Nf3Nf6 公演情報 Nf3Nf6」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
1-4件 / 4件中
  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2018/08/25 (土) 18:00

    座席1階1列

    パラドックス定数『Nf3Nf6』シアター風姿花伝

    とても面白かった。
    お話も題材も5secondsよりこちらの方が好みでした。

    敵と味方に分かれても離れた場所にいても、
    チェスの棋譜や数式を通じて会話している二人がいいなぁと思いました。

    ネタバレBOX

    風姿花伝の壁を黒板に見立てる演出がすごく良かった。
    数式の羅列は見ているだけでワクワクしてきます。
  • 満足度★★★★

    100分。

    ネタバレBOX

    ナチスの収容所の一室。一人の将校(西原誠吾)が虜囚(植村宏司)を連れてきてチェスを始める。二人は同じ大学で数学を研究した親友。将校は暗号機をつくり虜囚は敵国(連合国)でその暗号解読の仕事をしていたが放り出されナチスにつかまったという。そんな二人の濃密な会話劇。

    元々親友でライバルで、それが戦争での敵味方、虐待する方される方という関係になって、互いの兄弟の生死に関わっていて、でも実際の心根の部分は、という面白さ。
    最初の虜囚の卑屈な態勢が徐々に変わっていき、実は影で将校側についていたことや将校の兄の死、実際の戦局から将校が絶望に沈む終盤、眠る将校を前にチェスをさし、投了し退出するサマが静かでかっこいい。暗号を読み解くシーンでの二人のテンションの高さとか高揚感からの落差があって、どっちが虐げている方なんだかわからなく。というか将校もまた虐げられている側の人間だからか。
    数学とはなんぞやはわからないけど、人間的なニガさ(とほんのちょっとだけの甘さ)が詰まっていた。
  • 満足度★★★★

    チェスを素材にした舞台と言うと、数年前のミュージカル「チェス」が浮かぶ。この「nf3n f 6」も舞台には対峙する男の間にチェス盤が置かれただけで、周囲の壁は黒板、というセットだから、ゲームの話かと言うと、チェスは物語の入口でゲームは行われない。
    第二次大戦のベルリン陥落寸前のトイツ捕虜収容所。登場人物はドイツ軍将校と、連合国側に協力したユダヤ人、という二人の暗号製作の数学者。となれば、この劇団に慣れた観客は「ついにネタが尽きて、ドイツまで来たか」と思うだろう。しかし、ドラマのクライマックスは勝負物定番の「チェックメイト!」「参りました」ではない。
    ドラマは普遍的な絶対真理とされている「数学」と、「暗号」という世俗の問題解決の技術との間で設定されている。今までは、普遍的な倫理と、それによって行動を規制されている人間との葛藤を、その倫理規範(政治的にも)が危機に瀕しているカタストロフを背景にドラマとして成功(まぁ全部とは言えないが)してきたこの作者だが、今回は、いささか勝手が違った。
    今までの満州の化学兵器事件、帝銀事件、三億円事件などはどれも日本人の物語だし、史実も「秘史」を含め大方は背景が明らかになっている。しかし、この舞台背景は、もちろんドイツでは明らかになっているだろうが、日本人にはわかりにくい。連合国とドイツの暗号合戦が熾烈なものであったことはすでに何度も映画にもなっている位だが、観客には、この舞台では設定されている時間と、その時の社会的背景を的確に類推する材料がない。密室の外で進行する事件のがよく見えないと、どうしてもドラマは抽象的な、人間の行動規範として不動の「真理」が果たす役割、と言うところへ行ってしまい、それはそれでつまらなくはないが、その問いの答えは人間の永遠の謎としか解決できない堂々巡り。行き止まりのドラマになってしまう。
    この手の話なら、日本国内にも素材はいくらでもあるだろう。うっかり使うとネットが面倒、と自己規制するのこそ、もっとも困った事態である。そういうことがあれば敢然と戦ってこそ、こういう仕事をする者の名誉だと、この作者も作品の中で言ったことがあるだろう。この作者、ちょっと素材を甘く見ているところもあって、素材の選び方が書きやすさに流れているような気もする。
    俳優は出ずっぱりでご苦労さんだが、いますこし台詞の習練が欲しい。それにいくらなんでも照明(ことに下からの補助光)暗すぎないか。1時間50分。

  • 満足度★★★★

    緊迫感がありました。

    ネタバレBOX

    数学者であるナチス将校が、連合国側から追放され収容所に捕らえられたユダヤ人数学者を自室に連れてきて、暗号解読のヒントを掴もうとチェス盤を挟みながら対峙する話。

    この演目は2007年にサンモールスタジオで観たことがあります。強い衝撃を受けた記憶があり、題名は今でも鮮明に覚えています。コペンハーゲン的原爆の話だったっけなどと思っていましたが暗号解読の話でした。

    ドイツ軍の暗号が解読されている焦りや、お互いが旧知の間柄で、それぞれの兄弟が深く絡んでいたこともあってか、強者と弱者の立場が逆転しました。演劇的には面白いですが、とりあえず置かれている状況を考えるとそこまで劇的に変化するのかなとは思いました。

    チェスの一手が暗号解読の要素になるのかなと思っていましたがそうではありませんでした。将校と将校の兄との関係性を示すものでした。

    国家間の暗号解読が、個人の個性対個人の個性の要素が強いというのは言い過ぎ感がありました。彼らがコンピュータの発展に寄与していたことも窺い知ることができました。

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