人を見れば、笑える面白い人以外の何者でもない。

時間堂の三人姉妹はだから、絶望の甘い陶酔はないだろうし、希望の高揚した喜びもないだろうし、喜劇だったり悲劇だったりするだろう。

時間堂が絶対に保証できるのは、みなさまの前で深呼吸をして役を生きない俳優はいない、ということ。自由に台詞をやりとりする登場人物たちは、その感情と肉体の豊かな変化は、楽しんでいただけると思う。私たちがチェーホフの作品を通して世界を立ち上げたとき、どういった空気の物語をお届けできるのか。
それはまだ私にも未知の世界だ。
その瞬間を観られることを、世界で一番喜んでいるのは、他ならぬ私である。
みなさまにもその喜びを分かち合っていただければ、と思う。

黒澤世莉

◆時間堂
「月並みなはなし」にて、2007年佐藤佐吉賞優秀作品賞受賞。

時間堂は演劇をつくる団体です。
時間堂には二つの目標があって、一つは「素敵な演劇をお客さまにお届けすること」、もう一つは「素敵な演劇をつくるために必要なしくみをつくること」です。

時間堂が目指す「素敵な演劇」とは、まず、俳優が舞台上できちんと存在していること。そしてその上で丁寧に関係性を織り上げた、説得力ある物語を紡ぐことです。一幕一景のことが多く、音響や派手なしかけは無いことが多く、俳優の存在と脚本の内容を重視した演劇をつくっています。

また、「素敵な演劇をつくるために必要なしくみをつくること」のために、公演活動の他、ワークショップなどの色々なアウトリーチ活動を行っています。

ゆっくりと目標に近づければと思っています。そのためにはあせらずに続けていく覚悟とともに、多くの方との関わりが必要です。2036年には高校生のデートスポットとして演劇が一番人気がある、という社会にするというのが大きな野望です。

◆黒澤 世莉
「vocalise」にて、2006年佐藤佐吉賞優秀演出賞受賞。いま若手で注目されている演出家の一人。スタニスラフスキーとサンフォードマイズナーを学び、1997年、時間堂としての活動を開始。「リュカ.」「王子小劇場プロデュース」など、外部演出を含め19本の演出作品がある。「舞台の上で深呼吸できる」俳優と客席をつくる演出に定評がある。また新国立劇場演劇研修所など指導者として活躍中。

◆シネマプライスシアター
時間堂2007計画では、映画と同じ1,800円でお楽しみいただける「シネマプライスシアター」を、「三人姉妹」でも公演前半4ステージで行います。
映画館と同じ料金だから、たくさんの方に気軽に楽んでいただける。お値打ち価格の理由は、シンプルな舞台づくりでコストを上手に削減すること。
戯曲と俳優の魅力はしっかりと引き出し、お客さまに楽しんでいただける「演劇」を提供いたします。
その他注意事項 【「ポストパフォーマンストーク(PPT)」とは】
PPTとは、演劇作品をつくる側と観る側をつなげる気軽なお話会のことです。下記日程の公演終演後、30分間程度を予定しております。参加費は無料となっておりますの でぜひご来場下さい。詳しくは後日webにてお知らせします。

15日(土)14:00/16日(日)14:00/18日(火)14:00▲/20日(木祝)14:00

【「三人姉妹ワークインプログレス」】
2008年2月25日(月)20:00よりワークインプログレスを行います
場所 駒込駅前スタジオ
豊島区駒込1-34-2ヒルクレスト駒込3階
先着20名様 要予約 無料

*「ワークインプログレス(WIP)」とは
WIPとは、本公演の前に行われる試験公演のことです。作品の創作過程を一般に公開することによって、さまざまなご意見をいただいくことができる。より高い品質の作品をつくるための、成果発表会のようなものです。
スタッフ 【照明】 工藤 雅弘(fantasista?ish)
【舞台監督】 佐伯 風土
【舞台美術】 時間堂
【宣伝写真/舞台写真】 松本 幸夫
【宣伝美術】 村山 泰子
【ビデオ撮影】 $堂
【当日運営】松本隆志
【演出助手】 佐伯 風土/谷 賢一(DULL-COLORED POP)

【協力】
大和 美由紀
足立 由夏(InnocentSphere)
宮本 悠子
Fantasista?ish/駒込駅前スタジオ/リュカ./DULL-COLORED POP/アーノルド・S・ネッガーエクスプロージョンシステム/柿喰う客/山の手事情社/トリのマーク(通称)/太田プロダクション/スターダス・21

[情報提供] 2007/11/24 11:38 by 黒澤世莉

[最終更新] 2009/01/04 22:44 by 黒澤世莉

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チケット取扱い

この公演に携わっているメンバー11

D

D(1463)

脚本 演出 制作

制作にて。アナタのご来場をお待ちしています。

hao

hao(1)

web上にて、ちらほらお手伝いしてます。 どんな三人...

境宏子

境宏子(6)

出演します。登場人物が泣いたり笑ったりで忙しいお芝居で...

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