満足度★★★★★
監禁と窓
ストーリーとして展開してゆくものと、描かれている世界の間にある深い淵が、個々人と世界の断絶を表現して興味深い。面白い表現方法だ。ストーリーとしては「監禁事件」である。但し、本当に犯罪としての監禁が行われているか否かは、劇中でも謎である。なぜなら、監禁されていた場所から逃げ出してきた、と言う少女の証言があるだけだからだ。彼女が逃げ込んだ先は、男二人、女一人がシェアする一軒家。この少女が転がり込んでくるまで、三人の関係は良好であったが。
シェアメンバーのうちに一人が、彼女を守ると約束したことから、それぞれの人間関係は罅割れてゆく。その展開の中で見えてくるものは、各々の幻想領域の不一致、世界との共存不可能性、個々の絶対的孤独、寄る辺なさ、これら諸事情故の根本的不安から誰一人自由ではないという事実。それを各々が知っているが故の、自己監禁。生存の与件を得る為の自己監禁部屋での窓の必要と疎外。これらが、ラストで象徴的なシーンを創る。
満足度★★★★★
初。 気持ち良かった!
役者さんの発する、たたみかける言葉、静かな言葉、どれもが、すぅーと抵抗なく頭の中に流れ込んでくる快感を初めて味わいました。
台詞の意味を咀嚼するのに時間がかかり、役者さんの動きに追いつかなかったり、疲れて聞き飛ばしたりすることも度々・・な私が、1時間45分、あの凝縮された空間に自然に入り込んでいたことにまず驚き。 余計な負荷がない、磨かれた言葉だけで台詞が成り立っているというか・・。
アマヤドリさんは初観劇。迷いながらも物は試し!とばかりにチケットを購入したのですが、こういうお芝居に出会ったりすると、やっぱり観劇やめられないなーと思ったりします。演劇って素敵ですね。改めて。
満足度★★★★★
心配は杞憂だった。
思ったよりも狭いと観じた「STスポット」の公演だったけど、いざ始まってみると、そんな心配は杞憂だったと感じた。所狭しと役者が駆け巡り、引き込まれる演出と戯曲。密室劇という意味で、あの劇場だったのかなと今思う。榊菜津美さんのお芝居は面白い。観てて楽しいです。
満足度★★★★★
疾走感
初めてアマヤドリさんを観劇してきました。
スピード感、緩急がたまらなくいい、そして何より舞台との距離が近く
役者さんが身近にかんじられることでそのスピード感、空気をダイレクトに感じやすかったです。
また次回公演もぜひ観たいです!
緊張と緩和の芸術
軽い乗りでほいほいいくシーンと、
まばたきを忘れそうな緊迫シーン、
身体的にも感情的にも緩急のメリハリが心地よく、
あっという間の105分でした。
演劇見慣れてない人にもお勧め!
満足度★★★★★
テンポの良い
お芝居とスピード感のあるパフォーマンスを堪能しました。 また、開演前の準備体操が期待感をあおられたのを手始めに、セリフを唱和する部分ではすべてバッチリ決まって感心させられ、アブノーマルな関係になりつつもそれ以上突っ込まない進行により、重くて暗い話ではなく不思議な雰囲気の恋愛物語にまとめた上手さを感じさせました。 劇団名を変えて1回目の公演ながら、舞台挨拶が無かったのは自信の現れなのでしょう。 今後の意気込みみたいなものを聞きたかったとも思いますが・・・。 最初から最後まで楽しませてもらい、お尻が痛いのも気になりませんでした(というのだけはウソです)。
満足度★★★★★
「乱舞」はなくとも
アマヤドリに名前は変わっても、広田淳一の繊細で鋭い言葉の魔力と、空間的に存在感のある役者陣は健在。
乱舞はなくとも、しっかり惹きこまれた1時間45分。
乱舞成分がなかったことで、作品の「物語」としての豊かさ/鮮やかさがより強く感じられたのも、新しい劇団・アマヤドリとしての今後の方向性を感じられて好印象。
もっとちゃんとこの作品の世界観を見つめるため、もう一回味わいたくなったり。
春風舎とかでやってたらリピートかけられたのに、残念。
満足度★★★★★
大満足!観るべし!!
個人的には、非常に幸せな時間を過ごせた!!
今年73本観劇して、初の☆5つ!!
いや~、もう1回観たい!!
東京公演がないというのも味わい深い!
「監禁」を巡る物語のため、合わない人もいるかもしれないが、
オススメしたい作品!
上演時間約105分。